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 2012.04.13日 れんだいこ拝


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『アウシュヴィッツの争点』
ユダヤ民族3000年の悲劇の歴史を真に解決させるために

木村書店取扱中/送料無料┃注文方法メール
木村愛二著/リベルタ出版/1995年6月26日発行
四六版364頁/定価2500円

詳 細 目 次

(1) Web公開はしがき/資料編1. 
(2) 資料編2.
(3) はしがき1.
(4) はしがき2.
(5) 序章「疑惑の旅立ち」1.
(6) 序章「疑惑の旅立ち」2.
(7) 序章「疑惑の旅立ち」3.

(8) 第1部:解放50年式典が分裂した背景

第1章:身元不明で遺骨も灰も確認できない「大量虐殺事件」

(9) 「六〇〇万人」のユダヤ人犠牲者という数字の根拠は?

(10) 最初から矛盾だらけだった犠牲者数と「六〇〇万人」の起源

(11) 「約一五〇万」は元収容所司令官ホェス「告白」の範囲内

(12)ホェスを「拷問」した英国籍ユダヤ人軍曹の確信犯的「自慢」

(13) シンプソン陸軍委員会が報告した「特高」顔まけの「拷問」の数々

(14) 猛将パットンが箝口令をしいた親衛隊員への集団「リンチ処刑」

(15) 美化されすぎてきた「ニュルンベルグ裁判」への重大な疑問

(16)「第一級の目撃証人」、最後のアウシュヴィッツ司令官は「否認」

(17)「歴史上もっとも恥ずべき法の名による茶番狂言」という批判

(18)エルサレムで戦死した将軍は戦争犯罪局の「狂信的シオニスト」

第2章:「動機」「凶器」「現場」の説明は矛盾だらけ

(19)「強制収容所」にはなぜ「死亡率低下」が要求されたのか

(20)「ヒトラーにたいする宣戦布告」を発表したユダヤ人国際組織

(21)「どくろマーク」がえがかれた「ガス室」物語に数々の矛盾

(22)「死体焼却炉」には一日一万人分を処理する能力があったのか

(23)「ロシア人が許可しない」という理由、いや、口実で実地検証なし

(24)「復元」「改造」「偽造」「捏造」、戦後五〇年の記念の軌跡

(25) 揚げ足取り論評の数々、「ガス室」と「気化穴」のすり替え

(26) イスラエルの公式機関でさえ「信用できない」証言が半分以上

第2部:冷戦構造のはざまで
~米ソ賛成、アラブ総反対のパレスチナ分割決議の背景~

(27) [第2部の「はしがき」に当たる映画『ショア』批判]

第3章:発言処罰法という「新たな野蛮」の裏の裏の背景

(28)「権威に弱い独マスコミ」と、ドイツという国の真相

(29)『アウシュヴィッツの嘘』の内容をなぜ正確に報道しないのか

(30) 裁判官の解任までおきた「ホロコースト」否定の「民衆扇動罪」

第4章:イスラエル・コネクションの歴史的構造

(31) パレスチナ分割決議を強行採決した国連「東西対立」のはざま

(32) ユダヤ系富豪に再選の運動資金をあおいだトルーマン大統領

(33)「ホロコースト」の「欺瞞」の犠牲者はパレスチナ人という主張

(34) 反ナチ・ユダヤ人救助のレジスタンス闘士が「見直し論」の父

(35) 西ドイツ当局がアウシュヴィッツ裁判傍聴で入国を拒否

(36)「左翼」でユダヤ人、プリンストン大学の著名な歴史学教授

(37)「ユダヤ人問題の最終的解決」の意味するもの

(38) シオニストとナチ党の共生関係にこそ最大の歴史的疑問符

(39) シオニズムに「好意的な立場」の学者もみとめる「移送協定」

第3部:隠れていた核心的争点

(40)「マスコミ・ブラックアウト」の陰で進んでいた科学的検証

第5章:未解明だった「チクロンB」と「ガス室」の関係

(41)「ユダヤ人は自然死」の意見は紹介するが「チフス」を無視

(42) アンネ・フランクがもっとも有名な「発疹チフス」患者

(43)「発疹チフス」予防用「殺虫剤」の「チクロンB」で人を殺せたか

(44)「青酸ガス(チクロン)」フォア「害虫駆除(消毒)」の順序

(45) 死亡「一○分」除去「二○分」「気化」「換気」の所要時間は?

(46)「チクロンB」の主成分、青酸ガス(シアン化水素)の殺傷能力

(47)「毒ガス」発生のメカニズムと「ガス室」の性能の相互開係

(48)「科学の粋を集める」どころか民間で実用化の技術も無視?

第6章:減少する一方の「ガス室」

(49) 前線発表報道の「ガス室」は「発疹チフス」予防の消毒室だった

(50)「記録の抹消といった巧妙な手口」という説明の矛盾

(51) 現代史研究所長が「ドイツではガス室殺害なし」と新聞投書

(52)「東方移送」による「ホロコースト」神話維持は「二度目の嘘」か?

(53) 科学的で法医学的な世界初の「ガス室」検証が『ロイヒター報告』

(54) ポーランドの法医学調査研究所がおこなった追試調査

(55)「非常にむずかしい問題」を連発するクラクフの誠実な法医学者

 (56)第4部:マスメディア報道の裏側
~無意識の誤解からテロによる言論封殺まで~

第7章:

(57) はたして「ナチズム擁護派」か

(58) ヴァンゼー「会談」主催者をヒトラーにしてしまう「おそまつ」

(59) アウシュヴィッツの遺影とアンネ・フランクの『日記』

(60)「ナチズム擁護派の国際的なネットワーク」というレッテルはり

(61) 集会参加者と記者会見同席者をすりかえて「ネオナチ」攻撃

(62) 過去の過大な賠償金支払いと、現在の過大な精神的負担との類比

第8章:

(63) テロも辞さないシオニスト・ネットワークとの対決

(64)「イスラエル大使館サイドの反論」の背後にいたアメリカ大使

(65) 広告担当幹部に「ユダヤ民族の真の価値の学習」を提案したSWC

(66)「経済大国日本の国際世論への影響」を重視し「交流」を予定

(67)「日系米兵」物語ではイスラエル制作のテレビ作品が先行

終章:

(68) 核心的真実~または人類史の最後にしてほしい情報操作の本音の真相~

(69) 世界ユダヤ人評議会の「情報機関」としてのユダヤ人問題研究所

(70) あとがき


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『アウシュヴィッツの争点』
ユダヤ民族3000年の悲劇の歴史を真に解決させるために
(1)

Web無料公開のはしがき/資料1.

アウシュヴィッツの争点
木村愛二著。リベルタ出版刊。1995.6.26.発売。
定価2,575円(本体2,500円)
横帯の宣伝文句:「ガス室」問題の争点と背景」「ユダヤ民族3,000年の悲劇の歴史を真に解決させるために」「『マルコポーロ』誌廃刊にいたるドラマチックな展開のなかで、肝心の『ガス室』については十分な論議が尽くされず、問題は残されたままになっている。この問題の争点はどこにあるのか、なぜそのような議論が出て来るのか、欧米での論争をフォローし、現地調査をふまえながら、問題の核心に迫る」

Web無料公開のはしがき

『週刊ポスト』(1999.10.15)記事「長銀『われらが血税5兆円』を食うユダヤ資本人脈ついに掴んだ!」事件、………

 私の表現によれば、ユダヤ人“虐殺”デッチ上げを商売とする“ショア・ビジネス”こと、サイモンズ・ウィゼンタール・センターによる日本人をなめ切った脅迫行為の最新版をきっかけにして、またもや、私の呼び名の日本版“政治的シオニスト真理教患者”が蠢き始めたので、やむなく渋る零細出版社にも通告の上、関係拙著、拙訳書のWeb無料公開に踏み切ることにしました。

 この『アウシュヴィッツの争点』(リベルタ出版、1995.6.26)の場合には、順序は逆となりますが、巻末の資料集から公開します。なお、Web向きに若干省略します。

 なぜ資料集から始めるかというと、かつて、いくつかのメーリングリスト上で、感情的な支離滅裂の論争を挑まれ、時間の無駄と考えて放置した件がありました。これらの件を承知の友人から、私が名誉毀損で訴えた『週刊金曜日』記事の場合(わがホームページ参照)と同様に、私が「ネオナチ資料のみを利用している」とのmailを、そのまま鵜のみにしている人もいるのではないか、との助言がありました。

 私は、この種の、固い本を手に取って読む人が少ないのを見越したデマゴギーを、心の底から軽蔑し切っているので、大人気ないと思い、あえて相手にしなかったのですが、何人かの友人の意見を聞いて、この野暮なmail送信に踏み切ることにしたのです。

 最初に、この場合、私はの著書の中では参考資料の数が多い方ではないのですが、全部で15頁になる資料リストを、2回に分けて公開します。

 簡単に言うと、いわゆる通説の“ガス室”によるユダヤ人“虐殺”説を、鵜呑みにした資料の方が多いのです。それらの資料を心して読んだだけでも、いかに矛盾だらけの説であるかが、よく分かります。犯罪捜査の場合の“矛盾だらけの供述”などを見破るのと、まったく同様の問題なのです。

…………………………………………………………………

主要参考資料(その1)

 著者・編者の姓名による五十音順。(※)は、引用部分など該当ページのみのコーピー入手をしめす。『アウシュヴィッツの争点』の引用頁に関する数字の記載は、Web公開では頁数が異なり意味不明となるので省いた。和雑誌と新聞は文中の引用箇所に発行年月または日付を記した。

(1)日本語および日本語訳の単行本

アイゼンバーグ,デニス『ザ・モサド/世界最強の秘密情報機関』,佐藤紀久夫訳,時事通信社,1980.

