2008.11

 (最新見直し2011.02.17日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、太田龍・氏の時事寸評の2008.11月分を確認しておく。れんだいこ文法、作法に基づき編集替えしております。

 2011.02.17日 れんだいこ拝


【「岡潔、胡蘭成」考】
 2593回、2008(平成20)年11月01日

 高瀬正仁著「岡潔-数学の詩人」(岩波新書、2008/10)が出版される。胡蘭成著「日本及び日本人に寄せる」(昭和五十四年一月刊、日月書房)、百八十八頁。「岡(潔)は数学は創造的だが、物理学は何一つ創造したことがないといって、ご本人も数学上の発見の体験を次のように述べている。『研究主体としての研究者が、自分を無にして、一つの法姿になる。研究の対象である自然も一つの法姿である。それに関心を休まずに持ち続ける。ずっと主体の法姿と客体の法姿が融合して一つになって混沌に入る。そしてふと、宇宙の果てまで一つの大円境智が閃いて、中に第三の法姿(研究の解答)が現れる。その時の喜びの光は、天地万物に満ち溢れる。この第三の法姿は創造されたものである。数学は自然にあるものを発見するのではなく新たにものを生み出すのである』」。

 筆者は、七、八年前、文化勲章受章後の岡潔のエッセイ本を集中的に研究したことがある。そのとき既に、岡潔は、完全に世間に忘れられていた。岡のエッセイを残らず見て行くと、そこに、「胡蘭成」と言う、全く未知の人の名前を発見した。そこでこのひとについて検索して行くと、全く何も分からない。苦心して、ようやく、手がかりを見つけ、次々に古本を入手した。そして最終的に、日本語のすべての著作の古本、その他の資料、そして、台湾滞在の一、二年のうちに出現した一人の女性の弟子、朱天文女史が、胡蘭成没後、出版した、「漢文 胡蘭成全集」(全九巻)も台湾で入手した。

 台湾では、早くから、日中戦争末期の上海で胡蘭成と熱烈な恋愛結婚をした張愛玲(チャン・アイリン)の作品が広く読まれ、その関係で、その前夫、胡蘭成についてもある種の関心は持たれていた。更に、この数年、共産中国でも、條件付きで、胡蘭成の若干の作品が再版されている。しかし、日本では、今に至るまで、本格的な胡蘭成評価はなにもない。岡潔については、藤原正彦と言う、絵に描いたような俗物数学者が、自分の「権威」を高めるダシとして岡潔を利用したおかげで、最近は、少々浮上した。

 高瀬正仁さん(いまは、九州大学数学科准教授)は、五、六年前だろうか、年末に私を訪ねて来られ、評伝岡潔全二巻の大著の原稿コピーを頂いた。この原稿を出版する出版社が見つからないと。高瀬さんは、高校生の頃、岡潔先生の本に感動して、数学者たらんと志を立てられ、東大数学部に入ったけれどもその程度の低さに絶望した。大学院は、九州大学に移ったけれども、九大と言わずすべての日本の大学の数学界は、もはや岡潔の高次元の数学とは、全くの無縁である、と。しかし、幸いにも、その後、或出版社から前出の大著、評伝岡潔全二巻は出版された。これは、再版されたようである。

 長い間、「万年助手」の見本のような存在であったらしい高瀬さんがようやく世間に認められるように成りかけ、今回の岩波新書の出版と成った、と。この本は、世界の数学界のごく少数最尖端、天才数学者グループの一人としての岡潔を、描いている。その「天才ぶり」は、胡蘭成が引用した、前出の引用文にも示されている。しかし、ここから岡潔の最晩年の境地まで、道は、はるかである。(了)

 【註】太田龍著「評伝 胡蘭成」(未公刊。学習参考資料として、日本義塾出版部からコピー版が出ている)


【「ウロボロス」考】
 2594回、2008(平成20)年11月02日

 太田龍日本義塾公開講義平成二十年八月二十二日「講義録」。日本の神々は、二度殺された。日本の神々は、三度殺されるのか。この講義録が苦心の末、完成されたので、コピー版を発行した。平成二十年十一月一日刊、領価 二千円(送料含む)。申し込みは日本義塾出版部へ。約三時間の講義のテープ録音を、活字に起こすことは、並たいていの苦労では出来ない。八月二十二日の講義のテーマを語ることは、とりわけ日本では、絶対的タブーの力によって何重にも禁止されている。印刷されたかたちでの講義録としては、今回のものは、始めてのこころみである。

 この講義では、まず、「ウロボロス」のことが説明されている。ウロボロスとは、西洋のイルミナティの何百、何千と言うシンボルの中の、もっとも重要なものの一つ、である。イルミナティのシンボル、モニュメントについて現在欧米での批判的研究の第一人者は、テックス・マーズであろう。テックス・マーズはこの二、三年の間にこのテーマについてそれぞれ大判五百~六百頁の二巻の大著を出版した。そこにも、ウロボロスについて、説明されている。ウロボロスとは一匹の蛇が自分自身を尻尾から吞み込んで行く動的プロセスを描いたシンボルである。しかし、ここでは、その説明は省略する。

 録音テープから起こしたこの記録は、日本義塾塾生の山口和夫さんが担当されたが、出来上がったものは、私の講義の口調と勢いを、かなりの程度、良く、表現している。日本の神々は、一度殺された。日本の神々は、二度殺された。そして、今、日本の神々は、三度殺されつつあると。この真実を知るために、梅原猛、その他の「学者」たちの「哲学」は、何の役にも立たない。そのためには、縄文文明一万年の精神と魂を復活、再生することが要求される。要するに、日本原住民の魂の復活である。しかし、「日本原住民」の魂の復活は、世界原住民の魂の復活と言う、より普遍的な課題の一部であるべきことを要求する。と言うわけで、我々は、十一月の日本義塾公開講義のテーマ(サヴィトリ・デヴィ)へと入って行くのである。(了)

 【日本義塾 平成二十年十一月公開講義案内】

 ◎日 時 十一月二十六日(水曜)午後六時半~九時(六時開場)
 ◎会 場 文京シビックセンター四階、シルバーホールB会議室のとなりの部屋です
 ◎講 師 太田 龍
 ◎演 題 二〇世紀最大の思想家であるかもしれないサヴィトリ・デヴィ(一九〇五~一九八二年)サヴィトリ・デヴィと現代
 ◎資料代 一千円 
 ◎予約申し込みは日本義塾出版部へeメール(注文フォーム)、電話、はがきで


【W・G・タープレイ著「オバマ-ポストモダンクーデター」論評】

 2595回、2008(平成20)年11月03日

 この六月、W・G・タープレイ著「オバマ-ポストモダンクーデター」(二〇〇八年六月刊)の日本語版出版の作業を開始しようとしたとき、タープレイは、今、オバマの伝記を執筆中であると聞いた。そのオバマの伝記が、九月、「オバマ-アンオーソライズド・バイオグラフィー(非公認の伝記)」として、アメリカで出版されている。約四百四十頁。更に、十一月に、その増補第二版が、出版される、と言う。(五九五頁) タープレイは、米国大統領候補としてのオバマのキャンペーンは、ありきたりの米国の大統領選挙運動などではない、と言うことを強調した。それは、まぎれもない、ブレジンスキーを主任とする、米CIAその他の米国諜報機関に支持されたクーデターであると。

 最近の新聞報道によれば、米国の青年層は、圧倒的に、オバマ支持であると言う。タープレイは、オバマは、ファシストであると言う。しかし、この「ファシスト」は、「ポストモダン・ファシスト」であると、ここでの「ポストモダン」とは、いかなる意味か。それはここでは省略する。十一月下旬に出版予定の「オバマ-ポストモダンクーデター」の日本語版、「オバマ-危険な正体」(成甲書房)を読んで頂ければ、その意味は、了解されるであろう。オバマ、マケイン、ここでは、どっちが米国大統領に当選しても同じこと、二人とも、イルミナティ、シオニストユダヤの傀儡だ、などとお茶をにごしてはならない。タープレイは、オバマは、下からの大衆的エネルギーを動員するようなタイプのファシストである、と定義する。つまり、9/11以後、ブッシュによる官僚的警察的行政的独裁体制が構築された、そのような国家体制とは、まるで異質のもの。それが、オバマを傀儡として利用しつつこれからアメリカに出現するのである、と、タープレイは言う。

 タープレイは、長年、リンドン・ラルーシュの「EIR」誌系列の独立左翼的著述家として、活動して来た。しかし、「オバマ-ポストモダンクーデター」に於いて、タープレイはラルーシュと「EIR」誌の水準を乗り越えた、と、筆者は評価している。タープレイは、今や、日本民族有志がもっとも注目すべき米国現代政治クリティークの筆頭走者として浮上したのである。(了)


【デーヴィッド・アイクニューズレターの紹介】

 2596回、2008(平成20)年11月04日

 デーヴィッド・アイクニューズレター日本語版、第七号(二〇〇八年十一月号)四十四頁。十一月六日発行。定価五百円、送料メール便八十円。発行所、日本義塾出版部。目次は、以下の通り。二〇〇八年八月三十一日号お巡りさんの言う通りだった...あとは「戦争」がやってくるだけだ。二〇〇八年九月二十一日号パニックの仕掛け人...そして、希望の兆し。二〇〇八年十月十二日号もう笑ってはいられない...しかし、私も笑えない。二〇〇八年十月十九日号ヒーローが必要なのに...ヒーローはどこにいる?。二〇〇八年十月二十六日号友情こそが...本当の愛。

 第六号が、九月五日に発行されたあと、アイクが五週間、ヨーロッパ、アメリカでの講演旅行で英国を留守にしたため、アイクの週刊英文ニューズレターも、しばらく、お休みとなった。◯そのために我々の月刊アイクニューズレター日本版も、十月は休刊した。その代わりに、十月「別冊増刊号第一冊」を発行して、発売中である。今、発行される、日本語版第七号(二〇〇八年十一月号)は、丁度アメリカ発の金融恐慌が、全世界を襲う、その時期に発行されたアイクの週刊ニューズレター(日本語版)を収録している。従って、この号は、すべての日本民族有志にとって、死活的な重要性を有するものと成っている。アイクは、彼の著作「そして真実はあなたを自由にする」[一九九四年に書いた、とあるが、この本の出版は一九九五年である]から引用する。

