三陸巨大震災に伴う福島原発事故事件考その2

 更新日/2022(平成31.5.1栄和改元/栄和4).5.11日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、2011.3.11日の三陸巨大地震に伴う東電の福島原発事故を確認しておく。十分には整理されていないが、それなりに役に立つだろう。

 2011.03.12日 れんだいこ拝


2011.3.15日

【パリでG8外相会議。各国が日本支援を表明

 早朝、パリでG8外相会議。各国が日本支援を表明。


【福島第1原発2号機で爆発音

 午前6時10分、福島第1原発2号機で爆発音があった。格納容器損傷、放射性物質漏れの恐れ。

 東京電力は、福島第1原発2号機での爆発音を受け、同原発所長の判断で、2号機の監視や操作に必要な人員以外を原発の外へ避難させ始めた。2号機では、東電や協力企業の作業員ら800人が水の注入作業を行っていたが、爆発に伴い、「必要最小限」の50人を残し、750人が現場から離れた。15日午前、隣接する3号機付近で観測された400ミリ・シーベルトの環境下で作業できる時間は15分が限度。津波による被害で停電も続く。真っ暗な建屋内での作業効率はあがらない。


保安院が福島第1原発2号機で爆発音について説明

 午前8時前、保安院が記者会見し、午前6時10分の2号機爆発について次のように説明した。1・福島第1原発2号機の原子炉建屋には損傷があり、そこを通じて原子炉内の放射性物質が外部へ漏えいしている恐れがある。2・965.5マイクロシーベルトを観測。直ちに住民の健康に影響の出ることはない。3・原子炉格納容器の閉じ込め機能がなくなった模様。圧力抑制室の圧力が低下。4・所内の放射線量が急激に高まったため、所長の緊急判断で、作業員は1部を除いて全て一時避難。残りの人員において現場対応にあたっている云々。水野解説員は次のようにコメントした。「格納容器損傷、最悪の事態。最後の砦が決壊。放射能がどんどん漏れだす可能性。日本の原発史上最悪の事態」。


【政府と東電が統合対策本部を設置。菅首相自ら陣頭指揮を獲ると言明

 午前8時9分、政府と東電が統合対策本部を設置。政府と東京電力が一体となって対処するため、首相を本部長、経済産業相と東電社長をそれぞれ副本部長とする統合対策本部を立ち上げ、東電本店に置くと明らかにした。菅首相自ら陣頭指揮を獲ると言明。

 
早朝、菅首相は、東京・内幸町の東電本店に乗り込み、会議に急きょ出席。その場で同社の幹部や社員らに対し、福島第一原発事故への東電の対応について不満をぶつけた。「テレビで爆発が放映されているのに、官邸には1時間くらい連絡がなかった。一体、どうなっているんだ」、「(原発対応は)あなたたちしかいないでしょう。(原発からの)撤退などあり得ない。覚悟を決めてください。撤退したときは東電は100%潰れる」とまくし立てた。首相の叱責する声は、会議室の外まで響き渡った。


【福島第1原発の正門のモニタリングポストで今回の地震後に計測した放射線量としては最高値を計測

 午前8時31分、東京電力福島事務所によると、福島第1原発の正門のモニタリングポストで、毎時8217マイクロシーベルトの放射線量を計測した。今回の地震後に計測した放射線量としては最高値。一般人の年間被ばく線量限度の約8倍。


【菅首相が記者会見

 午前、菅首相は記者会見で、福島第1原発4号機で火災が発生し、「周囲に漏洩している放射能の濃度がかなり高くなっている。今後、さらなる放射性物質の漏洩の危険が高まっている」として、第1原発から20キロ圏内から避難し、20キロから30キロ圏内では屋内待避するよう指示した。政府の発表などによれば、2号機で「最後の砦」である原子炉格納容器が損傷した可能性があるほか、4号機では火災が発生。周囲の放射線量は大幅に増加。東京でも微量の放射性物質を検出した。


【福島第1原発2号機で爆発音

 午前11時過ぎ、枝野官房長官が記者会見し、東京電力福島第一原子力発電所での事故を受け、午前10時22分時点の放射線濃度のモニタリングで「2号機と3号機の間で30ミリシーベルト、3号機付近で400ミリシーベルト、4号機付近で100ミリシーベルトが検出された」と述べた。そのうえで、「従来のマイクロの単位とは一つ違っている。人体に影響を及ぼす数値であるのは間違いない」と述べた。「こうした事態に陥ったことから、更に万全を期すため、第一原発から20キロ・メートル~30キロ・メートル以内の住民は建物など内部にいて頂きたい」と屋内退避を呼びかけた。

 ウィキより

 人体が放射線にさらされる事を放射線被曝(ほうしゃせんひばく)といい、人体は年間およそ2.4ミリシーベルト(世界平均)の自然放射線に常にさらされている。ごく微量の放射線では人体に影響を与えることはないが、大量の放射線は人体に有害である。特に、放射性物質を扱う環境にある人は、自分がどの程度の放射線を受けたのかを、常に厳密に管理しなくてはならない。その際に用いられる尺度の一つがシーベルトである。

 放射線を短期間に全身被曝した場合の致死線量は、5%致死線量が2シーベルト、50%致死線量 (LD50) が4シーベルト、100%致死線量が7シーベルトと言われている。200ミリシーベルト以下の被曝では、急性の臨床的症状は認められないとされるが、長期的な影響については議論があり、また、低線量の被曝についても健康被害が生じたとして訴訟が起きている。

 400ミリシーベルトとは相当なレベルの放射線だ。被曝は人体表面からの被曝である外部被曝と、経口摂取した放射性物質などで人体内部が被曝する内部被曝に分類される。外部被曝に関しては、環境モニター等の数字で判断できる。放射線のレベルと危険度(http://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/115.html

 しかし内部被曝は、均一に分布せず臓器に蓄積されるとその部位の被曝が極端に大きくなり致死的障害をおこしたり、癌の原因になる。内部被曝は原発の場合、ウラン、プルトニウム、セシウム、ヨウ素、クリプトン、キセノン等がある。各核種の半減期はクリプトン2.8時間、キセノン5.3日、ヨウ素8日である。セシウム30年をはじめウラン45億年など他の核種の半減期は人生に比べると極端に長い。もちろん、生体から排出されるのであるが、生理学的半減期は核種によって違い20-30年という物もある。吸い込まない事、皮膚に付けない事、食べたりなめたりしない事、怪我しない事が大事である。ヨードを摂取するのは、ヨードが甲状腺に蓄積する性質があるのであらかじめ放射性でないヨウ素で飽和させておいて放射性ヨウ素131を取り込まないようにするためである。また、被曝ではなく、プルトニウムはそれ自体が毒である。他にも知っている事は付け足して下さい。

 枝野官房長官が15日午前11時すぎから首相官邸で開いた記者会見の内容は次の通り。
 (http://www.asahi.com/special/10005/TKY201103150218.html

 【冒頭発言】

 4号機は現在、火災が生じている。こちらの原子炉は震災発生時において休止中だった。しかし、原子炉そのものに燃料などはないが、使用済み核燃料が4号機の中にあり、熱を持ってそこから水素が発生し、いわゆる水素の爆発を起こした。これまで1号機、3号機で生じてきた事象が起こったものと推察される。なお念のためだが、核燃料そのものは火災にはならない。

 水素が出ている状態であり、同時に放射性物質もその時点から排出されていたと思われるが、全体が建屋で覆われている状況ではなくなったので、これ(放射性物質)が大気中に出ているという状況になっている。何とか火災を早期に鎮火し、その上で使用済み核燃料の冷却を進めることで事態を収束させたい。

 一方、2号機で「ポン」という音がしたという事態が生じた。時間は(4号機の火災より)30分程度遅れた6時30分すぎだったと記憶しているが、2号機については上空に穴も開いていたので、少なくとも大きな水素爆発が起こる可能性は低い。ただ、小規模の水素爆発が起こったか、何らかの爆発的事象があり、その結果として圧力部分の一部が若干の破損をしたのではないかと思われている。ここから若干の放射性物質が気体として流出をしていることが推察されている。2号機から煙が見えるとの報告もあるが、欠損があると思われる部分から水蒸気が出ているものと推測している。

 現在、1号機、2号機、3号機とも注水作業を継続している。今のところ順調に三つの原子炉とも注水が進んでおり、冷却の効果が生じているものと思われるが、どうやって維持していくのかが4号機との関係でいま早急に取り組まなければならない課題だ。

 放射性物質の濃度の状況だが、10時22分時点のモニタリング結果として、2号機と3号機の間で30ミリシーベルト、3号機付近で400ミリシーベルト、4号機付近で100ミリシーベルトがそれぞれ結果として出ている。従来のマイクロと単位が一つ違っている。従来の数値と異なり、人体に影響を及ぼす可能性のある数値であることは間違いない。

 なお、ぜひ冷静に受け止めていただきたいのは、これは放出がされていると思われる部分の近くの数値であり、距離が遠ければ遠いほどこの数値は落ちていく。6時台の時点で、当該周辺にいた職員800人のうち注水要員の50人を残し、いったん退避している。この会見をするまでの時点で、注水作業を続けているという報告を受けている。

 国民の皆さんに大変ご心配をおかけをする状況となっているが、こうした事態にも備え、20キロ圏内からの退避をお願いをしてきたが、さらに万全を期す観点から総理からご報告した通り、20~30キロの圏内にいる皆さんには外出することなく、建物など内部にいていただきたい。ぜひその折には窓を閉め、気密性を高めていただきたい。換気はしないでいただきたい。洗濯物は屋内に干していただきたい。距離が遠ければそれだけ放射性物質の濃度は低くなってくる。

 20キロを超える地点では相当程度薄まり、人体への影響が小さいか、あるいはない程度になっていることが想定されている。ただ、万が一に備え、なおかつこうしたものは気象条件にも影響されることから、圏内の皆さまには大気にできるだけ触れることのないよう屋内におられることをお願いをする。

 【質疑応答】

 ――付近への影響は?

