2008.10

 (最新見直し2011.02.24日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、太田龍・氏の時事寸評の2008.10月分を確認しておく。れんだいこ文法、作法に基づき編集替えしております。

 2011.02.17日 れんだいこ拝


【「衆議院議員総選挙の当落予測の驚愕」考】
 2562回、2008(平成20)年10月01日

 間もなく行はれる予定の衆議院議員総選挙の当落予測について、自民党が実施した調査では、与党と野党は、ほぼ半々、だと言う。つまり、定員四百八十名に対して、与党、野党、いずれも二百四十名前後だと言う、しかし、「週刊文春」平成二十年十月九日号四十六頁以下(十月二日発売)では、与党合計、百六十八名(現在、三百三十六名)。野党合計、三百十二名(現在、百四十三名)。と出て居る。この「週刊文春」(20.10.9)の調査の主体は、政治広報センター社長、宮川隆義。自民党中央は、もちろんすぐにこの「週刊文春」(10/9)を入手して検討したであろう。そしてどうするか。衆議院解散総選挙は、無期延期!!以外にない。

 「死に物狂い」と言うことばが日本にはあるが、このことばは、今の自民党員の心理にぴったりだ。しかし、前出の「週刊文春」(10/9)号の記事は、日本人、日本国民、選挙民の中に自民党の世襲政治化への嫌悪感がある、と指摘している。これについては、自民党は、どうジタバタしてもどうすることも出来ない。自民党政治家の世襲化は、平成に入ってからの二十年間に、とりわけ濃厚に成っていると。その事実については、ここでは、説明するまでもないだろう。

 小泉が世襲であり、その次の安倍が世襲であり、その次の福田が世襲であり、そしてその次の麻生が絵に描いたような世襲である。そして日本人の中に、自民党世襲化への嫌悪感がふくれ上がり、そして、その嫌悪感が、徐々に「批判」として表面化して来ていると。これは、きわめて重要な要素である。周知の如く、日本に於いて、「世襲」の本家は、「皇室」であり、「テーミス」平成二十年十月号の記事は、GHQ(ゼネラル・ヘッド・クォーター。米軍日本占領総司令部)は、百年で日本の皇室を消滅させること、を日本占領作戦の根本方針とした。と暗示している。百年と言えば、すでに、戦後六十三年が経過した。百年後の二〇四五年まであと三十七年である。この問題はここでは説明しない。最近、ある記事で、日本の社会には、「屋」と「家」がある。「・・・・・・屋」には世襲が適している場合もある。古典芸能はここに含まれる。「・・・・・・家」(政治家、芸術家、建築家......)は、世襲は不可。最近の自民党は「政治家」でなくて「政治屋」に成ったと。(了)


【「米国の会社システムの破壊と崩壊」考】
 2563回、2008(平成20)年10月02日

 W・G・タープレイは、米国の会社システムの破壊と崩壊が表面化した二〇〇八年九月二十三日から九月二十七日にかけて、四篇の重要論文をインターネット上に公表した。これは、タープレイの了解を得て、なんらかのかたちで、日本語に翻訳し、日本民族有志に紹介したい。ここでは、その幾つかの要点を簡潔に列記する。

(1)米国政府ブッシュ政権とFRBなどの米国金融当局による、ウォール街緊急支援のために七千億ドルを支出する議案に対して、米国民の三分の二は強く反対して居る。
(2)全米国民のゼネストによって、このウォール街救援策を粉砕する行動に立ち上がるべき。
(3)ここで、W・G・タープレイが「ゼネスト」を言う。このゼネストは、いわゆる「政治的ゼネスト」であることは明白である。
(4)オバマは、ウォール街のイヌ、ウォール街の傀儡であるから、ウォール街救出策に賛成するであろう。
(5)マケインはどうか。
(6)マケインが米上院で、この七千億ドル法案に「反対投票」を行うなら、マケインは、米国民多数の支持を得て、大統領選挙に勝利するであろう。
(7)しかし、マケインは、ウォール街に屈服し、ウォール街のご主人さまに尻尾を振った。
(8)かくして、米大統領選に於ける、マケインの敗北とオバマの勝利は、保障された。
(9)この結果、オバマ政権の下で、米国は、ファシスト独裁国家暗黒時代へと転落して行く、と。

 W・G・タープレイのこの論旨は、概ね、正しい。W・G・タープレイは、今日の世界金融体制崩壊の核心問題としての、デリヴァティブ問題を取り上げる。この問題でのタープレイの論旨は次の通り。現在、全世界で、デリヴァティブの総計は、1000X10億ドル これは、一千兆ドル。quadrillion ドル、とも表記される。quadrillion は、英国、ドイツと。米国、カナダ、フランスと。二つの異なる表記法が使用される、と。英国、ドイツでは、10の24乗。米国などでは、10の15乗。10の15乗とは、一千兆である、と。かつて、フランスのシラク大統領は、デリヴァティブは、金融界のエイズである、と述べたと。

 W・G・タープレイは、デリヴァティブをただちに非合法とし、それらの取り引きのすべてを無効とし、抹殺せよ。と、主張している。それはその通りである。筆者は、一九九五、六年頃の著作(日本文芸社刊、絶版)の中で、全く同じ趣旨のことを述べて居る。この問題については、九月二十六日の日本義塾公開講義(イルミナティがブレジンスキー/オバマに与える任務)、その他を参照のこと。(了)


【「レンズ・コム、タープレイ論文」考】第二千五百六十三回 | 太田龍の時事寸評 | 第二千五百六十四回

二〇〇八年十月三日速報、米国ロサンゼルスでの十月一日夜のアイク講演会は大成功。

 十月三日朝(日本時間)のアメリカからの連絡によれば、十月一日夜(米国時間)の、米国ロサンゼルス「ミリオンダラー劇場」(定員二千四百名)でのデーヴィッド・アイク講演会は大成功と。開場四時。入場者の長い行列。チケットは売り切れ。開演六時。アイクの講演は午後七時から十一時までの四時間の予定。会場は超満員。入場者の半分は、二十代までの若者。会場は、熱狂的。このため、予定を一時間延長して、アイクは午後十二時まで、五時間に亘って熱弁を振るったと。明らかに米国の空気は変わりつつあると。ロサンゼルスは、広い米国で、最も急進的な町、と言はれているが。これに引きかえ今の日本のていたらくは何ということか。このロサンゼルスアイク講演会の詳報は後日。

 太田龍 二〇〇八年十月三日午前十時


【「レンズ・コム、タープレイ論文」考】
 2564回、2008(平成20)年10月03日

 ウエブスター・G・タープレイの「オバマ-ポストモダン・クーデター」(二〇〇八年六月)の日本語版は、成甲書房によって翻訳が進行中であり、十一月には、上梓されるであろう。この本を、タープレイが執筆を完了したのは、二〇〇八年三月である。しかし、三月から僅か半年で、情勢は、著しく変動して居る。この半年余の間に、タープレイは、幾つかの重要論文を公表しているが、その中で、最も重要な論説は、二篇ある。即ち、

(1)「レンズ・コム」、二〇〇八年七月二十日に公表された「アメリカの対イラン・イラク政策の転機は、ブレジンスキーによる再度のワシントン支配を示唆する」(この論文は、『週刊日本新聞』554号、555号、556号と三回に亘って連載された。そして最後の第四回は557号〈20.10.13号〉に掲載される予定である)
(2)「レンズ・コム」、二〇〇八年九月二十三日~九月二十七日と、四回連載された。これは、未邦訳である。この二篇を「オバマ-ポストモダン・クーデター」に追加すれば、その日本語版の読者は、深くそれを読み込んで行く能力があれば、世界情勢と、今、何をすべきか、それが一望の下に見えて来るであろう。

 九月二十三日~九月二十七日のタープレイ論文は言う。デリヴァティブの救援を支持する者は、アメリカの二十八%であるに過ぎない。三十七%は反対し、三十五%は、分からない、と。(ラムーセン、九月二十二日) 適切な政治方針を打ち出せば民主党と共和党は瓦解する。そして、一方に、オバマを中心とするプロウォール街救出賛成党と、他方に右翼共和党、リバータリアン、労働階級民主党に支持されたプロ中産階級、プロ労働階級、反救出党へ、この二極が出現すると。後者の指導者は、マケインか?ヒラリー・クリントンか? それとも、他の誰かなのか? それは、間もなく分かるであろう。(了)


【ワンカール(ラミロ・レイナガ)の 「ケスワイマラ人のスペインに対する五百年戦争」考】

 2565回、2008(平成20)年10月04日

 ワンカール(ラミロ・レイナガ)は、彼の主著  「ケスワイマラ人のスペインに対する五百年戦争」(初版、一九七九年、 スペイン語版ボリビア。日本語版第一版、一九九三年)の、増補第二版(二〇〇五年十二月、スペイン語版、ボリビア)は、第一版は、  一、二、三章と、三つの章(過去、現在、明日)で構成されているのに対し、「第四章」が増補されている。その第四章のスペイン語原文を、ラミロ(ワンカール)自身が英訳して、  九月二十七日筆者にeメールで送ってくれた。

 その第四章の第七部は、「アンデスのネイション(民族)は、ボリビア国家に敵対する」ネイション(民族)は永遠に文明である。  国家(ステート)は、そうではない。と題されている。その第七部の第一項は、「パトリオット・インディアン」曰く。 ◇インディオの奴隷は叫ぶ。 "ボリビア万才!"  "ロング・ライフ・トゥ・ボリビア" ◇インディオの戦士(ウォーリャー)は叫ぶ。  "ハジャジャーウ(ロング・ライフ)コジャスーユ!"つまり、インディオの戦士は、  「コジャスーユ万才!」と叫ぶと。ハジャジャ  jallalla   万才! タワインティスーユの時代、今のボリビアは、コジャスーユ(kollasuyu)と  呼ばれていた。

 ここには、根本問題が明確なかたちで提出されて居る。ここに、ワンカール(ラミロ・レイナガ)の本質的立場が示されて居る。「コジャスーユはネイション(民族)であり、ボリビア国家は、ネイション(民族) なき国家である」と、ラミロは言う。「アンデスのネイション(民族)と、ボリビアの国家の間の違いは、巨大である......」  と。ここに、  「タワインティスーユ復興の戦いを支援し、連帯する会」(仮称)の、  根本的問題が存在する。まず、この根本問題を理解しよう。この根本的立場は、もちろん我々日本民族にも適用される、するとそれはいかなるかたちで、我々の前に立ち現はれるのか。(了)

 「タワンティンスーユ復興の戦いを支援し連帯する会(仮称)」 第一回準備会のご案内。
   ◆日 時  平成二十年十月十二日(日曜) 午後二時~四時(開場、午後一時半)