 世界軍は、国連の「平和維持」軍と、NATOの統合によって、編成されるだろう。と、アイクはそこで書いた。「国連」と言うからには、拒否権を有する常任理事国五カ国の中の「ロシア」は除外されることはないだろう。と、素直に日本人は信じるであろう。しかし、もはや、そんな段階ではない。アイクは、十一月号二十四頁で、ロシアのラブロフ外相が、国連とNATOが秘密のうちに協力合意文書に署名していたことを知って、ショックを受けた、と引用している。五常任理事国の一国であるロシア政府が、知らないうちにこの文書に、国連の名の下に署名した、と。その署名者は、誰なのか。その署名者が誰であろうと、このアジェンダを推進しつつある陣営、その実体は、イルミナティ(アイク、スプリングマイヤー)であり、三百人委員会(ジョン・コールマン)である。(了)

 【アイクニューズレター日本語版案内】

◎第一号(二〇〇八年四月号)   定価五百円プラス送料八十円
◎第二号(二〇〇八年五月号)   定価五百円プラス送料八十円
◎第三号(二〇〇八年六月号)   定価五百円プラス送料八十円
◎第四号(二〇〇八年七月号)   定価五百円プラス送料八十円
◎第五号(二〇〇八年八月号)   定価五百円プラス送料八十円
◎第六号(二〇〇八年九月号)   定価五百円プラス送料八十円
◎別冊増刊第一冊(二〇〇八年十月)定価千二百円プラス送料八十円
◎第七号(二〇〇八年十一月号)  定価五百円プラス送料八十円
 申し込みは、日本義塾出版部へ。


【オバマ当選の政治史的意味考】
 2597回、2008(平成20)年11月05日

 十一月五日の当地の新聞、朝日、讀賣、毎日、東京の各紙夕刊は、十一月四日の米国大統領選挙開票の状況を報道した。オバマが、マケインに対して、圧勝し、民主党は、米国上院下院ともに、制したと言う。十一月六日の朝刊は、この選挙についての確実的な結果を報道するであろう。二〇〇八年一月以来、W・G・タープレイが米国及び全世界の有志に警告して、来た、ブレジンスキーを監督とし、オバマを主役とする米国でのポストモダンファシズムクーデターは、とりあえず、ものの見事に成功した、ように見える。米国の政治権力は、ネオコンから、ブレジンスキー/オバマ体制に移行してゆく。

 W・G・タープレイが述べているように、六月上旬、オバマが、米国大統領予備選挙で、民主党の大統領候補としての選挙人獲得数がほぼ過半数に近付いて、ヒラリーの過半数獲得の見込みがほぼ消えた時点で、ブレジンスキー/オバマ陣営は、新たなクーデターに打って出た。つまり、十一月四日の選挙の結果を待つことなく、米国政府の実権をブッシュ/チェイニー陣営から、ロンドン(イルミナティ世界権力)の了解のもとに、ブレジンスキー/オバマ陣営に奪取したのである。このことを、いち早く察知して、それを公然、全世界に警告したのは、W・G・タープレイのみであった。

 タープレイによれば、その名称、その呼び方は、どうであっても、事実上、米国の国家権力中枢は、六月上旬以降、ブレジンスキーの指揮下に入った。ブレジンスキーは、ブッシュ政権のゲーツ国防長官、ライス国務長官、ポールソン財務長官、統合国家諜報機関長官、大統領国家安全保障補佐官などをメンバーとするプリンシパル・コミッティーを使って、米国の権力を動かした、と。十一月四日の選挙結果は、より強く、この体制を、公然化し、合法化に正統化することになるであろう。

 しかし、もちろんこのことは、イルミナティの道具としてのアメリカの(西側世界の)マスコミによって、完全に隠蔽されて居り、従って、アメリカの市民、西側の支配下にあるすべての国々の市民は、その事実を何も知らない。イルミナティは、ブレジンスキーの指揮下にあるオバマを首尾よく米国の大統領に当選させた。イルミナティによって、このオバマ政権に与えられた任務は、ロシア包囲網の形成であり、ロシアの解体であり、最終的に第三次世界大戦、地球人類の人口のラジカルな大削減へと、人類を巧みに誘導することである。そしてその全過程を、ポストモダンファシズム的手法と国家体制によって、遂行することである。(了)

 【註】
 ◎W・G・タープレイ著「オバマ-ポストモダンクーデター」(二〇〇八年六月)。日本語版W・G・タープレイ著、太田龍監訳、解説「オバマ-危険な正体」十一月末、刊行予定、成甲書房、約三百五十頁。

 【日本義塾十二月公開講義】
 ◎日 時 十二月十七日(第三水曜日) 午後六時半~九時(六時開場)
 ◎会 場 文京シビックセンター 四階シルバーホール(四階B会議室のトナリの部屋)
 ◎講 師 太田 龍
 ◎演 題 次期米国大統領としてのオバマの登場、そしてそのことの意味。二〇〇九年以降の世界情勢の展望。
 ◎資料代 千円
 ◎予約申し込み、問い合わせは日本義塾出版部へ 電話、はがきで、eメール、申し込みフォームにて。

【古森記者のオバマ論説考】
 2598回、2008(平成20)年11月06日

 産経新聞、平成二十年十一月六日、第一面と第二面に古森記者の論説がある。そこで、古森記者は、「オバマ大統領」について、身のすくむような未知の人物、と言った趣旨のことを述べている。日本のマスコミ上に出現した、米国大統領選挙についての大量の記事、論説の中で、なんらかの意味のあるものは、この一件のみ、であったろう。古森記者は、国際情勢の分析の何十年かのキャリアがある。しかし、この人がいくら考えても「オバマ」が本当に米国大統領に当選してしまったそのことが良く分からないようだ。彼のようなベテラン国際記者に分からないことが、普通の日本人は分かるわけがない。

 「二〇〇八年十一月四日」は、米国史にとって、最大級の意味を持つ歴史的事件が起きた日である、などと言はれる。この言い方は、全く間違っているわけではない。しかし、そのことの本当の意味は、マスコミが、人々に信じ込ませようとしている種類のものではない。この「事件」は、イルミナティによって、多重的な意味構造を持つものとして、設計されている。しかし、その中の最も重要な意味の一つは、イルミナティのワンワールドは、雑種化された社会たるべきである、と言うアジェンダである。

 イルミナティは、未来のワンワールド、NWO世界単一国家を、人種、民族、宗教......の特徴が完全に抹殺された雑種化されたシステムとして、構築するつもりである。この方向に人類を狩り立てて行くとすれば、現在のアメリカは、既に、イルミナティの理想像に向って、他のすべての国よりも、はるかに先にすすんでいる。大統領、つまり国家の元首が、白人と黒人の混血である。つまり、アメリカは、白人と黒人の混血、と言うことに、最高の価値を与えるわけである。

 アメリカの人口比の中で、ヒスパニック系が増加していると。この「ヒスパニック」とは何か。これは「スペイン系」ではない。中南米はスペイン語を共通語、母語としている。しかし、その人種的構成は、中南米に侵略したスペイン人、そして現地生まれのスペイン人、現地化したスペイン人、インディオとスペイン人の混血、スペイン人以外の白人、そして彼らとインディオの混血、黒人奴隷の子孫、黒人とスペイン人の混血、白人とインディオの混血.....と言った具合である。現在のアメリカ人の人種的人口的構成とその方向性は、白人オンリーの建国時代から、全世界のあらゆる種類の人種と民族の離種化の完成を目指している。この方向から一歩すすめば、離種化に抵抗することを重大犯罪として、禁止する、と成るのであろう。つまり、「民族」の絶滅である。(了)


【コジャスーユ(スペイン占領者の名称では、ボリビア)のワンカール(ラミロ・レイナガ)からのeメール紹介】

 2599回、2008(平成20)年11月07日

 タワインティスーユの四つの地方の中の一つ、コジャスーユ(スペイン占領者の名称では、ボリビア)のワンカール(ラミロ・レイナガ)から、二〇〇八年十一月六日付け、eメールを受け取った。「"レプタイル"は、米国の最初の黒人大統領 の出現を演出した。地平線上に雲が見える」と。ワンカール・レイナガの寄稿文。


 グローバル世界に於ける笑い。

 笑いは真剣な問題である。そしてまた、有益な問題でもある。肉体にとって、魂にとって、精神にとって、口の利けないおしの心からの笑いは、聖者の陰うつよりもずっと良い。人々が、ほほ笑むとき、笑いは、自由である。誰も人々の意見をねじ曲げることは出来ない。誰も彼らを分裂させることは出来ない。もっともみにくい顔でも、笑いは、気品と美と光とを得る。笑いは、どんな年令の人でも、若さを表現する。.....................笑いは、すべてを変える。.........全世界を所有せんとする権力は、知っている。共同体を破壊するためには、笑いを絶滅しなければならない、と。 .....................自然人の中では、人間たちは人間たちと共に笑う。それは歓びであり、天才と優雅さの発露である。人工的な、集団的な大衆の中では、人間は、他の人間を笑う(嘲笑する)。それは、人を傷つける武器であり、攻撃的であり皮肉であり、冷笑であり、あざけり笑いである。それは、人々を結び付ける、人々を分裂させ、他人の不幸は、もはや、いかなる意味でもコンパッション(慈悲の心)、援助したいとの思い、悲しみの情、を生み出すことは、ない。..........................................笑いの反対は怒りではない。.....................笑いの反対は、恐怖である。恐怖は、エネルギーではなく、動き、でもない。それは、両者の欠如である。恐怖は、パラライズ(麻痺)であり、凍結である。恐怖によって、麻痺した人々は、自力で動けない大衆、どのようにでも操作することの出来る存在になってしまう。.........................................抄訳 太田龍 2008,11,7

 以下にワンカール(ラミロ・レイナガ)の英文の全文を掲載するとともに、後日このラミロの文章の完全な日本語訳を公開したい。更に、この文章に、若干の説明を付けて、デーヴィッド・アイクに知らせたい。(了)

 【註】
◎ワンカール(ラミロ)は、今後、毎週一回くらい、当週刊日本新聞=時事寸評のホームページに、日本人へのメッセージを送りたいがどうか、と言っている。もちろん、我々は大歓迎である。(以下、転載)

 laugh in the global world       wankar reynaga     

     laugh is a serious matter.  and very useful.  for the body, for the soul, for the mind better a hearty laughter of the dumb than the gloom of the wise.

     when people is smiling, laughing is free.  nobody can twist their opinion.  nobody can divide them.

     the ugliest face when laughing gains grace, beauty, shine.

     laugh is connected with youth, in any age.  sorrow is connected with senectud, at any age.

     but laugh is changing, as everything else.  and not for the better.

     the forces trying to own the whole world know that laugh must be annihilated in order to break the communities.  in order to convert the peoples in the masses.

     that is why laugh is changing. 

     inside natural peoples humans laugh with humans.  it is joy, spark of genius, grace.

     inside manufactured masses humans laugh of other humans.  is a weapon, aggressive, ironic, sardonic sneer. it does not unite, it divides.

     the misfortunes of other humans does not provoke anymore compassion, desire to help, sorrow.  it produces happiness, laughs.

     time ago was a famine in bangladesh, thousands of human were dying of hunger.  i us this thin comic raised his shirt exclaiming :  "¢®do not feed bangladesh, feed me!".  the laugh of the public was explosive.

     the opposite of laugh is not rage.  both are energy, power, movement.

     the opposite of laugh is fear.  fear is not energy, movement.  it is the lack of both.  fear paralyze, freeze.

     peoples paralyze with fear became inert masses, easy to handle, to manipulate.

     that is why the present owners of the media always are creating phantoms, global warming, ozone holes, pandemics, shortage of water, armagedons, apocalypsis, famine, etc.

     that is why they manufactured 9/11, since the  atemorizador terrorist al qaeda does not exist.  thus they created panic, need and demand of a strong government, even the will to voluntarily to accept cuts in human rights.

     afraid people do not laugh, do not communicate, associate, fight back.

     afraid people is sullen, isolate themselves, do not fight back, accept oppression lamely bigger and bigger state.  delegate to it vital decisions about housing, food, education, health, rest, needs.

     when laughing people is relaxed, fluid, alive.

     afraid becomes stressed, rigid, death.

     that is why the popular saying: "laugh, the best medicine". 

     love, tenderness, patience, generosity, and so on are also disappearing.  but of course that belongs to other articles, next ones.