アーヴィング,デイヴィッド『ヒトラーの戦争』(上下),赤羽龍夫訳,早川書房,1983.

〈アウシュヴィッツに消えた子らの遺作展〉を成功させる会編『絵画記録/テレジン強制収容所/アウシュヴィッツに消えた子どもたち』,ほるぷ出版,1991.

青木進々『アウシュヴィッツとその背景』,グリンピース出版会ブックレット,1989.

阿部照哉編『比較憲法入門』,有斐閣,1994.

アーレント,ハンナ『イェルサレムのアイヒマン/悪の陳腐さについての報告』,大久保和郎訳,みすず書房,1994.

アントニウス,ジョージ『アラブの目覚め/アラブ運動物語』,木村申二訳,第三書館(パレスチナ選書),1989.

池田浩士『抵抗者たち/反ナチ運動の記録』,軌跡社,1990.

石上玄一郎『彷徨えるユダヤ人』,レグルス文庫,1991.

板垣雄三『石の叫びに耳を澄ます/中東和平の探索』,平凡社,1992.

伊東孝之『ポーランド現代史』,山川出版社(世界現代史27),1988.

岩波書店編集部編『悲惨な歴史~ドイツ~1956』,岩波写真文庫,1956.

ヴァシルチコフ,マリー『ベルリン・ダイアリー/ナチ政権下 1940-45』,白須英子訳,中央公論社,1989.

ヴィーゼル,エリー『死者の歌』,村上光彦訳,晶文社,1970.

ヴィーゼル,エリー『夜』,村上光彦訳,みすず書房,1975.

内田郁太/野口徳三『新訂/農用薬剤学』,明文堂,1937.

梅本浩志/松本照男『ワルシャワ蜂起』,社会評論社,1991.

大岡昇平『証言その時々』,筑摩書房,1987.

大野英二『現代ドイツ社会史研究序説』,岩波書店,1982.

大野英二『ナチズムと「ユダヤ人問題」』,リブロポート,1988.

オストロフスキー,V./ホイ,C.『モサド情報員の告白』,中山善之訳,TBSブリタニカ,1992.

奥田久司『防空化學』、河合商店,1942.

オランダ国立戦時資料研究所編『アンネの日記/研究版』,深町眞理子訳,文藝春秋,1994.

オール,アキバ『誰がユダヤ人か』,広河隆一/幸松菊子訳,話の特集,1984.

カウル,F.『アウシュヴィッツの医師たち/ナチズムと医学』,日野秀逸訳,三省堂,1993.

加藤周一『戦争責任の受けとめかた=ドイツと日本=』,国民教育総合研究所編集,アドバンテージサーバー・ブックレット,1993.

川上和久『情報操作のトリック/その歴史と方法』,講談社現代新書,1994.

キェニェヴィッチ,ステファン『歴史家と民族意識/ポーランドの民族的伝統についての省察』,坂東宏訳,未来社,1989.

木谷勤/望月幸男編著『ドイツ近代史/18世紀から現代まで』,ミネルヴァ書房,1992.

木村愛二『湾岸報道に偽りあり/隠された十数年来の米軍事計画に迫る』,汐 文社,1992.

木村愛二『電波メディアの神話』,緑風出版,1994.

ギルバート,マーティン『ソ連のユダヤ人/なぜ出国を望むか』,木村申二訳,サイマル出版会,1984.

ギルモア,デービッド『パレスチナ人の歴史/奪われし民の告発』,北村文夫訳,新評論,1985.

キーン,サム『敵の顔/憎悪と戦争の心理学』,佐藤卓己/佐藤八寿子訳,柏書房,1994.

クーパー,H.H.A./レドリンジャー,ローレンス・J.『防諜と諜報/原則と実践』,白須英子訳,心交社,1991.

グロズマン・デイヴィッド『ヨルダン西岸/アラブ人とユダヤ人』,千本健一郎訳,晶文社(双書・20世紀紀行),1992.

ケストラー,アーサー『ユダヤ人とは誰か/第十三支族・カザール王国の謎』,宇野正美訳,三交社,1990.

ケルショー,イアン『ヒトラー神話/第三帝国の虚像と実像』,柴田敬二訳,刀水書房(人間科学叢書21),1993.

国立オシフィエンチム博物館(編)『写真ドキュメント/アウシュヴィッツ収容所』,青木進々ほか訳,グリンピース出版会,1987.

財団法人東京連合防火協会編『危険物データブック』,丸善,1993.

佐藤健二『流言蜚語/うわさ話を読みとく作法』,有信堂,1995.

佐藤静夫『トーマス・マン』,新日本新書,1991.

サリービー,カマール『聖書アラビア起源説』,広河隆一/矢島枝子訳,草思社,1988.

シーグラー,ベルント『いま、なぜネオナチか?』,有賀健/岡田浩平訳,三元社,1992.

芝健介『武装SS』,講談社(選書メチエ39),1995.

ジョルダーノ,ラルフ『第二の罪/ドイツ人であることの重み』,永井清彦/片岡哲史/中島俊哉訳、白水社,1990.

ジャンセン,G.『シオニズム/イスラエルとアジア・ナショナリズム』,奈良本英佑訳,第三書館,1983.

シルバーマン,チャールズ・E.『アメリカのユダヤ人/ある民族の肖像』,武田尚子訳,サイマル出版会,1985.

シロニー,ベン・アミン『ユダヤ人と日本人/神によって選ばれた民』,仲山順一訳,日本公法,1993.

ズィーヴェルス,レーオ『ドイツにおけるユダヤ人の歴史/二千年の悲劇の歴史』清水健次訳,教育開発研究所,1990.

ズヴィルスカ,クリスティナ『アウシュヴィッツ/地獄からの生還』,大河原順訳,潮文社,1990.

スモーレン,K『アウシュヴィッツの悲劇』,小谷鶴次訳,柳原書店,1992.

滝川義人『ユダヤを知る事典』,東京堂出版,1994.

ダーショウィッツ,アラン・M『ユダヤ人の世紀/フッパ/成功に隠された屈辱の歴史』,山下希世志訳,ダイヤモンド社,1993.

チェハノフスキ,J.M.『ワルシャワ蜂起1944』,梅本浩志訳,筑摩書房,1989.

ディーコン,リチャード『情報操作/歪められた真実』,小関哲哉訳,時事通信社,1988.

テイラー,A.J.P.『近代ドイツの辿った道/ルターからヒトラーまで』,井口省吾訳,名古屋大学出版会,1992.

ドイッチュクローン,インゲ『黄色い星を背負って/ナチス支配下を生きたユダヤ人女性の証言』,馬場謙一訳,岩波書店,1991.

東京裁判ハンドブック編集委員会『東京裁判ハンドブック』、青木書店,1989.

富岡倍雄『パレスチナ問題の歴史と国民国家/パレスチナと現代社会』,明石書店,1993.

トムソン,オリヴァー『煽動の研究/歴史を変えた世論操作』,山縣宏光/馬場彰訳,TBSブリタニカ,1983.

鳥井順『中東軍事紛争史・[古代~1945]』,第三書館(パレスチナ選書),1993.

永井清彦『ヴァイツゼッカー演説の精神/過去を心に刻む』,岩波書店,1991.

中岡三益『アラブ近現代史』,岩波書店,1991.

中村隆壽『化學兵器輯録』、陸軍科學研究所内・化學兵器輯録刊行委員,1934.西尾幹二『異なる悲劇/日本とドイツ』,文芸春秋,1994.

野村二郎『ナチス裁判』,講談社現代新書,1993.

ハーシュ,セイモア『サムソン・オプション』,山岡洋二訳,文藝春秋,1992.

ハフナー,セバスチャン『裏切られたドイツ革命/ヒトラー前夜』,山田義顕訳,平凡社,1989.

バルオン,ダン『沈黙という名の遺産/第三帝国の子供どもたちと戦後責任』,姫岡とし子訳,時事通信社,1993.

ハルセル,グレース『尻尾が犬を振り回す/「湾岸戦争」1年後の真実』,越智道雄訳,プレジデント社,1992.

ハルトゥング,フリッツ『ドイツ国制史』,成瀬治/坂井栄八郎訳,岩波書店,1980.

ハルバースタム,D.『メディアの権力』(1-3),筑紫哲也ほか訳,サイマル出版会,1983.

ハレヴィ,イラン『ユダヤ人の歴史』,奥田暁子訳,三一書房,1990.

野村真理『西欧とユダヤのはざま/近代ドイツ・ユダヤ人問題』,南窓社,1992.

パレスチナ・ユダヤ人問題研究会編『パレスチナ/現在と未来』,三一書房,1985.

ピーターズ,ジョーン『ユダヤ人は有史以来/パレスチナ紛争の根源』(上下),滝川義人訳,サイマル出版会,1988.

広河隆一/ユダヤ人問題研究会(編)『ユダヤ人とは何か/「ユダヤ人」1』,三友社,1985.

広河ルティ『私のなかの「ユダヤ人」』,集英社,1982.

フォッケ,H./ライマー,U.『ナチスに権利を剥奪された人びと』,山本 尤/伊藤富雄訳,社会思想社,1992.

藤井昇『世界経済大予言/高度情報社会の幻想』,光文社,1984.

藤井昇『日本経済が封鎖される日/孤立化の危機をどう乗り越えるか』,PHP研究所,1987.

プシビルスキ,ペーター『裁かれざるナチス/ニュルンベルグ裁判とその後』,宮野悦義/稲野強訳,大月書店,1981.

フライ,ノルベルト『総統国家/ナチスの支配 1933-1945』,芝健介訳,岩波書店,1994.

フランク,アンネ『アンネの日記』,深町眞理子訳,文藝春秋,1986.