 1、2、3号機は現在も注水作業を進めており、この間も一定の注水はされているものと思われ、圧力などの状況も一定の範囲で推移していると報告を受けている。このことを何とか維持していく努力をしている。

 ――4号機の火災は2号機よりも深刻なのか。

 4号機の事象が先に起きたという報告を受けており、私もそう認識しているので、4号機の方から先に話をした。

 ――2号機の原子炉格納容器に損傷があるのか?

 損傷を受けている蓋然性(がいぜんせい)が高いという報告だ。

 ――放射性物資が漏れているのは間違いないのか?

 1号機、2号機、3号機ともに、従来から人体に影響を及ぼす恐れは少ないレベルの放射性物質が出ていることは申し上げてきた通り。

 ――4号機の火災で使用済み核燃料が燃える影響は?

 普通の意味での火災が生じており、ぜひ誤解のないようお伝えするが、燃料そのものが燃えることはない。他の原子炉と同じように熱を発していて、その結果として放射性物質が出ることはあり得る。火事で起きている火が引火するという種類のものではない。早く鎮火し、冷却することが求められている。

 ――20キロ圏内の退避指示で十分なのか。専門家には30キロ圏内が必要との指摘もある。

 専門家の意見を踏まえて最終的には総理が判断した。何が一番安全なのか様々な意見があり得るのは間違いないが、現状をしっかり分析し、専門家の意見に基づいてこうしたお願いをしている。現状の放射能の数値などから専門家の意見を踏まえ、20キロ圏内は退避していただき、20~30キロ圏内は屋外で大気に接することのないよう指示を決めさせていただいた。

 ――2、3、4号機の周辺の放射性物質の濃度と、2号機の格納容器の損傷との因果関係は?

 断定はできないが、4号機の爆発によって高い数値が出ているのではないだろうかと分析している。2号機は1、3号機のように安定した状態ではないが、注水が一定の効果をあげており、「ポン」という音がした状況はあるが、その前後での周辺の数値に大きな変化はみられず、そういう分析をしているとの報告を受けている。

 ――4号機の火災はこのままいけば、どのような事態が想定されるのか?

 いま鎮火に向けて全力を挙げている。基本的には繰り返すが使用済み核燃料に一般的な意味で火が燃え移っているのではなく、普通の建物の部分が燃え尽きれば鎮火する。それは早い方がいい。温度が上がるのは使用済み核燃料にとって好ましい状況ではなく、努力している。

 ――2号機の格納容器の破損で放射性物質が屋外へ出ている可能性は?

 損傷により一定のものがでている可能性は十分あり得ると思っているが、むしろ今の時点の高い数値については4号機の影響が大きい。逆に2号機の影響や変化は、大きくそれに寄与していないのではないかとみられている。

 ――現時点で周辺住民や首都圏の人にはどういう行動を求めるのか。

 総理からお示しした通り、20~30キロの皆さんには自宅など建物の中にいていただきたい。ただ、放射性物質が遠方にも微量が飛ぶことは否定できない。しかし、これは人体に影響を及ぼすようなレベルのものではない。当然、遠くに行けば行くほど薄まっていくので、そうした関係を踏まえてご理解いただき、冷静に対応していただきたい。現にこれまで女川原発で計測されたこともある。しかし、それはごく微量で、人体に影響を及ぼすような数値のものではないと報告されている。

 (ここで、福山哲郎官房副長官からメモ入れ)

 20~30キロ地域の市町村名を報告する。ちなみにその全域が入っていない市町村もある。それから20キロ圏内と重なっている地域もある。広い意味で30キロ圏内に一部がかかっている市町村の町名を紹介する。田村市、南相馬市、広野町、楢葉町、富岡町、川内村、大熊町、双葉町、浪江町、葛尾村、飯舘村、いわき市になる。特にいわき市はごく北西の一部なので、大部分の方はかかっていない。

 ――国際原子力機関(IAEA)の天野事務局長が日本政府から専門家の派遣を要請されたと明かしているが、いつ要請したのか。

 日本政府がIAEAに正式に要請したことは承知していない。ただ、地震の発生以来、広い意味での救援活動含めて世界の皆さんに要請しており、こうした事態なので国際的な知見も含めてあらゆる知恵はお借りしたいとは思っている。

 ――昨日の会見で中性子線が検出されたというのが気になるが、再臨界の可能性はあるのか。

 これは3号機の性質から、ここには中性子が出うるということの理解だ。

 ――問題はないのか。

 もちろん中性子は出ない方がいいが、ごく微量検出されたという報告をしたと承知している。

 ――4号機の火災はどれぐらいで消火できるのか。

 まさにいま現場において、そのことをどうやって早く消火するかという努力をしているところだ。

 ――消火後は?

 消火後はその状態を確認しながら、安全に冷却する方法を、もちろん事前からシミュレーションはしているが検証していくことになる。  


【各地の放射能漏れの様子

 東京都は、都内の観測施設で通常の20倍以上の放射線量を観測したと発表した。都によると、同施設の観測器で採取した大気から、微量のヨウ素やセシウムなどの放射性物質を検出。最大放射線量は、午前6時過ぎの福島第一原発での爆発を受け、同7時過ぎから増加。同10時過ぎには、通常の20倍以上となる0・809マイクロシーベルトの放射線量が検出された。石原慎太郎知事は「今朝になってデータに大事な変化があると報告を受けた。ただ、直ちに健康に問題が生ずるわけではない」とした。

 埼玉県は、さいたま市の空間放射線量が15日午前11時現在、平常時の40倍近くに相当する毎時1222ナノシーベルトに上昇したと明らかにした。千葉県は、同県市原市で測定した放射線量が通常の2~4倍になったと発表。「健康には全く問題ない範囲」としている。一般人が日常生活や医療目的のほか、やむを得ずさらされる放射線の限度は年間1ミリシーベルト。実際に人体に影響が出るとされる年間100ミリシーベルトよりも低めに設定されている。  

 文部科学省は、都道府県で実施している放射線量の測定で、同日午前9時までに栃木、埼玉、千葉、東京、神奈川の1都4県で、近隣国で核実験があった時などを除くと調査開始以来、過去最高の放射線量を観測したと発表した。同省によると、最も高かった栃木県は毎時0・864マイクロ・シーベルトで、東京都の同0・147マイクロ・シーベルト、埼玉県の同0・129マイクロ・シーベルトと続いた。中国の核実験の時より低く、胃のX線検診600マイクロ・シーベルトの500分の1に満たないが、栃木では平時(0・03マイクロ・シーベルト~0・06マイクロ・シーベルト)の30倍の値だった。

 千葉県は、同県市原市で15日夕に測定した放射線量が、通常の10倍を上回ったと発表。最大で約4倍だった同日午前の数値からさらに上昇した。その後、放射線量が通常の2~4倍になったと発表した。「健康には全く問題ない範囲」としている。群馬県は、前橋市で午前11時から午後1時にかけて、最大で通常の10倍前後の放射線量を観測したと発表した。福島原発の影響と考えられるが、健康への影響はないとしている。埼玉県は、さいたま市の空間放射線量が15日午前11時現在、平常時の40倍近くに相当する毎時1222ナノシーベルトに上昇したと明らかにした。東京都は15日、都内の観測施設で採取した大気から微量のヨウ素やセシウムなどの放射性物質を観測したと発表した。神奈川県によると、横須賀、川崎両市の放射線量が15日早朝、最大でそれぞれ通常の約9倍と約6倍に達した。福島第1原発事故の影響かは不明。午前9時現在、数値は低下した。


【福島第1原発4号機で火災
 地震前から停止中の4号機の原子炉建屋も水素爆発を起し、損傷、火災が発生した。建屋に保管中の使用済み燃料の冷却ができなくなった可能性があり、燃料が損傷して漏れ出す可能性が出てきた。鎮火したが、付近の放射線量は急上昇した。消火には米軍も協力した。東電は、注水作業に直接関わらない作業員や社員を、原発の外に退避させることを明らかにした。第一原発全体で50人の作業員が残るという。

 12時7分、東京電力は、火災が発生している福島第一原発の4号機の消火作業に米軍が従事していると発表した。鎮火したもよう。

【福島第1原発3号機付近で毎時400ミリ シーベルト の高い放射線量が観測される
 東京電力は午後の記者会見で、福島第1原発3号機付近で毎時400ミリ シーベルト の高い放射線量が観測された場所は原子炉建屋の山側で、14日の水素爆発による建屋の残骸が影響しているとの見方を示した。

【米国防総省は「トモダチ作戦」と名付け米軍の総力を挙げて救難活動を展開中
 オバマ大統領は米東部時間14日、ワシントン近郊での演説で、「困難な日々が待ち受ける日本の人々を支える」と述べ、支援に全力を挙げることを改めて強調した。米国防総省は「トモダチ作戦」と名付け米軍の総力を挙げて救難活動を展開している。福島第1原発事故では、外務省を通じた日本側の要請を受け、15日(日本時間)に横田基地と横須賀基地所属の建物を冷やす強力な放水力を持つポンプ消防車計2台を東京電力に提供した。米軍は核兵器を保有し、原子力空母を保有しているため、核に関係する不測の事態への装備は自衛隊を格段に上回る。米海軍は現在、空母「ロナルド・レーガン」など8隻を宮城県沖などに投入。今後さらに6隻を派遣する。揚陸艦「トーテュガ」は北海道経由で陸上自衛隊300人と車両90台を青森県に輸送する。国防総省のモレル報道官は14日、「空母は支援活動を再開した」と述べた。
 
在日米軍報道部は、福島第1原発で起きた事故で同日派遣した在日米軍ポンプ車が現地に到着後、日本側当局から支援を断られたことを明らかにした。

 フランスの原子力施設安全局の局長は、福島第1原発の事故は国際原子力事象評価尺度(INES)で上から2番目の「レベル6」に相当するとの見解を明らかにした。

 フランス原子力安全機関(ASN)の当局者は15日、福島第1原子力発電所の事故について、国際原子力事象評価尺度(INES)で上から2番目に重大な事態である「レベル6」に相当するとの見解を明らかにした。ロイター通信などが伝えた。最も深刻な「レベル7」となったのは過去に1986 年のチェルノブイリ原発事故のみ。79年の米スリーマイル島の原発事故は「レベル5」だった。原子力の安全性を監視する公的な機関であるASNの当局者は、福島第1原発の原子炉の損傷などを踏まえ厳しい認識を示した。これまで原子力安全・保安院は今回の事態を「レベル4」に匹敵するとしてきた。