                            wankarito gmail.com


【タープレイ著「オバマ-ポストモダンクーデター」考】
 2600回、2008(平成20)年11月08日

 「月刊日本」の最近号で、「ファシズムは甦るか」と言う趣旨で、佐藤優氏とヴルビッタ氏(イタリア人の学者、ムッソリーニ研究家、と言うよりはムッソリーニのファシズム思想支持者)の対談がなされたことについては、既に筆者は、別なところで論評した。日本で、ファシズムは甦るか?どころの話ではない。今、まさに、我々の目の前で、そして全世界の人々の前で、アメリカに於いて、オバマを主役として、ポストモダンファシズムが登場しつつあるのだ。そのことも、アメリカの反体制的政治批評の尖端を疾走する、W・G・タープレイは、我々に教えてくれる。

 第一次世界大戦と、第二次世界大戦の戦間期(一九一八~一九三八年)の二十年に、世界が未だ嘗て見たことのない、「ファシズム」と言う新しいイデオロギーと政治運動、ファシズム革命、そしてファシズム国家体制が出現した。それは、イタリ-(ムッソリーニ)に生まれ、ドイツ(ヒトラー)でより高い水準に発展し、次に全世界に波及した。日本では、このファシズム体制が成立したのか。それとも成立しなかったのか。この問題は、第二次大戦後の日本で、ずい分と議論されたが、グズグズと迷走した挙句の果てに、何の結論も得られずに、その問題それ自体が消え失せた。しかし、タープレイは、今、アメリカに登場したオバマを表面の顔とするファシズムは、一九三〇年代型ファシズムとは別物である、と言う。それは、「ポストモダンファシズム」である、と。そのことは、タープレイ著「オバマ-ポストモダンクーデター」(二〇〇八年六月)(日本版『オバマ、危険な正体』、成甲書房、十二月上旬刊予定)に詳しく述べられてある。

 ヒットラーが、第一次世界大戦後の敗戦国ドイツで政治の舞台に登場したとき、その党の中核は僅か数十名、ビアホールで集会する程度のものであった。この党が十数年後には、何千万人を動員する党に成長してドイツの国家を動かすのである。オバマの政治運動が、どのようなものに化けるのか。欲呆けして完全な痴呆症と化した(まさに『麻生太郎』はその象徴だ)今の日本人には夢想も出来ないであろう。

 「ニューズウィーク」(2008年11月12日号、十八頁以下)は、「世界の大統領、その名はオバマ」、と言う。これは単なる放言ではない。「ミッドナイト・メッセンジャー」二〇〇八年九、十月号。ベリト・ショス(berit kjos)「オバマの"世界奉仕"軍」。これはきわめて重要な論文であるので、「週刊日本新聞」562号(20.11.17)以降に、邦訳連載する。更に、「週刊日本新聞」五五九号(20.10.27)二、三頁"オバマ「世界奉仕軍」とは何のことか?"という論文参照のこと。(了)

 【註】この時事寸評(20.11.8)には、とてつもない超重要なテーマが、提出されて居るので、今は、なにも分からないかも知れないが、後日、くり返して、読み直して頂きたい。日本義塾十二月公開講義(十二月十七日)では、このテーマについても説明する。


【W・G・タープレイ著「オバマ―ポストモダンクーデター」考】

 2601回、2008(平成20)年11月09日

 W・G・タープレイ著「オバマ―ポストモダンクーデター」(二〇〇八年六月)については、この六月以来、当時事寸評と週刊日本新聞紙上で、繰り返し、紹介し、論評して来た。タープレイは、そのあと、すぐに「オバマ―非公認伝記」の執筆に取りかかり、二〇〇八年九月には、ディジタル・アドバンス・レビュー版を出して居る。これは印刷製本される以前に批評を求めてコンピューター上に発表された版、のことであろう。印刷製本された版は十月に入って、以後は最近、出たもののようである。四百三十頁プラス索引。出版社は「プログレッシブ・プレス」

 この出版社によれば、タープレイはこの本の増補第二版を書き上げつつあり、それは五九五頁、十一月出版(十二月市販)、とのことである。多分、この第二版は、十一月四日の選挙と、その結果が出たあとの記述を増補したものであろう。我々はこの増補第二版が上梓され次第、それを検証するであろう。W・G・タープレイは、彼自身の立場は「左翼」であると言う。にも拘わらず、ここに重大な矛盾が生じる。

 タープレイは、オバマを、イルミナティ(タープレイの言い方では三極委員会)のポーン(チェスのコマ、傀儡)であり、ポストモダンファシストであり、人類を第三次世界大戦に導き、ひいては英米帝国主義の次の百年の世界覇権を保証する使命を、ご主人さまから与えられて居る、と規定する。ところが現代アメリカの「左翼リベラル」に於てオバマは彼らのメシアである。つまり、アメリカの「左翼リベラル」全体と、「左翼」として自己規定するタープレイは敵対関係にあるわけだ。この矛盾は何を意味するのか。これは、いかに説明さるべきなのか。これはここでは省略する。タープレイの「オバマ―非公認伝記」の第一版(二〇〇八年九月、十月)は、大判四百三十頁プラス索引。活字がびっちり詰まっている。本書については、週刊日本新聞五百六十二号(20.11.17)以降、紹介論評記事を連載する。(了)


【「ドイツの反ユダヤ愛国者マンフレッド・レーダー」考】

 2602回、2008(平成20)年11月10日  

 本日、二〇〇八年十一月十日、フリッツ・スプリングマイヤーさんから、以下の内容の手紙(2008.11.5付)を受け取った。fritz a. springmeierreg no. 65941-065(これはスプリングマイヤーさんの囚人番号) federal correctional institutions  3600 guard rd. lompoc, ca 93436(usa)。フリッツ・スプリングマイヤー[本人自筆の日本語]

(1)二〇〇八年十一月五日[本人自筆の日本語]ohta-san おげんきですか[本人自筆の日本語] i just received your japanese edition of 「アラスカが米国(USA)から分離する時」,i appreciate receiving it. because so many of my letter are delayed or do not arrive to their destination......from now (これから)on.  will number my letter. above the date will be the letter's sequence number, as you can see  above. i had been told by the b.o.p. prison official assigned to me that i  would spend the rest of my prison time at fci sheridan. however, the american government continues persecution of me, and without warning they took me from my bed on the night of 20 oct. at 2am and handcuffed and shakled me, and sent me on a trip that ended up at fci lompoc. it may possibly take 4 more years to reach japan, but i will make it  and japan......そして、日本が私のうちです。......[これは本人の日本語]japan will be my home......ほかのところへいかないつもりです。かつまでがんばります!......またのちほど、[これは本人の日本語] yours,fritz springmeier。

 以上のスプリングマイヤーさんの手紙の日本語訳文は以下の通り。(1)二〇〇八年十一月五日。フリッツ・スプリングマイヤ 米国カリフォルニア州93436(郵便番号)、ロンポック、3600 GUARD Rd FCI(連邦コレクショナル・インスティチュート) フリッツ・スプリングマイヤー 囚人番号65941-065

 オータさんおげんきですか。私は、今、あなたの日本語版「アラスカが米国(USA)から分離する時」を受け取りました。そのことに感謝申し上げます。私の出した手紙の実に多くのものが、遅れたり、宛先に届かなかったりするので、これからは、私は、私が出す手紙に番号を付けることにします。私を担当したB・O・P刑務所の職員は、私に説明しました。私の残りの刑期は、FCIシェリダンで過ごすだろう、と。しかしながら、アメリカ政府は、私に対する迫害を継続しています。十月二十日の午前二時、彼らは、警告なしに、私をベットから引きずり出し、手錠をかけ、私をFCIロンポックまで(オレゴン州からカリフォルニア州まで)運びました。私の新しい住所は上記の通りです。私はここに少なくとも一年は居るでしょう。恐らくは、日本に行ける前に、あと四年あります。しかし、私は日本に行くでしょう。そして日本、......(以下、本人の日本語)「そして、日本が私のうちです......」ジャパン ウィル ビー マイホーム(日本が私の家です)、(以下本人の日本語)ほかのところえいかないつもりです。かつまで、がんばります!......またのちほど。あなたの フリッツ・スプリングマイヤー以上

 以上の通り。このあとの我々のスプリングマイヤーさん救援活動の方針。[1]すぐに返信をだすこと。[2]新しい刑務所(『FCI』は連邦刑務所のこと)に移されたので、何かとおかねが必要になるかと思い一千ドル、スプリングマイヤーさんに郵便為替を送金する。[3]スプリングマイヤーさんに、このあと、可能であれば、引きつづき論説をohtaryu.jp に投稿してもらう。[4]その他。(了)  


【「ドイツの反ユダヤ愛国者マンフレッド・レーダー」考】
 2603回、2008(平成20)年11月11日

 西暦二〇〇九年は、西暦九年、ライン河畔のトイトブルグ teutoburg の森の戦役二千年記念の年である。二〇〇七年、我々は、ドイツの反ユダヤ愛国者マンフレッド・レーダーさんを日本に招待して会議し、共同宣言に署名した。この会議の中で、私は、レーダーさんに、西暦九年、トイトブルグの戦役での、ゲルマン連合軍のローマ軍に対する大戦役と、そこでのゲルマン軍の勝利を、ドイツ建国記念日とすべきではないか、との趣旨のことを述べた。マンフレッド・レーダーさんは、私の提案を真剣に検討すると言はれた。