中岡三益『アラブ近現代史』,岩波書店,1991.

フランクル,V.『夜と霧/ドイツ強制収容所の体験記録』,霜山徳爾訳,みすず書房,1961.

フリードマン,ロバート『ユダヤを剥ぐ/武装テロ組織JDLの内幕』,宇野正美訳,三交社,1991.

フリードランダー,ソール編『アウシュヴィッツと表象の限界』,上村忠男/小沢弘明/岩崎稔訳,未来社,1994.

ブロック,アレックス『米国メディア戦争最前線〈全米TV界制覇戦略〉』,渡辺昭子訳,角川書店,1991.

ベギン,メナヘム『反乱/反英レジスタンスの記録』(上下),滝川義人訳,ミルトス,1989.

ヘス,ルドルフ『アウシュヴィッツ収容所/所長ルドルフ・ヘスの告白遺録』,片岡啓治訳,サイマル出版会,1972.

ヘーネ,ハインツ『ヒトラー独裁への道/ワイマル共和国崩壊まで』,五十嵐智友訳,朝日新聞社(朝日選書 460),1992.

ヘルツル,テオドール『ユダヤ人国家』,佐藤康彦訳,法政大学出版局(叢書・ウニベルシタス 330),1991.

ポイカート,デートレフ『ワイマル共和国/古典的近代の危機』,小野清美/田村栄子/原田一美訳,名古屋大学出版会,1993.

マーザー,ウェルナー『ニュルンベルグ裁判/ナチス戦犯はいかにして裁かれたか』,西義之訳,TBSブリタニカ,1979.

マン,トーマス序『血で書かれた言葉/最後の手紙が語るナチス残虐史』、片岡啓治編訳,ワイマル出版会,1974.

三島憲一『戦後ドイツ』,岩波新書,1991.

宮田光雄『ナチ・ドイツの精神構造』,岩波書店,1991.

ミュンツェベルグ,ヴィリー『武器としての宣伝』、星乃治彦訳,柏書房,1995.

ミラー,シャルロッテ『母と子のナチ強制収容所/回想ラーフェンスブリュック』、星乃治彦訳,青木書店,1989.

村岡哲『近代ドイツの精神と文化』,創文社,1981.

望田幸男『ナチス追及』,講談社現代新書,1990.

望田幸男『ネオナチのドイツを読む』,新日本出版社,1994.

望田幸男/三宅正樹編『新版/概説ドイツ史/現代ドイツの歴史的理解』,有斐閣選書,1982.

モッセ,ゲオルゲ・L.『大衆の国民化/ナチに至る政治シンボルと大衆文化』,佐藤卓己/佐藤八寿子訳,柏書房(パルマケイア叢書1),1994.

モートン,フレデリック『ロスチャイルド王国』,高原富保訳,新潮新書,1975.

モラン,エドガール『ドイツ零年』、古田幸男訳,法政大学出版局(叢書・ウニベルシタス 287),1989.

山口知三『ドイツを追われた人びと/反ナチ亡命者の系譜』,人文書院,1991.

湯浅赳男『ユダヤ民族経済史』,新評論,1991.

四宮恭二『ヒトラー・1932~34/ドイツ現代史への証言』(上下),NHKブックス,1881.

ラカー,ウォルター『ドイツ人/戦後40年で国民性は変わったか』,浦田誠親訳,時事通信社,1986.

ラカー,ウォルター『ユダヤ人問題とシオニズムの歴史』,高坂誠訳,第三書館,1987.ラッセル『人工地獄/ナチス戦争犯罪小史』、大沢基訳,みすず書房,1957.

ラングマン,アブラム『ゲットー脱出/あるユダヤ人の生還』、大谷喜明/大谷京子訳,三省堂,1994.

リッジウェイ,ジェームズ『アメリカの極右/白人右派による新しい人種差別運動』,山本裕之訳,新宿書房,1993.

リトナー,キャロル(編)『ホロコーストの記憶/エリー・ウィーゼルが問うもの』,滝川義人訳,サイマル出版会,1990.

リリアンソール,アルフレッド『ユダヤ・コネクション』,宇野正美訳,三交社,1991.

ルツィウス,フランツ『灰色のバスがやってきた/ナチ・ドイツの隠された障害者「安楽死」措置』、山下公子訳,草思社,1991.

レヴィン,メイヤ『イスラエル建国物語』,岳真也/武者圭子訳,ミルトス,1994.

ロガスキー,バーバラ『アンネ・フランクはなぜ殺されたか』,藤本和子訳,岩波書店,1992.

ロスト,ニコ『ダッハウ収容所のゲーテ』、林功三訳,未来社,1991.

ロンメル,バート『処刑の科学/絞首刑からガス室、電気イス処刑まで』、遠藤比鶴訳,第三書館,1995.

和気朗『生物化学兵器/知られざる「死の科学」』,中公新書,1966.

ワース,ルイス『ユダヤ人問題の原型・ゲットー』,今野敏彦訳,明石書店,1993.

(アラブ・ユダヤ・イスラエル関係については拙著『湾岸報道に偽りあり』の巻末、全部で30ページの資料リストのなかにも収録してあるので、参考にされたい)

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『アウシュヴィッツの争点』
ユダヤ民族3000年の悲劇の歴史を真に解決させるために
(2)

資料2.

 特筆すべき資料のみを、先に紹介します。それぞれの冒頭の[ ]内が私の資料解説です。[mail注文可]とあるのは、私宛て個人mailで注文されれば、実費で送ることができるものです。

[『マルコポ-ロ』廃刊事件の主人公、西岡昌紀の目に止まった日本語版『ニューズウィーク』(1989.6.15)「『ユダヤ人は自然死だった』で揺れる歴史学会」の話題の本]

●メイヤー,アーノ『なぜ天は暗くならなかったか』.

 Mayer, Arno: Why Did the Heavens Not darken? / The "Final Solution"in History. Pantheon, 1989.

[原著者は、“ホロコースト見直し論の父”と呼ばれる元レジスタンス闘士。戦後に最高の勲章を授与され、社会党国会議員。1906-1967.『アウシュヴィッツの争点』の本文中(p.167-173)で紹介。復刻版の抜粋英語訳。手元に数部。mail注文可]

●ラッシニエ,ポール『ホロコースト物語とユリシーズの嘘』.

 Rassinier, Paul: The Holocaust Story and the Lies of Ulysses. Institute for Historical Review, 1978.

[ニュルンベルグ裁判の一環、ダッハウ収容所跡でアメリカ軍が行った軍事裁判の拷問などの驚くべき実態を告発し、謝罪と補償を求める議会記録。日本の国会図書館にあるが、コピーをmail注文可]

●アメリカ政府『議事録~上院/1949』.

 U.S.Government: Congressional Record~Senate/1949. U.S.Government Printing Office, 1949.

[私自身がポーランドの国立法医学研究所を訪れ、帰国後に郵便で入手した英文医学雑誌記事。アウシュヴィッツ博物館の依頼により実施された『ガス室』の鑑定報告。コピーをmail注文可]

●マルキエヴィッチ,イアン/グバウワ,ヴォイチョフほか「アウシュヴィッツとビルケナウノ元集中キャンプのガス室の壁にふくまれるシアン化合物の研究」.

 Markiewicz, Jan/ Gubala Wojciech/ Labedz, Jerzy: A Study of Cyanide Compounds Contained in the Walls of the Gas Chambers in the Former Auschwitz and Birkenau Concentration Camps. Z Zagadien Nauk Sadwych, z. XXX, 1994.

[「●(4)リーフレット」はすべて、政治的シオニストが「ネオナチ」のデマ宣伝で攻撃する研究所の発行です。これもほとんどが、実物またはコピーをmail注文可]

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(2)日本語訳のない外国語の単行本

(日本語題名は本書で仮につけたもの)

クリストファーセン,ティエス『アウシュヴィッツの嘘』.

 Christophersen,Ties: Auschwitz / A Personal Account by Ties Christo-phersen [原題:Auschwitz Luge]. Liberty Bell Publications,Fist-1973, Printed in U.S.A.-1979.

サイモン・ウィゼンタール・センター『ホロコースト否定論/学問を装う迷信』.

 Simon wisenthal Center: Holocaust Dinial/ Bigotry in the guise of Scholarship. Published with the asisstance and suppurt of the Ontario Anti-Racism Secretariat, Ministry of Citizenship Province of Ontario, 1994.

サニング,ウォルター『東ヨーロッパのユダヤ人社会の分解』.

 Sanning, Walter: The Dissolution of Eastern European Jewry. Institute for Historical Review, 1990.

ジェンセン,B.『パレスチナ構想』.

 Jensen, B: The Palestine Plot. Omini Publications, First-1948,Third-1987.

シュテーグリッヒ,ヴィルヘルム『アウシュヴィッツ/判事の証拠調べ』(改題・改訂増補版.旧題『アウシュヴィッツ神話』)

 Staeglich,Wilhelm: The Auschwitz / A Judge Looks at the Evidence[原題:Der Auschwitz Mythos, Fist-1973.最初の英語版題名:The Auschwitz Myth]. Institute for Historical Review, 1990.

チョムスキー,ノーム『宿命の三角形/アメリカ、イスラエル、パレスチナ人』.

 Chomsky, Noam: The Fateful Triangle / The United States, Israel &The Palestinians. South End Press, 1983.

テイラー,テルフォード『ニュルンベルグ裁判の解剖学/個人的回想』.

 Taylor, Telford: The Anatomy of the Nurenberg Trials / a persomal memoir. Knopf, 1992.

トンプソン,H/シュトルツ,ヘンリー(編)『ニュルンベルグのデーニッツ提督/再評価/戦争犯罪と職業軍人』.