 枝野官房長官は、記者会見で、福島第1原発の正門付近の放射線量が午前9時で1万1930 マイクロ シーベルト に達したが、午後3時半には596・4 マイクロ シーベルト になったと明らかにした。福島第1原発5、6号機について「若干温度が上昇している。留意して見ないといけない」と述べ、第1原発1号機と3号機について「現時点では安定的に給水がなされている」と指摘、2号機は「給水されているが、安定的という見方をしていいのかはもう少し経過を見るべきだ」と述べた。午前10時22分に、福島第1原発3号機付近で毎時400ミリシーベルトの放射線量を観測したと明らかにした。1時間で一般人の年間被ばく線量限度の400倍になる。

 福島県の佐藤知事は、記者会見で「事業者は正確な情報をもっと早く国に伝えるべき」と述べ、原発事故をめぐる東京電力の対応に苦言を呈した。


 午後、警察庁は、福島第1原発から半径20キロ圏内の住民などの避難が完了した、と発表した。

 夜、東京電力は、福島第1原発の1号機から4号機で、中央制御室の放射線量が高すぎて社員が常駐できず、定期的に戻って状況を監視していることを明らかにした。東京電力の設備担当者は、福島第1原発4号機の使用済み核燃料プールの水温が上がり、「現在は沸騰して水位が下がっているかもしれない」と話した。 


 東京電力は、計画停電について「第2グループ」の一部地域で午後6時20分ごろから実施と発表した。埼玉、千葉、東京など6都県の地域が含まれる。計画停電を栃木県さくら市など「第1グループ」の一部地域でも午後4時ごろから実施すると発表した。停電予定は約140万世帯。

 15日の東京株式市場の日経平均株価(225種)終値は、前日比1015円34銭安の8605円15銭だった。終値で下げ幅が1000円を超えたのはリーマン・ショック後の2008年10月16日以来。

 米国の星条旗新聞「海軍は横須賀、厚木で放射線観測、各指令官は基地住民に用心に室内に留まるよう指示。厚木で0.5 millirems 観測。横須賀も同レベル。9時25分「全て避難し、換気を閉じ、窓閉めるよう」指示 0.5 milliremsは5ミリシーベルトに相当(訂正「0.5 milliremsは5マイクロシーベルトに相当」)。室内に留まることで露出度6-7割減。東京都は10時に 0.809 ミリシーベルト(訂正0.809マイクロシーベルト)観測、11時に 0.147と発表した」。AP:米海軍、船舶の一部を東日本から西日本に移動。オーストリア大使館(国際原子力機関を有す)は大使館を東京から大阪に移動、ルフトハンザは発着を東京から多都市に移動、米国、自国民に訪日延期を勧告。


【東日本一帯に巨大地震が発生】
 「★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK110」の「副島隆彦:若い人たちは、西に逃げてください。老人と公務員は、決死隊員になる覚悟を決めてください-c」。

 「副島隆彦の学問道場」の「気軽にではなく重たい気持ちで書く掲示板」
 http://www.snsi.jp/bbs/page/1/ 掲載の投稿を転載します。

 [230]若い人たちは、西に逃げてください。老人と、公務員は、決死隊員になる覚悟を決めてください。(報告 5)副島隆彦 投稿者:副島隆彦 投稿日:2011-03-15 10:57:18

 副島隆彦です。 今は、2011年3月15日(火)午前9時40分です。福島第一原発 2号機 で、午前6時10分に、爆発がありました。テレビ・ニューズでずっと報道しているとおり、これは、格納容器 (その中に 原子炉がある) の 下の 圧力抑制室(サプレッション・ルーム)に傷、損傷、破損が起きて、中の水が漏れ出した。これは、高濃度の放射性物質を含んでいる危険な水です。上部の 炉心の 燃料棒 が 高熱で溶けて、下に落ちて、超合金で出来ている炉心(溶鉱炉のようなもの) を溶かしつつある。 これが、メルトダウン(炉心溶融)だ。 これももう、2日前から起きている。米スリーマイル島事故(1979年)の 鎮静のように、幸運になれば、メルトダウンしたまま、下の水との接触を防いで、水蒸気爆発を起こさなければ、そのまま、静かに炉心の冷却が進む。しかし、一方で、今も、海水を中に入れて炉心を冷却する作業 だけは、続けている。2号機でも行っているだろう。

 最悪の、最悪の場合は、2号機が 炉心爆発を起こして、核爆発と同じことになることだ。さらに最悪の事態は、1、3、4号機の中の核燃料とも 連鎖爆発(誘発の爆発)を起こすことだ。そうなったら、強度の放射性物質が、空中に飛散する。それは、周囲300キロメートルを 核汚染し、多くの人間が被曝(ひばく)して、そして、死んでゆく。これらのことを、私は、3月12日の 一号機の 水蒸気爆発(午後3時36分)のあと、午後6時からずっと、この学問道場の 重掲に書き始めた。「もう危ない。西に逃げてください」と書き始めた。私たちは、私たち日本民族の 存亡の危機にさ中にある。 自分たちの幸運を天に祈るしかない。

 私、副島隆彦は、この 超危険の事態を受けて、決断しました。私は、東京で、決死隊を組織します。 60歳以上の老人で、ある程度元気な人で、もう 家族の心配をするよりも、心配される立場になっている人たちで、学問道場の会員の人で、若い日本人たちの為に、もう死んでもいい、と決意出来る人は、東京の 中心の場所(あとで、その建物を、順次、指定します)に集まりましょう。災害ボランティアたちの多くは、福島県の被災地に近寄っても、足手まといになるから、ある程度の所で、警察に制止されて、それよりも前には行けないようだ。

 私、副島隆彦が、組織しようと思うのは、福島第一原発の 炉心の爆発が起きたあと、多くの人間が、現地から逃げ出すだろうから、どうせ、人手が足りなくなる。その時に、原発の事故現場を目指して、放置してある自動などを確保して、進みます。そして、最後の最後の作業である、 破壊された 炉心を、鉛・鉄・コンクリートで覆い隠す作業が残る。 その 現場の作業の手伝いをやりにゆきます。確実に強度の放射能(放射性物質)を浴びて、数日以内に死ぬでしょう。よくて一か月もつかもしれない。100ミリ・シーベルト毎時 (100mSv/h )の被曝をしたら、この障害が起きます。 今は、テレビで、「現場周辺の放射能の数値が、8471マイクロ・シーベルト毎時(8471μSv/h )になった」(午前 8時ぐらい)とか、遂に、本当の数次を発表し始めた。 8000マイクロシーベルトは、マイクロが、「百万分の一」の数字だから、その 1000分の一が、ミリ(m)である。 だから、8000マイクロシーベルトは、8ミリシーベルトと同じである。 私、副島隆彦は、放射線物理学など何も知らないが、ラジウム鉱石を健康にいい(ホルミシウス効果)と、推奨してきた。

 だから、ガイガー・カウンター(15万円ぐらい)を一個持っていて、私の弟子のひとりの 六城(ろくじょう)君が、ネットで、ラジウム鉱石を売っているのを、手伝っているので、こういう計測器を持っている。 私が、持っている ラジウム鉱石を、昨晩、測定し直して、このガイガー・カウンターの性能チェックをしたら、88マイクロシーベルト毎時という、微量のもので、これぐらいが、体に心地が良い、放射能の量である。

 東海村の 住友化学の「臨界(りんかい)事故」(核分裂反応の初期)が、起きた時、天井まで噴き上げた被曝で死んだ、作業員たちは、3~5シーベルト毎時( 3~5Sv/h) だったと、記憶する。 つまり、μ(マイクロ)も、ミリ(m)も消えて、そのまま、3、とか5の数値なのだ。 これだけの 被曝をすると、全身が焼けただれて、血管が表面に露出して、まさしく、広島・長崎の原爆症のケロイド症状である。だから、おそらく、福島第一原発の現場に近寄れば、簡単な放射能防護服(ぼうごふく)を もらって、着て、近づいても、すぐに 500mSv/h (500ミリシーベルト毎時)ぐらいは、浴びるだろう。

 それでも、数日は作業が出来るだろう。 もうここで、死んでもいい、と決意した人間には、恐ろしいものはもう何もない。 焼けただれて死ぬことはない。 体のあちこちのリンパ機能や、内分泌腺のあたりから、おかしくなって、倒れて死んでゆくだけだ。墓穴だけは、そばに、掘っておこうと思う。

 私、副島隆彦は、国家と民族が、必要とするのであれば、この作業員の仕事に 応じます。若い国民たちのために、もう、命は要りません。 現場にいる公務員(警察、消防、救急、自衛隊など) の 足手まといにはなりません。 彼らでもやりたがらない仕事があったら、それを現場の指図に従って、やりにゆきます。

 職務に忠実な まじめな公務員たちも、決意してください。現場に、どんどん全国から、業務命令で応援で動員されているだろう。 すでに、私が聞きましたが、自衛隊で、原発事故の現場に、新たに投入される 自衛隊員たちは、定年間際で、すなわち 55歳近い人たちだと思う。

 「自分は、もう、子供も大きい。自分の部下たちを死なせるわけにはゆかない」と、決意して、現地に向かいつつあるという。 もう、こうなったら、どれだけ公務員は、死んでもいい。自分と家族のことを考えて、逃げたい人間は、逃げられるようにしてあげるべきだろう。警察も同じように、現場にどんどん人員を送るべきである。 

 どうやら、天皇陛下は、京都にお移りになったようである。だから、計画停電というアナアウンスをして、都心を静かにして 移動したようだ。東海道新幹線だけが、今日(15日)も平常のように動いている。外国人と、金持ち(資産家)たちを先に、西に逃がすためだ。一般大衆と、企業の会社員たちは、仕事という義務があるから逃げられない。生徒、学生たちは、すでに学校は休校になっている。