   ◆会 場  文京シビックセンター、三階C会議室
   ◆主催者  「日本義塾」として表記

                日本義塾
                東京都文京区白山5-35-12 太田龍
                電話03-3813-7825

   ◆資料代  千円
  ◆予約申し込みは、日本義塾出版部へ、 eメール(注文フォーム)、電話、はがきで。


【ワンカール(ラミロ・レイナガ)の「西洋は死の文明である」考】

 2566回、2008(平成20)年10月05日

 「週刊日本新聞」のウェブサイト上に、新しく、「タワインティスーユ tawa inti suyu」のホームページを開設する準備を、今、我々は進めて居る。なお、この機会に、在来の英語版 ohtaryu.com は閉鎖することにした。英語版については(スペイン語版も)、テスト版として今度新設されるタワインティスーユのページの中の英語版を母体にして、発展させて行くことにしたい。

 ワンカール(ラミロ・レイナガ)は、「西洋は死の文明である」、と弾劾し、断罪している。これはその通り。同じ趣旨の論理を、筆者は、「世界革命」(栗原登一著、一九六七年、三一新書、絶版)以来四十年余に亘って、展開し続けて来た。一九六七年のこの本は、出版社から刊行され書店に出たものとしては、筆者の著作の第一号、であり、筆者の一九五二年以降、一九六七年以前の筆者の著作は、発行部数は、一、二の例外を除き、五十部前後でしかない。一九六七年のこの「世界革命」(三一新書)は、少々版を重ね、二万部か三万部は出ているので、今でも古本は入手可能であろう。

 いわゆる一九六〇年安保闘争以後、筆者は、根本的な状況と論理の見直しの作業を開始した。数年後に、マルクス、レーニン主義、社会主義、共産主義の理論と運動は、西洋帝国主義と、同じ穴のムジナ、同じ一味である、と言う結論に到達する。そして筆者をしてこの結論に到達せしめた、決定的要素は、まず、中南米原住民に対する西洋帝国主義者の犯罪であり、そしてそれを、マルクス、エンゲルスが文明の進歩として、肯定し、賞賛したこと、そのことの発見である。

 そのとき、筆者は、ラミロ・レイナガの存在、そしてラミロが、ゲバラのボリビアでの武装蜂起とゲリラ戦争に参加して居たこと、ラミロがボリビアの軍隊によって逮捕され、懲役三十年の刑で投獄されたこと、そのことを知らない。にも拘わらず、お互いに知らないけれども、一九八二年に東京で出会う時まで、ラミロと筆者は同じ志向を以て歩み続けた。西洋は死の文明である、と言うテーゼ。このテーゼを、この四十年余、筆者は日本では唯一人。警告し続けている。しかし、西洋でも東洋でも同じ趣旨の主張を提起している思想家は何人か存在する。その代表的な人物は(1)シオラン(ルーマニア、フランス) (2)ヴィリリオ(イタリア、フランス) (3)胡蘭成(中国) (4)サヴィトリ・デヴィ(英国、ギリシャ、イタリア、インド)などである。

 タワインティスーユ文明時代、西洋の襲撃を受ける前、四千万人が、この「宇宙共同体」でくらして居た。ラミロ(ワンカール)が言うように、アンデス共同体は、五百年のスペインとの戦争を、生き延びた。ラミロの思想は、未だ、アンデスのの五百年戦争を生き延びたインディオ全員にしっかり共有されるに至ってはいないけれども、ラミロが述べるように時代は変わりつつある。我々は、今、新設しようとする我々のウェブサイト上のタワインティスーユのぺージを通じて、日本原住民とタワインティスーユの同胞たちの、魂の団結に向って前進するであろう。(了)


【】

 2567回、2008(平成20)年10月06日


【「ファウスト・レイナガ」考】
 2568回、2008(平成20)年10月07日

 「アメリカン・フリープレス」紙、2008年10月13日号によれば、マイケル・コリンズ・パイパーの「政治小説」「私のホワイトハウス(大統領官邸)に於ける最初の日々」my first days in the white house 。この本が、アメリカンフリープレス紙から出版されたと。これはフィクションである。米軍のクーデターをきっかけとする緊急事態が展開される中で、M・C・パイパーが米国大統領に選出される、と言う近未来的小説である。ちなみに、この本の題名「マイ・ファースト・デイズ・イン・ザ・ホワイトハウス」は、ヒューイ・ロングが暗殺されたのち、一九三五年に出版された彼の遺著の題名である。ヒューイ・ロングについては、ユースタス・マリンズのモノグラフがあり、この重要なモノグラフは、機会があれば、邦訳したい。

 「アメリカン・フリープレス」紙は、本書のテーマを、次のように紹介する。ブッシュ=ネオコンがイランを攻撃する。米軍が公然と反乱する(クーデター)。ブッシュ政権の崩壊。パイパー新政権の登場。民衆に奉仕する内閣。戦争犯罪人の処罰。マスコミの戦争犯罪共犯者の処罰。イスラエルの滅亡。シオニスト権力の崩壊。革命が全西洋(ザ・ウエスト)に広がる。ロスチャイルド帝国の解体。金権独裁寄生体の崩壊。連邦準備制度による通貨発行独占体制の清算。アメリカの家族農家の救済。健康保険制度の本物の改革。代替医療の勃興。民族主義の国際的勝利。NWOの生体解剖。戦争に対するグローバルな宣戦布告。アメリカと新しいロシアが同盟国と成る。二大政党による独占の廃止。ペテンとごまかしを許さない新しい選挙制度。要するにこれは、「アメリカ第二革命」だと言う。これは日本人が受け取るような単なる、エンターテインメント、読みもの、ではない。

 「世界」2008年11月号、210頁以下、米谷ふみ子と言う、アメリカに長く住んでいる作家の、「ファシズムの危険-日本とアメリカ」。 これは重要であるだろう。日本は、時が来れば、あっという間にファシスト化するだろう。しかし、アメリカは、容易にファシズムにならない、と、米谷ふみ子さんは言う。アメリカで、米谷さんの息子が、国旗に宣誓することを拒否したら市の教育委員会に呼ばれた。しかし、市の教育委員会は、憲法で彼に信条の自由があると校長に説明し、それで終わりに成った、と。 NBCテレビトークショウで、街角で人を止めてアメリカの国歌を歌って下さいとマイクロフォンを突き付けていく、十人くらい試みたが、誰一人として歌詞も知らなければ節も知らないのである。また、節を聞かせても「それはなんですか」ときょとんとしている、みんな大笑いして終わっていた......と。「これを見て私はアメリカは容易にはファシズムにならない要素がある」と。このように見てくると、西南戦争によって西郷隆盛と西郷軍が消滅させられた後の日本人は「羊の群れ」である、と言はざるを得ない。(了)
 
 【註】ちなみにアメリカ憲法には、全市民は、国家とその権力者が暴君となったとき、武装してこの暴君を打倒する 権利がある、としてある。


【「ファウスト・レイナガ」考】
 2569回、2008(平成20)年10月08日

 ラミロ・レイナガ(ワンカール)には、(ファウスト・レイナガ)と言ふ父親がいた。そのことは、ラミロ(ワンカール)の「タワインティスーユ-ケスワイマラ人のスペインに対する五百年の戦争」(邦訳、吉田秀穂訳『インカの抵抗五百年史』(新泉社、一九九三年刊、絶版)の中に、ほんの少し書かれて居る。二〇〇五年十二月刊の「タワインティスーユ」第二版に増補された「第四章」には、ファウスト・レイナガについて、かなり詳しい記述がある。ファウスト・レイナガは、約四十冊の著作をスペイン語版で出版した。その主著は、約五百頁の大著「インディオ革命」(一九七〇年)である。同じ頃、ファウスト・レイナガは、「インディオ独立党宣言」、と言う小著も出している(スペイン語)。

 ファウスト・レイナガは、タワインティスーユのスペイン(西洋)に対する五百年に亘る戦争の歴史上、初めて出現した、インディオの立場から西洋に対して、思想的宣戦布告をした、重要な思想家である。ボリビアのスペイン植民地占領権力者は、ファウスト・レイナガの思想と著述が、コジャスーユの若いインディオに知られないように全力を尽した、とラミロは言う。つまり、ファウスト・レイナガの思想は、スペイン占領者の権力によって、闇の中に封印されたのである。

 ファウスト・レイナガの死後(であろう)、スペイン占領権力者は、ファウスト・レイナガの思想を封印し、それを彼ら占領者権力の所有財産とする目的を以て、彼の三人の息子の意思に反して、「ファウスト・レイナガ財団」なるものを設立したと、「西洋はアメリカインディアンの敵である。従って、彼らは、ファウスト・レイナガの敵である」と。これは我々にとって、些細な問題ではない。ファウスト・レイナガは、資本主義も共産主義も西洋帝国主義の一味であり、インディオの敵である。と明確に断定して、インディオ同胞に警告した。

 ラミロ・レイナガは、父親のファウスト・レイナガのこの警告を、継承している。 「今日、国際銀行界は(ボリビア)左翼諸党派、とりわけ(ボリビアの)トロッキスト諸党派に資金的財政的援助をしている。彼ら(ボリビアの左翼諸党派)は、インディオ民族を分割支配するための、.........彼ら(国際銀行界)の最高の道具なのである」と、ラミロは述べる(第四章)。今の日本人には、ここのところは、まるでチンプンカンプンで全く意味が通じないかも知れないか。ラミロ(ワンカール)は、欧米西洋の左翼が、ボリビア(アンデス)のインディオの戦いに介入していること、そして、この欧米の「左翼の役割」は、西洋帝国主義者、西洋の植民地占領権力の左翼的部隊でしかないこと、そのことに警戒すべきことを強調する。日本ではどうか。日本にも、この種の西洋植民地主義占領者の左翼的部隊は、或る程度存在する。日本に於けるこの西洋帝国主義植民地主義占領者の左翼的走狗の主力部隊は、日本共産党系のアジア・アフリカ・ラテンアメリカ連帯運動であるだろう。この問題については、さらに検証を進めて行く。(了)
 
 【註】「タワンインティスーユの会(タワインティスーユ復興の戦いとそのためのワンカール[ラミロ・レイナガ]の戦いを支援し連帯する会(仮称)」第一回準備会のご案内。
◆日 時  平成二十年十月十二日(日曜)午後二時~四時(開場、午後一時半)
◆会 場  文京シビックセンター三階C会議室
◆会場表記 「日本義塾」と表記。
◆予約が必要です。予約申し込みは、日本義塾出版部へ、eメール(注文フォーム)、電話、はがきでお申し込み下さい。◆資料代 千円


【「ワンカール(ラミロ・レイナガ)のメール」考】

 2570回、2008(平成20)年10月09日

 十月八日付けのワンカール(ラミロ・レイナガ)の筆者あてのeメールによれば、 奇妙な事が起きた。エボ・モラレス大統領の使者が、ラミロに今日、電話をかけて来た。その使者は、エボ・モラレス大統領と話をした。彼(モラレス大統領)は、タワインティスーユ(ラミロの本)を一万部印刷する正式な見積書を提出するよう、求めた、と。これはどう言うことか。彼(モラレス大統領)は、マルクス主義者である。あなた(太田)が知っているように、私の本は、反西洋であり、そしてもちろん、反マルクス主義的でもある。私(ラミロ)は、彼(モラレス)の大統領政権の本当の性格を曝露する本を完成しようとして居る。恐らく、彼(モラレス)は、そのことを知って、私がこの本を完成するのを邪魔するべく、罠を仕掛けようとしているのであろう。