 Thompson, H / Strutz,Henry (Edited by) : Denitz at Nuremberg / ARe-appraisal / War Crimes and the Military Professional. Institute for Historical Review, 1983.

ニコシア,フランシス『第三帝国とパレスチナ問題』.

 Nicosia,Francis: The Third Reich and the Palestine Question. University of Texas Press, 1985.

バッツ,アーサー『二〇世紀の大嘘/ヨーロッパ・ユダヤ人絶滅説の認定に対する告発』.

 Butz, Arthur:The Hoax of the Twentieth Century/The Case Against the Presumed Extermination of European Jewry. Institutefor Historical Review, First-1976, Ninth-1993.

バトラー,ルパート『死の軍団』.

 Butler, Rupert: Legion of Death, Hamlyn Paperbacks. England, 1983.(※)

ハーレイ,アンドリュー『イスラエルと新世界秩序』.

 Hurley, Andrew: Israel and the New World Order. Fithian Press, 1991.

バレンディ,ウド『移送協定とボイコット熱 1933』.

 Walendy, Udo: The Transfer Agreement and the Boycott Fever 1933. Scientific Publication (Historical Facts No.26), 1987.

バーンズ,ハリー『ブラックアウトと闘うバーンズ』.

 Barnes, Harry: Barnes Against the Blackout / EssaysAgainst Interventionism, Institute for Historical Review, 1991.

ピペル,フランチシェク『アウシュヴィッツ/ユダヤ人,ポーランド人,ジプシー,……何人死んだか』.

 Piper, Franciszek: Auschwitz / How Many Perished, Jews, Poles, Gypsies.... Poligrafia ITS, 30-306 Krakow, First Published in Yad Vashem Studies Vol. XXI, Jerusalem, 1991.

ピペル,フランチシェク『アウシュヴィッツの犠牲者数』[上記のドイツ語原本].

 Piper, Franciszek: Die Zahl der Opfer von Auschwitz. Verlag Staatliches Museum in Oswiecim, 1993.

ビュークナー,ハワード『復讐者の時間』.

 Beuchner, Howard: The Hour of Avenger. Thunderbird Press, 1986.

ブレナー,レニー『ヒトラー総統時代のシオニズム』.

 Brenner, Lenni: Zionizm in the Age of The Dictators. Lawrence Hill&Co.1983.

ペイシイ,ジェイムスほか編『ホロコーストの全景』.

 Pacy, James S./ Wertheiner, Alan P. ed.: Persrective on the Holocaust. Westview Press, 1995.

ベッカート,イングリット『引火点/水晶の夜 1938 /扇動者,犠牲者,受益者』.

 Weckert, Ingrid: Flash Point: Kristallnacht 1938, Insitigators, Victims and Beneficiaries. Institute for Historical Review, 1991.

ホェス,ルドルフ『アウシュヴィッツの司令官/ルドルフ・ホェスの自伝』.Hoess,Rudolf: Commandant of Auschwitz/The Autobiography of Rudolf Hoess. Translated from German by Constantine FitzGibbon, Weidenfeld and Nicolson, London, 1959.

ポーター,カルロス(編)『ロシア製・ホロコースト』.

 Porter, Carlos (Edited by): Made in Russa - The Holocaust. Historical Review Press, England, 1988.

ポンソンビー,アーサー『戦時の虚言/第一次世界大戦のプロパガンダの嘘』.

 Ponsonby, Arthur: Falsehood Wartime / Propaganda Lies of the First World War. Institute for Historical Review, 1991.

マットーニョ,カルロ『アウシュヴィッツ/伝説の終わり』.

 Mattogno, Carlo: Auschwitz / The End of a Legend / A Critique of J.C.Pressac, Institute for Historical Review, 1994.

マーティン,ジェイムス『ジェノサイドを発明した男/ラファエル・レムキンの公的経歴と業績』.

 Martin, James: The Man Who Invented 'Genocide' / The Public Career and Consequences Of Raphael Lemkin. Institute for Historical Review, 1984.

マレー・ピエール『問題のガス・トラック』.

 Marais, Pierre: Les camions a gaz en question. Polemiques, 1994.(※)

メイヤー,アーノ『なぜ天は暗くならなかったか』.

 Mayer, Arno: Why Did the Heavens Not darken? / The“Final Solution & in History. Pantheon, 1989.

ラッシニエ,ポール『アイヒマン裁判の現実、または手に負えない勝利者』.

 Rassinier, Paul: The Real Eichman Trial or The Incorrigible Victors. Institute for Historical Review, 1983.

ラッシニエ,ポール『ホロコースト物語とユリシーズの嘘』.

 Rassinier, Paul: The Holocaust Story and the Lies of Ulysses. Institute for Historical Review, 1978.

ランズマン,クロード『ショア』.

 Lanzmann, Claude: Shoah. Fayard, 1985.

リップスタット,デボラー・E.『ホロコースト否定論/真実と記憶にたいしての増大する攻撃』.xix(111,219)

 Lipstadt, Deborah E.: Denying the Holocaust / the growing asault on truthand memory. The Vidal Sasoon International Center for the study of Antisemitism, The Hebrew University of Jerusalem, 1993.

リリエンタール、アルフレッド『シオニスト・コネクション・/平和の値段は?』.

 Lilienthal, Alfred: The Zionist Connection ・ / What Price Peace?. Veritas, Australia, 1983.

ルーベンバーグ,シェリル『イスラエルとアメリカの国益/批判的考察』.

 Rubenberg, Cheryl: Israel and the American National Interest / A Critical Examination. University of Illinois Press, 1986.

歴史見直し研究所(編)『シオニスト・テロ・ネットワーク/ユダヤ人防衛同盟およびその他の犯罪的シオニスト組織の背景と作戦/特別報告』.

 Institute for Historical Review: The Zionist Terror Network / Backgroud and Operation of the Jewish Defense League and other Criminal Zionist Groups / A Special Report. Revised and Updated Edition, 1993.

歴史見直し出版『 600万人は本当に死んだか/最後の真実』(改訂新版).

 Historical Review Press: Did Six Million Really Die? / The Truth at Last(Historical Fact No.1). Historical Review Press. 19A Madeira Place, Brighton, Sussex BN2 1TN, England, First-1974.

ロイヒター,フレッド『ロイヒター報告/アウシュヴィッツについてのはじめての法医学的実地検証』.

 Leuchter, Fred: The Leuchter Report / The First Forensic Examination of Auschwitz (Focus on History No.1). Focal Point Publications,London, June 1989.

ロック,アンリ『クルト・ゲルシュタインの告白』.

 Roques, Henri: The 'Conffessions' of Kurt Gerstein. Institute for Historical Review, 1989.

ロフタス,ジョン/アーロンス,マーク『ユダヤ人にたいする秘密の戦争/西側スパイはどのようにユダヤ人を裏切ったか』.

 Loftus, John / Aarons, Mark: The Secret War against the Jews. St. Martn's Press, 1994. 330-a(103-180)

ロブネット,ジョージ『移民による征服/シオニズムはいかにしてパレスチナをユダヤ人の国にしたか』.

 Robnett, George: Conquest through Immigration / How Zionizm Turned Parestine into a Jewish State, .mini Publications, 1968.

(3)公文書

アメリカ政府『議事録~上院/1949』.

 U.S.Government: Congressional Record~Senate/1949. U.S.Government Printing Office, 1949.

(4)

ウィーバー,マーク『アウシュヴィッツ/神話と事実』.

 Weber, Mark: Auschwitz: Myth and Facts. Institute for Historical Review, 1994.

ウィーバー,マーク『サイモン・ウィゼンタール/いかさま″ナチ・ハンター″』.

 Weber, Mark: Simon Wiesenthal: Bogus "Nazi Hanter". Institute for Historical Review, 1994.

ウィーバー,マーク『ホロコースト/双方の言い分を聞こう』.

 Weber, Mark:Holocaust / Let's Hear Both Sides. Institute for Historical Review, 1994.

オキーフ,テオドール『合衆国ホロコースト記念館/高価で危険な誤り』.

 O'Keefe, Theodore: The U.S. Holocaust Memorial Museum: A Costly and Dangerous Mistake. Institute For Historical Review, 1994.

オキーフ,テオドール:『″収容所の解放″/事実と嘘』.

 O'Keefe, Theodore: The "Liberation ofCamps" / Facts vs. Lies. Institute For Historical Review,1994.

カナダ自由言論同盟:『“ホロコースト否定論”とは何か』.

 The Canadian Free Speech League: What is "Holocaust Denial".Institute for Historical Review,1994.

フォーリソン,ロベール『ガス室への疑問』.

 Faurisson, Robert: The 'Problem of the Gas Chambers'. Institute for Historical Review, 1994.

フォーリソン,ロベール『著名な偽りの目撃証人/エリー・ウィーゼル』.

 Faurisson, Robert: A Prominent False Witness: Elie Wiesel. Institute for Historical Review, 1994.

歴史見直し研究所『ホロコーストに関する66の質問と答え』.

 Institute for Historical Review: 66 Questions and Answers on The Holocaust. Institute for Historical Review,1994.

歴史見直し研究所『歴史見直し研究所の活動経過』.

 Institute for Historical Review: A Few Facts about Institute for Historical Reviw. Institute for Historical Review,1994.

ロイヒター,フレッド『アウシュヴィッツ“ガス室”の内側』.

 Leuchter, Fred: Inside the Auschwitz "Gas Chambers". Institute for Historical Review, 1994.

(5)雑誌掲載の論文・記事

ウィーバー,マーク「サイモン・ウィゼンタールの手品」。

 Weber, Mark: The Sleight-of-Hand of Simon Wiesenthal. The Journal of Historical Review, 1984.