 東京の虎ノ門の アメリカ大使館は、すでに、早く 11日(地震発生)の時点で、都心の機能を、横田基地に移している。横田の巨大な米空軍の基地から、大型輸送機で、どんどん逃げ出すだろう。 フランス政府は、12日の時点で、日本にいるフランス人に、「関東地方を捨てて、関西に移動しなさい」という 国民退避勧告を出している。

 もう、東京圏 は、スーパーの食糧も、災害用の備品も売り切れて、会社に出勤している人たち以外は、自宅で、じっと待機しているのだろう。 そして、まず、妻子だけ、関西に逃がした、という人たちが、13日からいる。 私、副島隆彦が、「決意して、300キロの離れたところまで逃げなさい」と書いたのが、12日の午後6時からだ。

 さあ、もう、こうなったら、腹を決める。 何ごとも、夢みたいなことに、すがりつかないで、日本人それぞれが、決意して、自分は逃げる、という人は逃げ延びてください。そして、私、副島隆彦と同じように、若い人たちに、「生きる席」を譲る、という人は、今から、死ぬ決意をして、原発の事故現場に向かう、準備を始めましょう。 私は、もう決めました。

 軽挙妄動はしません。 流言飛語を流す気もない。誰にも迷惑をかける気はない。 私は、自分が生まれて、57歳の今までお世話になった日本国と日本国民の為に、恩返しのつもりで、時期を決めて、事故現場に向かいます。 愚かな情報や、知識や、ウソばっかりの報道や、無能な指導者たちや責任を取らない官僚たちのに、だまされて、これ以上、愚かな 夢、希望、願望、期待などには、振り回されません。 

 東大法学部卒の、官僚ども。そして、長年、体制派の政治家として安穏としてきた醜悪な人間たち用。 無能極まりない、お前たちが、総体として、こんなヒドイ現状を作ったのだぞ。その責任を感じる、とことさえ、出来ないだろ。お前たちは、まとめて、本当に縛り首だ。地獄の淵にある 日本民族に 幸運がありますように。  副島隆彦拝 


 「★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK109 」の「副島隆彦:私たち日本国民は核汚染の実験材料のモルットにされている。東京では実質「外出禁止令」になった-c」を転載する。
 [216]福島第一原発は、すでに放棄されていて、30キロ圏は人影もないようだ。放射能が飛散しています。少しでも逃げてください。 (報告 4) 副島隆彦 投稿者:副島隆彦 投稿日:2011-03-14 09:35:16

 副島隆彦です。 今日は、2011年3月14日 (月) 午前 9時です。このネット通信が、使える限り、私は、学問道場の会員を大事だと思いますので、書き続けます。緊急で書きますが、私に寄せられた会員たちからの情報文のメールの中で、以下の文が、 一番、おそろしい。 すでに、福島第一原発の一号機が、放棄されているようだ。あの、12日 3時36分に起きた水蒸気爆発で、原子炉の 炉心の格納容器 自体 の爆発、すなわち 小さな核爆発を起きたのだろう。 それで、極めて強い放射性物質(放射能)が、あたり一帯に拡散を始めた。 この重大な事実を、日本政府は、国民に伝えようとしない。そして、今の 恐ろしい事態になっている。世界中が、日本の 福島原発の巨大な危機を、息をひそめて見守っている。私たち日本国民は、核汚染の 実験材料のモルモットにされている。「羊たちの沈黙」“サイレンス・オブ・ラム”で、静かに、声(死の悲鳴)も上げずに、殺されてゆく。 

 西(関西)に逃げても、もう無駄さ、という事態にまで、最悪の事態では、突き進む。 東京では、すでに、避難をあきらめて、実質「外出禁止令」になった現実を受け止めて、冷静さと、無力感で、「もういい.。何があっても、自宅で死ぬ」という気持ちになっている人たちが増えていると、私は、強く感じます。以下の福島第一原発の 現地にまではいったカメラマンの 森住卓(もりずみたく)氏と、ジャーナリストの広河隆一(ひろかわりゅういち)氏の 報告文が、今は、一番、重要である。

 (転載貼り付け始め)

 ジャーナリストの森住卓さんからと、DAYS JAPANの広河隆一さんからの現場レポートも添付します。

 DAYS_JAPAN  2011.03.13 17:13
 福島原発周辺は、現在のチェルノブイリ原発周辺よりも非常に高い放射線量であることが確認されました。1986年に爆発事故を起こしたチェルノブイリ原発 周辺30キロメートルは、汚染が強いために 現在でも立ち入り禁止とされています。http://t.co/tjTayqf via Twitter for iPhone

 皆さん 写真家の森住です。

 いま福島第一原発の町 双葉町(ふたばちょう)の取材から帰ってきました。双葉町役場や双葉厚生病院 はすさまじい放射線が出ていました。チェルノブイリ事故の現場から二〇〇メートルのところより酷(ひど)い。測定器は振り切れてしまった。 町はゴーストタウンになっている。住民は慌てて逃げ出した様子だ。病院は玄関前にストレッチャーが斜めになったり、輸血用ビニールパイプが散乱していた。住民は放射線が出ていることを知らず町に入って,布団や衣類を取りに戻る人もいた。彼らに危険だから早く避難してと訴えた。 ちょうど、東電が3号炉のガスを放出したと発表した直後に我々は双葉町に入っていった ことになる。しかし、双葉町に入る道には検問もなく誰でも入ることが出来た。

 森住卓フォトブログに写真をUPしました。

 森住 卓
 Takashi Morizumi

 (転載貼付け終わり)

 副島隆彦です。 このように現場からの真実の報告がありました。この 広河隆一氏と、森住卓氏のお二人のジャーナリストだけが、本物の報道人だ。あとあと称賛されるべきです。「調査なければ判断なし」、「情報なければ判断なし」 です。私は、現場に入った人の、現場の近くまで行って、目撃した人のコトバだけが一番、重要で、貴重だといつも考えます。

 もう、日本は、完全に 超 異常事態です。1986年のチェルノブイリ原発事故以上の悲惨な放射性物質の大量の広がりが起きています。あの 福島第一原発一号機の水素爆発が起きたとされる( 3月12日 午後3時36分)、あれが、本当は、水蒸気爆発(炉心溶融=メルトダウンしたあとの炉心の溶融(超合金の炉心の金属が熔(と)けること。おそらく 15000度ぐらいになるのでしょう。たったの2800度ではない)が、下の冷却水に触れて、それで、格納容器ごと吹き飛ぶ、危険極まりない、「水蒸気爆発」そのものだったでしょう。

 枝野(えだの)官房長官は、5時45分の記者会見で、あの「爆発事象」を、「水素(すいそ)爆発」だとし、漏れている放射能の値が、1000μSV(マイクロシーベルト)/h(パーアウワ、毎時)が、70μSVまで、下がった、からお格納容器内の圧力が下がって、安全になった、安心してくださいという、恐るべき発表をした。彼は、あとあと裁判にかけられて死刑に処されるべきである。多くの現場作業員が、あの一号機の中で、作業をしていただろうか、おそらく、数百名が、あの爆発の際に、即死しただろう。

 周辺で被爆していることが確認された(病院に担ぎ込まれて、隠せなくなった)190人の他に、である。 おそらく、あのとき、最強の自衛隊の 核防護隊(かくぼうごたい)の隊員100名ぐらいも、死んでいる。消防の特殊部隊も、それから、東電の現場の作業員の主要な技術者たちも死んでいる。死体をどのようにして搬出したかも、分からない。

 私、副島隆彦は、今となっては「推測で書くな。事実を確認しないで書くな」という、自分自身に対する、自戒も振り捨てる。私は、日本国民に真実を伝えることだけが、そして、早く、早く、伝えることだけが、自分の責務だ。私は、12日の6時には、「もう危ない。逃げてください」と書き始めた自分を信じている。学問道場の会員たちは、私の言うことを聞いて、できるだけ、西、関西方面に逃げてください。もう、福島第一原発、そして、第二原発 そして、 女川原発も危ないのです。日本国が、始まって以来の最大の、存亡の危機が起きているのです。

 救援で駆け付けた 米空母ロナルド・レーガン号も、三陸沖をすでに 昨夜は離れただろう。巡洋艦クラスから飛び立った部隊が、壊滅した気仙沼市の救援に向かったが、途中で昨夜、引き返したようだ。 自分たちが、核汚染(放射能汚染)される前に逃げるに決まっている。30万人の被災者たちは、このあと、細々と救援が続いた後、見殺しにされるだろう。自衛隊の10万人(今、警察と合わせて5万人)が、さらに動員される、というが、なかなか現地に向かわないのではないか。核防護服が無い、とか、なんとか理由をつけて。

 もういい。私は、もう、決めた。はっきり書きます。最悪の、最悪は、炉心爆発=核爆発です。きのこ雲が、上がるかもしれない。広島、長崎 の原爆(アトミック・ボム)の破裂と同じ、核爆発(ニュークレア・エクスプロージョン)です。 

 そして、昨日(13日)昼から公然と、言われ始めた、3号機までが危なくなってきた。 こっちは、プルサーマル燃料と言う もっと危険な 物質を 最近から、使い始めていたらしい。 これだと、冷却液を上からかけて、泡状(フォーム)にして、放射能の広がりを防ぐ、というのも効かない。 おそろしい事態です。そして、福島第二原発と 女川原発も危なくなりつつあるようだ。女川は、仙台市に近い。 今度の大地震の震源地が、その東側の海溝の淵にある。
 
 
さて、東京の様子です。 東京(首都圏)で、3月14日 朝から JR通勤電車が、ほとんど運転停止しました。新幹線だけは動かすようです。東海道線さえも止まりました。私鉄の各線も 申し訳程度で都心への短い距離だけを運行するようだ。それと東京電力が、午前6時から、停電 を始めたようだ。 東京電力のテリトリー(経営圏)を「グループ」に分けて、一日 3時間ずつの停電を実施する「予定」と、NHKで昨晩から盛んに放送しているが、どのようになるのかは不明です。
 