 私の本は米国で出版されなかった。米国の巨大出版社ダブルディは私の本をプロ資本主義的なものに作り変えて、出版しようとした。私はダブルディ社のその画策を拒否した。そのような私が、私の本をプロマルクス主義的なものに変造して出版することを許す筈がない。と。「ダブルディ社」は、日本で言えば、講談社か、文藝春秋社に匹敵する。ラミロの本「タワインティスーユ」を、プロ資本主義的な色に作り変えて出版する話を持ちかけて来た、と。ラミロ(ワンカール)は、それを拒否した。今、マルクス主義者、左翼としてのエボ・モラレス大統領の政権が、ラミロの本を、プロマルクス主義的左翼的な色合いに作り変えて出版しようとする、と。ラミロは、当然、そんなことは認めない、と。

 我々「タワインティスーユ日本委員会」は、日本原住民の精神と魂に於いて、タワインティスーユの宇宙共同体文明の復興と再生の戦いの中核としてのワンカール(ラミロ・レイナガ)を支援し連帯する。ラミロ(ワンカール)は、エボ・モラレスは二つの顔を持っている、と筆者(太田)に書いて来た。即ち、インディオ原住民の顔と西洋左翼の顔と。日本人で、この機微を理解する人は居ない。日本原住民の魂を維持している人々を唯一の例外として。(了)


【「日高義樹」考】
 2571回、2008(平成20)年10月10日

 新しい事件事態が次々に発生して来る。反陰謀論陣営では、この新事件について、三つのタイプの人間、三つのタイプの立場、三つのタイプの態度が存在する、と言う。即ち、第一。きわめて少数の、イルミナティ秘密世界権力の中枢、デーヴィッド・アイクの言い方では、ピラミッドの頂上、に位置するタイプの人間。彼らは、新しい事件を続々と起こして行くのである。第二。少数のインサイダー。彼らは、次々に何が起こるかも、事前に知っている。または、正確に言へば、ピラミッドの頂上から知らされるのである。第三。その他大勢。彼らは、新しい事件、新しい事態が発生すると、アレヨ、アレヨと、びっくりして、右往左往する。大変だ!!大変だ!!  と、大騒ぎする。 こんな風に言はれて来た。

 二〇〇八年九月、十月世界金融大恐慌が発展している。日本人は、一億二千万余人。そのすべてが、第三のタイプ、その他大勢、である。アレヨ、アレヨと、大騒ぎする。自分では、日本の権力エリート。そして、世界のエリートの一員である、と自称している日本人。こうした人々はすべて、単なる家畜人ヤプー、でしかない。日本には、イルミナティのヒエラルキーの中で、第二の「インサイダー」に入れてもらっている者ですら、ただの一人も存在しない。

 その実例、その証拠は無数にあるが、ここに、一つの例を挙げるとすれば、現在、進行中の米国大統領選挙である。筆者の知る限り、オバマは、ブレジンスキーの傀儡である、と言う。そのことを明確に公言する者が唯の一人も存在しない。日本義塾で筆者がこの問題を講義したとき、日高義樹(米、ハドソン研究所)は、マケインが米大統領選に勝利する、と主張し続けている。ハドソン研究所は、三百人委員会の重要な研究機関であり、日高義樹は、このハドソン研究所の重要な研究員であると言う。これでは、筆者(太田)の説は、をかしいのではないか、と言った趣旨の質問が出された。これはよい質問である。これは、日高義樹はインサイダーではない、と言うことの証明である。彼は、自分は、世界的エリートの堂々たる一員である、と妄想して居るであろう。しかしそれは、イルミナティによって、そのように使はれているだけであって、実態は、彼は、「その他大勢」の、何も知らされて居ない大衆の一人、に過ぎないのである。アイクがこの二十年、説き続けているように、イルミナティのヒエラルキーのピラミッドは、その最底辺が動き出すことによってのみ、これを転覆させることが出来る。最底辺が動き出すと言う、その第一歩は、最底辺の民衆がグローバルコンスピラシーの全体像を理解する、ことである。(了)

 【註】アイク日本版 davidicke.jp に、デーヴィッド・アイク、ニューズレターバックナンバー2007年4月29日、「陰謀否定論者は、コチコチに凝り固まった心性の持ち主」。これは、今、日本民族有志必読である。


【ジョン・コールマン著、太田龍監訳「凶事の予兆」の薦め】
 2572回、2008(平成20)年10月11日

 世界経済大恐慌への序幕として、イルミナティが演出しつつある世界金融恐慌そのものが未だ、ほんの入り口か。または、入り口以前、であるだろう。この問題を理解するための必読文献は、ジョン・コールマン著、太田龍監訳「凶事の予兆」(成甲書房。但し、これは、絶版であって現在の如き危急の時期にあたって、著しく不都合なことに入手不可能である。なんとも間のわるいことか。古本で入手可能かもしれない)である。この「凶事の予兆」の中に、三百人委員会の「経済専門家」が作成して、エリザベス女王、その他の政府議会首脳に提出した緊急事態時に取るべき政策、と言う、もちろん、秘密文書が、引用されてある。 猫に小判。豚に真珠。馬の耳に念仏。このことわざが、今ほど筆者にとって、痛切に想起されたことはない。痛切と言うよりも、皆殺し及び、家畜人ヤプー化に向って誘導されつつある民族同胞の運命を思っての悲痛そのもの、である。

 コールマン博士は、一九六〇年代末以来、三十数年ないし、四十年近く、イルミナティ三百人委員会のアジェンダを、全世界の有志に対して曝露し、警告して来た。筆者は、一九九〇年代半ばから、今まで、コールマン博士の著作の日本語版十四点の刊行を推進した。しかし、猫に小判では、どうしようもない。三百人委員会が、どのようにして米国その他、全世界の経済を破壊して行くか。その計画が、コールマン博士の著作によって、明らかにされた。普通人には、そんなことは、ブラック・ジョークどころか、無意味なバカ話、としか思えない。しかし、ここで「普通人」と言う。その「普通人」の実体は、白痴、家畜人ヤプー ロボット化されたロボット人間。ゾンビ人間。と言うことである。

 もちろん、こうした人々は、苦いことば、耳に痛いことばは、聞きたくない。従って、そんなことを書いてある本は売れない。「普通人」が聞きたいのは、甘いことば。夢を見させてくれることば。普通人をおだててくれることば。.........である。そのようなことばに満ちている本が大いに売れる。これらは、本当のところ、麻薬にひとしい。一瞬間、良い気持ちにさせてくれる。しかし、麻薬を求める度が強くなるにつれて、人々は廃人化する。スリーエス政策とはこのことであり、かつてのローマ帝国末期のパンとサーカスもこのことである。ここでは、筆者は、説明はしない。有志は、各自、「凶事の予兆」を、真剣に研究してほしい。(了)

 【註】金融恐慌と経済恐慌の区別。それをもっとも単純化して表記すれば、経済恐慌とは、金融恐慌が深化して、実体経済のシステムが瓦解して行く。その紹介尨大な失業人口(二十パーセント、三十パーセント、五十パーセント......)が、発生すること。を意味する。


【「イルミナティの中枢が、オバマを次に使うことに決定」考】

 2573回、2008(平成20)年10月12日

 六月、W・G・タープレイの新刊著作(六月一日刊)、「オバマ-ポストモダンクーデター」の邦訳出版の企画がある出版社で検討されたとき、その出版社の首脳は米国の次期大統領はマケインで決まりだ!!と、一言のもとにタープレイの著作を退けたと聞いている。つまり、オバマ如き若僧のペーペー!!こんなヤツは問題外と言うであろう。オバマの背後にブレジンスキーが居る、と聞いても、ブレジンスキーなんて、大した「大物」ではないだろう、と思い込む。しかし、ブレジンスキーは、イルミナティ三百人委員会に直結して居る、最上級の戦略家であり、ブレジンスキーの上には、ロックフェラー、ソロス。そしてその上には、ロスチャイルド。つまり、イルミナティの中枢が、オバマを次に使うことに決定して居るのである。

 オバマがペーペーの若僧である、と言うことは間違っていない。しかし、ここではイルミナティは上からの命令通り、従順に行動するオバマにやらせることを決定したのであり、イルミナティの総力を挙げて、民主党予備選挙でヒラリーを落とし、次に本選挙でオバマがマケインを破るように着々と演出して居る、と。しかし、そんなことよりも六月上旬、オバマを傀儡として動かす、ロスチャイルド、ロックフェラ、ブレジンスキーは、米国の国家権力中枢を直接、掌握した、とタープレイは言う。即ち、チェイニーを中枢から排除し、ブッシュをロボット化し、権力中枢を、プリンシパルコミッティーが動かすことにした。このプリンシパルコミッティーはゲーツ国防長官 ライス国務長官 マレン米軍統参議長 ポールソン財務長官そして、米国諜報機関の長官などからなり、その上にブレジンスキー。しかし今、このプリンシパルコミッティーの事実上の主催者はポールソン財務長官である、タープレイは言う(レンズコム、二〇〇八年九月二十三日ーー)。

 イルミナティは、九月、十月にかけて、米国発の世界金融恐慌を発動した。この金融恐慌発動と、そしてその「対策」なるものの主導者はポールソン財務長官であり、次期米政権の財務省にも、ポールソンが強い影響力を維持するであろう、とタープレイは言う。イルミナティの次のアジェンダは、時機を見て、逐次、一千兆ドルないし一千五百兆ドルのデリバティブを破裂させることである。一千兆ドルないし二千兆ドルのデリバティブを破裂させれば、その破壊エネルギーは、現在の地球人類を絶滅させることが出来る(タープレイ)と。このデリバティブ取り引きのすべてを、即刻、非合法なるものとして、「デリバティブ無効宣言」を発すべし。それ以外に人類が救われる道はない、とタープレイ言う。

 これは全くその通りである。しかし、それを誰が言うのか。筆者は一九九五、六年以来、そのことを主張して居る!!体制内政治家、財界人、学者、マスコミ人、エコノミスト.......などが、デリバティブ無効宣言すべし、などと発言したとすると、イルミナティの全マシーンが動き出してその人物を抹殺するであろう。上からの動きはまるで無意味である。下から底辺から、その世論を形成しなければならないのである。(了)


【「デーヴィッド・アイクのニューズレター」紹介】
 2574回、2008(平成20)年10月13日

 「デーヴィッド・アイクのニューズレター(2008.10.12)」。「もう笑ってはいられない。しかし、私も笑えない」。このニューズレターの内容は、きわめて重要である。そして、来週のニューズレターの内容も。この十月十二日号、ニューズレターの日本語版は、明日(10/14)夜には、davidicke.jp に公開されるようにしたい。

