スウェーデンの「集団免疫戦略」考

 更新日/2020(平成31→5.1栄和改元/栄和2).8.10日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「スウェーデンの「集団免疫戦略」考」をものしておく。

 2020.8.10日 れんだいこ拝



 「★阿修羅♪ > 国際29」の赤かぶ氏の2020 年 7 月 31 日付投稿「欧州各国で感染が急増するなか、「集団免疫戦略」のスウェーデンは収束へ(ニューズウィーク)」。
 欧州各国で感染が急増するなか、「集団免疫戦略」のスウェーデンは収束へ
 https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2020/07/post-94077.php
 2020年7月31日(金)13時30分 スー・キム ニューズウィーク

 スウェーデンでは他国のようなロックダウンの措置は取られなかった 
 Stine Stjernkvist/TT News Agency/REUTERS

 <高齢者に多くの死亡者が出た集団免疫戦略だが、ロックダウンなしでも感染抑制には成功したのか?>

 欧州各国で新型コロナウイルスの感染が急増し、第2波への警戒が高まるなか、ロックダウン(都市封鎖)を行わない「集団免疫戦略」を取ってきたスウェーデンでは、6月後半以降、新規の感染者数が大きく減少している。WHO(世界保健機構)が今週29日に発表した最新の報告によると、29日までの14日間に確認されたスウェーデンの人口10万人あたりの新規感染者数は、それ以前の14日間と比べて54%減と大幅に減少した。一方、スペイン、フランス、ドイツ、ベルギー、オランダなど他の欧州各国では、同時期の比較で新規感染者数が40~200%増加した。スウェーデンでは、直近7日間の新規感染者数の平均値が6月29日以降、下がり続けている。また一日の新規感染者数も、6月24日に過去最多の1803人が確認されて以降は、大きく減ってきている。直近7日間の死亡者数の平均値で見ても、スウェーデンでは1日の死亡者数が最多の115人となった4月15日前後をピークに減少傾向にある。最新の直近7日間の感染者数の平均値は154人、死亡者数の平均値は2人だ。

 ■この戦略は「成功した」?

 しかしスウェーデンは、人口10万人あたりの死亡者数で見ると世界で第8位と高い順位にある。累計感染者数で世界第1位のアメリカと第2位のブラジルよりもその順位は高い。同国の公衆衛生機関の主任疫学者で、ロックダウンを用いない「集団免疫戦略」を先導してきたアンデシュ・テグネルは、先週英ニュースサイト「UnHerd」のインタビューに答え、この戦略が「かなりの程度で」成功したと語った。スウェーデンでは、他国のようなロックダウンは実施されていないが、テグネルは「社会全体の移動は大きく減少した。北欧諸国で比較すると、スウェーデンの国内移動は近隣国と同じくらい減少している。スウェーデンで実施された様々な自発的な対策は、他国の完全なロックダウンと同様に効果的だった」と語った。そして「現在、新規感染者数は急速に減少している。医療体制は継続的に機能している。患者を収容する病床は常に余裕があり、病院が混雑して医療が逼迫する事態にもなっていない」と話している。

 <関連記事:スペイン、フランス、ドイツに感染第2波? 非常事態解除が仇>

 一方で、「(集団免疫戦略の)失敗と言えば、当然ながら死亡者数だ。これは高齢者ケア施設と大きく関連している。現状、施設の状況は大きく改善され、高齢者施設での死亡者は大きく減少した」と、戦略の失敗点についても語った。またロックダウンが実施されていれば感染拡大は抑えられたかどうか質問されたテグネルは、「何らかの違いはあったかも知れないが、分からない。ロックダウンのマイナス効果も検証しなければならない。そうした検証はこれまであまり行われていない」と答えている。
統計サイト「Statista」が作成した以下のグラフは、アメリカとEUの新規感染者数の推移を示している。

 米ジョンズ・ホプキンズ大学の集計によると、スウェーデンでは7月30日時点で、累計7万9800人の感染者が確認されている。6月の時点では、同国は人口あたりの感染者数が世界で2番目に多かった。世界の多くの国がロックダウンを実施するなか、スウェーデンは新型コロナウイルスの抗体を持つ人の割合が増えることで感染第2波を防げるとする「集団免疫戦略」を取ってきた。これに対して、学校に通う子供たちに感染のリスクがあると、国内の教師や保護者、医療専門家らが反対を表明していた。

 Swedish Covid-19 chief Anders Tegnell: judge me in a year
コメント
8. AN[1273] gmCCbQ 2020年8月01日 01:12:51 : g3Fm57P8U2 : RE1yaUVzNTh0bjY=[432] 報告
>>7.さん
>スェーデンの統計はおかしい。100人以上の感染者が続いているのに、突然に感染者0、死亡0が3日間続く。

 おかしくありません。 ちゃんと理由があります。スウェーデンばかりでなく、世界各国に云えることなんですが、「日」単位で見ると誤ります。例えば小生が初期にアップしたグラフを見ていただきたいのですが、
http://www.asyura2.com/20/iryo6/msg/179.html#c27
ギザギザになっていることが分かります。この原因は、このグラフが「4日おき」だからです。なんとスウェーデンは、衛生当局も「土日はお休み」なんです。ですから、土日を含む4日間のデータは小さく、ウィークデイのみの4日間は大きくなります。その後に小生がアップしているグラフは、1週間単位ですので、そういうデコボコが少なくなっています。 例えば、
http://www.asyura2.com/19/kokusai28/msg/846.html#c6

 で、このコメントでお目に掛けるグラフは、7月28日まで23週のスウェーデンの週間感染者・死亡者数(対百万人)です。これを見る限り、ニューズウィークの元記事は「時期尚早」であると云えましょう。

13. 2020年8月07日 02:27:09 : wdxZLOEYNs : Z2w1cEt1YWdlQXc=[1] 報告
 景気も全然良くなっていない。

 「スウェーデン第2四半期GDP、前期比8.6%減 過去最大の落ち込み」
 (ロイター 2020/8/5)
 https://jp.reuters.com/article/sweden-gdp-idJPKCN25206R
 「[ストックホルム 5日 ロイター] - スウェーデン統計局が5日に発表した第2・四半期国内総生産(GDP)速報値は前期比8.6%減少し、過去最大の落ち込みとなった。前年比では8.2%減。
前期比の減少率は、金融危機時の2008年第4・四半期の3.8%を上回った。ただ、欧州の他の大半の国よりは良好。 第2・四半期のユーロ圏GDPは前期比12.1%減少した。ドイツのGDPは10.1%、スペインは18.5%、イタリアは12.4%、それぞれ縮小した。 アンデション財務相は、国内経済に回復の兆しがみられるが、新型コロナウイルスが国内経済に長期的にどのような影響を及ぼすかを見極めるのはまだ難しいとの見方を示した。 同相は「今後の感染状況や、他国の景気動向に左右される」と述べた。 中銀は今年の成長率はマイナス4.5%と、2009年の金融危機時のマイナス4.3%と同程度の落ち込みになると予想している。」








(私論.私見)