普天間基地移転史その1

 (最新見直し2010.05.07日)

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「普天間基地移転史その1」を確認しておくことにする。
 
 2010.05.07日 れんだいこ拝


Re::れんだいこのカンテラ時評631 れんだいこ 2009/12/09
 【鳩山政権の「米軍普天間基地移転問題」対応考】

 「鳩山政権の『米軍普天間基地移転問題』対応」についてのれんだいこ見解を発表しておく。鳩山政権のこの問題に関する迷走ぶりは暗示的であり、先の総選挙前公約の帰趨とハーモニーしているように思われる。そこで、どう解決すべきか、れんだいこ処方箋を提起する。

 2009.12.9日、北沢俊美防衛相は米領グアムの米軍基地視察後、同行記者団に次のように語った。 概要「社民党などが求める米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾(ぎのわん)市)のグアム移設について日米合意から大きくはずれる。そのことを期待して何かをしようと思うと頓挫(とんざ)する。移転先の選択肢には入らない。(移設問題の年内決着を先送りする政府方針について)決着の遅れは米軍再編にかなり影響が出る。日本の責任も重い」。

 この北沢防衛相発言は、自公政権時の対応と軌を一にしており、彼の根っからのシオニスタンぶりを物語っていよう。民主党内は左右、民族派とシオニスタンの混交から成っており、北沢防衛相は右派且つシオニスタンの徒輩であることを自己暴露している。この手合いを防衛相につけたことにつき、鳩山首相の任命責任が問われよう。というか、マルチ舌を持つ鳩山首相のシオニスタン性の露呈と受け取るべきであろう。

 考えても見よ。「米軍普天間基地移転」の本質は、「基地移転問題」にあるのではない。「米軍基地の世界的再編問題」としてあり、米軍の自己必要から生まれたものである。このことは、現代世界を支配する米英ユ同盟が、これまでのように野放図に世界中に軍事基地を敷設する時代が終わり、軍事的環境が変わったということと、軍事費の重圧に苦しめられだしていることを示している。直接的理由は後者であり、これまでのように軍事費を垂れ流しできないという米英ユ同盟内の経済的ひっ迫から発生していることを示している。

 つまり、日本の立場からすれば、単純に米軍の「引き上げ」を歓迎すれば良いだけの話である。「思いやり」の発生する余地はいささかもない。しかしながら、米英ユ同盟は、これまでのユスリタカリの経験から味をしめており、日本に対する相応の移転費用負担を申しつけようとしてきた。これに、歴代の自民党政権が唯唯諾諾してきたところに、目下の「米軍普天間基地移転問題」の本質がある。それは、日米軍事同盟とこれに癒着する日米外交が「維持系思いやり予算」なるものを生み、更に「移転系思いやり予算」なるものを計上させられようとしているに過ぎない。

 ここまで述べれば結論は明らかであろう。日本経済に、そのような出費をする能力も必要もないということが。鳩山首相の採るべき態度は、「勘弁してください」で良かろう。でないと、先の事業仕訳パフォーマンスで、国内予算の執行停止に喧々諤々したものの、なんということはない国内予算を削ったもの全てが米英ユ同盟にお供えさせられるだけのものでしかないことになろう。人民大衆がこれに気づいたら、暴動を起こすべきであり、国会を占拠すべきであろう。そもそもレンボウのはしゃぎは一体何だったのか。そういえば、軍事費を削る話になると途端に腰を引かせ、「思いやり予算」のごく一部を弱弱しく突いて節約するよう哀願し始めていた。レンボウよ、君の果たした役割を弁じて見よ。

 してみれば、社民党党首の福島瑞穂消費者・少子化担当相の「キャンプ・シュワブ沿岸部への移設反対」は当然であり、「(海上埋め立て工事の)利権のために基地をつくることは許されない。党としてきちんと調査する」などは生ぬるい。お前が主張すべきことは、反戦平和の観点からの「移転などとんでもない、引き上げしかない。これを強く要請する」であろう。大阪府知事橋本の関空移転なぞ論外の提案である。こうなったら成田闘争が容赦しない。「軍事空港を廃港にせよ」が先見の明として俄然現実味を帯びてこよう。

 戦後65年、国際環境は大きく変わりつつある。軍事問題も然りである。防衛は何も軍事だけに限られるものではない。経済的文化的精神的にも相関しており、にも拘わらず軍事費増強にひたすら走るのは軍需派を喜ばすだけの利権構造によるものでしかない。米国内でも旧来の軍需派に代わる新外交派が台頭しつつあり、彼らの要請から米軍基地の再編問題が浮上していると読むべきであろう。

 日本が徒に「米英ユ奴系一蓮托生式国家百年の計外交」にのめり込むのは賢明ではない。日本の外務省トップは長らくこの手合いに牛耳られている。ところが、気がつけば米国は既に米中関係を最重要にしており、日米関係は従的役割しか果たしていない。この傾向はますます強まると読むべきだ。国際環境はゆっくりながら変化しつつある。日本が、「米英ユ奴系一蓮托生式国家百年の計外交」に専念した果てに捨てられることも考慮に入れておかねばならない。この緊張感の下でやり取りしていくのを政治と云うのでなければ、政治なんか誰でもできるだろう。

 その誰でもできる式のお粗末政治をやっているのが現代日本政治である。こういう場合に考えるべきことは、吉田茂ならどう解くか、角栄ならどう動くのか、大平なら云々である。間違っても中曽根−小泉ラインなら云々とは問わなくてよい。シオニスタン政治なら頭がいらない。名宰相と云われてはいるが、ワシントンから見た名宰相であり、日本から見た場合には極悪売国奴でしかない。その極悪シオニスタンを名宰相として今も囃すジャーナリストがいるとすれば、その連中が権勢をほしいままにしているとすれば、打倒する以外になかろう。日本版アルジャジーラ放送局、新聞社、雑誌よ、早く出でよ、これが結論となる。