 私、副島隆彦が、今、唯一、自分を支えている思想は、それは、若い人たちを守らなければ、ということです。若い人たちだけは、西に逃がして、放射能の汚染から脱出させなければ、ということです。成長が止まった、30歳から上の大人は、あとあと、甲状腺異常や、白血病になる率は少ないです。10代の若い子供たちだけは、出来るだけ早く、西に、関西に疎開させなければならない。若い日本人たちを救わなければ。今、私を支えている思想は、たったそれだけです。

 ****さまへ

 副島隆彦から 2011年3月14日 朝 5時 

 メールをありがとうございます。私は、今、熱海の仕事家にいます。 今日から、停電が始まります。それと、車のガソリンが、どんどん無くなっている。スタンドが供給しなくなっている。今日(14日)の朝8時半になったら、車で下におりてみようと思います。 もうどれだけのことができるか、自分でも分かりません。

 電力とガソリンを奪われたら、 私でももう無力です。昨晩は、東京のことばかり考えていました。そうしたら自分の足元まで、危なくなってきました。 それでも、私は、もう爺さん だから、じっとしてここにいます。 ただし、放射能汚染が、強度に広がってきたら、西に移動するでしょう。しかし、自動車も奪われたら、もうどうにもできません。私は、事故を起こした原発のある福島に向かってひとり、死出の旅に出ようかとも思います。

 私は、しまった、自分でもこんなに甘かった。 ここまで、ひどいことになっていたのだ。枝野のあのテレビ会見発表の悪魔の大嘘のコトバに、私だけは、だまされないと思って書いてきました。みなを振り切って、あれが、核爆発(炉心の格納容器の爆発)、水蒸気爆発だったのだ、ともっと騒いで、書くべきでした。

 私たちの世代( 50代から上) は、もういい。 諦めがつく。 しかし、いまの 30代から下の日本国民を守らなければならない。そうしないと、この国を 復興できない。私は、この考えを、今後の自分の 大危機の際の思想の土台・基本にしています。**さん。貴女も お元気で。 副島隆彦拝 

 Sent: Sunday, March 13, 2011 8:26 PM
 To: 副島隆彦
 Cc: ***********

 副島先生
 ****です。(携帯電話のメールから)
 すごい地震でした。自宅と職場はぐちゃぐちゃですが怪我もなくやっています。福島県では津波を受けた海沿いを除いて、極端に大きな被害はないようです。しかし、原発の問題は今後予断を許しません。あまりにお粗末な対応だと思います。勤務先の***高校も 原発関係避難場所 に指定されました。明日からは、支援業務に就きます。 原発からは50km以上は離れていますが、他人事ではありません。自分が怪我をしないように働きます。 ****

 From: 副島隆彦
 Sent: Sunday, March 13, 2011 9:20 PM
 To: ***************

 ****君へ   副島隆彦から
 ご自分の 安否の連絡の メールをありがとう。君は、まさしく 今の悲劇の中心地の 福島県の中通りの***高校 の教員ですから、大変な危険のさ中に、今も生きています。 君の無事を祈ります。 しかも、公務員ですから 職場と現地を 離れることは出来ないでしょう。 離れても生活が成り立ちませんから、 諦めて 郡山にいるしかないでしょう。 このあと どんなひどい原発事故になっても、 そこにいるしかない。

 **君。 私たちが知り合って、もう20年です。 私たちが生きている 間に 日本に こんなことが起きるとは、 本当に驚きの中に私は、呆然としています。 戦争に突入する よりも こわいことになってしまいました。 人の世には、こういう 恐ろしい大参事と言うものがあるのです。

 思想家を自認してきた、自分の予想を超える 巨大に異様な現実です。 呆然とします。現実というのは、これほどに人間(人類)と言う愚かな生き物の 運命を はるかに超えて、 荒々しく襲い掛かってくるものです。

 私は、もう自分の 命は惜しくない。 ただ、若い人たちの 命の ことを考えると、本当に悲しい。無念でならない。若い人たちが可哀想でならない。私は、ひとりで泣き崩れています。 彼らが、出来るだけ放射能の汚染の被害に遭いませんように、と天に祈るしかない。

 人間は、本当に無力な生き物です。 やっぱり原発はやるべきではなかった。 私は、10代の高校中退の 17歳の頃から、全国各地の 原発反対闘争(女川にも行きました。四国の伊方=いかた=原発にも行きました)の現地闘争本部での集会とかを、ぶらぶらと回っていた人間です。 そしてあれは、まだ少年であった私には、ただの 時代のファッション、熱病でした。 そして、大人になって、次第に保守化して、この強固な政治思想を持つ私でさえ、 現実と取引しながらいい加減な人間になって、「物わかり良くなって」、 そして、 原発を嫌がりながらも、 現実肯定派の、 「電力が必要だから」という くだらない思想に 、私も 半分以上負けてしまっていました。反省することしきりです。自分の過ちを、今、天に向かって、謝罪し、悔いているところです。

 思想家としての自分の慙愧に満ちて、口惜しく、深く 反省すべきことです。私もまた、日本国民殺しに消極的に加担してしまいました。やっぱり、人間や民族に 天罰と言うのはあるのです。 私は、日本民族(日本国民)が、この60年間、自分たちだけ、戦争に行かずに済み、戦場になることもなく、この66年間を、のほほんと 生きて、かなり、 慇懃無礼(いんぎんぶれい)な国民になり尽くしていた。悲惨な目に遭っている国々対して、おもいやりのない他国・ 他民族の苦しみに 鈍感な、傲慢な 国民(民族)になってしまっていたことに、 本当に、天( 神さまでもいい) が、天罰を食らわしてきたと、 考えざるを得ません。 それも 次々と 原発が、 炉心溶融(ろしんようゆう、メルトダウン)による凶悪な放射性物質の散らばり、という 恐ろしい 罰を加えてきています。これから、数百万人、いや、1千万人を超える日本人が死ぬことになるでしょう。 こんな、おそろしい 罰を、 私たちは受けることになってしまいました。 私は、今、ひとりで、恐れ おののいています。 なんと、かわいそうなことになってしまった民族なのだ。 そして 子供たち、若者たちが、 不憫(ふびん)でならない。

 なんという 悲劇 と 慟哭 を、 私は、自分が生きている 間に、こうして、味合わなければならなくなったことか。 私は、今の今もまだ、 これから襲い来る 本当の 恐ろしさをまだ、自覚していないこの民族 の 前途を思うと、 本当に、 全身が震えます。

 **君。 なんとか、生き延びてください。 そして、互いに 元気で再開できますように。君の幸運を祈ります。    副島隆彦拝


 ★阿修羅♪ > 原発・フッ素7 」の「原子力資料情報室からが声明発表 、福島原発の危機について 3月15日」を転載する。

 原子力資料情報室からが声明発表
 投稿者: ourplanet 投稿日時: 火, 03/15/2011 - 09:22
 原子力資料情報室は15日午後、福島第一、第二原子力発電所の事故に関して声明を発表した。声明は以下の通り。

 福島原発の危機について私たちは考えます― 原子力資料情報室からのメッセージ ―2011年3月15日
 
1 福島第一原発及び同第二原発の今回の事故は、原発の設計条件においては考えられていない想定外の過酷事故であり、極めて深刻な事態が続いています。
 
2 この影響を避けるためには、原発から距離を置くのが最も有効な手段です。可能であれば、福島原発から、できるだけ遠くへ離れることがベストです。移動できない方は、建物の中に入って、外気に極力触れないでください。雨には絶対に当たらないように気をつけてください。
 
3 「何キロまで離れれば安全か」について判断することは容易ではありません。この判断のためには、放射能レベルと気象条件についての正確な情報が必要であり、さらに、今後何が起こりうるかについての的確な予測が必要だからです。これまでの政府・東京電力の情報提供は極めて不十分であり、この判断のために必要な情報を、正確かつ迅速に提供するべきです。
 
4 現時点で、私たちが把握している事実は以下のとおりです。
(1) 福島第一原発2号機は、核燃料の冷却能力が十分でなく、核燃料が長時間にわたって露出している状態です。格納容器からは、数日前から、圧力を低下させるため、放射性物質を含む蒸気を放出しており、加えて、放射性物質を閉じ込める最後の砦である格納容器の一部である圧力抑制室(サプレッションプール)が一部損傷を受けたため、これによって、さらに放射性物質が放出されています。今後も、炉水位の低下及び格納容器の損傷によって、さらに多量の放射性物質が放出される可能性があります。
 
(2) 福島第一原発1号機及び3号機でも、核燃料の冷却能力が十分でなく、格納容器からは、数日前から、圧力を低下させるため、放射性物質を含む蒸気が放出されております。現在、海水注入がされていますが、2号機と同様の事態に至る可能性があります。
 
(3) 福島第一原発4号機~6号機は、地震時には定期点検中で運転されていなかったにもかかわらず、同4号機では使用済み核燃料プールが水位低下したことによって水素爆発が発生したとされています。この事実は、4号機~6号機の安全も、絶対のものではないことを示しています。
 
(4) 福島第二原発1号機~4号機も、冷却能力の不足が懸念されていました。東京電力の発表では、4基とも冷温停止(100℃以下)で外部電源も確保されているとのことでありますが、一部温度が上昇したとの発表もあります。今後も長期間継続して冷却しなければならず、注意深く監視していく必要があります。
 
(5) 福島第一原発は6基の、同第二原発は4基の原発が隣接しており、1基の原発に発生した事故が、他の原発に影響を及ぼす可能性が高く、今後、事態がさらにより深刻なものになる可能性もあります。
 
 原子力資料情報室
 〒162-0065 東京都新宿区住吉町8-5曙橋コーポ2階B
 TEL.03-3357-3800 FAX.03-3357-3801  


 「」の ジャック・どんどん 氏の3.16日付け投稿「重要情報転載! 自衛隊員が「爆発を遅らせることしか出来ない』」を転載する。

 コメント欄に重要情報ありましたので転載します.