 シオニストユダヤ占領下の現代のドイツは、そのような動きは、「ドイツ占領シオニスト権力」によって、恐らく禁止されるであろう。と私は予想したが、今日(11/11)到着した「バーンズ・レビュー」二〇〇八年十一、十二月号、二十二頁以下に、イングリット・リムランド・ツンデルの論文(『西洋を解放した戦役』)が掲載されている。この「西洋を解放した戦役」とは、西暦九年、ライン河畔トイトブルグの森の戦役のことである。

 二〇〇三年、ピーター・S・ウェルズ著「ローマを停止させた戦役」が出版された。the battle that stopped roma emperor augustus, arminius, and the slaughter of the legions in the teutoburg forest by peter s. wells。西暦九年、ローマ軍から離脱したゲルマンの軍人、ヘルマン(ローマ風の名前は、アルミニウス)は、ゲルマンの部族を団結させて、トイトブルクの森の中にローマ軍の精鋭二コ軍団二万人を完全に殲滅した。もし、ヘルマンが、このトイトブルグの戦役を組織して、完勝させることがなかったなら、ローマ軍は、ライン河を超えて進軍してエルバ河に至り、全ヨーロッパ大陸を征服したのみならず、更にロシアを支配下に置いたであろう、と。ローマ奴隷制帝国は、全ヨーロッパ、そして、全ブリテン、更にロシアすべてを支配する、未曾有の奴隷制世界帝国を構築し得たであろう、と。ヘルマンは、ローマ帝国の軍隊に致命的打撃を与えた。そして、ローマは、二度とこの打撃から回復し得なかった、と。ヘルマンのこのトイトブルグの戦役こそ本当の、ドイツ建国の日であると、日本人は、この史実を全く意識していない。イングリット・ツンデルのこの論文。及び、ピーター・ウェルスの前出著述は、今こそすべての日本民族有志によって、真剣に研究さるべきであろう。(了)
 
 【註】「バーンズ・レビュー」二〇〇八年十一、十二月号コピー版。一冊千円プラス送料八十円。申し込みは日本義塾出版部へ。「バーンズ・レビュー」二〇〇八年十一、十二月号、二十七頁の記事によれば、イングリット・リムランド・ツンデルは、今、ヘルマン(アルミニウス)の生涯の映画を製作中、とある。


【「ソール・D・アリンスキー理論とオバマの関係」考】
 2604回、2008(平成20)年11月12日

 週刊日本新聞、五六二号(20.11.17)から、「ミッドナイト・メッセンジャー」(デス・グリフィン発行)、二〇〇八年九、十月号、ベリト・ショス(berit.kjos)「オバマ 世界奉仕軍」の日本語訳を連載する。ベリト・ショス、と言う人については、何も分からないが、この名前は北欧系であるようだ。この論文は、きはめて重要である、と判断するので、全文を翻訳して、「週刊日本新聞」(562号以降)に連載することとした。この論説の中で、ショスは、saul d. alinsky(ソール・D・アリンスキー)理論とオバマの関係を述べている。この「アリンスキー」と言う人物については、私は何も知らない。日本でこれまでこの「アリンスキー」が研究され、論評され、翻訳されているのかどうか、それはいまだ調べていない。

 アリンスキー(一九〇九~一九七二年)の主著の一つ、reveille for radicals by saul d. alinsky 一九四六年(初版)、一九六九年、一九八九年。日本語訳「市民運動の組織論」、長沼 秀世訳、未来社(一九七二年)。巻末に、アリンスキーの略歴が記述されている。しかし、ここでは省略する。W・G・タープレイの「バラク・H・オバマ-非公認伝記」(二〇〇六年九月、第一版、四三〇頁)。この本の五十九頁~六十三頁に、アリンスキーとオバマについて述べられてあり、これは重要である。

 オバマは、シカゴで、何年間か「地域活動」に従事した、と言はれる。この「地域活動」とは、実は、アリンスキー理論にもとづくものであった、と。二〇〇八年十一月の大統領選挙で、何人も予想もしなかったような見事な成功をオバマが収めた理由は、このアリンスキー理論の実践であった、と。アリンスキーの「ラジカル(日本風に言えば、過激派)の正体を明らかにする」の初版は、一九四六年、つまり、六十年以上前の事である。しかし、彼の死の十七年後の一九八九年に、ヴィンテージ(これは、米国の大手出版社、ランダムの系列会社として設立された出版社)から復刻版が出ている。このヴィンテージ版(一九八九年)巻頭の序文十頁、巻末のあとがき約三十頁が増補されている。W・G・タープレイによれば、オバマは、アリンスキー理論を受け入れ、ヒラリー・クリントンは、それを拒否した、とある。これは、きはめて重要な問題のようだが、ここでは省略し、後日、とり上げたい。(了)

【サヴィトリ・デヴィの著作「インピーチメント・オブ・マン(人類を弾劾する)」考】
 2605回、2008(平成20)年11月13日

 サヴィトリ・デヴィの著作「インピーチメント・オブ・マン(人類を弾劾する)」は、第二次世界大戦直後の一九四五、六年に執筆されたが、それが出版されたのは、一九五九年(カルカッタ)である。日本中に、そして世界中にゴマンとうごめいている、イルミナティサタニスト世界権力のイヌ、走狗としての売文業者、毒文業者とは、二十世紀最高の思想家であるかも知れないサヴィトリ・デヴィの著作は、本質的、根本的に異質である。

 サヴィトリ・デヴィの思想によれば、「現代」は、約六千年前から始まる。そしてこの「現代」は、ヒンドゥーの循環歴史観では、暗黒時代、"真実"が欠如している時代、偽の時代、カリユーガの時代、ニセモノの時代である。この暗黒時代には、三つのタイプの人間が存在する、第一は、時代に迎合し、時代に順応する人間。第二は、時代を超越して生きる人間。第三は、時代の流れと戦っている人間。この暗黒時代を、終わらせるために生きる人間。この暗黒時代を真実の時代に移行させるために生きる人間、と。暗黒時代に生きる人間の殆どすべては、第一のタイプである。暗黒時代に迎合し、暗黒時代に順応する人間である。サヴィトリ・デヴィが前出の著作「人類を弾劾する」の中に言う「人類」とは、「暗黒時代に迎合して生きる人間」のことを意味する。

 そのような人間を、サヴィトリ・デヴィは弾劾するわけである。暗黒時代に迎合し、それに順応して、生きる人間のイデオロギー、彼らのドグマ、彼らのクレド(教條、信條)は、「人間中心主義(ヒューマン・セントリズム)」である。ヒューマン・セントリズム(人間中心主義)の反対は、サヴィトリ・デヴィによれば、「ライフ・セントリズム(生命中心主義)」である。奇しくも、タワインティスーユの一つ、コジャスーユ(ボリビア)のワンカール(ラミロ・レイナガ)も全く同じことを主張する。この場合の「ライフ(生命)」は、大宇宙であり、「宇宙生命体」を意味する。全宇宙を一つの生命体、と見るのである。

 ◯筆者(太田)は、四十年以上に亘って、サヴィトリ・デヴィのこのような世界観と同じ方向に向かって、進化し続けて来た。これは、暗黒時代としての現代に逆らってすすむこと、そのような現代と戦って生きること、そのような暗黒時代を、真実の時代へ移行させるために生きることを意味する。サヴィトリ・デヴィは、ヒットラーを暗黒時代=現代と言う時代と戦って生きる人間、そしてこの時代に敗れた人間の典型、と定義し、確定する。ここに、当然のことながら、意識を集中すべきであろう。(了)
 
 【案内】

 【日本義塾十一月公開講義】

 ◎日 時 十一月二十六日(水曜)午後六時半~九時(六時開場)
 ◎会 場 文京シビックセンター 四階シルバーホール(四階B会議室のトナリの部屋)
 ◎講 師 太田 龍
 ◎演 題 二十世紀世界最高の思想家であるかも知れない、サヴィトリ・デヴィ(一九〇五~一九八二年)。サヴィトリ・デヴィと現代。
 ◎資料代 千円
 ◎予約申し込み、問い合わせは日本義塾出版部へ 電話、はがきで、eメール、申し込みフォームにて。
◆会場案内 文京シビックセンター
▽東京メトロ丸ノ内線 後楽園駅 >>> 4bまたは5番出口【徒歩3分】
▽東京メトロ南北線 後楽園駅 >>> 5番出口【徒歩3分】
▽都営地下鉄三田線 春日駅
▽都営地下鉄大江戸線 春日駅(文京シビックセンター前) 文京シビックセンター連絡通路【徒歩3分】
▽jr中央・総武線水道橋駅 >>> 【徒歩8分】 


【佐藤優「米国はオバマ氏勝利でファッショ国家になるか」考】

 2606回、2008(平成20)年11月14日

 「週刊金曜日」2008年11月14日号。18~19頁。佐藤優「米国はオバマ氏勝利でファッショ国家になるか」。この論説の要旨は、以下の通り。

(1)オバマの言説は、一九二〇年代のイタリア、ムッソリーニの初期ファシズムと親和的だ。
(2)オバマ大統領の下で、米国は巨大なファッショ国家に変貌する危険性あり。

 これ以上の詳しい紹介はここではしないので、「週刊金曜日」を参照のこと、多分ここでの論説は、今後、他の場所でこの人は展開するであろう。佐藤優氏が、W・G・タープレイの「オバマ-ポストモダンクーデター」(二〇〇八年六月)「オバマ-非公認伝記」(二〇〇八年九月)[いずれも未邦訳]を読んだことがあるのかそれともないのか。それは、分からないが、前記の佐藤優氏の論旨は、W・G・タープレイの著作に一部似ている。タープレイが、佐藤氏をひょうせつしたことはあり得ないが、佐藤氏は前出論旨でタープレイを引用はしていない。

 タープレイの「オバマ-ポストモダンクーデター」の英文原著の表紙には、ムッソリーニのこの有名な右手を高く掲げた写真とオバマの左手を上げた写真と、この二つの写真が並列している。つまり、両者の類似性を言うのであろう。タープレイは、前出の「オバマ-ポストモダンクーデター」の中で、一九二二年十月のムッソリーニファシズム運動のローマ進軍と、オバマのこれからの動きの類似性を論じている。佐藤氏がタープレイの最近の著作を全く知らず、タープレイとは独立して前出の論旨を考え出したこともあり得ないことでもない。これについては私は分からない。