 「ほとんど休むことなくヨーロッパとアメリカを回った5週間の演説旅行を終え、私は疲労しきってここに座っている。いったん立ち止まると、なかなか再度歩き出すことは困難である。しかし、月曜の朝がやってきて、二、三日寝れば、新たな気持ちで再び出発する。疲れている暇はない。日を追ってやって来る挑戦に向かい合い、自由を諦めている暇はない。.........」。

 アイクは、この五週間(九月から十月にかけて)、クロアチアから始めて、アメリカまで、ほとんど休むひまもなく、講演旅行を続けた。そして、疲れ切って、英国に帰ってきた、と。アイクは、ここで次のことを述べている。

(1)今、起きている世界金融恐慌は、なんとなく、または、誰かの失敗のために生じたのではない。
(2)それは、イルミナティが「数千年」追求し続けて来たアジェンダの最終局面を演出すべく、計画された事態である。
(3)この金融恐慌で、世界中の人々(しかし、とりわけ米国人)を脅迫して、世界中央銀行創立へ事態を持って行くのである、と。
(4)米国で、金融機関「救出」のために七千億ドルを支出する法案を米国下院は、否決した。
(5)そこで、クチコミで、米国下院議員の間にこの法案を否決すれば、ウォール街の株は大暴落する。
(6)そしてそれから、米国政府は「戒厳令」を発動する、というウワサが流布された。
(7)更に、米国の議員などの間に、「CアンドR」と称する秘密文書も流布された......と。    

 「CアンドR」とは、これは、C=コンクリフト、即ち戦争である。R=レボリューション、即ち革命である。...................................................要するに、イルミナティは、「戦争と革命」を製造しようとしている、と。まさしくその通り。アイクの論説の日本語版全文は、明日夜、アイク日本語版ウェブサイトに掲載される。(了)


【「アイクのロシア問題」考】
 2575回、2008(平成20)年10月14日

 アイクのニューズレター(2008.10.12)日本版は、時事寸評のこの号(h20.10.14)より、少し遅れて、davidicke.jp のウエブサイトに公開されるであろう。ここには、きわめて重要な、多くのことが、開示されて居り、これを、コンピューターで5,6分走り読みして終わり、などとすべきものではない。まず、最初に世界政府と四つの地域が開示される。世界政府の下に、欧州、米州、太平洋、アフリカと、四つの地域が示される。この図をよく考えながら見て行くと、ここには、「ロシア」の居場所がない、ことに気付かねばならない。「ロシア」は、欧州ではないし、太平洋でもない。「太平洋」は、「アジア、太平洋」と呼ばれて来た。しかし、太平洋は海であって、陸地ではない。  

 「アジア、太平洋」地帯とは何のことか。仮説を立てるとすると、ロシアと言う統一民族、統一国家は、消されるのである。イルミナティのワンワールドのアジェンダが完成するとき、ロシアは、幾つかに分割される。そして、大きく分ければ、ロシアは、欧州とアジア太平洋と二つに分割されるのであろう。二つに分割されるのみでなく、更にロシアは、細分化される予定ではないのか。イルミナティのこのアジェンダを、プーチンとその政権は、熟知している。

 アイクは、前出ニューズレター(10/12)で、国連とNATOのそれぞれの事務当局が国連の全加盟国に知らせることなく、国連平和維持軍とNATO軍の統合を進めている文書の存在を知って、ロシアのラブロフ外相は、ショックを受けた。と引用した。更に、アイクは、アメリカの調査記者ウエイン・マドソンが、来るべき戒厳令と戦争に向けて、どのような手順で事件を発生させるべきかを詳細に記述した秘密文書を曝露した、と述べている。

 今の日本人エリート、とりわけ日本の「国家権力」は、こうしたことについて、アタマの中は、完璧に空っぽである。「エリート」を自称している、政界 財界 官僚 学者 マスコミ人 ジャーナリスト宗教界その他の人々は、ここで述べられていることについて、夢想もしたことがない。アイクは、来週(10/19)のニューズレターで、今週号の続編を書く、と言っている。この二篇の論文は、コンピューターで眺めるだけでは、いけない。印刷された「週刊日本版ニューズレター」を入手して、それを、熟読し、また再読し、分からないところをよく調べて、本当の意味で、研究しなければならない。

 イルミナティは、これから、多数の「戦争」を演出するのみでない。また、多数の「革命」をも造出するだろう、とアイクは言う。イルミナティが革命を創出するだって?!一体、何のことだ、バカげている!!と、エリートはもちろん普通人もそうだろう。今、面影橋出版が、アントニー・サットンの世界的古典、「ウォール街とボリシェヴィキ革命」の版権を取得して日本語版の発行を準備中と聞いている。これこそ、今、日本民族の必読書とされなければならないだろう。(了)


【「アイクの発見」】

 2576回、2008(平成20)年10月15日

 アイクは、十月十四日夜、アイク日本版 davidicke.jp に公開された英文ニューズレター十月十二日号の中で、イルミナティの数千年来のアジェンダ、全人類を家畜人として、世界人間牧場に狩り立て、収監する陰謀が完成する最終段階が近付きつつある今、人類は、恐怖に凍り付いてしまうのか、又は、深く眠りこけてしまうのか、それとも立ち上がって、行動するのか。その最終的選択が迫られている。と、アイクはアピールしている。これは、全くその通り。

 筆者は、一九九五、六年、アイクを発見した。ここで、「発見する」、と言うことの意味が大切である。「発見する」とは、隠されていた物事、人物の、その本質、その真価を印象的に感じるのでなく、明確に知ることである。そして、その四年後、一九九九年、大著「大いなる秘密」に接するに及び、アイクは、この六千年来の西洋の歴史上、初めて出現した天才、西洋暗黒時代六千年の暗黒世界を脱出して、西洋人を光の世界、真実の世界に導くかも知れない、天才的思想家であるかも知れない。と直感した。幾つかの重要なところで、限界があるとしても。

 ちなみに、アイクの歴史観では、西洋は、六千年以来暗黒時代であるとみなされる。これは、フリーメーソンの暦では、今年は、六〇〇八年になると言う。また、サヴィトリ・デヴィのヒンドゥ-教解釈によれば、この六千年同じく暗黒時代が続いている。この世界には、イルミナティサタニスト世界権力の走狗としての無数の売文業者的著作家、文筆業者、インテリがうごめいている。現在、ごくわずかな例外を除いて、日本の文筆業者のすべてが、この種のイルミナティの走狗としての売文業者である。

 しかし、日本以外の国々には、売文業者ではない、本モノの思想家が少なからず存在する。日本を恐らくは唯一の例外とする日本以外の国々での、このような本モノの思想家のかなり厚い層の存在。六千年に亘る、かくの如き存在の集積と集合、交響(シンフォニー)なくして、偶然に、アイクのような天才的思想家が、西洋世界から生まれることはあり得ない。にも拘わらず、サタン=ザビエルの日本襲撃以来、更に、幕末開国以来、今日まで、日本人は、前出の如き、イルミナティの走狗でない、本モノの西洋の思想家の存在を、一人として、発見し得ていない。このことに、日本民族有志は、今、気付かなければならない。西洋の本モノの思想家を発見する、と言うことは、同時に、現代に充満している、ニセモノの思想家、学者、インテリなどなどの正体を、発見する過程を不可欠とする、ことを意味するであろう。我々は、このような方法で、アイクの真価を発見しなければならないのである。(了)

 【註】

 ◎平成二十年四月以降九月まで、「月刊日本版アイクニューズレター」を発行してきたが、アイクが九月から十月にかけて五週間ヨーロッパ、アメリカを講演旅行したために毎週の英文ニューズレターはお休みである。このために十月は、特別増刊号として、二〇〇八年二月以前のアイク英文週刊ニューズレターのバックナンバーから、適宜選択して、十篇を日本語にしてこの四月以降、davidicke.jp に公表した。その日本語版十篇を収録した「別冊増刊 日本版アイクニューズレター」第一冊を以下の通り、発行する。

 別冊増刊日本版アイクニューズレター 第一冊、九十頁。定価千二百円プラス送料(クロネコメール便は、八十円)アイク英文ニューズレター、バックナンバー十篇の日本語版収録。申し込みは、日本義塾出版部へ。


【ベリト・キジョス berit kjuse の「オバマの"世界を救う"軍隊」の紹介】

 2577回、2008(平成20)年10月16日

 オバマは、次期大統領たるべき人物として、早くからロンドン(イルミナティ三百人委員会)によって決定されている。イルミナティの奥の院は、オバマを次期米大統領とすべく、二〇〇六年には、行動を開始して居る。しかし、日本人は、その経過は、なんにも分からない。その無知の程度は、すさまじい。十一月四日の米国の選挙で、次期大統領と上下両院の構成が確定されるのは、十一月六日、七日頃であろう。オバマが、当選したと仮定すると、そのあと、日本のマスコミは、オバマ新大統領について、「情報」のゴミの山を積み重ねるであろう。しかし、当初の関心は、人事である。W・G・タープレイは、今、オバマの評伝を執筆中だと言う。これは期待しよう。

 ここでは、「ミッドナイトメッセンジャー」紙、二〇〇八年九月、十月号八、九、十頁。 ベリト・キジョス berit kjuse の「オバマの"世界を救う"軍隊」。この記事に注目しよう。これは、後日全訳して、週刊日本新聞紙上に連載したい。ここに、"the case against barack obama"by david freddos(二〇〇八年)と言う著作が、引用されてある。この記事を読むと、オバマはかつて、「イルミナティのヒモ付き過激派左翼」のメンバー、又は同調者であったことが分かる。「イルミナティのヒモ付き過激派左翼」?一体それはなんのことか?! そんなバカな!!と、日本人は、反発するであろう。

 欧米の「左翼」には、大きく分けて、二つのタイプが存在する。第一のタイプは、「イルミナティのエージェントとしての左翼」。その典型は、ノーム・チョムスキーであり、更に、第二インターナショナル加盟の欧米の社会主義、社会民主主義政党である。第二のタイプは、イルミナティののヒモ付きではない、独立左翼、一匹狼的左翼である。欧米には、この種の一匹狼的独立左翼は、少なくはない。その典型は、「カウンターパンチ」である。「オバマ-ポストモダンクーデター」の著者W・G・タープレイも、その一人であるだろう。

 デーヴィッド・アイクが、二〇〇八年十月十二日のニューズレターで、ウェイン・マドセン・レポート(WMR)、二〇〇八年四月三日号「CアンドR」秘密文書についての記述が引用されてある。イルミナティは、これから戦争と「革命」をふんだんにでっち上げるだろう。つまり、「革命(R)」をイルミナティは操作する、と。オバマ政権が出現すると仮定した場合、必然的に、アメリカにこの種の「イルミナティヒモ付き革命的左翼」、「過激派左翼」の如きものの活動が目立つことになろう。(了)


【「デーヴィッド・アイクニューズレター日本語版」の紹介】

 2578回、2008(平成20)年10月17日

 別冊増刊(第一冊)監修 太田龍「デーヴィッド・アイクニューズレター日本語版」平成二十年(二〇〇八年)十月十六日発行、九十頁、定価千二百円、送料 クロネコメール便 八十円。申し込みは、日本義塾出版部へ。

 ◯目次
◎二〇〇六年三月五日.................................読まなくて結構ですから...とにかく下の欄に署名してください
◎二〇〇六年三月十九日.................................マネーは無から作り出される
◎二〇〇六年四月二十二日号........................世界中をまたぎ、流入する大量の移民...この戦いの謀略は果たして...?
◎二〇〇六年五月二十八日号...........................ダ・ヴィンチ・コード...わき道に外れた真実
◎二〇〇六年七月三十日号..............................これは「終末」? ではない̶大いなる「変革」の時だ̶
◎二〇〇六年十月二十二日..............................あなたが食べるものはモンサント...いかにこうした企業が食糧チェーンを牛耳っているか
◎二〇〇七年四月二十九日..............................陰謀否定論者は、コチコチに凝り固まった心性の持ち主
◎二〇〇七年七月一日号.................................全体主義的独裁体制の忍び足...しーっ...静かにしないと彼らが目をさます...
◎二〇〇七年十一月十一日号...........................計算ずくめの大混乱...計算ずくめの大崩壊...
◎二〇〇七年十二月十六日号........................長い年月が過ぎた...子供たちはどこに消えたのか?