 現場は、一秒を争う状況

 01. 2011年3月16日 07:39:41: 21UzMJLaVY

 自衛隊員が「爆発を遅らせることしかできない」
 投稿者: ourplanet 投稿日時: 火, 03/15/2011 - 14:00
 フリーライターの島田健陽氏が、被災地入りしている自衛官と携帯メールでやり取りした中で、福島第一原発は14日からメルトダウンが始まっており、爆発を遅らせることしかできないとの書き込みがあったことを明らかにした。島田氏に許可をもらい、転載する。

 3/14 20:10
 (島田)救助活動中か。原発はどうなってる?
 
 (自衛官) 逃げろ。出来るなら今すぐに。
 
 3/14 22:28
 (自衛官)嫁さんだけでも西日本に避難させとけ。逃げ遅れた被災者は悲惨だぞ。
 
 3/15 1:30
 (島田)メルトダウンするってこと?スマン。もう少しくわしくきけるか?いま被災地?
 
 (自衛官)メルトダウンは昨日からしてる。化学防護の部隊が踏み留まって頑張ってるが、爆発を遅らせることしかできないらしい。もう現場の一人は死んでるという噂。被災地は酷い。死体だらけで酷い匂いだ。2日寝てないのでもう眠らせてくれ。とっとと避難しとけ。

 http://www.ourplanet-tv.org/?q=node/879  


 イスラエル外務省が東京の大使館職員家族を本国に呼び戻す 「ハ・アレツ」紙報道」を転載する。

 イスラエルの諜報機関モサドは米国CIA、旧ソ連KGBに比べると人員や予算は小さいが、情報収集や工作の質の高さは世界有数と評価されている。イスラエル外務省は3月14日、東京の在日イスラエル大使館に勤務する全イスラエル人職員の家族に対して、イスラエルへの帰国を求めた。

 日本の朝日新聞に相当する「ハ・アレツ」(紙名はヘブライ語で、THE PEOPLEという語感)紙英語版は、下記のように報道した。「原発爆発と関係ない」としている。

 だが、この発言は真に受けられない。イスラエルが原発爆発の危機が東京のイスラエル人に影響を及ぼす段階になったと判断していると見るべきだ。

 以下、「ハ・アレツ」紙英語版から引用する。

Israel recalls diplomats’ families from Japan, says no connection to nuclear fears

Sources say Foreign Ministry had pulled non-essential staff out of desire to give them a break from wave of aftershocks and stressful situation.

The families of a number Israeli diplomats stationed at the embassy in Tokyo returned home on Monday, as Japan struggled to contend with waves of aftershocks and a humanitarian crisis following the earthquake and tsunami over the weekend.

Foreign Ministry sources said the return of the families was not connected to fears of a nuclear crisis or concerns of radioactive leaks, but rather a desire to give them some “temporary rest and relaxation” from having to contend with aftershocks.

The couples and the children need to run outside a few days a night because of aftershocks,” said the source. “It’s a stressful situation and not pleasant, so we though it would be appropriate to let them come back home for a few days.”

The Foreign Ministry recently release a travel advisory to Israelis, warning them to avoid the crisis-hit regions of Japan, particularly those near nuclear reactors.

〈記事出典コード〉サイトちきゅう座 http://www.chikyuza.net/


★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK110」の「末端労働者犠牲に原発責任幹部政府は逃亡の図式 (植草一秀の『知られざる真実』)」を転載する。

 テレビでは、原子力産業と癒着する御用学者、福島原子力発電所事故に責任を負う業界学者が、自己弁護の発言を繰り返し、放射能放出に伴う危険について、事実とかけ離れた情報を流布している。菅政権と、癒着する原子力産業から発せられる情報を鵜呑みにしたのでは国民は残念ながら自らの生命を守ることができない。国民は真実の情報を入手して、自分の生命を守る防衛行動を開始しなければならない。菅政権は「最大不幸社会」を確実に実現しつつある。菅政権は原子力発電推進の政策方針を採用していたのであり、今回の原発事故に大きな責任を負っている。その関係から、真実を正確に伝えられる立場にないのだ。
 
 福島原発からすでに高濃度の放射線放出が始まっている。その影響をマスゴミは無視できるほどに微量であると報道するが、影響があるとは報道できないからこのような報道内容になる。
 我々が認識しなければならない現実を以下に列挙する。
 
①福島原子力発電所正門付近の放射能濃度が危険な水準に上昇している。政府は正門付近の低い数値を発表することがあるが、これは、計測時の風向きによって、数値が低下した時点のものである。正門付近が風上になれば、数値は著しく低下する。逆に風下になれば、数値は著しく上昇する。
 
②すでに、3月15日、遠隔地で著しく高い放射能濃度が計測されている。計測された放射能濃度は、福島市東の飯館村で44.7マイクロシーベルト/時、いわき市で23.7マイクロシーベルト/時である。
 
③上記数値について、間違った解説が流布されている。一般的に人は通常の状況下で年間2400マイクロシーベルトの放射線を浴びており、この数値と比較すれば、計測されている値は、人体に影響を与えるものではないので、まったく心配はいらないというものだ。
 
④しかし、二つの数字は単位が異なる。年間数値は年間累計の放射線量であるのに対して、計測値は1時間当たりの数値であるからだ。
 
⑤通常、人工的な放射線被ばく量は年間1000マイクロシーベルト以下に抑制すべきとされている。10万マイクロシーベルトを超えれば、がんの発生率が明確に上昇する。100万シーベルトを超えれば死亡するリスクが顕在化する。
 
⑥1時間に45マイクロシーベルトの放射線量は、1日当たり1080マイクロシーベルトの放射線量を意味する。1ヵ月で3万マイクロシーベルトであるから、この放射線量の状況下にいれば、4ヵ月でがんの発生率が明確に上昇し、約3年間で、死亡の危険性を伴う放射線量を被ばくすることを意味する。
 
⑦決して無視できる水準の放射線量ではないのだ。
 
⑧菅政権は福島原発での作業員に対して、被ばく量上限を100ミリシーベルトから250シーベルトに引き上げる方針を決めたことを発表した。100ミリシーベルトは10万マイクロシーベルト、250ミリシーベルトは25万マイクロシーベルトである。
 
⑨放射線作業に従事する人の法的年間被爆限度は50ミリシーベルト=5万マイクロシーベルトと定められており、今回の措置は、この5倍の放射線量の被ばくを作業員に強制するものである。作業員を生命の危険にさらす決定であると言わざるを得ない。
 
 今回の福島原発事故は、原発推進者がもたらした「人災」であることは明白である。日本は地震大国、津波大国であり、臨海部に立地する原子力発電所は地震災害、津波災害のリスクに常に晒されている。
 
 チェルノブイリ事故、スリーマイル島事故、東海村事故、美浜原発事故などの経験から、原子力を人的にコントロールすることは不可能であるとの強い警告が示され続けてきた。しかし、原発は火力発電等と比較して圧倒的に大きな利益を電力会社にもたらし、また、原子力関連分野の学者には巨大な研究費が投下され、巨大な原子力産業に大きな経済的利益をもたらすことから、産官学が癒着して原子力利用を推進してきたのだ。その当然の帰結として今回の事故がもたらされた。
 
 この事故の発生に際して、何の罪もない末端の労働者に犠牲を強いるのはあまりにも不当である。福島原発の指揮指令本部が福島原発から福島県庁に移されることが発表された。原発事故に責任がある政府関係者、電力会社幹部は安全な場所に避難して、末端の労働者に生命の危険のある作業を強制することは許されない。
 
 菅直人氏は東京電力に対して、生命を犠牲にしてでも冷却水の投入を行えと受け取れる指示を出したと伝えられているが、そこまで言うなら、菅直人氏自身が冷却水投入作業に従事するべきである。末端の労働者が生命の犠牲を強制されることは不当である。電力会社の幹部がまずは作業の先頭に立つべきではないのか。美浜原発でも、東海村でも、犠牲になるのは、常に、何の罪もない一介の労働者であり、責任を回避する政府関係者と電力会社幹部は常に安全な場所に身を置いている。
 
 原発付近の放射線濃度を発表する際には、風向きの情報が不可欠である。テレビでは数値が下がったことが常に強調されるが、計測地点が風上になった時点での数値は必ず急低下する。したがって、風向きと放射線濃度をセットにした数値を発表しなければ、意味のある情報にはならない。
 
 フランスの原子力安全局が指摘しているように、福島原発事故の危険レベルはすでにスリーマイル島事故を上回っているのだ。原発周辺に立ち入りが不能になるリスクも極めて高くなりつつある。近隣住民の避難エリアの半径200キロへの拡大を急がなければ、歴史に大きな禍根を残すことになるだろう。また、富士山爆発の危険もあると考えられ、全国のすべての原発に対して、一時停止措置を取るべきだ。  


2011.3.16日

 ■使用済み燃料プールにある燃料体数。※カッコ内は貯蔵能力

 1号機 292  (900)

 2号機 587 (1240)

 3号機 514 (1220)

 4号機 783 (1590)

 5号機 946 (1590)

 6号機 876 (1770)


【福島第1原発4号機で再び火災 放射線量高く、現場に近づけず

 5時45分、昨日も火災があった福島第1原発4号機の建屋が炎上した。


【福島第1原発3号機から白煙

 福島第1原発3号機から白煙


【各地での放射線量

 退避区域で6千倍の放射線量 水戸市などでも検出
 http://www.47news.jp/CN/201103/CN2011031601000410.html

 福島第1原発から放出されたとみられる放射性物質は、15日から16日にかけても各地で観測された。文部科学省によると、屋内退避区域となっている東京電力福島第1原発から約21キロにある福島県浪江町周辺で、通常の約6600倍に相当する最大で毎時330マイクロシーベルトの放射線量を検出。水戸市でも、16日午前7時~8時に、毎時1・035マイクロシーベルトを記録した。調査は15日午後8時40分~50分、同原発中心部から北西20キロ周辺の浪江町で実施。モニタリングカーで3カ所を2種類の観測器で調べ、車外で毎時330~240マイクロシーベルト、車内で毎時300~195マイクロシーベルトを確認した。

 文科省の森口泰孝文科審議官は「一般的には距離が離れれば放射線量は減るが、風の流れなどの影響で必ずしも距離と線量の関係は一致しない」と説明した。健康への影響は「コメントしないようにと首相官邸から指示を受けている」とした。