 佐藤氏は、しかし、タープレイの前出の二冊の著作の、もっとも重要な中枢的論点としての、ブレジンスキーと三極委員会が、オバマのマスター(ご主人さま)である、と言うことについて、今後どうするのか。それには触れないままにするのか、それともそうでないのか、それは問題であろう。

 W・G・タープレイの「オバマ-非公認伝記」(二〇〇八年九月刊)の第十一章(最終章)「社会ファシストとしてのオバマ」 。ここには、ムッソリーニとオバマの関係について、述べられてある。オバマが、ファシストであることに、W・G・タープレイは、二〇〇八年一月初めて気付き、米国などで公然と警告し始めた。これは、タープレイの偉大な業績である。彼の最初の著作「オバマ-ポストモダンクーデター」は、二〇〇八年一月から三月まで、この発見の過程を、生々しく描き出している。従って、英語の読める人は、タープレイのこの英語の原文を読むべきであろう。(了)

  【註】W・G・タープレイの「オバマ-ポストモダンクーデター」(二〇〇八年四月)の邦訳は、「オバマ-危険な正体」(成甲書房)として二〇〇八年十一月末~十二月初旬出版される。W・G・タープレイの「バラク・H・オバマ-非公認伝記」(二〇〇八年九月。大判、四百三十頁。二〇〇八年十一月増補第二版、五九五頁)については、日本のある出版社が、版権を取得した、と聞いているので、いずれ邦訳が刊行されるであろう。


【「オバマのイルミナティ権力ヒモ付き左翼性」考】

 2607回、2008(平成20)年11月15日

 時事寸評の前号(20・11・14)に、オバマは、ファシストである。オバマ大統領政権下で、アメリカはファシスト国家に成る(タープレイ)という説を紹介した。これは、間違っているわけではない。しかし、これでこの話は終わりにはならない。オバマは、アメリカをファシスト国家にするのみでない。同時に「オバマのアイドルは、ウルトララディカル共産主義者、ソール・アリンスキーである」(『クリミナル・ポリティクス』二〇〇八年十月号、六頁)、だと言う。米国のインターネット上の論議に、「サプライズ!サプライズ! ソール・アリンスキーと言う名前のユダヤ人が、オバマのアイドルであった」と。ソール・アリンスキーは、れっきとしたマルクス主義者、「共産主義者」ではあるが、「アメリカ共産党の指導者」と言ったような人物ではない。アリンスキー(ユダヤ)は、「アメリカ共産党」よりも、はるかにラジカルな(過激派)極左派である。しかも、彼は、イルミナティ権力のヒモ付きであり、イルミナティ体制権力によって、支持され、豊かな資金を提供されていた。日本には、この種の「左翼」「極左派」、..などは全く存在しない。従って、日本人は、アメリカの奇々怪々な「左翼」なるものが全く理解できない。オバマは、アリンスキーに由来するこの種の左翼ないし極左派と、緊密に結びついていた。現在でもそうである。 

 前出「クリミナル・ポリティクス」誌、二〇〇八年十月号の記事(六頁以下)は、ビル・クリントン大統領が、ウルトラ左翼の henry cisneris(ラテン系)を、住宅省長官に任命した。そしてこの長官のもとで、住宅ローン大スキャンダルが仕掛けられた。と言う。なんだ、これは?!この「クリミナル・ポリティクス」誌(2008/10)の記事は、後日、詳しく週刊日本新聞紙上に紹介したい。つまり、オバマの背景は、ファシストであるのみでない、アメリカ共産党よりはるかに極左的な共産主義者によって、支えられているのである。???これは「ファシスト=共産主義者」である。こんな化け物がこの世に存在し得るか?日本人は、そんな化け物の存在を信じないであろう。我々は、タープレイの二冊の本、とりわけ、二冊目の「オバマ-非公認伝記」(増補第二版、大判五百九十六頁、二〇〇八年十一月末刊)。日本人にとって、未知の現代アメリカの秘密に迫って行くであろう。(了)

 【註】「週刊現代」、2008年11月29日号、28頁以下。ここに、今、米国のベストセラー(50万部超)の「ザ・オバマネーション-左翼的な政治と個人崇拝」と言う本が紹介されてある。the obama nation: leftist politics and the cult of personality by jerome r. corsi (2008/8)


【J・コルシ著「オバマ・ネーション」推薦】
 2608回、2008(平成20)年11月16日

 the obama nation by jerome r. corsi,ph.d.二〇〇八年八月刊。昨日の時事寸評(20.11.15)で、J・コルシの「オバマ・ネーション」(今、アメリカのベストセラー)について触れた。この本が、今日届いたので目を通している。この著者コルシは、米国共和党系のジャーナリストだと言う。ブレジンスキーについては、一ヶ所(263~264頁)。しかしこれは、数行。ほんのことのついで、と言った記述である。つまり、「おていさい」である。「ジョージ・ソロス」については何もない。「フォード財団」については記述はない。「世界奉仕軍」もなし。しかし、「アリンスキー」については、詳述されてある。「ウェザー・アンダーグランド(ウェザーマン)」については或る程度の記述あり。ビル・エイヤーズは「ウェザー・アンダーグランド」と一緒に記述される。B・ドーン(dohrn)についても。若干。エレミア(jeremih)・ライト牧師についてはきわめて詳しい。ミシェル・オバマについてもある程度の記述あり。

 と言うわけで、この本は、オバマを傀儡として操作しているブレジンスキー、ジョージ・ソロス、三極委員会について、その関係、その真相を隠蔽する。ジョージ・ソロスは、ロスチャイルドのエージェントである。この本は、二〇〇八年八月から九月始め、民主党(オバマ)と、共和党(マケイン)と、二人の候補者が正式に登場したあと、共和党(マケイン)の選挙運動反オバマキャンペーンの主要ネタ本の一つ、とされたであろう。しかし、その効果はあまりなかったようだ。この本はオバマを「左翼」だと言う。もちろんこれは、アメリカの民衆への目くらましである。オバマの役割は、左翼でカモフラージュしたファシスト国家体制によって、アメリカを完全に解体し、ワンワールド化することである。つまり、コルシの本は、アメリカの民衆が真相に気付かないようにさせるための目くらましである。この本が日本語に翻訳されるかどうかは知らない。(了)


【ベリト・ショス著「オバマの世界奉仕軍」推薦】
 2609回、2008(平成20)年11月17日

 ベリト・ショス〝オバマの「世界奉仕」軍〟「ミッドナイト・メッセンジャー」二〇〇八年九、十月号。この重要論文の日本語は「週刊日本新聞」五六二号(20.11.17)、五六三号(20.11.24)に連載されて居る。この論文の中で、デビット・ロックフェラーの発言が引用されてある。曰く。「我々に最も必要なものは時宜に適った重大な危機である......」(『週刊日本新聞』、五六二号、7頁)。そもそもデビット・ロックフェラーのことばは、誰に対して発信されたのであろうが。このことを、良く考えて見なければならない。ロックフェラー曰く。「我々は全世界的規模の変革にまさに直面せんとしている」と。

 「変革」とは「チェンジ」である。そして、この「チェンジ」は、オバマの選挙スローガンであったし、オバマ政権の中心的スローガンであるだろう。デビット・ロックフェラーの言う、「全世界的変革」とはなんのことか、現在のアメリカ発の金融恐慌は、「我々(ロックフェラーとその一味)」が作りだした「時宜に適った重大な危機」である。そしてこの危機は、ロックフェラーとその一味(イルミナティ)によって、どのやうに利用されるか。

 それを知るために我々は、ジョン・コールマン著、太田龍監訳「凶事の予兆」(成甲書房、絶版、古本も入手は困難であり、たまたま目にする古本は、一冊七千円、などとなる。今のような時期に、このコールマン著が絶版とは、これ以上に悲惨で残酷、悲劇的状況は考えられない)を読まなければならない。この本の中で、コールマン博士は、三百人委員会の経済専門家によって、英国女王及び、英国議会首脳部に対して提出される、経済的緊急事態に対して、取るべき政策についての文章を引用している。

 ここで問題とされている「経済的緊急事態」は、未だ、本の初期段階にある。イルミナティにとって、現在の世界金融恐慌は序の口であるに過ぎない。タープレイは、デリヴァティブの残高は、一千五百兆ドル、と言う。この一千五百兆ドルが爆発すれば、人類は全滅する、と警告する。「危機」を、ABCDEと、「A」が一番最低で「E」が最高段階とする五段階に分けるとすれば、今の危機は、「A」の手前、程度である。イルミナティは、順次、危機を、「A」にそして次に「B」に......とエスカレートさせる。そうして、イルミナティは、全人類に対して、全面無條件降伏することを要求している。三百人委員会の「経済専門家」の用意した前出の政策は、「C」又は「D」の段階にかなり近いところを想定して居るであろう。ロックフェラーとその一味(イルミナティ)の要求する「全世界的変革」とは、全人類の家畜化と、そしてその家畜を収監する、世界人間牧場の構築である。(了)

 【註】ベリト・ショス〝オバマの「世界奉仕」軍〟「週刊日本新聞編集部訳」による日本語版(1)「週刊日本新聞」五六二号(20.11.17) ベリト・ショス〝オバマの「世界奉仕」軍〟「週刊日本新聞編集部訳」による日本語版(2)「週刊日本新聞」五六二号(20.11.24)

【W・G・タープレイ著「オバマ-危険な正体」、ユースタス・マリンズ著、太田龍監訳「カナンの呪い」推薦】
 2610回、2008(平成20)年11月18日

 W・G・タープレイ著「オバマ-ポストモダンクーデター」(二〇〇八年四月刊)の日本語版が、十二月初め成甲書房から、「オバマ-危険な正体」、として出版される。タープレイは、オバマのファシズム運動が一九二〇年代~三〇年代のヨーロッパファシズムの単なる模倣ではない、と言う。両者は、共通性もあるが、重要な相異もある、と。タープレイは、オバマ政権の未来を予測する。「オバマ大統領」が三極委員会=CFRの金融家の指示通りの政策を実施するパターン。その結果、新たな戦争、未曾有の大不況、全国民的な困窮、金融経済の崩壊、社会全体の分裂が起こる。オバマは、信用を失い、オバマの裏切りに対して群衆が蜂起する。そしてそこから、完全なファシズム運動が生まれる、と。オバマは、三極委員会最終走者ではないかも知れない、と。タープレイはここで、重要な問題を提出して居る。オバマ政権が、蜂起するアメリカの群衆によって打倒されて、本格的な完全なファシズム運動がアメリカに登場するかも知れない、と。

