「ノシーボ効果」考

 更新日/2023(平成31.5.1栄和改元/栄和5).4.16日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「ノシーボ効果/考」をものしておく。

 2021(平成31.5.1栄和改元/栄和3).9.21日 れんだいこ拝



 「阿修羅♪ > 医療崩壊7」の「魑魅魍魎男 日時 2021 年 9 月 23 日」投稿「ワクチンによる副反応も「勘違い」なのか? 未だに解明されていない「プラシーボ効果」とは結局何なのか (COURRiER) 」 。
 「ワクチンによる副反応も『勘違い』なのか? 未だに解明されていない『プラシーボ効果』とは結局何なのか」(COURRiER 2021/9/22)
 https://courrier.jp/news/archives/261602/
 新型コロナウイルスのワクチンを打てば、副反応が出る。これは周知の事実だが、それは本当にワクチンによるものなのだろうか? もしかすると、偽薬によって何らかの症状が改善する「プラシーボ効果」とは反対に、出るはずのない反応が出る「ノシーボ効果」によるものかもしれないと英リーズ・バケット大学の心理学者は指摘する。

 ■ その副反応、ワクチンによるものじゃないかも?

 もしあなたが新型コロナウイルス感染症(COVID-19)ワクチンを2回接種済みだったら、頭痛や倦怠感、発熱、腕の痛みといった副反応に悩まされたかもしれない。こうした症状は、主としてコロナワクチンに対する免疫反応によって引き起こされる。しかしほとんどの科学者は、これとは別の要因があると思っている。それは、私たちの「こころ」がおよぼす作用だ。

 人間のこころが病気の症状を引き起こす力は、「ノシーボ効果」または「反偽薬効果」と呼ばれている。ノシーボ効果は有名な「プラシーボ(偽薬)効果」と表裏一体の双子のような関係にあるが、こちらは嫌われ者だ。プラシーボ効果では痛みや病気の症状が緩和されるのに対し、ノシーボ効果の場合はこれとは逆に、痛みや症状が現れるからだ。

 2018年に行われた研究では、プラシーボ試験の参加者のほぼ半数が、薬理活性成分の含まれない偽薬を投与されたにもかかわらず、副反応を経験していることが判明した。2020年にファイザーが新型コロナワクチンの最初の大規模治験を行った際にも、同様の現象が報告されている。治験期間中、本物のワクチンを投与されなかったプラシーボ群の4分の1から3分の1が倦怠感を、それと同程度の参加者が頭痛を、そして約10%が筋肉痛を訴えたという。実際、ケント大学の生物科学者マーティン・ミカエリスとマーク・ワスは最近、次のように語っている。「一部のワクチン接種者には、“ワクチンを接種した”と知っただけで副反応を起こす人がいるようだ」。

 ■ 偽薬がパーキンソン病に効くことも

 ノシーボ効果は嫌われているのに対し、プラシーボ効果のほうはもはや説明不要なほどによく知られている。しかしこのあまりの身近さゆえに、プラシーボ効果が多くの点でたいへん不可思議な現象だということが忘れられがちだ。実際に治療を施していないのに痛みが消えたり、病気が治癒したりするのは奇妙だ。そして、実際には生理学的介入がないにもかかわらず、強力な生理学的効果が出現する場合があるというのもまったく奇妙な話である。これまでの研究で明らかになっているのは、プラシーボ(偽薬)によって症状改善効果が得られる疾患がきわめて多岐に渡っているということだ。それにはニキビ、クローン病、てんかん、さまざまな潰瘍、多発性硬化症、リューマチ、パーキンソン病、大腸炎などが含まれる。また最近の研究では、勃起不全(ED)にもプラシーボがたいへん有効なことが明らかになっている。プラシーボと抗うつ薬の比較では、プラシーボ効果がうつ病治療に重要な役割を果たしている可能性が示されている。2008年に行われた研究では、抗うつ薬/プラシーボ間に有意の差は認められなかった。2018年の研究では、抗うつ薬のほうがプラシーボをやや上回ったものの、効果という点では「差はほとんどなかった」。