 2009.12.9日 れんだいこ拝

 「★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK76」のどなんとぅ 氏の2009.12.11日付け投稿「普天間問題への一視点〜基地無き沖縄の片隅より」を転載しておく。
 この問題について以前から書きたかったことがあります。ぐずぐずしているうちに橋下ごときに見え透いたパフォーマンスを許してしまった!あんな三文芝居にだまされてはいけない。一度心卑しき姿を見せた者はより卑しくなることはあってもそのままで善良なる者に生まれ変わることは決してない。これ、政治家を判断する時の鉄則です。登場時の小泉を周囲の猛非難にかかわらず力尽き沈黙を余儀なくされるまで警鐘を鳴らし続けた根拠はまさにその鉄則の命じる行動でした。

 本題です。普天間〜辺野古問題は「新基地建設」問題です。現在の広大な米軍基地は全て沖縄戦の経緯の中で上陸〜勝利・占領した米軍が旧日本軍用地を接収するだけに留まらず銃とブルドーザーにより強制的に土地を接収し作り上げたものばかりです。従って沖縄からの視点としては「戦後初めて自国政府が住民の声に反し新たな基地を建設した」ということになってしまうわけです。規模の大小ではない。しかもおそらく世界を見渡し、歴史を見通してみても類似の例を探すのが困難である、「他国の軍隊のために自国政府が費用全額こちら持ちで新基地を建設、提供する」というそれこそ何故ウヨさんが攻撃しないのかと思うくらいに恥ずべき事案でもあるのです。

 米軍基地は何のために存在するのか。吾が日本を守るため本気でそう考えている方が居るとしたら誠におめでたい。流行っている飲み屋に勝手に押しかけてきて「俺がこの店を守ってやる」と称して店に住み着いたごろつき。なにしろ彼の国には「仁義」という概念も「一宿一飯の恩義」という概念も存在していないでしょうから。好き勝手に飲み食いを始める。一般客とトラブルを起こす。もっと旨い肴を用意しろ!と凄んでみせる。さて、別のごろつきが実際店に現れた。どんなシーンが展開すると思います?裏口からこそこそ逃げ出すかあるいはいいきっかけと新参ごろつき共々店内の財産を獲り放題、山分けしてしまうか。彼らの本質は脅迫を担保するために背中に突きつけた匕首。

 「国内移転」論などましてや実現不可能と見越して好き勝手に放言する橋下の「関空誘致論」など、「背中の匕首をもっと急所の近くに持ってきてください」と言ってるようなもの。

 では解決策は?

 小沢登場で「第七艦隊発言」を再現してもらえばよい。これがわが政府の本音。ゆえに不要な基地すべて即返還していただくし「思いやり予算」も今後新たな支出は認めない。これだけでいいのです。後はしかるべきスタッフを揃えた外交交渉。現在の外務省ペースではもちろん×。特命大使=康夫ちゃん、出番です!+在野のアドバイザー(天木氏あたりが適任)これに省内若手からトップお二人が直接面接して使えそうな人材をピックアップしチームを形成。くどいようですが沖縄の心を代弁しうる政治家スタッフとしてわがチョービンさんは必須。

 「沖縄新基地建設問題」に関する社民党のスタンスは国政諸政党の中では一番マシと思ってます。そしてその裏付けとなるのが地元沖縄選出の照屋寛徳代議士、山内徳信参議の存在であると思っています。現在沖縄から国会に送り込まれた議員は衆参合わせて9名在籍しますが基地問題に関する知見に於いては双璧です。あえて裏事情。私がチョービンさんの名前を重要プレーヤーの一人としてあげたのは彼の公設秘書のお一方が現在参議を退いた大田昌秀氏の秘書をなさっていた方だからなのです。先達お二方に伍して十分に沖縄の気持ちを代弁する資格ありと思ってます。

 このぐらいの気概を見せていただかない限り岡田名護集会で地に堕ちた「みんしゅとう」の沖縄での地位を回復することは不可能でしょう。

 とにかくセッティングからその内容から後始末から最悪。

 民主党は、盤石と見えた政権基盤が沖縄から瓦解してゆくのではないか?そんな危機感さえ覚えます。

 あらかじめ補助線。この会合のセッティング・司会進行をつとめたのは玉城デニー代議士でした。沖縄3区選出・民主党所属。ラジオパーソナリティーとしてローカルな知名度は抜群。沖縄市(旧名コザの方がイメージしやすいでしょう)市会議員から05年選挙で国政転出を狙うも惨敗。今回「民主党ブーム」にのり初議席。沖縄3区というのは沖縄市や問題の名護市、いわゆるヤンバルと呼ばれる北部一帯を含む面積としては沖縄最大の選挙区。ちなみに今回自公完全殲滅の成果を上げた沖縄の各選挙区からは1区・国民新党政調会長・下地幹男2区・社民党の名物男・照屋寛徳、3区・玉城デニーそして4区吾がチョービン、瑞慶覧長敏というラインアップです。

 さて以下のリンクを御覧になって怒りを共有してください。ちょっと長いですがリンク先から順次「次の記事」を辿り、会見記録が1〜7まで、それに次いでブログ主のテープ起こしにあたってのコメントがあります。

 ブログ「海鳴りの島から」

 沖縄人の怒り方は深く、静かになのです。火がつくまでは。

 ※ 上記記事は一昨日深夜、
 「どなんとぅ 命つなぎの時間 BBS」(旧「主権者は私たちBBS」)へ投稿した記事 さらに頂いたレスを受けて補足した記事を纏めてアレンジしたものです。事態が日々動いておりますがどなんとぅの主張の眼目は変化しておりません。今後タイムリーな投稿を心掛けます故ご寛恕のほどを♪

 あらためて(期待を込めて)鳩山を評価す。

 日米首脳会談が流れたこと、鳩山の失点のような印象操作が(毎度ながら)執拗に繰り返されてます。しかしこれは誰が観ても「オバマが逃げた」となるでしょう。早い決着はこちら側の必要性(勿論現地=普天間の危険除去が最優先であることは言うまでもないのですが)よりもひとえに相手側の渇望です。(移転に伴うジャパンマネーを何とか早く動かしてほしい)では何故みすみすGOサインのチャンスを棒に振るのか?