 我々は、平成二十年(二〇〇八年)二月十一日、デーヴィッド・アイク、第二回東京講演会を開催し、更に、その一ヶ月後、アイクと相談して、アイクの同意と承認のもとに、三月十日、davidicke.jp (デーヴィッド・アイク日本版のウエブサイト)を開設した。アイクは、二〇〇五年後半、彼のウエブサイト davidicke.com 上に、週刊の英文ニューズレターを連載し始めた。 ◯このニューズレターは、有料会員制である(一ヶ月、六ドル)。しかし、我々は、アイクに、一回 百ポンド(約二万二千円)の著作権料を支払って、その日本語版に公表することで、彼の承認を得た。このやり方では、一年間(五十二回)、百二十万円~をアイクに著作権料を支払うことになるが、我々は、約束通り、それを実行している。

 我々は、今、日本民族有志に、アイクの週刊ニューズレターの日本語版を提供することの重要性を考慮して、無料でこれを公開することにした。アイクの毎週のニューズレターの思想的水準はとても高い。これを、コンピューターの画面を五分か六分くらい、ひょっとしたら二、三分はしり読みして終り、とされたのではたまらない。もちろん熱心な読者は、毎回、その都度コピーしてそれを保存し、研究するであろう。しかし、全員がそこまで努力することは難しいだろう。それに、そもそも、コンピューターを持っていない読者もいるであろう。そこで我々は、四月からその前月のコンピューター上に公表した、毎週のニューズレターを印刷して、「月刊デーヴィッド・アイクニューズレター」に収録し、熱心な有志の研究資料に供することにした。

 四月 第一号、五月 第二号、六月 第三号、七月 第四号、八月 第五号、九月 第六号。定価各五百円プラス送料(メール便八十円)。以上、六号まで発行されている。ところが、アイクは、この九月前後、五週間に亘って、ヨーロッパ、アメリカ講演旅行に出た。このため、その間、毎週のニューズレターは、お休みである。そこで我々は、二〇〇八年二月以前のアイクニューズレターのバックナンバー(約百篇ある)の中から、順次適切なものを選んで、davidicke.jp 上に日本語版を公開して来た。そのバックナンバー日本語版十篇を、「別冊増刊」第一冊、として、有志の研究に供することにした。

 この「別冊増刊」第一冊に収められた十篇は、いずれも必読文献である。とりわけ、二〇〇七年十一月十一日号「計算ずくめの大混乱......計算ずくめの大崩壊......」(六十九頁~七十七頁)。この文章は、現在(二〇〇八年九月~十月)、読み直すことがなんとしても必要である。さらにもう一篇、二〇〇六年三月十九日号「マネーは無から作り出される」(十二~二十二頁)。これもこの際、是非、読み直してほしい。「経済システムの全構造が地球人類を奴隷化するためのものだとしたら.........」(六十九頁)と。(了)

 【註】「マネーは無から作り出される」でアイクが提起している問題については、ウィリング著「マネー-第十二番目の究極の宗教」(二〇〇八年五月)(未邦訳。邦訳出版準備中)この本が必読である。英語版は、日本義塾出版部で取り扱っています。一冊 三〇〇〇円プラス送料。


【ぺトラスのラテンアメリカのエコロジー的インディオ的運動分析考】
 2579回、2008(平成20)年10月18日

 「モラレスのいはゆるインディオ大統領政権が三年間統治している現在、ヨーロッパ家系の百家族が、今なおボリビアの耕作可能な土地の八十パーセントを所有している」(ジェームス・ぺトラスのニューズレター、2008年10月13日)と。インディオ出身のモラレス大統領の統治の三年間、とは、二〇〇六年一月から、二〇〇八年十月まで、を意味する。正確には、それは、二年九か月と少々。ボリビアの耕作可能な土地の八十パーセントを所有している、白人家系の百家族。これは何者か。これは、西暦一五三〇年代、スペインの侵略強盗集団直系のスペイン帝国主義のボリビア支配権力中枢であろう。このボリビア「百家族」の歴史。これを、調べなければならないだろう。  

 この百家族の土地を没収することは、本当の意味での革命を意味する。それは、ラミロ・レイナガの父親ファウスト・レイナガ(一九〇六年~一九九四年)の五百頁のスペイン語大著「インディオ革命」(一九七〇年)、によって揚げられた「インディオ革命」を意味する。しかし、それでは、エボ・モラレス大統領とは何者か、モラレスのインディオ政権とは何者か、このニューズレターの発行者、ジェームス・ぺトラス(james petras)このアメリカ人ジャーナリストの思想的立場は、マルクス主義左翼、或いは更に、独立的一匹狼的左翼、と言うことらしい。しかし、この件については、今後調査したい。

 ぺトラスは、ラテンアメリカのエコロジー的、インディオ的運動を分析するためには、二つの対立する方法が存在する。一つは、リベラル派であり、もう一つは、マルクス主義派である、と。この基準でみると、エボ・モラレスはリベラル派、であり、そしてプチブルジョア的である、とされる。いはゆる、ラテンアメリカに於けるNGO(非政府組織)。これは、欧米帝国主義の手先である、と、ぺトラスは言う。これはあたり前の定義であろう。モラレスのMAS(社会主義行動党。社会主義への行動)は大衆闘争には、何の役割も果たして来なかったと、ぺトラスは言う。モラレス政権の性格は、「プチブルジョアインディオリベラルデモクラシー」である、と。つまり、ぺトラスの見方からすると、モラレスとその党派(MAS)は、左翼ではない。それは、リベラル派であると。ぺトラスのこのかなり長い論文は、後日、邦訳して週刊日本新聞紙上により詳しく、日本民族有志に紹介したい。(了)

【「アラスカのロシア返還」考】
 2580回、2008(平成20)年10月19日

 ■フリッツ・スプリングマイヤーからの記事 第2号(2008年10月10日)■アラスカが米国(USA)から分離する時 フリッツ・スプリングマイヤー

 私はアラスカについての情報を読者の皆さんと共に共有したい。一九九〇年、私の情報源は、「イルミナティの長期計画では、アラスカをロシアに返還することに成っている」、と語った。アラスカは、約五十年間、米国USAの一州であった。アラスカの住民の約十八%~十九%は、原住民の子孫である。アラスカには、今なおロシア領だったころの痕跡が少々、存在している。アラスカでは、ロシア風のクリスマスが一月に祝はれる。かつては、ロシア領アラスカの首都であったシトカの住民は、一部はロシア、一部はトリンギット[原住民の一部族]であると自称している。ロシア正教は、未だアラスカに教会を保持している。

 ロシアとアメリカの国境線の近くの諸島に住んでいる原住民は、冷たい戦争の期間中でさえ、両国の島々を自由に旅行することを認められていた。過去二十年、アラスカの学校では、ロシア語の授業が増えている。冷たい戦争が終結すると、ロシア軍は、アラスカで、アメリカ軍と共同の軍事訓練を実施している。ロシアの国旗がアラスカの土地に掲げられることもある。或るアラスカ人は私に語ったことがある。或るとき、ロシアの国旗が、アメリカの国旗よりも高く掲げられた、と。

 二〇〇八年一月、アラスカのフェアバンクス(人口三万一千)に世界的水準のモスコーサーカスと、ロシアの最高級のクレムリンオーケストラが来演した。アラスカをロシアに返還するプロトコール(議定書)は、既に署名されている、と言はれている。しかし、アラスカのロシアへの返還は、米国USAの権力が倒壊して、USSR(ソ連)のようにバラバラに分解してしまうときまでは、行はれない、とも言はれている、と。二〇〇八年十月十日

 【スプリングマイヤーさんのこの記事についての解説】

◎米国は、アラスカをロシアに返還する。しかし、それは、米国が権力を失い、かつてのソ連のようにバラバラに分解してしまった後のことである、と言う。この情報は、私(太田)は、初めて聞いた。周知の通り、アラスカはロシア領であり、十九世紀、何百万ドルかで、ロシアが、アメリカに売り渡した土地、である。この情報の眼目は、イルミナティが「超大国」アメリカの分解と解体を予定している。と言うことである。それは何を意味するのか。それは、ワンワールド世界国家(世界人間牧場)を実現するために、世界一の大国アメリカ帝国を粉々に粉砕しなければならない、と、イルミナティは、思っている、と言うことである。 このことは、ジョン・コールマン博士が、二十年も前から繰り返し、警告していることであり、筆者(太田)も、ずいぶん以前からこのコールマン博士の説を何度も紹介した。アイクも、十月十二日のニューズレターで、その点を指摘した。(了)

 ▼フリッツ・スプリングマイヤー現住所
 fritz springmeier #65941-065 (右側の数字は、スプリングマイヤーさんの米国刑務所での囚人番号です。これは重要な数字でこれがないと彼あての手紙は、本人のところに配達されない) federal correctional institution p.o.box, or 97378 usa ▽「OR」は「オレゴン州」のこと。

  【注】スプリングマイヤーさんは、カルフォルニアの刑務所に移送されました。上記住所に送っても返送されます。(編集部、2009.02.04)

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【「オバマの正体」考】

 2581回、2008(平成20)年10月20日

 過去六十年余、米(イルミナティ)占領軍の指揮下で、その傀儡として、日本を支配して来た陣営は、二〇〇八年一月以来の米国大統領選挙の様相を理解することが出来ず、大混乱状態にある。彼らは、「オバマの正体」がまるで分からない。まるで、雲をつかむようである。オバマは、「チェンジ!!」を、呼号して来た。しかしこのオバマの変化(チェンジ)とは何を意味するか。それが分からない。その「チェンジ!!」とは、単なる選挙のための常套句に過ぎないのか。それとも、実体があるのか。