 以上の結果から言えるのは、プラシーボ効果は単なる暗示や妄想のたぐいではなく、測定可能な生理学的変化を現実に引き起こす、ということだ。プラシーボを鎮痛剤として服用した場合、痛みに関連した神経活動を低下させ、オピオイドと同じ神経伝達物質や神経経路が使われることが複数の研究から判明している。同様に、パーキンソン病患者にプラシーボを投与するとドーパミン放出が促進され、症状が軽減されることもわかっている。プラシーボ効果の研究者は、薬理効果の発現となんらかの関係がある要因をいくつか発見している。たとえば治療に対する期待の度合いや患者の個性の違い、患者と医師の関係など。またプラシーボが脳内の報酬経路を活性化し、オピオイド作動性やドーパミン分泌を高めることも知られている。とはいえ、プラシーボ効果をもたらす根本的原因はいまだ謎のままだ。だが、ノシーボ効果やプラシーボ効果が謎めいて見えるのは、私たちのものの捉え方じたいが間違っているからではないだろうか。「意識」というものの見方を転換すれば、プラシーボ効果やノシーボ効果もさほど奇妙に映らなくなるかもしれない。現代の西洋文化が捉える「こころ」は脳の副産物であり、神経学的プロセスが映じる影のようなものだとみなされている。思考や記憶や感情といった心的現象をかたち作るのは、こうした脳の活動だというのだ。

 (関連情報)

 「心の問題!? 気のせい!? 世界中で高い発生率で起きる副反応に世界中の医師が同じ対応!?
~国際シンポジウム『世界のHPVワクチン被害は今』 2018.3.24」 (IWJ 2018/3/26)
 https://iwj.co.jp/wj/open/archives/416010 

 「子宮頸がんワクチン接種後の症状」 
( 全国子宮頸がんワクチン被害者連絡会 YouTube動画 14分22秒 2015/9/14)
 https://youtu.be/BGjn1ZOnRiY  


 「★阿修羅♪ > 医療崩壊11」の「赤かぶ 日時 2023 年 4 月 09 日 」「ワクチンに対する思い込みが重篤な副反応のリスクを高める? 米学術誌で報告 役に立つオモシロ医学論文(日刊ゲンダイ)」。
ワクチンに対する思い込みが重篤な副反応のリスクを高める? 米学術誌で報告 役に立つオモシロ医学論文
https://hc.nikkan-gendai.com/articles/278923
2023年04月09日 日刊ゲンダイ
 薬剤成分が含まれていないプラセボ(偽薬)を飲んでいるにもかかわらず、副作用が出てしまう現象を「ノセボ効果」と呼びます。薬に対する偏った思い込みは、ノセボ効果を増幅させる可能性があります。新型コロナウイルスワクチンは安全性が高く、重篤な副反応が現れることはまれです。一方、倦怠感や頭痛、発熱など、軽度の副反応は、ワクチンを接種した方の多くに生じます。このような副反応は、程度の差はあれノセボ効果の影響を受ける可能性があります。

 そんな中、新型コロナウイルスワクチンに抱いている信念や価値観と、副反応の関連性を検討した研究論文が米国医師会のオープンアクセスジャーナルに2023年3月27日付で掲載されました。ドイツで行われたこの研究では、新型コロナウイルスワクチンの接種を受けた1678人(年齢中央値34歳)が解析対象となりました。被験者に対してワクチン接種前にアンケートを行い、ワクチンの有益性について「利益なし」から「非常に高い利益あり」まで、有害性について「リスクなし」から「非常に高いリスクあり」まで、それぞれ10段階で評価を行っています。また、ワクチン接種後の副反応についても10段階で症状を評価し、ワクチンに対する価値観との関連性が解析されました。その結果、
ワクチンの有益性が高いと考えていた人では、低いと考えていた人に比べて、重篤な副反応が28%少ないことに関連していました。また、ワクチンの有害性が高いと考えていた人では、低いと考えていた人に比べて、重篤な副反応が39%多いことに関連していました。論文著者らは「ワクチンに対する価値観にアプローチすることで、ノセボ効果を制御できるかもしれない」と結論しています。




(私論.私見)