ウィーバー,マーク「サイモン・ウィゼンタール/いかさま“ナチ・ハンター”」.

 Weber, Mark: Simon Wiesenthal / Bogus "Nazi Hanter". The Journal of Historical Review, Winter 1989-90.

ウィーバー,マーク「ニュルンベルグ裁判とホロコースト/“戦争犯罪”裁判は絶滅政策を立証したか?」.

 Weber, Mark: The Nuremberg Trials and the Holocaust / Do the & War Crimes" Trials Prove Extermination ?. Mark Weber, The Journal of Historical Review, Summer 1992.

エクネス,エンリク・アイナト「ビルケナウの火葬場・と・/批判的研究」.

 Eknes, Enrique Aynat: Crematriums II and III / A Critical Study. The Journal of Historical Review, Fall 1988.

コナン,エリク「アウシュヴィッツ/悪の記念」.

 Conan, Eric: Auschwiz/ La Memoire du Mal. L'Express, 26 Jamvier 1995.

コブデン,ジョン「ダッハウのガス室神話/収容所解放50周年の隠された歴史」.

 Cobden, John: The Dachau Gas Chamber Myth / Suppressed History on Fiftieth Anniversary of Camp's Liberation. The Journal of Historical Review, March / April 1995.

シオン,セルジュ「大喝采を浴びた反・見直し論者のアウシュヴィッツに関する著作にフランスの学者が答える/プレサックの″歴史は夜と霧の中か″について」.

 Thion, Serge: A French Scholar Responds to a Widely Acclaimed Anti- Revisionist Work about Auschwitz / On Pressac / History by Night or in Fog?. The Journal of Historical Review, July / August 1994.

フォーリソン,ロベール「イギリスはどうやってルドルフ・ホェスの告白をえたか」.

 Faurisson, Robert: How the British Obtained the Confession of Rudolf Hoss. The Journal of Historical Review, Winter 1986-87.

フォーリソン,ロベール「論評/ランズマン監督『ショア』」.

 Faurisson, Robert: Review/ Choah. Directed by Claude Lanzmann, The Journal of Historical Review, Sprig 1988.

ベルグ,フリードリッヒ・ポール『ディーゼル・ガス室/神話のなかの神話』.

 Berg, Friedrich Paul: The Diesel Gas Chmbers/ Mith within A Mith. The Journal of Historical Review, Spring 1984.

ベルグ,フリードリッヒ・ポール『チフスとユダヤ人』.

 Berg, Friedrich Paul: Typhs and the Jews. The Journal of Historical Review, Winter 1988-89.

ベルグ,フリードリッヒ・ポール『ドイツのシラミ退治消毒室』.

 Berg, Friedrich Paul: The German Delousing Chambers. The Journal of Historical Review, Spring 1986.

マットーニョ,カルロ「アウシュヴィッツの火葬場/ジャン・クロード・プレサックへの批判」.

 Mattogno, Carlo: The Crematories of Auschwitz / A Critique of Jean Claude Pressac. The Journal of Historical Review, Nov./ Dec. 1994.

マットーニョ,カルロ「アウシュヴィッツでの最初のガス殺人/神話の創世記」.

 Mattogno, Carlo: The First Gassing at Auschwitz / Genessis of a Myth. The Journal of Historical Review, Summer 1989.

マットーニョ,カルロ「ユダヤ人絶滅の神話」.

 Mattogno,Carlo: The Myth of the Extermination of Jews. The Journal of Historical Review, Summer 1988.

マルキエヴィッチ,イアン/グバウワ,ヴォイチョフほか「アウシュヴィッツとビルケナウノ元集中キャンプのガス室の壁にふくまれるシアン化合物の研究」.

 Markiewicz, Jan/ Gubala Wojciech/ Labedz, Jerzy: A Study of Cyanide Compounds Contained in the Walls of the Gas Chambers in the Former Auschwitz and Birkenau Concentration Camps. Z Zagadien Nauk Sadwych, z. XXX, 1994.

ライバック,ティモシイ・W.「悪の証拠」.

 Ryback,Timothy W.: Evidence of Evil.The New Yorker, Nov. 15, 1993.

ルドルフ,ゲルマル「ロイヒターに対抗する鑑定/科学的詐欺か?」

 Rudolf, Germar: Leuchter-Gegengutachten/ ein wissenschaftlisher Betrug?. Deutschland in Geschichte und Gegenwart, Marz 1995.

歴史見直しジャーナル編集部「“60分”がホロコースト見直し論を取り上げた/ツンデル、スミス、ウィーバー、コールが評判の社会情報テレビ・ショーに登場」.

 The Journal of Historical Review: “60 Minutes”Takes Aim at Holocaust Revisionism / Zundel, Smith, Weber, Cole Appear on Popular Public Affairs Television Show. The Journal of Historical Review, May / June 1994.

(3)はしがき1.へ
電網木村書店 Web無料公開

『アウシュヴィッツの争点』
ユダヤ民族3000年の悲劇の歴史を真に解決させるために
(3)
はしがき1.

 本書の内容は、第二次世界大戦以後の半世紀の世界史の重要な部分についての、公式的ないしは常識的理解を根本からくつがえす主張と、それをめぐる論争の争点を紹介しようとするものである。

 当然、準備段階から、「かならず物議をかもしだす」と予期していたし、本文にもその点についての覚悟をしるしている。本書の内容の大部分は一九九四年の秋頃に書き上げ、年末には現地取材で補強し、入稿をすませていた。明けて一九九五年は第二次世界大戦終結の五〇周年に当たる。だから、好むと好まざるとにかかわらず、当然、本書を、戦後五〇年の論議への一石として投じるものとして意識せざるをえなかった。その一月末には実際にアウシュヴィッツ収容所解放の記念集会などが行われたが、そういう日程の予測はもちろん最初から念頭にあった。

 一九九五年の一月半ばには最終校正のゲラが上がってきた。その直後に発生したのが『マルコポーロ』(95・2、以下『マルコ』)廃刊事件である。廃刊決定の発表は一月三〇日だった。

『マルコ』廃刊事件の報道(以下「マルコ報道」)において、マスメディアは「一時的かつ表面的」な特徴を遺憾なく発揮した。廃刊の真相や背景の究明が不足していただけではなくて、問題の記事、「ナチ『ガス室』はなかった」の中心的な論拠であり、この問題の核心的争点である「ガス室」と「チクロンB」に関する事実関係の議論までが、まるでおこなわれていない。それなのに総ジャーナリズム的バッシング報道の嵐は、同年三月二〇日に発生した地下鉄サリン事件以前に、早くもすぎ去ってしまった。

『マルコ』の発行部数は公称二五万部、実売一〇万部そこそこだったという。問題の二月号は廃刊決定と同時に「回収」となった。回収の実績は不明だが、いずれにしても問題の記事そのものを実際に読んだ読者の数は、何百万から何千万単位の複数の新聞やテレビ報道の受け手の数にくらべれば、ごくごく少数である。圧倒的多数の受け手は、実物の記事に接することなく、大手マスメディアの情報のみに頼って、事態を判断することになる。

 そのマスメディアは商業性であり、その商業的生命は速報性にある。だが、問題の記事の内容の判断はだれがするのか。とくにこの場合、失礼ながら、ほとんどのジャーナリストも歴史家も、急場の間に合うような予備知識を持っていなかった。相手が「タカ派の文芸春秋」だから適当な談話で良いというものではないはずだ。それなのに速報マスメディアはせっかちに「判断」をもとめる。このような場合のマスメディアの世論誘導効果には、必然的に政治的、ないしはファッショ的傾向がさけがたいものとなる。

 その傾向がもっとも極端に現われたのが、火元の文芸春秋である。もともとかつての大日本帝国時代からの国策的出版社で、いまも社内体制は根っからの「タカ派」だから、こういう場合には露骨に正体をあらわにする。特徴的な現象は、記事内容に責任を持ち、いちばん事情に詳しいはずの『マルコ』編集長と執筆者本人の意見を聴取することなしに、「上御一人」的な廃刊方針が決定され、まかり通ったことだった。そのこと自体がすでに、記事内容とその根拠の調査を、いささかもしなかったことの立証になっている。

 わたしは、二月二日に行われた文芸春秋とサイモン・ウィゼンタール・センター(以下SWC)の共同記者会見の席上で、「ガス室」と「チクロンB」に関する数度の調査結果の存在(本文で紹介)など、いくつかの重点的事実を指摘し、「そういう事実を調べた上で廃刊を決めたのか」と質問した。そのさい、田中健五社長(当時)の顔色は急速に青ざめた。わたしが回答を催促すると、上半身をフラフラとぐらつかせながら、「そんな細かいことをいわれても、わたしにはわからない」と、おぼつかなげに回答している。この態度と回答内容は、事実関係の調査をまったく行わなかったことの自認にほかならない。なお、わたしだけができたと自負するこの質問と田中社長の回答状況について、わずかに報道したのはスポーツ紙だけであって、大手マスメディアの報道はまったくなかった。

 再度強調するが、この問題の最大かつ核心的争点は、「ガス室」と「チクロンB」の関係にある。わたしが質問のなかで指摘した「数度の調査」の結果は、裁判の例でいえば「新証拠発見」に当たる。それを提出することによって「再審」を請求するような事態なのだ。マスメディアの報道は、結果として、この「新証拠」が持つ意味と位置づけを吟味しようとせず、争点をそらしたままで終わっているのである。

 以下、まずはわたし自身と「マルコ報道」とのかかわりをのべつつ、典型的な問題点を指摘しておきたい。

 問題の『マルコ』記事の筆者、西岡昌紀は一九九四年春、拙著『湾岸報道に偽りあり』(汐文社)を読んで、わたしに電話をかけてきた。拙著の関係箇所はつぎのようになっていた。