 筆者の見るところでは、過去六十年以上、イルミナティ(米国占領軍)の手下として日本を独裁して来た自民党=官僚=財界=マスコミ権力連合の自称エリートは、完全に思考停止である。現在、日本の「権力者階級」は、脳死状態である。と、色んなひとによって言はれる。これは、一つのイメージ批評、印象批評である。我々は、昨日の「時事寸評」(20.10.19)で、スプリングマイヤーさんの記事(2008年10月10日)の日本語訳(翻訳太田)を公表した。ここで彼は、イルミナティは、長期の計画でアメリカをバラバラに分解、解体するアジェンダを実行中であり、そして、この目標を達成したとき、そのあとで、アラスカをロシアに返還する、と言う。しかも、このアラスカをアメリカがロシアに返還することについてのプロトコール(議定書)は、既に作成されており、署名も終わっている、と言う。こうした情報は、日本人のアタマには入らない。

 オバマの、チェンジ!! と言うスローガンは、世界国家の完成に向かって、今や、アメリカの破壊!! に向って、前進するぞ!!と言うことを意味する。そのための、必須な作戦の一つが、「米国若年層のラジカル化!!」である。米国若年層のラジカル化(急進化)。これこそオバマを傀儡とする、イルミナティが推進しつつある政治的文化的社会的プロセスである。現在日本の売国奴実権派には、このプロセスは、夢想だに出来ない。間もなく出版される、W・G・タープレイ著、太田龍監訳「オバマ-危険な正体」(成甲書房、十一月下旬刊予定、約四百五十頁)は、現代日本人に、深刻なショックを与えるであろう。(了)

 【註】 以下に、タープレイの著作をより深く全面的に理解するための、何冊かの参考文献を挙げて置く。

(1)「ミッド・ナイト・メッセンジャー」、二〇〇八年九、十月号、八~十頁。ベリタ・クジョス論文(『オバマの世界を救う軍隊』)
(2)rules for radicals: a pragmatic primer for realistic radicals by alinsky, saul d. 1971
(3)is reality optional by thomas sowell  1993
(4)the case against barack obama by david freddoso 2008


【「第二アメリカ革命」考】
 2582回、2008(平成20)年10月21日 

 my first days in the white house by michal collins piper 二〇〇八年九月、二〇八頁。(『ホワイトハウスでの私の最初の日々』、マイケル・コリンズ・パイパー著)。これは、M・C・パイパーの近未来政治小説である。その基調テーマは、「第二 アメリカ革命」。日本人の中で、アメリカ人が、これから「第二 アメリカ革命を起こすだろう」又は、「第二 アメリカ革命を起こすかも知れない」。と、本気で信じている者は、唯の一人も存在しないだろう。筆者(太田)を唯一人の例外として。

 そもそも、日本人は、ペリー以来、「アメリカ革命」など、完全にアタマにない。アメリカ人が、「革命」を起こした。という、歴史そのものを、断じて認めない。いや、アメリカ革命のみならず、日本人は、「革命」なるものを、断固として拒否する。何故か。何故なら、日本には「革命」は存在しないからである。日本は万世一系・・・・・・・・・だと、あらゆる「革命」を日本人は忌避する。最初のアメリカ革命がアタマにないならば、「第二のアメリカ革命」など問題外であろう。従って、M・C・パイパーのこの新著「マイ・ファースト・デイズ・イン・ザ・ホワイトハウス」を、しっかりと読み切ることは、日本人が、この「万世一系の天皇、皇室......」のタブーと呪縛から解放されるための、必須の條件である。近代(幕末以降現代まで)、この万世一系のタブーと呪縛から解放されていた日本人は、たった一人しかいない。それは、西郷隆盛であり、この西郷が戦乱の中で殺されているのも、当然かも知れない。パイパーのこの新著の日本語版が出版されることを待望する。(了)


【「より高い次元の良書列記」】
 2583回、2008(平成20)年10月22日 

 アイクの十月十九日付けニューズレターの日本語版は、間もなくアイク日本版 davidicke.jp に公表されるが、ここでは、その要点を論評する。アイクは、「ヒーロー待望論」を批判する。これは「メシア(救世主)待望論」批判とも重なるであろう。アイクは言う。ヒーローを他に求めるな。君たち一人一人がヒーローだ、と。このアイクの言は、一応は正しい。しかし、この方向をさらに一歩突き詰めるとどうなるか。その場合には、「ヒーロー」(またはメシア)と言うことばの枠組みその次元をも乗り越えた、より高い次元のことばを必要とするだろう。ここで要求されている、より高い次元は、どこで、学ぶことが出来るか。ここには、幾つかの可能性が存在するであろう。以下に、それを列記する。

(1)ワンカール(ラミロ・レイナガ)著「タワインティスーユ-インカの抵抗五百年史」(吉田秀穂訳、新泉社、一九九三年、絶版)
(2)ワンカール(ラミロ・レイナガ)著「タワインティスーユ」二〇〇五年十二月刊、増補第二版、第四章(宇宙への回帰が近付きつつある)の、ラミロによる英訳。
(3)サヴィトリ・デヴィの著作(約十五冊)いずれも英文。日本語訳は存在しない。
(4)ラミロ・レイナガの父親ファウスト・レイナガの約四十冊のスペイン語原著、「インディオ革命」など、日本語訳は存在しない。若干のスペイン語原著については、フランス語版、ドイツ語版が存在する。
(5)胡蘭成著漢文全集全九巻(台湾)日本語版、若干
(6)坂元邁(ツトム)著。いずれもコピー版。
(7)苗代清太郎著作、
(8)進藤義春著著作四冊 講演録約三十冊
(9)太田龍著作。とくに「中江藤樹-天寿学原理」
(了)


【「南米情報」考】
 2584回、2008(平成20)年10月23日 

 日本人は、南米の情報の動きについて、完璧に無関心である。無知、以前の無関心。それは何故か。その理由は、自明である。敗戦後、日本人は、米帝国主義のドレイ。いな。ドレイ以下、米国帝国主義の家畜人ヤプーである。米帝国主義(イルミナティ)は、中南米も米国の裏庭と称して来た。従って、米帝の家畜人ヤプーに過ぎない日本人としては、全知全能唯一の神たる米帝の縄張りたる中南米について、そして当然、南米について、日本があれこれ介入し、批評することすら、タブーと成るであろう。「無関心」あるのみ。それゆえ、二〇〇五年十二月、ボリビアにインディオ出身のモラレス大統領が登場しても、日本人の神経は、ピク、とも動かない。

 にも拘らず、日本人が、全く気付かないうちに南米には、重大な変化が生じていた。イルミナティの世界国家、ワンワールド、NWO構築の長期アジェンダでは、一つの世界国家の下に、四つの地区が作られる筈である。その四つの地区の一つは、「米州」である。つまり、北米中南米は世界国家の一地区としての「米州」と成るのである。「米州機構」は既に存在して居り、イルミナティ直系の米国の意志が米州のスミズミまで貫徹する仕組みある。ところが、何時の間にか、米州機構とは別に、南米が一つの地域連合を組織した。そして、従って、ここには、米国は入らない。又は、米国を入れない、のである。この南米地域連合は、二〇〇八年九月十日、十一日、ボリビアで、米国の指揮下の反モラレス陣営が全国一斉暴動を起こしたとき、すぐに会合して、モラレス政権支持で一致し結集した。この南米連合の会議で、イニシアティブを取ったのは、ボリビア、エクアドル、ヴェネズエラの反米派である。しかし、親米派、と見られているコロンビアとペルーも、この方向性に異を唱えずモラレス政権を支持した。ブラジル、チリ、アルゼンチンの南米の三つの「大国」も、この方向に同調した。

 これは、重大な事件である。潜在的には、南米大陸は、NWOに入らない。と成る。そしてこの南米の連合の精神的中核は、タワインティスーユアンデス文明の後継者コジャスーユ、なのである。この事態は、イルミナティにとっては、深刻である。しかし、このことのきわめて重大な意味に気付いている日本人は、タワインティスーユの会」に結集する我々および週刊日本新聞の読者など以外は唯の一人も存在しない。(了)

 【十月日本義塾公開講義案内】
 ◎日 時 十月二十四日(金曜)午後六時半~九時(六時開場)
 ◎会 場 文京シビックセンター 四階シルバーホール(四階B会議室のトナリの部屋)
 ◎講 師 太田 龍
 ◎演 題 タワンティンスーユの戦いの歴史その現代的意義
 ◎会 費 千円
 ◎参考文献
①ワンカール著、吉田秀穂訳「タワンティンスーユ」
②トーマス・モア著「ユートピア」(岩波文庫)
③カンパネッラ著「太陽の都」(岩波文庫)
④栗原登一著「世界革命」(三一新書)
⑤太田龍著「日本原住民序説」(新泉社、絶版)
⑥太田龍著「日本原住民と天皇制」(新泉社、絶版)
⑦太田龍著「縄文日本文明一万五千年史序論」(成甲書房)
⑧その他。

【「デリヴァティブの残高」考】

 2585回、2008(平成20)年10月24日 

 リンドン・ラルーシュは、最近の「EIR」誌で、私は、過去二十年、グリーンスパンのデリヴァティブ路線と戦って来た。と述べている。私は、一九九五年「EIR」誌の購読を開始すると共に、その創刊(一九七五年)に遡って、入手可能なバックナンバーを、すべて購入し、通読しているので、ラルーシュの前記の発言は、良く、理解出来る。二十年以上前、「EIR」誌は、デリヴァティブの残高合計四百兆ないし五百兆ドル、と推定していた。「日刊ゲンダイ」二〇〇八年(平成二十年)十月二十一日号浜田和幸氏の連載は、国際決済銀行(BIS)の推計では、デリヴァティブ合計の516兆ドル超、ないし、750兆ドル。としている。しかし、イルミナティは、意図的に、デリヴァティブ取引を完全に闇の中に隠している。W・G・タープレイは、最近、デリヴァティブの合計を、一千兆ドルないし一千五百兆ドル、とした。浜田氏の言う通り、アメリカの現在のGDPは、十五兆ドル、全世界の株式、国債の発行総額は約百兆ドル。デリヴァティブ一千五百兆ドルとすれば、一体、どう言うことに成るのか。

 これは、世界金融経済体制を、根底的に破壊せんとするイルミナティの陰謀、以外の何物でもない。しかし、イルミナティは、世界経済体制を破壊してどうするつもりか。彼らは、そのあとに、ワンワールド=NWO=世界人間牧場を構築する計画である。世界国家、世界軍、世界中央銀行、世界通貨。そしてこの「世界通貨」は、ジョン・コールマン博士が、「凶事の予兆」で評価したように、現金なし電子カードたるべく、設定されている。全人類が、この電子カード世界通貨を所持することを義務付けられる。この電子カード通貨なしでは、人は、売ることも買うことも出来ない。沼正三の「家畜人ヤプーの世界」、「オルダス・ハクスレイの世界」へと、人類は、誘導されて行く。世界国家の中央コンピューターの「非市民化」のボタンを押すと、一瞬のうちに、ひとは、アウトロー身分とされる。