 会談をセッティングした場合、あちらの望む方向での決着と相反する交渉になる可能性が高まったこれでしかあり得ないでしょう。

 「小沢〜鳩山幻の会談」がここで生きてきました。「時間を掛けて良い事案はできるだけ先送り」これが最も有効な戦略です。国家戦略局(現在は"室")に関しても同様。提案者でありこれを自らの"国盗り"の武器としたい人物がトップにいる限り最大限に機能させることは政権全体にとって両刃の剣です。これもじっくりとシミュレーションをしておく程度がベスト。

 どなんとぅは、「第二次鳩山内閣」成立の時期とその人選を最大の判断材料と考えています。第一次内閣は飽くまで緊急課題対処内閣過去の負の遺産整理内閣です。

 鳩山総理、初陣にしてはなかなかしたたかによくやっている。これが現在のところどなんとぅの評価です。(普天間〜辺野古問題の決着が日本有利として落ち着くことを前提の「評価」です。万が一にも要らぬ妥協が入り込むようでは上記推論全て雲散霧消。したがってどなんとぅの鳩山評価、地に墜つ、となります。

 心してくださいね♪


Re::れんだいこのカンテラ時評680 れんだいこ 2010/03/06
 【福島社民党の「県外国外論」を嗤う】

 2010.3.5日、鳩山政権は、米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移転先を協議する沖縄基地問題検討委員会(委員長・平野官房長官)を8日に開き、移設先候補地の絞り込み方針を決めた。既に5月末までの期限で候補地を確定する旨約束しており待ったなしの局面を迎えつつある。鳩山政権がどのように対応するのかの興味はさておき、ここでは、この問題に対する社民党の政治能力を問いたい。

 福島社民党は「県外国外論」を主張している。米軍キャンプ・シュワブ(同県名護市)陸上部への移設案(以下、「名護陸上案」と云う)が急浮上しつつある現在どう折り合いをつけるのだろうか。「名護陸上案」への移設が決まった場合、連立から去るのだろうか。それとも、正義の弁明をすることで役目を果たしたとするアリバイ闘争にしけ込む形で連立にとどまるのだろうか。こういうところに関心が向かうように思われる。

 れんだいこには社民党の対応について解せないことがある。それは、社民党が移設問題に不必要にのめり込み過ぎていることである。社民党がなぜ、移転先にまで世話を焼き首を突っ込まなければならないのだろう。「県外国外論」は福島執行部の責任問題にまで発展するべきミステークであると見立てる。社民党内が違和感を唱えていない現状は能力の貧相を示している。党内の反福島系の動きが伝えられているが、これを右から批判しているのか左からしているのか定かではない。仮に「名護陸上案」又は自公政権時の「名護海上案」に同調せんとしているとしたら論外の動きと云えよう。こういう連中は社会党の運命同様に早くくたばってしまうが良い。

 れんだいこは逆向きに批判しようとしている。れんだいこは、米軍基地の撤去一本槍を主張したい。特に沖縄要塞化の動きを批判したい。普天間基地の度重なる不祥事の責任を徹底追及するのがお仕事であり、どこそこへの移転なぞは米軍が考えれば良い、そういう問題に社民党が関わる必要は一切ない。社民党が説くべきは、現代世界の世界趨勢である反戦平和の観点からの軍拡競争、軍事紛争批判であり、国際協調と平和外交の称揚であるべきである。これを空理空論と云うのは云う方が空理空論であると切り返せばよい。

 世界の歩みは戦争を次第に不要なものにしつつあるように思える。人類文明がそこまで熟しつつあるように見える。翻って考えて見れば、近代以降の国際紛争は人造的に作為されたものばかりである。そこには常に暗躍する国際金融資本とこれに合体する武器商人の跋扈があった。この勢力が今でも世界のあちこちに戦争を生起させんとして画策し続けている。人類の英知は次第にこのことを客観化させつつある。我々は、産業の発展、科学技術の進歩にも拘わらず、彼らによってそれを奇形化させられ恩恵を少なく受けさせられている。産業の発展、科学技術の進歩の果実を真っ当に享受せしめれば、飢餓、貧困、これらに基づく紛争は解決される。人類の生産力はそこまで来ている。

 歴史はそのように歩んでいるように見受けられる。この流れを頑迷に阻止し、世界に緊張を走らせ、断続的に戦争を呼び水しているのは、一握りの国際金融資本とこれに合体する武器商人とこれに列なるエージェントグループ政財官学報司六者機関の協力によってである。彼らは戦争商売、戦争経済を繰り広げている広域好戦ネットワークを形成している。各国はその費用調達として国債、消費税を導入させられ、経済の歯車を大きく狂わせられている。加えて現在、自衛隊の米軍との合同演習が頻繁化しつつある。自衛隊が米軍傭兵の形で世界の紛争地域に投入されようとしている。青年の失業に伴い自衛隊員化の道が敷かれつつある。これは極めて危険な亡国化の動きである。社民党は今こそ反戦平和の立場から、こういうことを明らかにして警鐘乱打すべきである。これが為すべきお仕事であり、「県外国外論」を主張するなどはどうでも良いことである。

 社民党は、戦後世界に於いて世界各地に展開された米軍基地の再編が米国経済の重しになっている現状を確認し、米国がとのように基地再編しようとしているのかを分析するのがお仕事である。その上で、米軍が沖縄を戦略上の重要拠点に位置づけ、更なる軍事強化せんとしつつあることが安全どころか危険であることを論証して行くのがお仕事である。沖縄の人民大衆の自治能力を高め、沖縄振興の立場から「米軍出て行け」の太鼓を叩き続けて行けば良い。これが本来のお仕事である。その後は米軍か判断するのであり、当然ながら費用も米軍負担であり、我が国が代替基地斡旋、移転費用負担する必要は一切ない。思いやり予算の上に更なる移転費用負担まで思いやるのはバカげていよう。

 社民党は、沖縄の米軍普天間基地移設問題に対してかく原則的に対応するのが良い。というか、そういう社民党の役割が期待されている。その上で鳩山政権に下駄を預けるのが良い。引き続き鳩山政権を左から支えて行くと弁明すれば良い。細川政権時、社会党は政権与党の地位にありながら細川政権を支えるのではなく瓦解の方向を足を引っ張った。その挙句に首相と幾つかのポストを貰って嬉々として自民党と組むという離れ業で政権与党入りした。早速に自衛隊合憲論、日米安保体制是認論を打ち出し、消費税第一次値上げに呼応した。これにより人民大衆から愛想つかされ解党を余儀なくされた歴史を持つ。