「ナチス・ドイツによる大量虐殺についても、数字の誇張ありという疑問が出されている。『ユダヤ人』自身の中からさえ『シオニストの指導者がナチ政権と協力関係にあった』という驚くべき告発がなされている。事実、第二次大戦がはじまるまでのナチ政権は、『ユダヤ人』に対して差別と同時に『出国奨励策』を取っていた。財産の大部分を没収するなどの迫害を伴う政策だったが、それでも狂信的なシオニストは、迫害をすら、パレスチナ移住を促進する刺激として歓迎したというのだ。(中略)シオニストの『被害者スタンス』には、かなりの誇張と巧妙な嘘、プロパガンダが含まれているらしい。『選民思想』も克服されていないどころか、一部では、さらに狂信の度を加えている。しかも、批判者には、『極右』武装集団による脅迫、殺人に至る暴行傷害が加えられた事実さえ報告されている」

 以後わたしは、西岡から大量の英文資料の提供をうけ、すでに問題の『マルコ』より五カ月前の『噂の真相』(94・9)に短文を発表していた。題は編集部がつけたものだが「映画『シンドラーのリスト』が訴えた“ホロコースト神話”への重大疑惑」であった。『マルコ』とは雑誌の性格がちがうせいか、それとも、のちにのべるように政治的には決定的にちがう視点にたつので、“ナチ・ハンター”ことSWCが、さわらぬ神にたたりなしと決めこんだものか、こちらにはなんらの抗議もなかった。その後わたしは、本書の完成に努力を集中していた。

 西岡は、文芸春秋が廃刊を決定する以前に意見をもとめられなかったことについて、心の底から憤慨していた。文章のできがどうだったかは別問題として、筆者の立場としては当然の怒りである。人格の否定にもひとしい仕打ちだからだ。

 わたしには西岡から資料提供をうけた借りがある。しかも、このままでは、こちらも動きがとれず、「ガス室」論議そのものが封殺されかねない。そこでやむなく、準当事者の立場を表明して文芸春秋とSWCの共同記者会見にでたり、三度も借金の自費で記者会見兼市民集会をひらいたりした。そのために、わたしの立場や主張が『噂の真相』(前出)の記事の場合も西岡と「まったく同じ」(宝島30、95・4)であるかのように、極端な誤解をうける例もあった。多少の誤解をうけるのは覚悟のうえだったが、決して同じではない。わたしがいちばん重要だと考えている政治的スタンスのちがいは、実物を比較検討すればすぐにわかるはずだ。いくつかの重要な相違点についてはのちに説明するが、この問題の構造は単純ではない。本物の理解に達するためには、複雑さをふまえたうえでの冷静かつ綿密な長期的論争が不可欠なのである。

 誤解が生まれた基本的な原因は、文芸春秋との関係であろう。

「マルコ報道」のゆがみの根本原因は、なんといっても文芸春秋という出版社の世間周知のタカ派体質にあった。記事の内容がはらむ政治性の大きさを考えれば、発表の場の選び方は重要だった。その意味では、西岡は発表場所を間違えたことになる。わたしにたいしても「発表場所についての監督責任」を追及する知人がいたほどである。だが、西岡とわたしの間には二〇歳の年齢差はあっても、そのような上下関係はない。

 文芸春秋のタカ派体質にくわえて、「地雷原好み」と評される『マルコ』編集長(だった)花田紀凱の無責任ぶりがある。かれはなぜか、アマチュアの文章にほとんど注文をつけもせず、無防備のままのせている。しかも、「ナチ『ガス室』はソ連の捏造だった」などというオドロオドロしい電車の中吊り広告をうっている。いかにもスキャンダラスな「売らんかな」丸だしの姿勢である。このような粗雑な仕事ぶりから見ると、この問題がはらんでいる重大な政治的背景や意義を理解していたとはとうてい思えない。

 つぎには、この件に特有の感情的になりやすい問題点を整理しておこう。

 わたしは、文芸春秋とSWCの共同記者会見で質問に立ったさい、「ホロコースト見直し論者」の立場を説明した。わたしの発言の要旨はつぎのようであった。

「ユダヤ人の三千年の歴史の悲劇をいちばん良く知っているのは、わたしたちだ。しかし、その悲劇の解決の過程に誤りがあったとすれば、また新たに千年の恨みが残り、悲劇は終わらない。諸民族の真の和解は、事実の確認の上にしか成り立たないのではないか」

 最後の「事実の確認」の部分では、発言中に会場の記者席から拍手がひろがり、「そうだ!」という何人かの賛同の声がひびいた。文芸春秋の廃刊決定は、だれの目にも「カネ」の力によるファッショ的な言論圧殺として映っていたし、記者会見の設定とその進行の仕方には、いかにも手打ち式でございという濃厚な臭いが立ちこめていたからである。

 わたしは、この問題の真相がユダヤ人自身の手で明らかにされることが、最良の解決法だと考えている。ユダヤ人のホロコースト見直し論者は、すでに何人もいるのだ。

 文芸春秋の斉藤禎社長室長は「(『マルコ』の記事が)「ユダヤ人社会及びユダヤ人関係者に深い悲しみと苦しみを与えたことを遺憾とし、反省しています」(産経95・1・30夕)と語ったようである。だが、ここでいちばん重要なのは、だれが「ユダヤ人」を代表しているのか、という問題なのである。

 文芸春秋に対しても、日本政府の窓口としてのワシントンの大使館に対しても、抗議したのはSWCだけである。もちろん、個人的な抗議の声は挙がったであろう。しかし、アメリカ・ユダヤ人委員会といったようなユダヤ人社会を代表する伝統的組織は動いていない。イスラエル大使館は文芸春秋に抗議したが、日本政府なり外務省に対する公式の抗議をしていない。

 わたしが自力でひらいた三度の記者会見兼市民集会の内、後半の二度に出席にしたデイヴィッド・コールは、ハリウッドの住宅地区、ビヴァリーに住むアメリカ国籍の「ユダヤ人」である。来日当時の年齢は二五歳だが、アウシュヴィッツやマイダネクなどの元ナチ収容所の「ガス室」の矛盾をビデオ映像で明らかするという新しい試みによって、話題の的となっていた。しかも、アメリカ全土に放映される視聴者数千万の『ドナヒュー・ショウ』と『シックスティ・ミニッツ』に出演し、「ホロコースト」見直し論の立場で発言しているから、この点でも、当時の日本国内における論調、すなわち、『マルコ』が「ホロコースト」見直し論を取りあげたこと自体が「国辱的な暴挙」であるといった愚論への、実物による反撃にもなりえた。かれは、SWCが日本で行った言論弾圧に憤慨して、西岡あてのファックス通信で「飛行機代は自費でまかなえるから何かやらせてくれ」と申しでてきたのだ。わたしはさらに、それをうけて日程を調整した。最初は、文芸春秋とSWCの共同記者会見の先を越すために急遽設定した二月一日夕刻の当方の記者会見に駆けつけられるかと問い合わせたのだが、かれの予算では間に合う切符が取れなかった。

 そのために、その後の二度の集会をつづけて設定したのだが、大部分の大手新聞の記者がそこに出席したにかかわらず、「ユダヤ人」のコールがSWCとは反対の立場で来日したことを報道した大手新聞は皆無だった。これはまさに、わたしが湾岸戦争以来提唱しつづけている用語、「マスコミ・ブラックアウト」の典型的発動にほかならない。

 その一方、「マルコ報道」では奇妙なことに大新聞などで「両論併記」の必要性がしきりと強調された。「奇妙」というのは第一に、それらの大新聞自身が普段から「両論併記」を十分に行わず、偏った報道をしてつづけているからであり、第二には、大新聞の「マルコ報道」自体が、さきにのべたように、決して「両論併記」にはなっていなかったからである。「両論併記」の義務は本来、公共の電波を独占的に使用する認可をえた放送の場合に法律的に定められたものであって、大新聞ならばいざしらず、小規模の活字メディアにまで強要できるものではない。しかも、この問題の場合には、「ホロコースト」があったという「絶滅説」(国際的な議論での用語)の主張は半世紀もの間、巷にあふれつづけてきたのだから、わざわざ「併記」しなくても読者にはわかるし、当の『マルコ』記事自体にも絶滅説の概略がちゃんと紹介されていた。「ホロコースト」見直し論者の立場から逆にいうと、むしろ、戦後一貫してマスメディアが一方的な戦時プロパガンダばかりを無批判に繰り返しつづけてきたからこそ、いまだに真相が究明されていないのである。

 もちろん、「両論併記」を必至とする主張の裏には「問題が大きいから」という意識もあるだろう。もうひとつの側面として「被害者の視点の無視」を強調する主張もある。「生き残り証人」の問題は本文で論じるが、その証言やインタヴューの必要性を絶対視する論調もある。しかし、これらのすべての論議の仕方には詭弁が潜んでいる。順序を逆にすると、「六〇〇万人の民族皆殺し虐殺」という古今未曾有の歴史的大罪を告発した側にも、それだけ「問題が大きい」のに、それだけの立証努力をしたのか、と問い直す必要がある。この場合、いわゆる「被害者」側を代表する「生き残り証人」は被害の告発者でもあるのだから、しかるべき立証責任を免れることはできないはずなのだ。「ホロコースト」に関してのみ特別にいかめしく、「立証をもとめること自体が不当」という論理がまかり通ってきたことも不可解である。「被害者」側の一方的な告発だけで犯罪の認定が終了するのなら、人類数千年の法の歴史は無意味となる。しかも逆に「ホロコースト」が、もしも、見直し論者が主張するような情報操作(一種の情報犯罪)だったとしたら、本当の被害者は、その情報操作の結果によって被害をこうむった側のことになるのだ。

 それなのになぜ、この問題に関してのみ、「この歴史を検証すること自体がまちがい」だとか、「守るべき言論の自由ではない」とか、「言論の自由をはきちがえている」とかいう、いかにもおごそかな強調が学問の名をかりてまかり通っているのだろうか。古今東西、およそ「タブー」のうらに虚偽がひそんでいなかった例があるのだろうか。「タブー」の歴史的役割をも、あらためて問いなおす必要がある。

「マルコ報道」の経過が明らかにしたのは、むしろ、この問題の政治的な重要さと、それを論じる側の政治的スタンスの重要性であろう。おおくの論者の思考過程の出発点にも、政治的判断が横たわっているにちがいないのである。この点こそがまさに、『噂の真相』(前出)のわたしの文章と『マルコ』記事との決定的な相違点である。文芸春秋のタカ派体質にくわえて、『マルコ』記事の政治的スタンスが不明確だったから、政治的で一方的なバッシングの対象にされてしまったのである。

(4) はしがき2.