 当然、三極委員会=イルミナティは、その場合、アメリカファシスト運動のイデオロギーと、そしてそのイデオロギーを実践するリーダーを用意しておかなければならない。ここで何が問題とされているのか。オバマの能力は、演説に於ける美辞麗句のみ。これでは、本格的なファシズム運動にはならない。我々は、ここに提出されている問題を、このあとしばらく、続けて検証して行くであろう。(了)

 【註】ここで参照さるべき文献は、ユースタス・マリンズ著、太田龍監訳「カナンの呪い」(成甲書房)。この中で、アメリカを完全に支配して居る「カナン族」は、黒人、中南米系移民などを煽動して、白人中産階級を殲滅せしめるであろう、と述べられている。ジョン・コールマン博士は、二十数年来、三百人委員会が「アメリカの中産階級を壊滅させる」作戦を進行中である、と警告して来た。【近刊予告】W・G・タープレイ著、太田龍監訳・解説「オバマ-危険な正体」、成甲書房、十二月初旬刊予定。(英文原題は、『オバマ-ポストモダンクーデター』)予価千九百円プラス税。日本義塾出版部でも予約受付け中。


【ジョン・コールマン博士の「コールマン博士は知っていた-的中してしまった<世界経済>戦慄予言-」推薦】

 2611回、2008(平成20)年11月19日

 十二月上旬。成甲書房から、コールマン博士の「凶事の予兆」「バビロンの淫婦」「迫る破局、生き延びる道」。この絶版になっている三冊の日本語著作の中から、六篇を収録した、新しい著作が、上梓される。この中には、「凶事の予兆」の中の、「IT革命の未来はエレクトロニクス強制収容所」、と言う篇が含まれた。そして、この「IT革命の未来はエレクトロニクス強制収容所」の中に、「三百人委員会の経済専門家が、英国女王と英国議会に提出した。緊急事態に於ける経済政策」が収録されてある。「迫る破局生き延びる道」の中の「アメリカ経済、完全崩壊の序曲が聴こえる」この論文が、前出の新しい著作に収められている。「大恐慌[これはもちろん、一九二九年に始まる大恐慌のこと]の十倍の破壊力の経済崩壊がアメリカ発で全世界におよぶ」とある。

 このコールマン博士での、モノグラフは、一九九〇年後半、今から十年以上前のものである。ちなみに、マンガしか読まないらしい日本の「首相」は、少し気にしたか、最近、書店に行って、何冊かの本を買った。その中の一冊は、長谷川慶太郎のサブプライム問題はもう終わった、と言う趣旨の本であった。と、新聞か週刊誌に報道されていた。日本の「首相」が、その本を読むかどうか分からない。

 経済は、通貨発行権を支配する者の手中にある。コールマン博士は、三百人委員会が準備しつつある次の世界恐慌は、一九二九年の世界経済大恐慌の、十倍の破壊力のある、アメリカ発の大恐慌である、と言う。この本の日本語版が出たとき(今から六、七年前)、ゴマンと居る日本人「エコノミスト」学者、ジャーナリスト、評論家、政財界、マスコミ界などは、それを一顧だにせず、闇の中に葬り去ろうとした。二〇〇八年九、十月、アメリカ発の金融危機をイルミナティ世界権力は、開始した。コールマン、アイク、ラルーシュなどによって、十年も二十年も前から警告されているこのことを明言しない、日本のすべての、体制内御用エコノミスト、ゴマンといる売文業者をイルミナティの手先極悪売国奴!!として告発すべきである。今こそ、日本人有志が、コールマンを読むべきときである。(了)

 【註】近刊予告。成甲書房12月12日発売予定。「コールマン博士は知っていた-的中してしまった〈世界経済〉戦慄予言-」ジョン・コールマン博士著、太田龍監訳・解説。本文二百五十六頁、定価千六百円プラス税


【ウェブスター・G・タープレイ著「オバマ、危険な正体」」刊行のお知らせ】

 2612回、2008(平成20)年11月20日

 ウェブスター・G・タープレイ著、太田龍監訳、解説「オバマ、危険な正体」(オバマ-ポストモダンクーデター」成甲書房、十一月二十八日出版予定。定価千九百円プラス税。W・G・タープレイは、アメリカ国内では、反体制的、独立左翼的、反(米英)帝国主義的左翼のベテラン調査ジャーナリストとして著名であるが、日本で紹介されるのは、この翻訳が最初である。欧米の「左翼」には、(1)イルミナティ三百人委員会のヒモ付きエージェントとしての左翼。その実例は、ノーム・チョムスキー欧米の社会民主党、社会党、労働党、フェビアン協会など。(2)イルミナティのヒモ付きでない、一匹狼的な独立左翼。ニセモノでない本心からの反資本主義的、反帝国主義的左翼。W・G・タープレイは、その典型である。この二種が存在する。

 日本人は、まず、二種の左翼の違いを識別することを学ばなければならない。それでは、日本の「左翼」どうか。日本に存在する「左翼」、その殆んどは、イルミナティのヒモ付きである。ヒモ付きでない、独立的な左翼。これは例外である。従って、日本で、好まれるタイプの欧米左翼は、イルミナティの手先であることが一見して明白な、ノーム・チョムスキーである、と成るのである。W・G・タープレイは、日本の「左翼」陣営から見れば、いはゆる「陰謀論者」の一種、と見えるかも知れない。しかし、欧米の水準でみれば、彼は「陰謀論者」ではない。タープレイは、オバマ現象をブレジンスキーとハンチントンから解釈する。タープレイによれば、ハンチントンは、ブレジンスキーの「部下」、である(百四十二頁)。しかし、今の日本には、タープレイのこの規定の意味がすぐに理解できる人は存在しない。本書の読者は、まずこのあたりから、真剣に考えてほしい。(了)

 【案内】日本義塾、十二月十七日(水)夜の公開講義では、本書(『オバマ、危険な正体』など)について、論評しつつ、二〇〇九年以降の世界情勢を展望する。本書(『オバマ、危険な正体』)は、日本義塾出版部でも取り扱います。
特別価格、送料込み2000円でご提供します。


【ジョン・コールマン博士の「コールマン博士は知っていた-的中してしまった<世界経済>戦慄予言-」刊行のお知らせ】
 2613回、2008(平成20)年11月21日

 日本に於いて、この二、三年、とりわけこの一年来、体制内マスコミ上で、世界恐慌襲来に関する著作、新聞、雑誌上の論文の数は、激増している。日本以外の国々についてはよく知らない。しかし、これらの体制内マスコミ上での御用ジャーナリスト、御用学者、御用エコノミスト、御用評論家などの、世界経済恐慌、世界経済崩壊などに関するすべての情報は、イルミナティによる人工的なディスインフォメーション(情報撹乱工作、ペテン、ウソ、ニセ)であるか、もしくは、ノイズ(雑音)である。ノイズ(雑音)は、諜報の世界では、重要な役割を果たしている。それは、(1)全く無意味なノイズであるが、(2)そのノイズが、民衆の意識を占領することによって、まともな情報が入る余地をなくしてしまう。

 アイクは、しばらく前のニューズレターで、◎イルミナティは、人類(我々)を、どこに導こうとしているか?◎どのようにして? この二つの要点を常に思索すべきである。と言う趣旨のことを述べた。これは全くその通りである。イルミナティは、(1)ディスインフォーメーション工作によって、(2)そして、ノイズ工作によって、民衆が、前出の如き本筋に向かわないように、尨大な(破壊的)エネルギーを発射する。経済恐慌は、イルミナティサタニスト世界権力によって、意図的に演出される。これが、経済恐慌問題についての、第一テーゼ、とされなければならない。この基本テーゼをまず明示しなければならない。この第一テーゼを公々然と明示しているジャーナリスト、エコノミスト、学者、評論家......など、こうした人々は、一応、最初のテストに合格である。しかし最初のテストのあとに、何十、何百と言う、より困難なテストが待っている。そうでない論者たち、この第一テーゼをまず明示しない論者たち。こうした人々は全員、「イルミナティの走狗」、と言うレッテルを張るべきである。

 経済恐慌は、イルミナティ世界権力によって演出される、と言う第一テーゼをたてて、そしてそれを展開して行く論者。その代表的典型的な著作は、ジョン・コールマン博士の「コールマン博士は知っていた-的中してしまった<世界経済>戦慄予言-」(成甲書房、二〇〇八年十二月中旬刊行予定)である。この著作は、二〇〇〇年から二〇〇一年にかけて、成甲書房から出版された三冊のコールマン著(『凶事の予兆』『迫る破局』『バビロンの淫婦』)の中の六篇を収録したものである。「アメリカ経済、完全崩壊の序曲が聴こえる」。これは、前出、六篇の中の一篇である。これは、一九九九年に刊行されたコールマン博士のモノグラフである。「現在(一九九九年)から、崩壊が予想される二〇〇七年の間の数年間にどのようになるだろうか?」.............................................。この文章を今、熟読することは、日本民族有志にとって有益であろう。(了)

 【近刊予告】ジョン・コールマン博士著、太田龍監訳「コールマン博士は知っていた」-的中してしまった<世界経済>戦慄予言-株価暴落、デリバティブ崩壊。◇巨大金融機関の崩壊。◇警告のすべてが現実と成ってしまった.........◇なぜコールマン予測は正確なのか? ◇300人委員会の黒い野望を解析すれば、◇国際マネーの未来など、◇たやすく見通せるのだ!二〇〇八年十二月十二日、成甲書房より刊行予定。定価一六〇〇円プラス税金。日本義塾出版部でも予約受付ます。 

【サヴィトリ・デヴィ著「ヒンドゥーに対する警告」考】
 2614回、2008(平成20)年11月22日

 a warning to the hindus by savitri devi calcutta 1939(『ヒンドゥーに対する警告』サヴィトリ・デヴィ著、一九三九年、カルカッタ)。これは、サヴィトリ・デヴィが一九三二年、インドに移住して、ナチス的ヒンドゥー教徒になった時期、その最初期の著作(百五十頁)である。一九三九年のこの小著は、サヴィトリ・デヴィの思想のその後の展開を正しく位置づけするために重要である。これは、ヒンドゥーへの「警告」、と題される。