 こたびはその二の舞を演じることなく云い聞かせているらしく、福島社民党は鳩山政権を扶翼する立場を明確にしている。これはこれで良い。問題はどう連立するかである。社民党らしく扶翼するという立場を確立していなければ何の意味もない。社民党らしく扶翼するとは、社民党が鳩山政権の左バネとして機能することである。米軍普天間基地移設問題で云えば、社民党が社民党らしい反戦平和論を説き続けることで、鳩山政権の対米交渉切り札を増すことができる。かって自民党ハト派が政権を御していた時代、吉田も池田も佐藤も角栄も、国内の左バネ事情を外交カードに使った。まさに頭脳と頭脳の駆け引きが演じられた。ここに政治の醍醐味を嗅ぐのはれんだいこだけだろうか。社民党は、そういうカード的役割を自覚し責任を果たさねばならない。

 ここまで説けば自明であろう。福島社民党の「県外国外論」が如何に無能な対応をしているかが分かろう。やれグアム案、国内の自衛隊基地諸案、離島諸案等々に勝手に代替地を構想しては失笑を買い続けている。れんだいこに云わせれば、慣れぬことをせぬが良かろうと云うことになる。それを奇異に思わないほど社民党の右傾化が進行したことを恥ずかしく思う。

 社民党の非武装反戦平和政策はこのところ長らく空理空論と云われ続けているが逆で、社民党の非武装反戦平和政策こそ戦後世界の深部の流れを掴んでいる可能性がある。問題は、どう実現するのかの政治責任と能力である。従来のそれは、非武装反戦平和政策を孤立させた形で単独に主張していたところに限界があった。実践的には経済政策と結びつけねばならない。軍事費用を経済政策、社会政策に回すことを指針させ、公共事業振興、経営環境、労働環境の整備に結び付け、軍事費用を転用すればどれだけのことができるのかの青写真を呈示する必要がある。その上で責任政党として与党政治を狙うべきであった。そうすれば、戦後保守本流を形成していた自民党政権ハト派と連携する道筋が見えていた。それは、戦後型日本政治として世界から称賛を浴びるものになっていた可能性がある。

 実際にやったことは逆のことばかりで、政治責任は政府自民党に任せ、その上で万年野党式ケチ付け批判による裏取引政治に没頭した。そもそも政権を担う気概も能力もなかった。これは戦後初期の頃からの体質であり、これにより多くの有能の士に愛想つかされ、彼らは政権与党を求めて自民党入りした。こういう経緯がある。福島社民党が、この辺りをどう見ているのか分からないが、深く肝に銘じるべきだろう。鳩山政権下での与党入りは是とすべきである。しかしながら云うべきことを云いつつ政権を支える能力を示して欲しいと思う。これができないのであれば福島社民党の賞味期限切れと云うべきだろう。

 2010.03.06日 れんだいこ拝

【小泉政権時の閣僚周辺がこぞって集団インサイダー土地漁り辺野古事件勃発】
 米軍普天間飛行場(沖縄県宜野湾市)の移転先として予定されている「辺野古案」を廻る政界不祥事が発覚した。これを仮に「政府要職の辺野古利権事件」と命名する。小沢キード事件のような所詮どうでも良さそうな内向きのネチネチ事件ではなく、れっきとした地位利用による権力利権犯罪であろう。2010.03.05日付け日刊ゲンダイネット記事「辺野古を買っていた『政界9人リスト』が問題化 自民党防衛相経験者3人の名も」が、これを暴露している。
 (http://gendai.net/news.php?m=view&g=syakai&c=020&no=44905)

 既に、沖縄の土地をめぐって小沢幹事長の土地購入が報じられている。小沢の場合、資産公開で明らかにしている。これに対して、ダミーを使うなどして隠れてコッソリ買って資産公開していない政治家の場合、どう処遇すべきだろうか。こちらの方がよほど悪質と思われるが、検察は、こういう事件は見逃すのだろうか。

 日刊ゲンダイネット記事は次のように発信している。概要「辺野古周辺の土地を購入している政治家は小沢氏以外に少なくとも9人いた。当局は購入時期や面積、購入価格など詳細なデータを持っているが、今のところ、この“9人リスト”は封印されている。いずれも別人の名義にしてあったり、間にいくつも業者をカマせるなどして、本人の名前が表に出ないよう巧妙にカムフラージュされています」(公安関係者)。


 
元々、普天間の移転先には不明朗さがつきまとっている。2005年、小泉内閣が、キャンプ・シュワブのある辺野古の沿岸部を一部埋め立てる案で米国と合意した。2006年、沿岸部に「V字滑走路」を建設することが決まった。当時、このV字滑走路案を推し進めたのが、防衛省汚職事件で罪に問われた守屋武昌次官だった。総額1兆円と言われる莫大な普天間移転・辺野古利権を廻って思惑が交差し、守屋斬り事件が発生したのは周知のことである。

 これに纏わり次のような逸話が漏洩されている。概要「小泉派官僚の守屋武昌・元防衛事務次官(汚職事件で公判中)は陸上ではなく沖を埋め立てるについて、利権の発想があったと思う(中央公論2010.1月号)。「当時、環境相兼沖縄担当相だった小池百合子氏も、小泉首相に環境への影響が小さくなる独自案を提案したときのことを本誌インタビューでこう語っていた。私が説明すると、『そんなんじゃダメなんだよっ!』と、烈火のごとく怒りだした。こちらの話は全くうけっつけないという感じで、青筋をたてて怒られた」(週刊ポスト2006.10.6日号)。

 小泉政権の利権体質が分かる話であろう。日米にまたがる大がかりな利権であり、こういうものには検察は昔から手を出さない。これを知れば、郵政民営化も同様の利権絡みの大ナタであったことが読みとれよう。一事万事で、小泉時代、何か良い施策をしただろうか。れんだいこは、少なくとも田中真紀子外相を罷免して以降の小泉政治には何も見当たらない。