電網木村書店 Web無料公開

『アウシュヴィッツの争点』
ユダヤ民族3000年の悲劇の歴史を真に解決させるために
(4)
はしがき2.

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1999.12.13.mail再録。

「歴史見直し研究会」代表、木村愛二です。

 今回で普通のものよりも長いこの「はしがき」は終了します。この部分を正確に読んで頂ければ、「ガス室は嘘だ」と主張すると、すぐに、「ネオナチ!」と反応することの愚かさが明白になると思っています。

 なお、個人宛てmailも含めて、旧著の細切れamil発信へのご意見を頂いていますが、善意の場合にしても多くの誤解が含まれています。別途、私は、すでに一冊の本になる以上の「ユーゴ戦争問題」連続投稿などをしています。旧著に注釈を加えて発信するのは、それと同じことなのです。特に、この旧著の場合には、インターネットという情報発信手段が実現していない時期に発表したものです。現在、政治的シオニストが強烈な支配力を持つ欧米の大手メディアと、それに追随する日本の大手メディアが、極右のイスラエルによるアラブ侵略擁護の情報操作を継続している現状の下で、それへの反撃として、インターネットを活用するのは、むしろ、インターネットの可能性の最大限の追及なのです。

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(その4)はしがき2.

 わたしの視点の基本は、国際的な情報操作のメカニズムの解明にある。わたしには、日本テレビ放送網株式会社から不当解雇されて一六年闘ったという半生の経歴からしても、九〇億ドルの軍事費支出は憲法違反と主張する湾岸平和訴訟の原告であるという現在の立場からしても、シオニストもしくはイスラエル建国支持者たちによる国際的な情報操作の可能性を、おおいに疑い、具体的な事実をたしかめるべき内的必然性がある。拙著『湾岸報道に偽りあり』を読んだ西岡から資料を提供されるにいたった経過は、まさにその必然の帰結である。

 そのわたしの思考過程の出発点としての、つぎのような仮説の原型は、すでにニュルンベルグ裁判がおこなわれていた当時から、フランスの元レジスタンス闘士で社会党選出の下院議員だったポール・ラッシニエ(本文でくわしく紹介)によって、鋭く、しかも強烈な怒りをもって指摘されていたものである。

 ヒトラーを「殺人強盗犯」にたとえてみよう。つぎには、そのヒトラーならやりかねないという大衆心理を巧みに利用して、もうひとつ、「一家眷属皆殺しの計画犯罪」を追加して認定させたと仮定する。ところが、この方は事実ではなくて、一方ではパレスチナ人から国土を奪い取り、他方ではドイツ人から孫の代まで補償金を払わせるための情報操作だったとしたら、こちらも立派な国際的かつ歴史的な巨大政治犯罪なのではないだろうか。

 この設問はまず、つぎのような形式で開始されてもいいだろう。

「もしもホロコーストが事実だったとしても、それがパレスチナ分割決議の合法化の根拠になりえたのだろうか」

 ヒトラーとその一党に関してだけならば、過度の冤罪もまた因果応報かもしれない。いやむしろわたしは、その場合にも、ヒトラーとその一党にも重大な責任の一半があると思う。かれらは疑いもなく、(ほぼ平均的な黄色人種のひとりであるわたし自身をもふくむ)有色人種を「劣等」と侮蔑し、ユダヤ人の民族的虐殺を「やりかねない」と判断されるような下劣な怒号をくりかえしていたのである。「ホロコースト」物語が見直され、もしもそれが事実ではなくて政治的な意図をもった情報操作だったということが認められたとしても、それでヒトラーの罪が軽くなるわけではない。ネオナチの期待は的外れである。問題なのは、その罪をつぐなわされているのが別人だということの方なのである。

 その一方、イスラエルという人造国家が戦後半世紀の国際政治で果たしてきた役割と、それを擁護しつづけてきたアメリカの超巨大メディアの情報操作機能については、むしろ、疑問を持たない方がおかしいくらいである。それなのに、なぜ、そのイスラエルの建国の前史を疑うことが許されないのだろうか。歴史編纂がすぐれて政治的な行為であることは、日本の明治維新政府が設立した修史局の実例を引くまでもなく、だれの目にも明らかなことなのではないだろうか。

 いや、それでも納得できないという人がいて、その人が日本人であれば、日本の戦争犯罪の評価と原爆投下の是非との関係と比較して考えてほしい。

「原爆投下で謝罪必要ない/米大統領、初めて言明」(毎日95・4・8夕)

 クリントン大統領がこの前日の講演で、広島と長崎への「原爆投下」への「謝罪の声」についての出席者からの質問に、「ノー」と答えたという報道記事の見出しである。「トルーマン大統領の原爆投下の決断は正しかったか」という質問の方には、「イエス」と答えたそうである。

 ほとんどの日本人は、このクリントン大統領の判断に納得しないであろう。ましてや、当時の日本の指導部が、ソ連を通じてのルートやアメリカ本土との短波放送のやりとりによるルートなどで、すでに和平工作を開始していたことを知るものにとっては、なおさらのことである。日本の当時の指導者も、わたしのたとえではヒトラーと同等の「殺人強盗犯」である。だが、原爆の投下は、その殺人強盗犯を完全に屈服させる目的以上に、すでに開始されていた東西対立をにらむ重大な政治的目的をになっていた。その目的のために、何十万人もの日本の一般市民と、さらには目的地の収容所にいた「アメリカ人が大部分の戦争捕虜」までが犠牲になることを知りつつ、トルーマン大統領は原爆投下の命令を下したのである。

 おなじトルーマン大統領は、ニュルンベルグ裁判とパレスチナ分割決議についても、超大国の指導者として当時の世界で最大の決定権をにぎっていた。この政治的事実の持つ意味を深く考えることなしには、「ホロコースト」の歴史的位置づけも理解できないのではないだろうか。

 わたしの方の『噂の真相』(前出)の文章は、『マルコ』記事の約三分の一でしかないが、国連の「パレスチナ分割決議」すなわち「イスラエル建国」を「ホロコースト」の情報操作の動機として示唆し、「ユダヤ系財閥、ロスチャイルド家[注1]の援助」やら、「(ユダヤ人国家建設をめざす)シオニスト[注2]とナチ党は、ウルトラ民族主義と、暴力的手段の行使の二つの主要な柱で一致し、奇妙な共生関係を保っていた」などの歴史的事実を要約していた。

 パレスチナ分割に向けての決定的な政治的テコとなったのは、一九一七年にイギリスの外相バルフォアの名義でイギリス・ロスチャイルド家の当主、ライオネル・ウォルター・ロスチャイルド男爵にだされた手紙の約束(パレスチナにユダヤ人のホームランド建設)であるが、金融王ロスチャイルドは同時にシオニスト世界機構のイギリス連盟会長でもあった。一方、おりからの第一次世界大戦で戦費の捻出に苦しむイギリスの蔵相ロイド・ジョージは、政敵だったロスチャイルドに協力を求めていた。閣僚の外相バルフォアがしたためた手紙は、いわば借用証文に添えられた念書でもあった。

 ロスチャイルド家によるパレスチナの土地買収は、すでに一九世紀から始まっていた。ドイツにおけるヒトラーの台頭よりもはるかに以前からの巨大事業だったのである。こうした大規模な歴史的背景を抜きにしては、この問題は理解できない。

 のちにもくわしく紹介するが、ラッシニエの業績を引き継ぐホロコースト見直し論者の長老、フランスのロベール・フォーリソンは「ホロコースト」物語(国際的議論の用語「ストーリー」の訳語で、他意はない)を「欺瞞」だとして非難し、つぎのように論じている。

「この欺瞞の基本的な犠牲者はドイツ人(ただしドイツの支配者ではない)およびすべてのパレスチナ人である」(『ガス室の疑問点』)

 なにが「犠牲」かというのは、すでに簡略にのべた通りである。パレスチナ人の場合には国連決議で国土の分割を強要され、住み慣れた故郷から追いだされ、いまだに無差別殺戮の脅威にさらされつづけている。ドイツ人の場合には、孫の代まで「ホロコースト」を犯した民族の一員という罪悪感をいだかせられつづけているばかりか、その罪をあがなうために、戦後の半世紀を通じて補償金を支払いつづけてきたし、いまだに二一世紀にいたるまでの補償義務を負わされている。