 イルミナティ三百人委員会のこの方向性を、認識して、それに、「ノー」を言う国家の主軸は、コールマン博士によれば、ロシアであると。従って、ロシアを抹殺することは、イルミナティ三百人委員会世界権力の中心テーマの一つである、と。タープレイは、「オバマ-ポストモダンクーデター」(二〇〇八年六月)に於いて、ブレジンスキー/オバマ体制は、ロシアに対する全面核戦争を演出すべく、ロンドンによって、構築されつつある、とする。我々は、世界恐慌と世界戦争が、密接不可分、表裏一体のものとしてあることを、しっかりと理解しなければならない。(了)

 【近刊案内】
 ◎W・G・タープレイ著、太田龍監訳解説「オバマ-危険な正体」成甲書房刊、十一月下旬刊予定約四百五十頁、価格未定。


【白土三平「カムイ伝」考】
 2586回、2008(平成20)年10月27日 

 全世界は、動乱の時代に入った。日本はどうか。日本は、没主体的にこの動乱に巻き込まれ、動乱に引きずり込まれつつある。従って、日本人の絶対多数の現在の心理、現在の心境、現在の立場は、いかにすれば、この外から来る動乱に巻き込まれないですむか。と言うことである。しかし、これは、「絶対多数」であって、日本人の全員、ではないだろう。日本人の少数部分は、やや異なる心理にある。敗戦後六十三年。この六十年余の間で、日本の若者が革命とか、革命らしいものとか、そうした志向を以て行動した時期は三つある。いずれも、非常な短期間である。

◯第一期は、敗戦直後、昭和二十年十月から、二十二年二月までの一年数か月。
◯第二期は、昭和三十五年六月までの一年足らず、いわゆる六十年安保闘争である。
◯第三期は、一九六六年から一九六九年までの約三年。いはゆる全共闘運動の時代である。

 しかし、この三つの時代の中で、第三期が、最も重要である。この第三期、当時の日本の若者たちに、深い影響を与えた作家は、白土三平「カムイ伝」と、赤塚不二夫、であろう。白土三平が、長編「カムイ伝」を描き始めたのは、一九六〇年代、そしてまさしくそれは、一九六六年~六九年の全共闘運動と共振した。十月二十五日付讀賣新聞夕刊によれば、小学館は、三年前から「決定版 カムイ伝全集」を刊行、第一部、第二部、外伝の計三十八巻は、合計五十四万部強が売れた。そしてそれは今、日本の若者、学生の一部にも読まれていると。

 この「カムイ伝」を描き始めた頃の白土三平は、三十代前半であったろう。今、七十六才の白土三平は、「カムイ伝 第三部」を書こうとしている、と言う。この事象は、現在日本人のごく一部が、全世界の動乱と激動とに、少々、波調が会うようになる兆しのようなものかも知れない。しかし、こんな程度の作品では、日本人の心をこれから、始まる世界大動乱のヒビキに同調する精神的準備とは成らないであろう。(了)


【「キッシンジャー、ブレジンスキー」考】

 2587回、2008(平成20)年10月27日 

 ◯一九七〇年代、日本は、「ナンバーワン(世界一)としての日本」、などと、アメリカの学者(CIAのアセットとしての)におだてられて日本人の殆どは、それを真に受けた。ブタもおだてれば、木に登る。とはこのことだ。しかし、こんな時代に、ブレジンスキーは、「ひよわな花、日本」、と言う本を書いて、日本人に冷水を浴びせかけた。「ひよわな花」は英語では「フラジャイル(fragile)」である。「フラジャイル」は、脆い、と訳される。張り子のトラ、砂上の楼閣、ちょっと突っつけば、ガラガラと壊れるようなしろもの、と言う。「世界一としての日本」とおだてられて、良い気持ちにさせられていた日本人は、ブレジンスキーのこの本にイヤな顔をした。

 キッシンジャーは、外交官的存在である。日本人がイヤなことは、外交辞令に包み込んでしまう。だから、日本人は、キッシンジャーが大好きである。ブレジンスキーは外交官ではない。ブレジンスキーのキァリアには、外交官的職務はない。彼は、戦略家である。従って、外交官的レトリックに、用はない。ブレジンスキーは、一九七三年、デーヴィット・ロックフェラーと共に日米欧三極委員会を創設した。彼は三極委員会の共同創立者であって、その資格に於て、三極委の代表者。その指揮官と言ってよい。

 三極委の仕事の一つは、「めざわりな日本を片付けること」である。そしてこの仕事(日本を片付ける)は、そのあとの二、三十年のうちに概ね、実現された。つまり、ブレジンスキーによって、日本は片付けられたのである。しかし、日本人は、そしてとりわけ、日本のエリート権力者階級(実はイルミナティのイヌ、走狗の群れ)は、ブレジンスキーを心底から嫌っている。従って嫌いなヤツは、この世にいないことにしてしまう。それが、「精神衛生上」最善である、と言う。

 オバマがブレジンスキーの傀儡である、と言うW・G・タープレイのことばには、日本人は、イライラさせられる。そこで、そのことも、ないことにしてしまう。これは、喜劇である。十月二十五日のベンジャミン・フルフォードさんのホームページにオバマは、ハワイでイラン大統領と秘密会談、と言う情報を紹介している。フルフォードさんは、W・G・タープレイの「オバマ―ポストモダンクーデター」(二〇〇八年六月刊)と、そのあとのタープレイの論文を読んでいるかいないか、私は知らない。ブレジンスキーは、ネオコン/ブッシュ陣営のイラン敵対政策をキャンセルして、イランを西側のアセットとしてとりわけ、イランをロシア包囲網の中に組み込む作戦である、と、タープレイは述べて居る。ハワイで、オバマがイラン大統領と秘密会談をしているかどうかは知らないが、そうであってもなくても、ブレジンスキーの手下としてのオバマは、ブレジンスキーの戦略実行のための忠実なコマとして、現に行動しているのである。(了)


【フリッツ・スプリングマイヤーさんからの手紙紹介】
 2588回、2008(平成20)年10月28日

 米国オレゴン州シェリダンの米連邦刑務所の政治的思想的「犯罪人」として、懲役九年半、罰金一万七千ドルの刑で服役中の、フリッツ・スプリングマイヤーさんから、週刊日本新聞、時事寸評への三通目の記事の、同封された手紙が、二〇〇八年十月二十七日、私(太田)のところに届いた。表題は、some thoughts on the current american financial crisis and bailout by fritz springmeier 「現在進行中のアメリカの金融危機と救出についての若干の考察」リッツ・スプリングマイヤー。

 この記事は、少しばかり長い論説なので、全文の日本語訳は、二、三日中に当時事寸評に公表することとして、ここでは、その要点のみを紹介する。

(1)米国のブッシュ政権は、現在の金融危機を利用して、米国の財政に対する独裁的権力を確立しようとしている。
(2)米国を完全に破壊することは、難しいであろう。しかし、米国をコントロール(制御、操作)することはやさしい。
(3)約二十年前、私は、イルミナティは、経済を瓦解させて、モノの売り買いに対するコントロールを作り出すべく計画している、と聞いた。
(4)一九九一年に出版した私の著作「蛇のごとく聡くあれ」は、そのことについて警告している。
(5)読者は、既に多くのことを知っているであろう。
(6)まず「CUSIP(グローバル)IDシステム」。これについて皆さんに警告したい。
(7)次に、椅子の中にセンサーとIDシステムを埋設すること。....................................
(8)現在の金融危機を利用して、イルミナティは、すべての金融取り引きとすべての売買をイルミナティが、自動的に完璧に監視する、そのようなシステムの構築に向かって前進するであろう、と。

 これはこの通り、スプリングマイヤーさんのこの論説と全く同じ趣旨を、アイクは、最近のニューズレターで警告した。ここに、「本質」的問題が存在する。このことを明確に警告することのない、現在の世界金融恐慌についての言説は、イルミナティサタニスト世界権力の走狗としての極悪売国奴、売文業者、売文ジャーナリスト、売文エコノミスト、学者などのたれ流す「毒文」である。従って、それらの極悪売文業者の著述は、イルミナティのおすみ付きを与えられて、大々的にマスコミ上で宣伝される。しかし、筆者(太田)のように日本民族に対してイルミナティの本質を曝露しつつあるものは、ブラックリストに入れられ、自動的に日本のイルミナティの走狗としてのマスコミによって、有料商業広告ですら、十数年に亘って、問答無用の絶対的禁止、の対象とされている。(了)
 
 【註】獄中のフリッツ・スプリングマイヤーさんは、全くの無資産、無収入であって、一万七千ドルの罰金を米国政府に支払うことが出来なかった。毎日のごく僅かの懲役労働報酬を、そっくりそのまま、分割で支払いにあて、結局約五年間の囚人生活の中で、合計約三千ドルを支払った。あとの一万四千ドル弱を、太田さんあなたが私(スプリングマイヤー)のために支払うようにお願いする。との連絡を二〇〇八年六月末に受け取り、私(太田)は、ただちに行動を開始し、寄付を有志に頼んだところ、殆んど即時に有志による一万四千ドル相当の日本円の寄付が、私(太田)あてに寄せられたので、七月末までに、スプリングマイヤーさんの名前で、その一万四千ドル(実際は、一万四千ドル弱)の刑務所あての支払いを完了した。以上のことも、有志の皆さんに改めてご報告して置く。


【ヘンリー・メイコウの二〇〇八年十月十五日付けニューズレター「ザ・バンカー・コンスピラシー」熟読の薦め】
 2589回、2008(平成20)年10月28日

 アメリカ発の世界金融恐慌が、二〇〇八年九月、十月現実化している。日本人は、上から下まで、左か右まで、アレヨアレヨ、とひたすらオロオロ、ジタバタしている。しかし、今の時点では、日本の権力のトップ、主流は、タカをくくっているようだ。その代表は、「加藤寛」とか、そんなクラスの学者の大御所である。一九二九年十月以降の世界恐慌のようなことには「絶対に!!」ならない、と。こうした「大御所」学者は保証する。一九二九年以後、世界は、「国際協調」せず、分裂したので失業者二割とか四分の一とか三割とかに、なってしまった。しかし、今では、アメリカは国際協調して居り、その他色々と賢くなっており、大丈夫だ!!などと、この「大御所」は、うそぶいている。

 今の、そしてこれからの世界情勢を或る程度深く、理解するためには、ヘンリー・メイコウの二〇〇八年十月十五日付、ニューズレター「ザ・バンカー・コンスピラシー」これを熟読することが、必要である。メイコウは、エディス・スター・ミラーの古典的著作「オカルト・テオクラシー」を引用している。「一七七〇年頃、メイヤー・ロスチャイルドを指導者とする銀行家のシンジケートは、"イルミナティ"と言う社会を破壊すべく設計された悪魔主義的カルトを発足させた。 (著者)エディス・スター・ミラーによれば、ロスチャイルド・シンジケートは、ダニエル・イチッヒ、フリードランダー、ゴールドスミド、そして、モーゼス・モカッタのようなユダヤ人金融資本家をを含んでいる」。