 もとへ。辺野古利権に群がった大物政治家が「9人リスト」である。「9人リスト」は次のように推測されている。
 1、防衛庁長官を経験したN。:67代・中谷元、72代・額賀福志郎のいずれかが考えられる。
 2、防衛庁長官を経験したK。73代・久間章生になる。
 3、防衛庁長官を経験した。69代・石破茂になる。
 4、官房長官経験者のN。66代・中川秀直、63代・野中広務のいずれかが考えられる。
 5、特命大臣として沖縄問題などを担当したT。安倍内閣の高市早苗になる。
 6、首相秘書官の立場で官邸を仕切ったI。小泉内閣の飯島勲首相秘書官になる。
 7、民主党の現職閣僚M。前原誠司になる。
 8、民主党の現職閣僚K。菅直人、川端達夫、北澤俊美のいずれかが考えられる。
 9、国民新党のS。下地幹郎になる。

 これによれば、歴代の防衛庁長官の多くが土地漁りしていることになる。それにしても何たる腐敗であろうか。れっきとした地位利用によるインサイダー取引であろう。株の売買には罰則が適用されているが、土地取引にこれを規制する法律があるのかどうか分からないが、仮になくても弁えるべきであろう。少なくとも政治的道義的責任は免れまい。こういう方面の追及を得意とする日共がどう騒ぐのか。小沢キード事件程度の問題で検察との車の両輪論を唱えて徹底追及を呼号していたが、まさか辺野古事件でダンマリするのではあるまいな。この党は、そういうへこさか騒ぎを意図的故意にするところがある。

 れんだいこが申し渡しておく。この9名のうち、小沢キード事件で小沢の責任を声高にしていた者は即刻離党せよ。悪質さに於いては議員辞職に値しよう。現職閣僚は辞任せよ。案の定、小沢問題では根掘り葉掘り糺すマスコミが今のところ一斉に沈黙している。これは裏で報道管制が敷かれたことを意味する。日刊ゲンダイネット記事は3.5日掲載されている。既に二日無風ということになる。次号の週刊ポスト、週刊現代が記事にすることができるか、この辺りが見ものになっている。

 しかし、マスコミが騒がないのを良いことに頬かむりして逃げおおせると考えるのは甘い。今後何かにつき説明責任が問われよう。前原君、小沢に対しては厳しく説明責任を問うていたようだが、同じ尺度で自らを律して見せよ。口を閉ざすなら、二度と人様に説明責任があるなどと説くな。

 その昔、松野頼三なるネオシオニズムエージェントが居た。ロッキード事件勃発の際、角栄の徹底追及を呼号していた。追ってダグラスグラマン事件が勃発した。よりによって、松野頼三が主役の事件だった。ロッキード事件の場合には全日空の民間機購入にまつわる事件であったが、ダグラスグラマン事件の場合には軍用機購入にまつわる事件であり、税金を収賄している点でより責任は重い事案である。松野頼三はその後の選挙で落選した。その後カムバックしたものの要職を務めることはなかった。暫く動静が伝わらなかったが、小泉政権時に突如水を得た鯉になり官邸に入り浸りしていた。松野―小泉ラインの素性が分かる話である。

 2010.03.06日 れんだいこ拝

Re::れんだいこのカンテラ時評704 れんだいこ 2010/04/07
 【鳩山政権の「米軍普天間基地の移転問題対応能力」考】

 2010.4月、鳩山政権の「米軍普天間基地の移転問題対応能力」が待ったなしで問われつつある。この問題に関するれんだいこ見解を発表しておく。

 米軍普天間基地の移転は元々、米国側の自主的な基地再編問題として浮上しグアム移転が報道されていた。小泉政権時代のことである。小泉政権がこれにどう対応したか。実際の口上はともかくとしても、「どうか御主人(米国)様、出て行かないで下さい」と言って代替地案を探し始めた。これも狂人政治の一つの表れである。

 2005年、小泉政権は、キャンプ・シュワブのある辺野古の沿岸部を一部埋め立てる案で米国と合意した。2006年、沿岸部に「V字滑走路」を建設することが決まった。当時、このV字滑走路案を推し進めたのが、防衛省汚職事件で罪に問われた守屋武昌次官だった。総額1兆円と言われる莫大な普天間移転・辺野古利権を廻って思惑が交差し、その利権割れの余波でその後、守屋斬り事件が発生したのは周知のことである。

 これに纏わり次のような逸話が漏洩されている。概要「小泉派官僚の守屋武昌・元防衛事務次官(汚職事件で公判中)は、陸上ではなく沖を埋め立てるについて、利権の発想があったと思う」と証言している(中央公論2010.1月号)。「当時、環境相兼沖縄担当相だった小池百合子氏も、小泉首相に環境への影響が小さくなる独自案を提案したときのことを本誌インタビューでこう語っていた。私が説明すると、『そんなんじゃダメなんだよっ!』と、烈火のごとく怒りだした。こちらの話は全くうけっつけないという感じで、青筋をたてて怒られた」(週刊ポスト2006.10.6日号)。

 つまり、この二証言は、小泉政権が「米軍普天間基地の移転問題」を利権的に扱い始めていたことを物語っている。これに日刊ゲンダイネット記事が繋がる。2010.03.05日付け日刊ゲンダイネット記事「辺野古を買っていた『政界9人リスト』が問題化 自民党防衛相経験者3人の名も」が、これを暴露している。
 (ttp://gendai.net/news.php?m=view&g=syakai&c=020&no=44905)

 このスクープによると、「辺野古海上案」が決まると辺野古周辺の土地漁りが始まった。これに関与した政治家が漏洩されている。一人は小沢民主党幹事長とある。但し、「小沢の場合、資産公開で明らかにしている」とある。どこの辺りの土地かは明らかにされていない。これに対して、ダミーを使うなどして隠れてコッソリ買って資産公開していない政治家が「小沢氏以外に少なくとも9人」いるという。そのリストは目下封印されている。いずれも別人の名義にしてあったり、間にいくつも業者をカマせるなどして、本人の名前が表に出ないよう巧妙にカムフラージュされているという。このより質の悪い方が見逃されている。