 世間一般では「ホロコースト」物語を、「常識」であるとか、極端な場合には「歴史的に確定された事実」などと表現している。だが、そのような発言をする人々自身をもふくめて、たとえば日本の歴史家やジャーナリストなどが、そう表現するだけの実情調査と議論をしてきたのだろうか。決定的な問題点は、「ホロコースト」物語を国是のように最重要視して宣伝しているイスラエルという人造国家と、その最有力支援国のアメリカが、第二次大戦直後からのパレスチナでの国盗り戦争を「一貫して継続している」という事実である。ドイツもまた、東西冷戦のはざまのベルリンの壁で引き割かれていた。「ホロコースト」物語を戦時宣伝として考える立場から見れば、それはいまだに批判的研究以前の、戦時宣伝のままなのである。だから、「議論すること自体が許されない」という威圧が、いまだにまかり通っているのではないだろうか。

 わたしは、以上のような「ガス室」問題がはらむ政治的背景の概略について、記者会見集会の度ごとに説明した。しかし、この主張についても「マスコミ・ブッラックアウト」の状態がつづいている。つまり、「マルコ報道」自体が一人前の情報操作なのである。「マルコ報道」の全体像についての批判は、本書の続編で予定している。

 もうひとつ、日本での議論ではかならず「南京大虐殺まぼろし論とおなじではないか」という疑問または憤激の声がでるので、わたしは『マルコ』廃刊以前の本書の準備段階で、その問題に一〇ページを割いていた。だがこれも「マルコ報道」で早目に反論しておく必要のある争点が増えてしまったので、続編にまわさざるをえない。簡略にいえば、わたしは「南京大虐殺」は事実だし、日本人が犯した戦争犯罪をさらに検証すべきだと考えている。「おなじではないか」論がすぐにでるのは、脳の記憶方式が、たとえでいえば便宜的な「パターン」分類の引き出しにわかれていて、両者が「民族虐殺」の項目に整理されているからである。古今東西、この便宜的「パターン」認識の隙間を突くのが、手品、忍術、カムフラージュの技術である。誤解、思いこみ、考えちがい、といった日常普段の錯覚の延長線上にこそ、情報操作の磨きぬかれた技術があるのだから、個別の事件全体の総点検によって、相違点をも明らかにする努力が必要なのである。

 以下、本文では一応、「両論併記」の声を考慮してバランスを取る努力をするが、本書の主たる目的はむしろ、知られざる「ホロコースト」見直し論の紹介にあるし、わたし自身も見直しの必要を痛感している。わたしが呼びかける「冷静かつ綿密な長期的論争」は、本書と従来の出版物(巻末資料参照)とを比較検討することで全体的に成立すれば、それで結構なのである。

 なお、すでに西岡昌紀医師から本書の資料の提供をうけた事情をしるしたが、同医師の尽力で数度おこなわれた会合の席上で、先輩諸兄姉からも貴重な助言をいただいた。そのたの諸兄姉の助言や資料提供のご親切、および、本書の出版をひきうけていただいたリベルタ出版の田悟恒雄代表のご苦労に、あわせて心からの感謝をもうしあげる。

 本書の発表には一九九五年が戦後五〇年に当たるという、重要な節目の期限設定があった。

『マルコ』廃刊事件の発生にも、この契機が深く関係している。専門的な歴史研究という立場からすれば、すべての原資料の確認が重要であろうが、わたしの立場は、専門の歴史家とジャーナリストまたはジャーナリズムへの問題提起である。戦後五〇年という契機を逸することなく、孫子の教えに従い、「拙速」をえらぶことにした。

 主要な資料への手掛かりは巻末に収録する。資料全体の信憑性を測るためには、決定的な問題点の出典の引用が正しいかどうかを確認することにした。逆の意味で信憑性の確認に役立ったのは、『科学朝日』編集部が「反ホロ・リビの概説書」(同誌95・4)として推薦しているデボラ・リップスタットの『ホロコースト否定論』である。

 リップスタットはユダヤ人で、アメリカのジョージア州、アトランタのエモリ大学の宗教学の教授である。専門のホロコースト史家ではないが、同書はエルサレムのヘブライ大学の調査プロジェクトの一環として出版されているから、それなりの組織的な資料収集の蓄積が見られる。くわしい批判は続編でおこなう予定だが、本書との対応関係での最大の欠陥は、ドイツ人のクリストファーセンやシュテークリッヒらの著作を、完全に無視している点にある。

 全体としていえる特徴は、「ホロコースト」見直し論の主張の内容についての議論以前に、その起源をいかにして「ナチズム擁護派」または「ネオナチ」に結びつけるかに努力が集中されている点にある。そこにわたしは逆に、ファッシズム的思想統制の恐怖を覚える。「ファッシズム」の語源のイタリア語の「ファッシオ」は「たば」の意味であり、古くは労働組合の名称にもつかわれていた。右か左かには関係なく、過度の結束強要と異分子排除の思想を「ファッシズム」と考えるべきであろう。本書でわたしは「ニュルンベルク裁判の再審請求」という考え方を提出するが、人類数千年の歴史の文化遺産としての裁判制度は、現実はどうあれ、どのような極悪人にも自己弁護の機会を保障する建て前になっている。ヒトラーの自己弁護も、聞けるものなら直接聞いて吟味した方が良いのである。ナチズム擁護派どころか、そこにいささかでもつながる組織、個人には、絶対に発言の場をあたえるべきではないというような立論の仕方には、むしろ、シオニズムもしくはイスラエル建国支持派の方の、ファッショ的性格を指摘せざるをえない。

 それはそれとして、第一に注目すべき点は、リップスタットが「ナチズム擁護派」とする組織または個人への非難には、「暴力」がまったくふくまれていないという事実である。この点には、本書の第8章で紹介する「シオニスト・テロ・ネットワーク」と対照するとき、重要な示唆がふくまれている。現時点で、どちらの「極右」の方が恐ろしいか、という比較も必要であろう。

 第二に、わたしが「役立つ」と評価した点は、リップスタットによる「ホロコースト」否定または見直し論への批判の仕方と、その後の論争の経過にある。一例だけを典型として挙げると、本書でも引用する『六〇〇万人は本当に死んだか』の記述の仕方にたいして、リップスタットは、「著者の目的とはまったく反対の引用」をして「いかに情報をゆがめているか」という趣旨の非難を、数ページにわたって浴びせている。ところが、裁判の場合でいうと、相手方の主張や「敵性証人」による証言の一部を、いかに巧みに活用するかが法律家の腕の見せどころなのである。歴史学の論争でも、おなじ技術を駆使するのが常識である。リップスタットの批判の仕方は素人だましでしかない。もちろん、リップスタットの批判には、注意すべき点もいくつかあったが、リップスタットまたはヘブライ大学のプロジェクトが、この方式をもってしても否定しがたい事実の数々の方が、かえって浮かび上がってくるのである。だからわたしは、資料の活用に当っては、執筆者の思想的背景をあえて問わないことにする。

 第三に、リップスタットは意外にも、最後の章で弱音を吐いている。「ホロコースト」見直し論に対抗する「もっとも有効な反撃の戦略」についての自問自答の挙げ句の果てに、まずは「学界の一部はみじめに失敗した」という。しかも、「最小限の実現可能性がある行動」を、「テレビやラジオのトークショー」の話題に「取り上げさせない」ことに見いだしているのである。これはもはや、ヒトラーの裏返しの、愚民政策以外のなにものでもないのではなかろうか。

 本書の資料のおおくは日本語に訳されていないが、読みやすくするために本文中では『アウシュヴィッツの嘘』のように日本語で題名をしるした。原題、引用箇所などは、巻末資料リストでさがせるように工夫した。本書には『噂の真相』(94・9)、『週刊金曜日』(95・3・17)、『創』(95・5)で発表した文章もふくまれているが、すべて大幅に書きなおし、再構成したものである。[ ]内はわたしの注である。外国語、外来語のカタカナ表記は、慣用にこだわらず原則として原音にちかよせるのがわたしの主義だが、本書では読みやすさをとくに優先するために慣用化した表記を一部採用した。引用文中のカタカナ表記はそのままとした。

 また、文中では敬称を省略させていただく。

[注1]一九世紀から世紀にかけてヨーロッパの金融界を国際的に支配したユダヤ財閥。ロスチャイルドの家名の起源は、ヘッセン伯爵ヴィルヘルム九世の宮廷銀行家として急速に富を築いた両替商アムシェル・マイヤーの家号、Rotschild(赤い盾)に由来する。ナポレオンによるヨーロッパ大陸制覇の時代に、同名の長男アムシェルがドイツにとどまり、次男ザロモンがオーストリア、三男ネーサンがイギリス、四男カールがイタリア、五男ジェイムスがフランスへと分家した。以後、一家で独自の国際情報網をめぐらしながら、それぞれが主要各国の支配体制に食いこみ、各国の戦費調達や金融市場投機などで巨利を博した。各分家の盛衰はあるが、イギリスではフランスが手掛けていたスエズ運河の購入資金を融資するなど、帝国の国際的命運を左右する金融力を発揮している。日露戦争のさいには、日本がイギリスのロスチャイルド家から、ロシアがフランスのロスチャイルド家から、それぞれの軍資金調達の援助をえていた。ユダヤ財閥としてだけではなく、戦争と投機を最大の栄養源として肥え太った近代の国際金融財閥の典型でもある。

[注2]一九世紀後半に起きたユダヤ人国家建設運動。シオニストの語源は旧約聖書のエルサレムの古名、シオンである。巻末資料で紹介するシオニズムの父こと、テオドール・ヘルツルの著書『ユダヤ人国家』が中心的な理論書。シオニスト機構(のちに世界シオニスト機構と改称)の設置は一九八九年であるが、各国のロスチャイルド家がきそって買収するパレスチナの土地への入植運動は、その二〇年前からはじまっていた。スエズ運河の購入資金融資も、パレスチナを強く意識した中東侵略政策の一環として位置づける必要がある。

(5) 序章「疑惑の旅立ち」1.





(私論.私見)