 この「イルミナティ」の到達目標(ゴール)は何だったか。しかし、今の日本人で、「イルミナティ」について、マスコミ上で、公然、正面から批判することによって、「体制」から抹殺される勇気のあるものは、ゼロである。従って、イルミナティが、六千年に亘って、構築した、世界人間牧場の陰謀の最終局面としての現在の世界恐慌=世界戦争について、その全体像を敢えて明示することの出来るものは、日本の体制内には、唯の一人もいない。日本の株式市場は、今、底なしの暴落だ、などと言って、右往左往している。行き着く先は、どこなのか、それが見えない。ジョン・コールマン著、太田龍監訳「凶事の予兆」(成甲書房。絶版)。この本を読みなさい。(了)
 
 【註】エディス・スター・ミラー著「オカルト・テオクラシー」については、筆者(太田)は、十二、三年前から、何十回となく日本人有志に紹介し、注意を喚起して来た。occult theocrasy  lady queenborough (edith star miller)

【「ワンカール・レイナガに七年間投獄の判決」考】
 2590回、2008(平成20)年10月29日

 二〇〇八年十月二十九日付けで、ボリビアのワンカール(ラミロ・レイナガ)から、私(太田)あてに次のeメールが送られて来た。以下にその大意を、詳しく紹介する。

 ■(南)アメリカインディオの著述家、ワンカール・レイナガに七年間投獄の判決が出された。

 MITKA(ボリビアの最初のインディオの政党トゥパック・カタリ[tupaj katari]インディオ運動)の共同設立者。CISA(南米インディオ評議会)の最初のコーディネーター。そしてその最初の国連への代表。数冊の著作の著者。その中に、"タワインティスーユ-五世紀間のスペインに対するインディオの戦争の歴史"が含まれる。五百頁のこの本は、ボリビア、ペルー、メキシコ、スペイン、そして日本で出版された。それは、アンデスについての最初の西洋植民地侵略者によらない、インディオによる歴史である。

 ワンカールのことばは、常に激しい。"ボリビア、二百年存続しているこの旧植民地国家は、消滅しなければならない。そして、数千年も存続したコジャスーユの文明は再生しなければならない、と。しばしば、彼は、ボリビア人であることを恥とし、彼がケチュア・インディオであることを誇りとする。


 (注。『ボリビアは二百年』とは、どう言うことか。スペインの中南米侵略と支配には、五百年の歴史があるのではなかったか。ワンカール[ラミロ・レイナガ]の『タワインティスーユ-インディオの五百年のスペインに対する戦争』によれば、スペインは、三百年で、インディオの戦いによって、中南米から追放された。そしてそのあと、スペイン帝国の継承者としてのクリオージョの共和国が作られた。その歴史は約二百年、である。ボリビアはその一つである)以上が、ワンカール、ラミロ・レイナガの人物の説明である。

 ■この「事件」の「事実」の説明■

 それは明確で単純である。二〇〇五年三月、この本"タワインティスーユ"の二つの章が著者の知らないところで出版された。三月から十一月まで、彼(ワンカール、ラミロ・レイナガ)は、この泥棒(盗賊)との友好的な解決に到達しようと努めた。この著作権侵害現行犯の盗賊は、ワンカールによれば、20才は若く背が高く、肉体的に強力で、その態度は、ますます威嚇的に成って来た。彼の目的は、十分に、明白であった。著者(ワンカール・レイナガ)を脅迫して、彼(ワンカール)を脅迫で、麻痺させることであった。彼は、決心した。もしも、恐怖を感じなければならない者が居るとしたら、それはこの盗賊(ワンカールの著作権侵害の犯人)でなければならない、と。

 二〇〇五年十一月九日、午前十時、彼(ワンカール)は、盗賊と対決した。このときは、武装して、地面に広げてある本の上を超えた。このことは、彼(ワンカール)が、盗賊を殺すつもりがなかったことを、証明している。盗賊の方が、彼(ワンカール)を殺すつもりがあったのである。怒った群衆を武器として利用し、著者(ワンカール)を殺そうとした。
.....................
 群衆は、ワンカールを襲った。............彼(ワンカール)が、リンチにされたとき、彼は、絶対に自衛のために四発の銃弾を発射した。未知の二人と盗賊は、病院に運ばれた。四十八時間以内に彼らは病院から歩いて帰った。ワンカールは、このようにして、奇跡的に自分の生命を守った。しかしながら、すべての法律と規準に違反して、彼(ワンカール)は、二カ月間、投獄された。

 彼(ワンカール)は、毎週二回、そのあと、毎月二回、二年以上に亘って、検察当局の法廷に出廷しなければならなかった。そして、今、彼(ワンカール)は殺人未遂の
罪で七年間の投獄の刑の判決を下された。彼(ワンカール)こそ、殺人未遂の被害者であるにも拘らず。七十才に近い彼(ワンカール)の年令では、それは死刑を意味する。彼(ワンカール)の本当の敵は、貧しい街頭の古本商人ではない、彼(ワンカール)の本当の敵は、スペイン植民地主義国家権力である。このスペイン植民地権力は、彼(ワンカール)を、彼ら自身の法律に違反して、処罰しようとしているのである。

 我々のブラザー(ワンカール)は、本当の政治的囚人であって、我々の援助を必要としている。ワンカールに連帯する国際委員会を支持するあなたのメッセージを日本のミスター・オータに送って下さい。(mikisol@mui.biglobe.ne.jp) 我々が、ワンカール支援の何人かの日本人のメッセージを受けとったとき、我々は、ボリビアのインディオの大統領に対して、ワンカールへのインダルト(特赦免責)を発するよう、要請するであろう。

 二〇〇八年十月二十七日 
 

 ワンカール(ラミロ・レイナガ)の要請は以上の通りである。つまり、ボリビアのインディオ出身のエボ・モラレス大統領が、大統領の権限で、ワンカール(ラミロ・レイナガ)を免責し、恩赦を与えるように。日本の有志が要請するように、と。エボ・モラレスボリビア大統領へのこの要請分を送ることに賛同される有志は、(1)eメールで、(2)手紙で、メッセージをお寄せ下さい。我々は、このメッセージを、在日ボリビア大使館を通じて、モラレスボリビア大統領に届けるであろう。とりわけ重要なことは、(1)日本人の「弁護士」が、弁護士の資格を明記して、このメッセージ発信に参加していただくこと。(2)日本人の国会議員、地方議員、地方の市町村長についても右に同じ。(3)日本人の宗教家(神道、仏教、など)についても右に同じ。(4)日本人の医師についても右に同じ。以上。(了)


【「オバマ―ポストモダンクーデターにおけるオバマに付与された象徴的意味」考】

 2591回、2008(平成20)年10月30日

 二〇〇八年十月二十九日付け、匿名希望の一読者からの手紙を頂く。「オバマ―ポストモダンクーデターにおけるオバマに付与された象徴的意味」、と題されてある。この手紙はローゼンタール文書の一遍を引用する。ローゼンタールは、ユダヤ人であり、米国の有名なインサイダー上院議員の秘書であった。秘書ではあるけれども、やはり、インサイダーの一員である。おかねと引き換えに、米国の或る反ユダヤ反イルミナティ陰謀陣営のひとに、ユダヤイルミナティのアジェンダの内幕を、かなりきわどいところまで話した。ローゼンタールは、後日、暗殺されたが、これは、イルミナティによるローゼンタール処罰であると推定されている。

 ローゼンタールは 黒人の男と白人の女のセックスを奨励して、混血人種を造り出す計画について 述べている。二〇〇八年十一月の米国大統領選挙戦で、イルミナティは、黒人の男を父とし、白人の女を母とする白黒混血のオバマを次期米国大統領とすべく、演出している。これは、イルミナティが既存の伝統的民族を殲滅し、白人女と黒人男の混血人種となり、新奴隷人種を創造する中期的アジェンダを立てていることの象徴である。と、この手紙の筆者は述べて居る。この見方は正しい。

 なお、W・G・カーの遺著「サタン、この世の君主」(未邦訳)は、イルミナティの人類雑種化作戦について、より詳細に暴露している。筆者はこの十年近く、前出W・G・カーの遺著について、数十回か、ひょっとしたら百回以上、色々な機会に紹介し、日本民族に警告し続けて来た。W・G・カーのこの古典的遺著の邦訳は未だなされていない。なお、ここでの「サタン、この世の君主」、これは新約聖書の中の、きわめて有名なイエスの言である。この手紙の全文は後日なんらかのかたちで紹介したい。(了)

 《注》
 ◎現在進行中の世界金融危機についての真相を知るためには、ジョン・コールマン著太田龍監訳「凶事の予兆」(成甲書房、絶版)、335頁以下「IT革命の未来はエレクトロニクス強制収容所」、必読(335~364頁)。とりわけ、342~345頁。


【ラミロ(タワインティスーユ)、アイク(西洋)、太田(日本)、この三者の同盟考】

 2592回、2008(平成20)年10月31日

 この九月末以来、コジャスーユ(ボリビア)のワンカール(ラミロ・レイナガ)に、コールマン著「三百人委員会」を含む何冊かの反ユダヤ、反イルミナティ、反陰謀論関係の英語の本を我々は、郵送した。このような領域の英文著作に接するのは、南米インディオの戦士にとっては、私の知る限り、恐らく史上、初めてのことであろう。 ラミロは、それらの本を熱心に読んだ。そして、最近、ラミロにアイクの五百頁の大著「グローバル・コンスピラシー」(英文)を郵送した。昨日(10/30)、ラミロ・レイナガからeメールが届いた。彼は、アイクの「グローバル・コンスピラシー」(英文)を熱心に読み、非常に大きな関心を持ったようである。関心を持ったのみでない。彼はそれを深く、理解したようである。

 南米インディオの革命家、知識人にしては、彼は、英語の本を驚異的に速いスピードで読む。ラミロは、私へのeメールの手紙の中で、私は、この本(グローバル・コンスピラシー)の要約を作り、それをスペイン語に翻訳するエネルギーと時間を切実に欲する!! と。私は、しばらく前に述べた。ラミロ(タワインティスーユ)、アイク(西洋)、太田(日本)、この三者の同盟、この三者の盟約を強固に構築することが出来るなら、そこから、イルミナティサタニスト世界権力を片付けるに足りる、創造のエネルギーが滾々(こんこん)と湧き出るであろう、と。

 しかしながら、この三者の同盟を構築することは、容易な仕事ではない。この三者の根本的共通性はなにか。ラミロは、タワインティスーユの文明に於いて、農業共同体は、宇宙共同体へと成長した、と言う。アイクも、太田も、表現のかたちは、異なるけれども、本質的には、全く、同じ方向を進んでいる。この三者(西洋、タワインティスーユ、日本)の同盟を中核として。南アフリカのシャーマンの大長老、クレド・ムトワ。そしてそれから、.........アイクのクレド・ムトワとのインタビューを記録した長時間のビデオ(英文)を、ラミロに送りたい。ラミロには、もちろんこの英文の両者のビデオを理解出来る。この英文ビデオの日本版を製作することは、、我々にとって、重要な課題、であるだろう。(了)






(私論.私見)