 「9人リスト」は次のように推測されている。
 1、防衛庁長官を経験したN。:67代・中谷元、72代・額賀福志郎のいずれかが考えられる。
 2、防衛庁長官を経験したK。73代・久間章生になる。
 3、防衛庁長官を経験した。69代・石破茂になる。
 4、官房長官経験者のN。66代・中川秀直、63代・野中広務のいずれかが考えられる。
 5、特命大臣として沖縄問題などを担当したT。安倍内閣の高市早苗になる。
 6、首相秘書官の立場で官邸を仕切ったI。小泉内閣の飯島勲首相秘書官になる。
 7、民主党の現職閣僚M。前原誠司になる。
 8、民主党の現職閣僚K。菅直人、川端達夫、北澤俊美のいずれかが考えられる。
 9、国民新党のS。下地幹郎になるのだが。

 これによれば、歴代の防衛庁長官の多くが土地漁りしていることになる。何たる腐敗であろうか。江戸時代なら露見次第に即切腹ものだろう。こういう地位利用によるインサイダー取引暴露には定評のある日共がお得意の政治的道義的責任をも云わずダンマリしている。先の小沢キード事件では秘書寮の建設問題であれほど検察との車の両輪論を唱えて徹底追及を呼号していたというのにオカシナことである。それにしても前原誠司が顔を出している。嫌な野郎ではある。

 もとへ。鳩山政権は、先の総選挙での公約マニュフェストの他の例と同じく、この問題でもブザマな対応を見せつつある。「9人リスト」の末尾の国民新党のS、俄かには信じられないが下地になる。これが事実なら下地も切腹ものだろう。その下地が早々と「名護陸上案」を提案していた。ところが名護市長選で拒否派の稲嶺氏が当選し困難なことになった。現在、平野官房長官が「徳之島移転」を画策しつつあり、それも怒りの島民大会で破産しつつある。鳩山首相は、どう舵を切るのかが見ものになりつつある。

 ここで、れんだいこ案を再度ぶっておく。この問題は、元々に於いて普天間基地住民の基地撤去闘争、米国側の世界的な基地再編問題から発生している。この流れを踏まえるならば、日本政府の立場は普天間基地撤去を粘り強く説くのが仕事である。代替案を用意するなどは米国側の公式要請を受けてからするものである。米国側の公式要請のないままに日本側から代替案を提示しご機嫌を窺うなど卑屈過ぎよう。ましてや、その動きに利権を絡ませるなどあって良いわけがない。

 鳩山政権は目下、代替地論議で騒動している。しかしそれは筋か違う。住民の普天間基地撤去闘争の意を汲み上げ、これを後押しして粘り強く交渉すべきである。普天間基地の歴史的由来、これまでの事故事件の流れを踏まえて自主的な撤去を促す以外の方法は考えなくて良い。次の問題として、移転費用負担問題がある。しかしこれも、先進国中随一の巨額国債債務負担問題を抱え、国家予算の半額を国債発行で乗り切ろうとしている自転車操業下の財政状態を伝えることで最小限負担にせねばならない。これを交渉するのが政治能力である。「トラストミー」の真価が問われている。

 そういう意味で、鳩山政権の現下の代替地交渉は拙劣過ぎる。基地移転に伴う費用負担問題を意図的故意に隠蔽したまま進めているのも大問題だ。国民に情報開示するのが政治責任である。代替地案でかくも卑屈な低姿勢で終始しているからには、基地移転に伴う費用負担も目を剥くほどお供えするのが目に見えていよう。我々は、かような政権を産むために政権交代させたのではない。小泉式狂人政治からの訣別を期して新たな日本政治を期待していたはずである。ところが蓋をあけると、見たくもない坊っちゃん嬢さん政治を見せつけられている。フザケルナとしか言いようがない。

 鳩山政権は、この危機を乗り越えられるかの如くに6月以降の行事、日程を組みつつある。しかし、れんだいこの見るところ、剣が峰に差しかかっている。ひょっとしてその自覚さえないのではなかろうかと思う今日この頃である。鳩山首相は、政権交替効果に冷や水を浴びせ続けている前原を切らねばならない。「徳之島移転案」でウロウロする官房長官を切らねばならない。小沢を切るなど馬鹿にもほどがある。マスコミ論調は国際金融資本統制下のシオニスタン報道のそれでしかないのだから、逆にこそ真の解があると心得るべきであろう。これができないのならお前が早々に止めるが良かろう。これを申し渡しておく。

 2010.4.7日 れんだいこ拝

Re::れんだいこのカンテラ時評722 れんだいこ 2010/05/05
 【2010子供の日のれんだいこメッセージ)

 2010.5月連休、久々の休暇を利用して詣でるところは詣で、その旅疲れを癒しながら、れんだいこの脳内を整理してみた。連休明けの政治は次のように推移して行くのではなかろうか。

 喫急の課題は、「米軍沖縄普天間飛行場の返還・移設問題」であろう。鳩山首相は何度も「5月末までの決着」を宣明している。下手をすると政権の命取りとなる公約であるが、どう解決しようとしているのだろうか。鳩山首相は、オバマ大統領に対し、この間の反戦平和運動の動き、沖縄内への移設の不可、国内のその他案の不可を伝え、米国側に自主的撤退の道を促すことができるだろうか。その際、どういう貢物が要求されることになるのだろうか。

 もし鳩山首相が、沖縄普天間飛行場の期限付き返還以外の代替地案を模索し、名護市陸上案、同海域埋め立て案、同海域杭打ち案、徳の島案を協定決行させたしたら、鳩山政権はこの時点で政治生命を終わる。それは公約破りと云うだけでなく、もっと深刻な「一事万事としての政治遊び」性を我々が嗅ぎ取り、そういう鳩山政治に対する食傷として断を下すからである。忍耐の緒が切れたと云うことになろう。サイの目がどう出るのかが第一の政治局面となるであろう。

 第二として、この動きの陰に隠れた感のある連休前の検察審議会の起訴決定による「小沢民主党幹事長に対する執拗な政治訴追運動問題」が待ち受けている。これに対するカウンターパンチとして野中元官房長官による「歴代機密費の御用評論家への賄賂問題」が暴露された。今後は両者ワンセットで議論されるようになろう。槍玉に挙げられた評論家諸氏が何食わぬ顔でどう口を回すのか見ものとなっている。