 山形市の放射線量が16日午前3時に過去15年間で最高の0・114マイクロシーベルトとなったことが、山形県の調査で分かった。県によると、昨年同時期の平均値の約3倍。午前10時までに0・073マイクロシーベルトに下がったという。

 長野県も16日、長野市で15日夜、昨年度の平均値の約2・8倍となる1時間あたり0・1070マイクロシーベルトを検出したと発表した。16日午前は同0・09台で推移している。

 茨城県北茨城市で16日午前11時40分、通常の300倍程度の毎時15・8マイクロシーベルトの放射線量を記録したことが同県の観測で分かった。原子力安全対策課によると、観測点は同市役所。2011/03/16 14:03 【共同通信】  


【全遺体の火葬は困難、一部自治体が土葬検討始まる
 警察庁、厚労省、自治体が、収容された遺体の処遇を廻り迅速な対応を迫られている。警察庁は検視と身元確認迅速化を急いでいる。全国の刑事部隊と地元県警を合わせ1050人が担当しているが収容される遺体の数に対し、検視が追いついていない。身元が分からない場合でもいたずらに調査に時間をかけず、速やかに市区町村長に引き渡すよう指示。その際、写真撮影や身元確認に必要な指紋・掌紋、DNA型の採取、着衣・所持品の確保なども求めている。自治体は全遺体を火葬するのは極めて困難な状況から土葬の方向で検討を始めている。阪神大震災のケースにならい、死体検案書があれば許可証がなくても火葬、埋葬ができるよう14日付で被災地の自治体に通知した。埋葬できる場所は法律で「墓地」に限られているが、墓地の許認可権は県や市町村に与えられており、自治体が場所を決めて墓地の許可を出せばすぐに可能になる。厚労省によると、福島県は火葬場の損壊が比較的少なく、火葬で対応する意向を示しているが、宮城県は埋葬を採用する方向で検討。埋葬する場合は、個人が特定できるよう一人ひとり土葬し、場所も分かるようにするとしている。

【枝野官房長官が買いだめ批判
 枝野官房長官が、被災地以外の人に対してガソリンなどの買いだめをしないように要請する。

【政府が4月の統一地方選の一部延期法案を閣議決定する
 政府が4月の統一地方選の一部延期法案を閣議決定する。

 米民間機関ISISは原発事故でIAEA国際原子力事象評価尺度のレベル6または7に相当と発表。4-事業所外への大きなリスクを伴わない、5-事業所外へリスクを伴う、6-大事故、7-深刻な事故。12日の段階では我が国の原子力安全保安院は4と評価、仏原子力安全局長は6。


 反核医師の会のメッセージ

 福島原発事故はチェルノブイリ事故の被害を越える可能性も
 http://minnie111.blog40.fc2.com/blog-entry-2595.html#ixzz1Gl20JDeG

 Begin forwarded message:

 広島共立病院 青木克明です。反核医師の会では以下の声明を発信しました。

 福島原発事故についての声明
 2011年 3月16日
 核戦争に反対する医師の会(PANW)
             代表世話人 児島  徹、山上 紘一、中川 武夫

 3月11日午後にM9,0という東北太平洋沖大地震は、大津波によって多くの犠牲者を生み出すとともに、東京電力福島原子力発電所原子炉の炉心溶融、爆発を次々と引き起
こし、放射能汚染の濃度と範囲を広げました。ことに1号原発3号機はプルサーマル発電でプルトニウムを使用しており、拡散した場合の危険は計り知れません。未曾有の大震
災で住まいや家族を失った上に被曝の不安にさらされている被災者の苦しみは察するに余りあります。

 巨大地震の下では、世界で唯一、地震多発地帯の上に原発を建設してきた国策が誤りであったことが実証され、我が国の原子力安全神話ももろくも破綻させられ、原発依存の
我が国のエネルギー政策の早急な大転換・見直しが迫られています。またチェルノブイリ原発事故を想起させる今回の事故は、世界中からも憂慮の眼で見られています。

 こうした中で看過できないことは、テレビをはじめとする報道機関が、原発の放射能汚染の危険をレントゲン撮影の放射線量と比較するキャンペーンをしていることです。ウ
ラン、プルトニウム、セシウム、ヨードなどの放射性同位元素による原発汚染の危険性を無視することは容認できません。

 私たち、核戦争に反対し、核兵器廃絶をめざす医師・医学者は、今回の未曾有の大地震の被災者に対して心よりお見舞い申し上げ、出来る限りの支援活動に取り組むとともに
、原発事故について政府と東京電力に以下のことを当面対策として強く求めるものです。

1、福島原発事故に関わる正確な情報を迅速に収集し速やかに公表すること。
2、事故処理に全力を傾け事態の拡大を防止すること
3、国内備蓄のヨウ素剤の活用など、住民の被曝拡大防止と被曝者にたいする適切な治療を迅速におこなうこと。

(転載終わり) 
 ココログhttp://www.cocolog-nifty.com/ Powered by TypePad

 「★阿修羅♪ > 自然災害16 」の「大事件の時にメディアやネットで使われる煽動や詭弁の手法」を転載する。
東北関東大震災地震では、メディアなどの使う煽動テクニックやマニュアルの多くを知る事ができた。以下に現時点で分かった方法論をのべていく。

 1. 「国民が不安になるようなことを言うな!(書くな!)」

 これは、いたるところで見られた詭弁だった。政府発表の語尾に必ず「念の為」がついていたのにはじまり、ネットでも、まちBBSの福島県、宮城関連スレッド mixiの被災者関係のコミュニティ http://mixi.jp/view_community.pl?id=5522
501
 や、mixiの個人日記や個人ブログのコメントなどでも見られた。ちょっとしたことで「けしからん」と騒ぎたてることで一種の言論統制に近い状態が作りだされていた。

 一方でそんな不安を煽るような「けしからん」内容が何故かフランス大使館のホームページに載っていたりする不思議に気がつく人もいたようだ。この詭弁に非常に良い反例を与えてくれるのが大邱地下鉄放火事件だ。しかしgoogleで検索しても検討違いの情報しか出てこない上に、Wikipediaの記述も、この事件で多くの死者が出た理由(事件当時に話題になった乗客の異常な行動)にまったく触れていないという情報隠蔽の徹底ぶりが観察された。

 Wikipedia大邱地下鉄放火事件
 http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%A4%A7%E9%82%B1%E5%9C%B0%E4%B8%8B%E9%89%84%E
6%94%BE%E7%81%AB%E4%BA%8B%E4%BB%B6

 Wikipediaに書かれていない内容を補足すると、この火災事件は、乗客がアナウンスでそのままお待ちくださいと言われて、そのまま待ってたら煙で死んだ、という事件だ。乗客はアナウンスを無視して窓を割って逃げれば死なずにすんだ。何故それをしなかったのかの理由がWikipediaにはまったく書かれていない。この理由についてはgoogleで普通に検索しても出てこないが、事件当時に話題になった内容をよく反映した記事は以下で読む事ができる
 http://www.bo-sai.co.jp/bias.htm
 http://www.hikoshima.com/bbs/hikoshima/102125.html

 この情報隠ぺいの徹底ぶりから推測すると、この方法論は今後も何度も使われると思われる。このサイトは大邱地下鉄放火事件と平常化バイアスという用語を覚えておけばみつけることができるので、心のどこかにとどめておくといいかもしれない。

 2. 「解決策を示せないなら情報を書くな」

 以下はmixiの東北関東大震災地震コミュニティという所で放射能について情報交換していたトピックです(削除されたものを復元しました) 。特にTazという人の発言に特に注目してください。

 http://d.hatena.ne.jp/mytestdone/files/httpmixi.jpview_bbs.plid%3D60775740-comm_id%
3D5522501-page%3Dall.html

 このTazという人が様々な詭弁のテクニックを使用しています。前述の「国民が不安になるようなことを言うな!」もよく使っているるが、それよりもよく使うのが、このフレーズです。

>では避難範囲、避難方法、ガソリンの入手方法、
>公共交通機関のルートなどの具体的な提案をしてください。

 この詭弁の矛盾が238番目の発言で分かりやすく説明されています。

 >回避方法がないと情報伝達をしてはいけないということをまず立証してください。

 一行で反論できる内容ですが、放射能漏れなどの緊急時に使うと、情報の拡散を反日ぐらいは止めることができます。この反論方法を心のどこかにとどめておくといいかもしれません。

 このわかりやすい反論は、このトピックを管理者が削除することになった大きな原因であるとも思われます。Tazという人と管理者は別人なのに何故トピック(スレッド)を削除できるのかについては後で述べます。

 3.ミリやマイクロなどの単位ごまかし

 mixiの東北関東大震災地震コミュニティはmixi内で、この地震を扱う最大人数のコミュニティのようです。大人数が見ているだけあって様々な煽動詭弁方法を見る事ができました。前述の詭弁で圧力を与える事で、様々な発言を自主削除等に追い込むことができるようです。この圧力を加えられた情報というのはどんな情報だったのでしょうか。様々な情報が圧力を受けましたが特に注目したいのは、放射能の大きさと健康被害の関係そしてミリ、マイクロなどの単位の情報です。このミリ、マイクロなどの単位をつかったごまかし報道については以下が指摘されています。

 http://uekusak.cocolog-nifty.com/blog/2011/03/post-dd27.html
 テレビ朝日は400ミリシーベルトの放射線濃度を4万マイクロシーベルトと報道したが、40万マイクロシーベルトの誤りである。私は直ちにテレビ朝日に誤りを指摘する電話を入れたが、テレビ朝日は訂正を放送しなかった。

 前述のトピックの削除直前のバックアップ
 http://d.hatena.ne.jp/mytestdone/files/httpmixi.jpview_bbs.plid%3D60775740-comm_id%3
D5522501.html

の478番目の発言でこれを指摘しています。おそらくこれもトピックが削除された原因の1つではないかと考えられます。

 4. コミュニティ破壊

 これはmixiでは以前からよく見られていた現象です。mixiだけでなく2chや個人掲示板などでも見たことがあります。前述の管理人でないTazという人が何故スレッド(トピック)の削除ができるのかという問題とも関連します。