 「警告」とは、どう言う意味か。彼女は、どこに、ヒンドゥーの克服さるべき弱点を見出したのか。ヒンドゥーは、精神を変えて、レジスタンスを準備すべし、と。「レジスタンス」は、ここでは、武力抵抗、民族独立のためのゲリラ戦を意味する。ナチス占領下のフランス人が「レジスタンス」を実行したように。サヴィトリ・デヴィの「警告」は、言うまでもない。ヒンドゥーは団結して戦い、英国帝国主義のインド植民地支配を転覆せよ。と言う呼びかけである。サヴィトリ・デヴィの思想傾向に、最も近い、当時のインドの政治的指導者もちろん、チャンドラ・ボース!!であっただろう。チャンドラ・ボースは、インド国民会議派議長であった。しかし、第二次世界大戦が一九三九年に開始されると、この機会にインドは武力で英国と戦うべし、と主張して、ガンジーと決裂した。このことは、日本では比較的よく知られている。

 第二次世界大戦に於いて、ナチス・ドイツの内部でも日本の内部でも、ドイツは、西からインドに進軍して英帝国主義をインドから追放し、日本は、東からインドに進軍して英帝国主義を追放し、よって以てインド独立回復を支援する。と言う意志が存在した。この可能性は、実現しなかった。しかし、にも拘らず、サヴィトリ・デヴィのナチス的ヒンドゥー教は、山林に永遠に瞑想しつづけることがすべて。そうすれば、万事目出度し目出度し、などと言うような次元のものではないことだけは、ここで、明確にして置く必要があるだろう。(了)

 【註】日本義塾十一月公開講義案内

◎日 時 十一月二十六日(水曜日)午後六時半~九時(六時開場)
◎会 場 文京シビックセンター 四階シルバーホール(四階B会議室のトナリの部屋)
◎講 師 太田 龍
◎演 題 二十世紀世界最高の思想家であるかも知れない、サヴィトリ・デヴィ(一九〇五~一九八二年)。サヴィトリ・デヴィと現代。
◎資料代 千円
◎予約申し込み、問い合わせは日本義塾出版部へ 電話、はがきで、eメール、申し込みフォームにて。◎W・G・タープレイ著、太田龍監訳「オバマ-危険な正体」(成甲書房刊)。この本は、十一月二十六日の日本義塾公開講義の会場に持っていきます。


【「オバマ」考】
 2615回、2008(平成20)年11月23日

 
アイクの十一月二十三日のニューズレターは、「オバマ」を取り上げた。世界中で多くの人々が、イルミナティの傀儡としてのオバマによってだまされた、と、アイクは言う。オバマはファシズムの再版である、と。アイクは、ウェブスター・タープレイを引用して、ファシズムは、単なる警察国家のようなものではない。それは下からの大衆動員として始まる、と。「オバマは、ブッシュよりもはるかに危険である」、と。オバマをコントロールして居るものたちの主要な標的は、若者をだますこと。アイクは、world net daily のウェブサイトを引用する。オバマ次期大統領の公式ウェブサイトに、オバマ政権はアメリカの青少年、アメリカの市民を世界奉仕軍に動員する計画が公表された、と。この件は、「ミッドナイトメッセンジャー」二〇〇八年九、十月号ベリト・ショスの記事で詳しく説明されてあり、我々はそれを日本語に翻訳して、週刊日本新聞、十一月十七日号、二十四日号に掲載した。

 アイクは、オバマのコントローラーは、ブレジンスキー(ユダヤ人)である、と強調する。「オバマの政策は、まっすぐにブレジンスキーの著作から来る」、と。アイクは、一九七〇年に出版された、ブレジンスキーの「二つの時代の間で-テクネトロニックイーラ(時代)に於けるアメリカの役割」から引用する。オバマ次期大統領は今、次々に新政権の主要人事を公表している。まっさきに決定されたのは、オバマ大統領の主席補佐官、エマニュエル下院議員(シカゴ)である。この人物はユダヤ人。悪名高きシオニスト。イスラエル第一主義者である。そしてその父親は、イスラエル建国当時、有名なテロリストであった、と。オバマの振り付け師、オバマのハンドラーはこれもユダヤ人、シオニストのデーヴィット・アクセルロードである、と。オバマは、国務長官に、ヒラリー・クリントンを任命すると伝えられて居る。ヒラリー・クリントンは何者か。アイクは、二〇〇六年のニューズレターの中で、ヒラリーについて詳細な暴露記事を発表した。我々は、davidicke.jp に、この二年前のアイクの論説の日本語訳を、後日公表するであろう。(了)

【「オバマ」考】

 2616回、2008(平成20)年11月24日

 オバマは、ウォール街の、もう一匹の走狗である。(W・G・タープレイ。デーヴィッド・アイク)のか? それともそうではないのか? これが、今の世界情勢の中心問題である。ここから、焦点を逸らしてはならない。W・G・タープレイ著「オバマ、危険な正体」(成甲書房、十一月二十八日刊行予定)は、オバマの批判には、三つのグループがある、と言う。第一のグループは、リベラル派の大半である。彼らはオバマを英雄視する。第二のグループは、右翼的、ネオコン的立場である。これも論ずるに値しない、と。第三のグループは、アメリカ民主党中道左派である。これはアメリカでのお話か。日本ではどうなのか。日本の体制内マスコミ上では、そもそも、オバマに対するいかなる本格的批判も、見受けられない。「オバマは、ウォール街のもう一匹の走狗である」!!と、明確に言い切る言論は、我々週刊日本新聞以外に、存在しない。

 オバマは、ウォール街の走狗であるのみならず、イルミナティ三百人委員会の重要な戦略家たる、ブレジンスキーの傀儡に過ぎない。そしてこの傀儡オバマを使って、イルミナティは、全世界を第三次世界大戦へと誘導する。オバマ大統領当選については、「呪新大統領誕生」、と言うべきである。恐慌から米国にファシズム国家体制登場。オバマ米国ファシズム体制を通じて、ロシアと西側の第三次世界大戦へ。これが、イルミナティサタニスト世界権力のアジェンダである。日本はどうすべきなのか。日米安保を即時破棄し、米軍を日本国土から追放せよ!!これ以外に日本が取るべき道はない。日米安保破棄、そして米軍の日本からの追放なくして、何を言ってもペテンであり、空虚なおしゃべりでしかない。(了)
 
 【近刊案内】ウェブスター・G・タープレイ著、太田龍監訳・解説「オバマ、危険な正体」、成甲書房、千九百円プラス税、十一月二十八日発売。日本義塾出版部でも取り扱います。送料込み二千円で頒布中。


【「ヘンリー・メイコウ」考】

 2617回、2008(平成20)年11月25日

 ヘンリー・メイコウの二〇〇八年十一月十六日付けニューズレター。クレジット・クランチ。先進国のオカルト的植民地化か?このニューズレターは重要な記事なので、全訳して、週刊日本新聞」紙上に掲載したい。メイコウさんはここで、バロン(男爵)、デーヴィッド・ロスチャイルドが、最近、ドバイを訪問したこと。そしてそこで記者が、彼の談話を報道したこと。について述べている。ロスチャイルド家の首脳は滅多なことでは記者会見などしない。ヘンリー・メイコウさんはバロン(男爵)、デーヴィッド・ロスチャイルドが、「イルミナティ十三人評議会」のメンバーであると推定している。メイコウさんは、この短い論説の中にシオン長老の議定書(プロトコール)を、 三回、引用する。これだけでメイコウさんは、「本物」である。

 日本にはプロトコールを、堂々と引用する著述家は、筆者(太田)以外には存在しない。ロシア、若干のイスラム国を例外として、全世界の「体制内」著述家がプロトコールを肯定的に引用したその瞬間、その著述家の、学者的作家的ジャーナリスト的生命は抹殺される。これはリトマス試験紙のごときものである。ユースタス・マリンズさん曰くイルミナティは、その走狗、イヌ、ドレイ、家畜人的インテリに対して二つのことを要求する。第一。第二次世界大戦期、ナチスドイツのユダヤ人六百万人ホロコースト説を絶対的真実として承認すること。ホロコースト否定論者を人格的に殺害すること。第二。シオン長老の議定書を偽書であると大々的に宣伝すること。この基準は、日本に於いても有効である。日本のマスコミ界、ジャーナリズム界、思想言論界にもイルミナティの走狗が充満している。日本民族有志は、各自、この二つの基準を運用して、適切に判断していただきたい。(了)


【「元厚生次官二人が襲撃」考】
 2618回、2008(平成20)年11月26日

 しばらく前から、今の日本の時代が、昭和初期のテロリズムの時代に似て来ている、と、色んな人によって、話され、予測されて来た。最近、何者かによって、元厚生次官二人が襲撃されたとき、マスコミは、先走りしてそれを、「年金テロ」と名付けている。ところが、犯人が警察に出頭して、これは、少年時代、飼犬を保健所によって殺された、そのことに対する仇討ちである、と自供した、と言う。これはすべての日本人の意表を突いた。しかし筆者(太田)はそうではない。筆者は、ただちに、二つのことを連想した。◎一つは、天武天皇の殺生肉食禁断の詔勅であり、◎二番目にサヴィトリ・デヴィの「人類を弾劾する」である。もちろん、この事件の犯人は、天武天皇の殺生肉食禁断の詔勅も、サヴィトリ・デヴィの「人類を弾劾する」も、何にも知らないであろう。まして、現在の日本人一億二千万人に於いておや。ここでは、この問題に立ち入ることはしない。

 しかし、明らかに今度の事件は、すべての日本人を、なんらかの程度で震撼させたであろう。つまり、思いもかけない方向から、「テロ」がやって来たのである。この事件は、いかなる意味でも今の日本の時代思潮である、私利私欲、物欲、私怨、恨み、個人主義……の結果ではない。この事件は、古い日本、古代日本、闇の中に封印された伝統的日本から噴出した。と、筆者は直観した。今回の事件は、昭和初期の昭和維新のテロリズムと、根本的に異質である。ことは、自明であろう。将来、日本に生まれる地球維新は、その源泉は、かつての明治維新、昭和維新と、まるで別のものであり、また、そうでなければ、決して発生しないであろう。(了)

 参考文献
 ◎太田龍著「殺生肉食禁断の詔勅」(コピー本)
 ◎太田龍著「家畜制度全廃論序説」(コピー本)


【ウェブスター・G・タープレイ著「オバマ、危険な正体」の紹介】

 2619回、2008(平成20)年11月27日

 十一月二十八日、ウェブスター・G・タープレイの著作の最初の日本語版「オバマ、危険な正体」(英語原題 OBAMA The Postmodern Coup)が、成甲書房から刊行される。ウェブスター・タープレイは、アメリカでは「左翼」のジャーナリスト、と見られている。しかし、とりわけアメリカでは、この「左翼」なる用語が大問題である。何故なら、アメリカでは、「左翼」の主流は、きわめて露骨なかたちで、ウォール街、米英国際金融寡頭勢力と直結した、そのエージェントであり続けているからである。アメリカ左翼の本流は、「アメリカ共産党」であろう。このアメリカ左翼の本流たるアメリカ共産党は、オバマについて、どんな態度を示したか。