 第三として、7月の参院選への動きが待ち受けている。昨年の衆院で圧倒的議席数を占めた民主党が参院でも単独過半数を制することができるのかどうか。民主党政権を扶翼する国民新党、社民党の健闘如何、他方、自民、公明の巻き返しなるか、その他第三極諸党の伸長如何が見ものとなっている。それにしても平沼が下手を打った。郵政民営化造反で男を上げたのだから、筋を通してそろそろ引退しておけば良かったのに。ナベツネに政権未練の色気のあるところを上手におだてられたのだろう。

 凡そ、これらの動きが、5月連休明けの政治となる筈である。我々は注意深く見守り、それら逐一に政治責任を負わねばなるまい。今やインターネットがあり、即時に意見交換できるのが有り難い。根拠の怪しいマスコミ世論よりネット世論の方が時代をリードする社会にせねばなるまい。

 ところで、これらの政治闘争の振り子の揺れを解くカギはいずれも、現代世界を牛耳る国際金融資本帝国主義問題にこそある。目下の日本政治事象の根源は全てこの勢力の日本籠絡解体工作、差し金により発生している事象であると捉える必要がある。こう捉えないと真相が見えてこないということである。これが「見えてきた敵」であり、この敵の陰謀とどう対峙し対処するのかという実践的な究明、処方箋のない議論は全てが駄弁の藻屑になってしまうであろう。

 ところが、自称インテリ達はこぞって、こういう見方を否定する。曰く陰謀論として一蹴する。れんだいこは、彼らが如何にインテリぶろうと、政治的陰謀が存在するときに存在しないとする観点で枕を高くする者の知性を疑う。少なくとも陰謀論の精査を宜しくして述べるべきだと思っている。今は亡き太田龍の到達したネオシオニズム論こそ我らがものにせねばならないと考えている。

 その太田龍史観を受け継いだと自負しているれんだいこ史観によれば、直近の政治史で云えばロッキード事件以来、日本の政治歯車が狂わされており今や目に余る。既に「失われた十年どころか三十年有余」に及んでいる。この間、日本の国際的地位の地盤沈下は凄まじく、もはや「在りし日のツモローイズbPの日本」は漫画でしかない。これは仕掛けられ作られているいるものであり、決して文明的爛熟による後退現象ではない。

 目下の鳩山政権の諸施策をこの眼で見れば、自公政権の如き表からの売国奴政策とは違うが裏からのそれであり、軌道を替えるものではない。小沢−亀井−原口−福島、赤松ラインの動きを除いて他はシオニスタン政治に勤しんでいる。岡田、長妻らの場合には今のところ是々非々としておこう。かく認識せずの処方箋は何一つ有効に機能することはないであろう。

 中国、韓国は、この間の日本解体籠絡作戦の間隙を縫って、相対的に国家的発展気に入っている。特に中国は、在りし日の日本の高度経済成長期の諸施策即ち「池田−角栄式政治」を研究し、これを実践することにより、一時的かどうかは別として高度経済成長に入っている。韓国も然り。独り、当の日本が、かの時代の善政政治を自己否定し、国際金融資本帝国主義の指令のままに籠絡され、次第に衰弱させられつつある。

 この道を良しとして吹聴するのがシオニスタンであり、政財官学法司の六者機関上層部はこの連中によって占められている。彼らが官民格差、民民格差を是とし、何食わぬ顔で上層民としての待遇と利権にありついている。それは、「上は下を、下は上を思い思いやる」歴史的日本社会の伝統から遮断されており、つまりネオシオニズムに被れ過ぎている卑しい集団であることを物語っている。これを思えば、その対極に位置した角栄政治の検証による今風の再興、復権こそ瀕死の日本救出の道筋となるであろう。

 枝野−レンボウ流事業仕訳のイカサマ性は、国家予算の過半を貪っている軍事、原子力、公務員高給与、天下り冗費に手を付けず、重箱の隅を突き続けているところにある。そういうところで正義ぶるのは、これも「政治遊び」でしかない。日本経済活性化に向かう生産的事業の振興、社会基盤整備事業即ち公共事業の振興、今時では真のエコ事業の振興、国内外市場の拡大、働き甲斐のある暮らしてよかった日本造りこそ目指さねばならない。導きの星は田中角栄の日本列島改造論である。ここで指針された明日の日本構想、政治哲学を読まずして批判する政治家ばかりが養成されているところに日本の不幸がある。れんだいこは、角栄の日本列島改造論を自費出版したいと思う。版権者よ分けてくれ。

 現代日本政治が実際にやっているのは角栄式日本列島改造論の逆行政治ばかりであり、目先の利益を追い求め、その利益の過半がハゲタカファンドに吸い取られている。この構図下で、優良企業が外資売りされ、あるいは乗っ取られつつある。国家財政を食いつぶす感のある補助金事業が垂れ流しされ、社会福祉の名の下に利権を生みだして久しい。政党交付金も含め上から下までが税金還付に忙しい。他方でこの間、国債累積債務を天文学的に計上しつつあり、国家予算の半額が利払いを含めた新規発行国債に依存させられつつある。各種公共料金の値上げが続いており、消費税の再値上げが必至の局面を迎えつつある。意図的故意の不況政策により中小零細企業が引き続き倒産を余儀なくさせられつつある。

 ロッキード事件以降の日本はそういう負の連鎖構造に陥らせられている。今や確実に国家的破産への道をひた走りさせられている。この腐敗を覆す力が日本人民大衆にありやなしや、それが問われている。2009年政権交代は、その能力を証するものであった。ところが、民主党連合による鳩山政権は、その後の動きを見る限り果断な政治の断行とはほど遠い。日本の活力再生化のシナリオを作りださないまま徒に政治を弄んでいる気配がある。これに伴い、日本人民大衆間には鳩山政権に対するもやもやが生まれており、各種指標における支持率低下へと繋がっている。こたび機密費賄賂を暴露された御用マスコミと学者、評論家は、これをも小沢のせいにして小沢政治訴追運動に精出ししている。一元的に管理された電波を使って、これが吹聴されている。日本政治は、こういう腐敗下にある。

 以上が、2010.5月連休明けの政治局面である。まずはかく認識を正しくせねば、有効な処方箋を生みだせまい。今日は子供の日であるから、子供を社会で大事に育ててきた日本の伝統に鑑み、明日の日本を心配してみた。どうか次の世代がより良い日本へ向けて軌道修正し、自力更生で世界の諸民族と共に平和に生きる道へ歩みださんことを願う。これを2010子供の日のれんだいこメッセージとする。

 2010.5.5日 れんだいこ拝

 「★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK86」の韃靼人氏の2010.5.15日付け投稿「なんと! 普天間の代替施設は義務じゃない  反戦な家づくり」を転載しておく。:原文は、「反戦な家づくり」の「なんと! 普天間の代替施設は義務じゃない 」。
 どんな頑丈な家も戦争では瓦礫の山。木の家をつくる建築家が反戦を考えます。平和ボケした頭脳に喝!


  なんと! 普天間の代替施設は義務じゃない
。驚きの事実が、白昼堂々、国会で発表されていた。はたともこさんが、ツイートしていたので確認してみると、確かに当時の外務大臣である中曽根(息子)が、このように明言している。「普天間飛行場の代替施設の建設に係る法的義務を日本国政府に課しているものではございません」。マスゴミ各社は、目の玉をよ〜く洗って、国会議事録を読み直すべし。

 第171回国会 外務委員会 第8号 平成二十一年四月十日(金曜日)

 (以下引用)

○鉢呂委員 それから、当委員会に出された政府見解でありますけれども、普天間移設ができなかった場合に協定違反と在沖縄のアメリカ総領事メアさんが当委員会の調査団に対して述べたという形に対して、法的義務を日本政府に課しているものではないということで、「普天間飛行場の代替施設を建設しない場合であっても、本協定第三条第二文に違反しない。」というふうに文書で御提示をいただきました。大変これは重い形であろうと思っております。

 そこで、六日月曜日にアメリカ政府にも改めて確認したということでありますが、アメリカ政府のどの段階と確認をしたのか、それが一点。それから、グアム移転施設が完成した場合、普天間代替施設が仮に完成がされていなかった場合は、いわゆる完成が条件となって、グアム海兵隊八千人の移転というのはなされないのかどうか、端的にお答えをいただきたいと思います。

○中曽根国務大臣 最初の、どの段階で米国政府に確認したのかというお尋ねでございますが、私自身、詳細を承知しておりません。(略)

 それから、二番目の御質問が、普天間の建設が実現しない場合、これは協定違反になる、そういう総領事の御発言についての見解という御質問でよろしゅうございましたでしょうか。(鉢呂委員「はい」と呼ぶ)

 これは、提出させていただきました文書にも記してございますけれども、この協定の第三条の第二文は、日本国政府といたしまして、ロードマップに記載されました普天間飛行場の代替施設を完成するという、ロードマップで既に表明されてきました政治的意思を改めて表明する趣旨のものでございまして、普天間飛行場の代替施設の建設に係る法的義務を日本国政府に課しているものではございません。このことは、この協定に係る米国との交渉の経緯とか、また交渉結果を踏まえて、第三条の第二文が「意図を有する。」、英語ですとインテンズ・ツー、そういうような表現となっていることからも明らかなところでございます。

 したがいまして、仮に日本国政府が普天間飛行場の代替施設を建設しない、そういう場合でありましても、第三条第二文に違反をすることはないわけでございますし、また、第三条第二文が日本国政府に対して法的義務を課していないということにつきましては、先ほど申し上げましたけれども、念のため、六日、米側にも改めて確認をしているところでございますし、米国政府も同様の見解でございます。

 (引用以上)

 代替施設を日本が作らないと、海兵隊はグアムに移転せずに普天間が固定化される というのは、最近のマスゴミがもっぱら喧伝している話だ。これが、真っ赤なウソだということを、誰あろう、中曽根息子が大臣として国会で明言しているのである。もちろん、外務省や防衛省の官僚は、よくよく分かっているはずだ。それを、シラッとして、辺野古は国際公約だ みたいなことを言い続けてきたのだから、これは本当の確信犯だ。

 このように、「義務」ではなく「政治的な意志」に過ぎない代替施設(新基地建設)なのに、この期に及んでもジャパンハンドラーズは、傲慢な脅迫を繰り返している。

 2010.5.13 時事通信 より引用

 マイケル・グリーン元米国家安全保障会議(NSC)アジア上級部長らは12日、難航する米軍普天間飛行場移設問題に関する論文を発表、(略)

 グリーン氏らはまた、移設問題の今後の展望に関し、(1)米議会が今年夏から秋にかけての予算審議で、普天間移設の見通しが立たないことを理由に沖縄駐留海兵隊グアム移転費を承認しない(2)11月にも行われる沖縄県知事選で県内移設反対の候補が勝利する−事態を指摘。その場合、「(日米両政府は)協議の中断を余儀なくされ、再開の機運は生じない」との見解を示した。

 (引用以上)

 と、なんと沖縄県知事選への干渉までおこなっている。これが、日本をエサ場としているジャパンハンドラーズのむき出しの、目を血走らせたわめき声である。こういう連中に頭を押さえつけられ、イエスマンとしての習性をたたき込まれているのが、外務省や防衛省の官僚なのであろう。その一方で、先日の記事にも書いたチャルマーズ・ジョンソンのような、「米軍基地は縮小して、沖縄の負担を軽減すべき」という意見も、アメリカの意見なのである。 言うまでもないが、チャルマーズは日本のためを思って言っているのではなく、そのほうがアメリカにとってメリットがあるからそういっているのだ。

 日本の食い物にする利権屋的な連中と組むのか、より大局的にアメリカのナショナリズムに立つ勢力と組むのか、どちらにしても日本は大きな負担は背負わされるけれども、どっちがマシなのか。
どちらが、交渉の余地があるのか。
答えは自ずから落ち着くところへ落ち着くしかない。そして、そのためにも、いっそうの声を上げる必要がある。沖縄に、日本に基地はいらない!

※ここ数日、ツイッターがダウンしてつながらないことが多い。なんとなく きな臭いものを感じてしまう。 






(私論.私見)