 「サピオ」最新号(二〇〇八年十二月十七日号)の記事は、オバマ勝利で沸き立つ「アメリカ共産党」、「マルクス・レーニン主義の時代がとうとう到来した」。アメリカ共産党のNY地区議長リベロ・デラ・ピアナはAFP通信にこう答えた…… 以下略。アメリカの、いや、全世界で通用する左派インテリ代表格の、チョムスキーは、十月になんと、オバマ支持、を公表したそうである。チョムスキーも、アメリカ共産党も、れっきとしたイルミナティ・サタニスト世界権力のエージェントである。彼らが、ウォール街の走狗たるオバマを支持することは、当然であろう。

 しかし、アメリカの左派ジャーナリストとして著名な、ウェブスター・G・タープレイは、「オバマ、危険な正体」の中で、どう語っているか。タープレイのオバマ評価は、アメリカ左翼の主流としてのアメリカ共産党のそれとはまさに逆、である。日本人は、これまで、アメリカでは、資本主義も、共産主義(社会主義)も、イルミナティ(ウォール街)の二本立て戦略の一翼である。と言う自明の事実を、明確に認識することが出来なかった。イルミナティの走狗としての左翼主流派と、イルミナティのヒモ付きでないイルミナティとなんらかの程度で対決し、限界がありながらも、イルミナティと戦っている、独立左派、一匹狼的左派と。その二者の違いを識別することが出来ないのである。しかし、今や、その気のある日本民族有志は、タープレイの今度の本(日本語版)と、アメリカ共産党のオバマ賛歌と、この二つを比べることによって、きわめて容易に両者の区別をする方法を体得することが可能となったのである。(了)

 (注)ウェブスター・G・タープレイ著、太田龍監訳「オバマ、危険な正体」(成甲書房 十一月二十八日刊行。定価千九百円プラス税) 。日本義塾出版部でも取り扱います。送料込みで二千円。


【「世界のイルミナティ研究家」考】
 2620回、2008(平成20)年11月28日

 平成二十一年(二〇〇九年)一月の日本義塾公開講座の日時会場、そして演題も決定されたので、ここに、皆さんに案内する。

◎日 時  平成二十一年(二〇〇九年)一月二十八日(第四水曜)、午後六時半〜九時(六時開場)
◎会 場  文京シビックセンター、四階シルバーホール(四階B会議室のトナリの部屋)
◎講 師  太田 龍
◎演 題  「(ユダヤフリーメイソン、イルミナティ……の)陰謀」の存在を否定する人々、その陣営についての批判的検証(仮題)
◎資料代  千円
◎予約申し込み、問い合わせは日本義塾出版部へ、eメール、はがき、電話にて。

 平成二十一年(二〇〇九年)一月以降、日本義塾公開講座の日時会場は、これまで第四金曜日夜でしたが、会場の確保の都合により、毎月第四水曜日午後六時半〜九時に変更します。会場は、これまで通り、文京シビックセンター、四階シルバーホールです。

 「(イルミナティ……の)陰謀を否定する人々」とは何のことか。この問題については、

(一)ユースタス・マリンズ
(二)ジョン・コールマン
(三)フリッツ・スプリングマイヤー
(四)デーヴィッド・アイク
(五)マイケル・ホフマン
(六)デス・グリフィン
(七)アントニー・サットン
(八)ジューリ・リナ
(九)ヘンリー・メイコウ
(十)テックス・マーズ、など

 筆者は、一九九一年二月以降、きわめて多くの欧米の研究者、思想家、理論家を、日本の有志へ紹介し続けて来た。ごく最近では、我々は、二〇〇五年以降の約百編のアイクのニューズレターの中から、陰謀否定論者を批判した論文を取りあげて、デーヴィッド・アイク日本版ウェブサイトdavidicke.jp上に、その日本語版を公表したので、それを是非、熟読してほしい。◯まず、これらの先学の研究者の業績を、我々は、十分に深く、研究し、消化しなければならない。

 「ユダヤフリーメイソンイルミナティの陰謀」に対する人類史上の批判的調査研究は、フランス大革命時に遡る。その歴史についての研究の古典として、ここには次の五冊を挙げる。

(一)デス・グリフィン著「奴隷制への転落」(版権を取得し翻訳中)
(二)デス・グリフィン著「富者の第四帝国」(邦訳予定)
(三)デーヴィッド・アイク著「ロボットの反乱」(未邦訳)
(四)デーヴィッド・アイク著「真実はあなたを自由にする」(未邦訳)
(五)デーヴィッド・アイク著「大いなる秘密」(三交社)

 アイクは、「不思議の国のアリス」(邦訳「究極の大陰謀」三交社)の中で、イルミナティのドレイとして支配されている人類の三つのタイプを提示した。即ち、第一のタイプ 羊の群れ 第二のタイプ イルミナティ支配者に、部分的、一時的、局地的、断片的に反抗する、ロボット急進派。第三のタイプ こうして第二のタイプの「反乱」を超えて、イルミナティ支配者の人類ドレイ化の秘密のアジェンダを追求する人々。イルミナティの陰謀を調査し、研究し、この陰謀と戦わんする人々。しかし、こうした人々のイルミナティの陰謀との戦いは、五感のレベルにとどまる。第四のタイプ アイクは、これから、五感の次元を超えて、イルミナティの陰謀を超克せんとする。それでは、今、改めて我々が日本に於いて、「陰謀論」を問題とし、イルミナティの陰謀の存在を否定する人々について、検証して行こうとする。それは何故なのか。(つづく)

 【注】現在の日本で、イルミナティの陰謀の存在を否定する人々。その実例を三件挙げて置く。(1)「鬼塚英昭」 (2)「反ロスチャイルド同盟」のウェブサイトを運営しているように見える「安部」など。(3)「副島隆彦」

 【参照】
 「陰謀否定論者は、コチコチに凝り固まった心性の持ち主
 「認知的不協和、世界を理解するためのキーワード


【「ウェブスター・タープレイ」考】
 2621回、2008(平成20)年11月29日

 ウェブスター・タープレイの「オバマ、危険な正体」(英語原著は、『オバマ―ポストモダンクーデター』)が、十一月二十八日、出版(配本)された。東京では既に書店に出て居る。東京から遠い地方では、十二月一日か二日。このタープレイの本は、オバマについての日本のマスコミ上、その他のすべての言説の水準の、はるか上に位置する。タープレイは、この本のあと、二〇〇八年九月に「オバマ―非公認伝記」(第一版、大判四百三十頁)を出した。そして、二〇〇八年十一月末〜十二月上旬、増補第二版(大判、五百九十五頁)が、まもなく出版される予定である。この本も、既に、或る出版社が日本語版の版権を取得していると聞いており、その内、上梓の運びとなるであろう。

 ウェブスター・タープレイは、筆者の見るところ、現代アメリカで、もっとも優れた政治批評家(クリティーク)兼ジャーナリストである。筆者は、一九九五年以降、ラルーシュの「EIR」誌を通じて、タープレイについて熟知しているが、二〇〇八年一月以後、「オバマ現象」に対する評価と分析では、タープレイはラルーシュを抜き去った。タープレイはラルーシュを超えた、のである。今のところ、全アメリカで、彼に匹敵する政治クリティークは存在しない。筆者は、このような認識に基づき、今、タープレイを日本民族有志に紹介することに、精力を集中しつつある。いずれ、時機が来れば、彼の日本講演招待も必要となるであろう。

 ブレジンスキーは、「中国をシベリアに侵攻させることで、中露の大戦争を引き起こし、その結果として、両国を消滅させ、最終的には世界のアングロ・アメリカン支配を持続させようと目論んでいる。オバマの救世主的、啓発的なメッセージの裏には、こうした思惑が隠されているのだ」(前掲書、百三十頁)。タープレイの著作を出版している「プログレッシブ・プレス」社は、「太田さん、ブリテンの諜報機関による、対日本謀略工作の歴史の本を英語で書いてください。我々は是非それをアメリカで出版したい。」と言って来ている。このような申し出は、タープレイサイドの高度なセンスを実証する。日本民族有志にとって、タープレイのこの本は必読である。(了)

【デーヴィット・アイクと太田龍の邂逅考】

 2622回、2008(平成20)年11月30日

 デーヴィット・アイクの二〇〇八年十一月二十八日付けのニューズレターによると、現在決定して居る、二〇〇九年度のアイクの海外講演の日程は、次の通り。

 二〇〇九年、

 二月十六日 米国ロスアンジェルス、七時間の講演。
 三月       メキシコで二回の講演会。
 四月十一日 オーストラリア、メルボルンで講演会。
 四月十八日 ニュージーランドで、七時間の講演会。
 五月十六日 クロアチアで講演会。
 九月    ブラジルで少なくとも三回の講演会。
 合計、六カ国、九回の講演会。

 四月十一日のオーストラリアでの講演会の会場は「メルボルン・エキビジョンセンター」とあるが、これはかなり大きな場所のように思える。明らかに、イルミナティサタニスト権力の、デーヴィット・アイク封じ込め、アイク封殺の包囲の陣型は今や、崩れ始めた。これは重大にして偉大な勝利である。アイクからの連絡によれば、ロイヤル・アダムスの裏切りに対するアイク側の訴訟に於いて、アイク勝訴の展望が見えて来た、と。「ロイヤル・アダムスの裏切り」この件については、筆者はこれまで、たびたび説明して来たので、ここでは省略する。

 二月十一日のアイク第二回東京講演会のために、アイクはその一週間ほど前、東京に到着した。そのあと、アイクと私は対談したが、そこでアイクは、私と太田さんのあゆみはとても良く似て居る、と語って居た。私も、そう思う。一九九〇年、アイクは、一人の女性霊能者の治療を受けた。そのときこの女性霊能者は、あなたはいずれ、東洋に行き、そこでドラゴンと出会うと、彼に語ったようである。しかし、アイクと私の間に介在する目に見えない又、目に見えるさまざまな問題が存在した。未だそれは存在しつづけて居る。私は、二〇〇九年末から二〇一〇年の適当な時期、アイクと相談して、アイクの第三回東京講演会を開催出来ることを、願って居る。(了)

 《注》デーヴィット・アイク著「グローバル・コンスピラシー:ハウ・ツウ・エンド・イット」の日本語版は、十二月十九日、三交社から出版される。「恐怖の世界大陰謀」上下二巻、約一千百頁。定価各二千三百円プラス税。日本義塾出版部でも、予約受付中。






(私論.私見)