 地震などの何か大きな事件が起きると、必ずその情報をまとめる掲示板やWikiなどが事件から数日以内に作られます。例えば、児童ポルノ法、海外エロゲー規制、レイパーランチ事件、国籍基本法改正など様々な事件でそのようなまとめサイトやコミュニティが作られました。

 まとめサイトは、最初いろいろな人が作ります。しかしなぜか他のサイトがネガキャン等で消えていって数日で1か所に集積されるようになります。そのネガキャンとしては例えばこのなものが見られます。

 手繋ぎ隊とかmixiは池沼ばっかりでワロタwww
 http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=60819395&comment_count=259&comm_id=44741

 http://mixi.jp/view_community.pl?from=activity&id=5523260&&mhome=1
 【手を繋ごうプロジェクト】に対して一部で批判の意見が挙がったので、コミュ名を【手を繋ごうプロジェクト】から【自分たちが「今」出来ること】に変更しました。

 mixi 管理人乗っ取り で検索すると他の似たような事例を見つけることができます。似た現象は、まとめWikiの管理人争いにも見られます。

 共通する流れはだいたいこのようになっています。

 事件などで助け合おうと思って集まった人達が、情報交換の場所(掲示板など)を作ります。その掲示板やmixiのコミュニティに荒らしが現れます(荒らしが執拗すぎる等で)管理人が何か不手際を起こします不手際を起こさない場合は個人攻撃が行われます。
 例:
 管理人がゲイと連呼されて交代したコミュニティの例 
http://mixi.jp/view_community.pl?id=17

 よく理由がわからないけど、適当なことを連呼してたら印象が悪くなった例 
http://mixi.jp/view_community.pl?from=activity&id=5523260&&mhome=1

 結果的にネガキャンされなかった掲示板だけが残り(助け合う人の集まりでネガキャンが起きること自体が不自然なのですが)、ある特定の情報以外を書き込むと(今回の地震の場合は政府発表以外の情報)管理人に削除されるこのような掲示板がだけが残ります
 http://mixi.jp/view_bbs.pl?id=60761973&comm_id=5522501

 補足:

 管理人に削除された過去ログは以下で復元できます。キャッシュの上書きに注意しさえすれば以外と簡単です。

 google chormeの場合、削除されたトピックはこの方法で復元することができます。
 http://blog.livedoor.jp/r_c_3/archives/50694668.html

 めんどくさそうに見えますがやってみると10分ほどで復元できます。もしスレッドや過去トピックの削除が行われたら復元に挑戦してみましょう。

 firefoxなど他のブラウザでも

 firefox cache 復元

 で検索するとキャッシュからの過去ログ復元方法が出てきます。

 firefoxの場合
 http://www.xucker.jpn.org/pc/firefox/cacheviewer.html

 を使うと良いようです。キャッシュの上書きを防ぐためにネットワークを切断してから、右クリック保存をすると良いようです(きちんと検証していませんが多分できそうです)。(私が確実に検証しているのははgoogle chormeだけですので念の為に補足します)

01. 2011年3月16日 16:03:43: qMgd17wAMA
災害時に不安を煽れば助かったはずの事件:大邱地下鉄放火事件
http://www.asyura2.com/09/jisin16/msg/515.html

投稿者 my.test.done 日時 2011 年 3 月 14 日 16:07:17: nh3G/e53Vu8.Q

08. 2011年3月14日 22:42:53: AYukJaLOhY
8階から飛び降りて生存している人もいたから、8階からでも冷静に階段使うことなく直接飛び降りればいい、って意見だな。自分は遊びで3階から飛び降りるのが怪我しないギリギリのラインだったな。もっとも2階から飛び降りて、手のつき方悪くて骨にヒビ入れたこともあるが。


 「★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK110」の「副島隆彦:まだ大惨事が迫っています。大切なのは、上に立つ人間たちが、責任を取る、という思想です。-c」を転載する。

 「副島隆彦の学問道場」http://www.snsi.jp/ 「重たい気持ちで書く掲示板」より
 
 [254]まだ大惨事が迫っています。大切なのは、上に立つ人間たちが、責任を取る、という思想です。副島隆彦
 投稿者:副島隆彦 投稿日:2011-03-16 18:43:24

 副島隆彦です。 今は、2011年3月16日(水)午後5時過ぎです。大切なのは、上に立つ人々(国家の指導者、責任者、官僚たち)が、責任をとって、立派に切腹(せっぷく、ハラキリ)をする、ということです。責任者たちが、福島第一原発の現場に行って、陣頭指揮を取るという、ことです。 東電の 下請けの 作業員や、消防や、自衛隊の 決死隊だけを見殺しにして、自分たちだけは、30キロ、50キロまで、避難するというのは、間違っている。私たち、日本人は、こんな、ひどい 指導者たち、責任者たち の下で、殺されてゆくのです。あとあとの、日本国のために、私は、責任者が、国民のために、進んで死にに行く、という 思想を、日本人すべてに、教えます。 

 本当に優れた野戦軍の指揮官、師団、方面軍の司令官は、後方(こうほう)退いてはだめだ。全軍の士気にかかわる。東電の幹部たちは、全員が、原発の現場に行くべきだ。 作業員たちだけを死なせてはならない。私は、あなたたちの付添ででも行く。どんなひどいことになろうとも、私たち、日本人は、決死隊となって、今、現場の作業で、死んでゆきつつある人々のことを、一番、大事にしなければいけないのです。

 ことここに至って、私たちに何ができるのか。今、日本国民は、東北の被災地の被災者たちを含めて、テレビを見ながら、大きな不安の中で、生きている。 本当に、日本民族の 存亡の 危機である。私は、自分が知っている限りのことを書きます。 そして、東京の都心で、政治家(国会議員)たちに働きかけることにしました。 私が、今朝、平野貞夫(ひらのさだお)氏(前参議院銀)と話しましたとおりです。

 このことは、「今日のぼやき」の方に、今朝、載せました。今、平野氏を中心にして、政治家たちが 集まって、急いで、「国家非常事態法」という法律を急いで、国会を開いて、作って、そして、福島の 福島第一原発の 現場に、次々に、消防と 自衛隊と 東電の社員たちを、送り込んで、もう、逃げようもない、死ぬことを覚悟で、高濃度の放射線の拡散(まき散らし)を少しでも、阻止する為の、日本人の最後の 努力をするために動きます。国家非常事態法 ができて、非常事態本部 を作って、命令系統を一元化して、これから起きる最悪の事態に、備える。そして最悪の事態になっても、国家の命令系統が動けるようにする。 

 昨日、15日に、書いた通り、私は、時期が来たら、福島の原発の現場に、自分自身が、陣頭指揮をする覚悟を決めて、行きます。そのための 最低限度の 法律のようなもの、行政命令でもいいから、政府からもらいたい。それがないと原発の現場にまで行けない。

 もうメルトダウン(炉心溶融)が起きていることは、専門家たちも認めている。一号機から4号機どころか、運休している5、6号機も、燃料棒の 温度が上がっているという。「燃料棒だけ、取り出して、処理できないのか」と聞いても、すでに、温度が高くで、移すこともできないようだ。 2号機で、15日の朝の8時から騒がれたように、サプレッション・ルーム(圧力抑制室)が破損して、気圧がさがった。そして、そこから、放射能が、どんどん漏れ出している。 燃料棒(4メートルぐらい)が、水面から2.7メートルも露出している。空焚き状態になっている。 その周りの格納容器という 強固な圧力釜のような防護容器 自体が、底の方に、燃料棒が熔けて落ちて来つつあるようだ。こんな危険な状態が、16日の夕方の今も続いている。

 そして、4号機が、再出火して、建屋(たてや)の上部に置いてあった、外した燃料棒や拝跪燃料が、また燃え出している。それを、自衛隊の輸送ヘリコプターが、上から、ホウ酸入りの水を掛けている。 米軍の支援は、もう、昨晩(15日の夜)に消し止めたようには、助けに来てくれない。

 米軍の 空母ロナルド・レーガンなどの 艦隊は、すでに、三陸沖を北のほうに避難したようだ。自分たちが、被曝するのを嫌って、逃げた。外国が、私たちを助けてくれることはない、ということだ。 もし、横田米空軍基地や、 横須賀の米海軍からも、米軍が避難して脱出するというのから、もう、二度と、日本の領土に帰って来るな。もう、日米安保条約は、おしまいだ。廃棄する。何の権限もない、私、副島隆彦が、そのように日本人の総意として宣言する。

 東電の作業員たちの多くが、現場から逃げ出した。今、大事なのは、消防隊だ。原発の災害出動用の消防隊が、全国から動員されて、現場にいるだろう。消防が、電源車を持って行って、ポンプ車を動かして、海水を、4つの原発の中に、注入する作業を、何かあっても続けなければ、格納容器を、冷却することは出来ない。現場の消防隊は、もう、死ぬことを覚悟しているだろう。偉い人たちだ。私たちは、本当に、身を挺して、私たち日本国民の為に、決死の入水作業をやっている。 10分置きに、鉛(まなり)で出来た避難室に入って、放射能汚染を洗いながら、そして、また、現場にゆくことを繰り返している。ポンプ車と、給水管を持って、海水を流し込む炉心冷却の作業を、 やっている。

 どれぐらいの交代制でやっているのか、どれぐらいの人員を動員しているのか、分からない。政府は、急に、「250ミリ・シーベルト毎時(250mSv/h )までなら、被曝としても大丈夫な値だ」と、基準値を変えた。全国の46基の原発を動かしている 技術者たちの中からも、志願して(会社の要請に応じて)事故の現場に行っている、電力会社の 社員たちがいる。 あとあと生き残った日本人たちは、彼ら勇気ある 殉職者を、長く褒め称えてほしい。 このひとりのことも、 記事を、16日、今日の「今日のぼやき」に載せた。

 まさしく、今、極めて危険な事態になっています。メルトダウンのあとの、臨界(りんかい)が起きたら、これは、核爆発の 一番、ゆるやかなものが起きることになる。濃縮度が緩いから、核爆弾の破裂のようにはならない。それは、私も分かる。しかし、1号機から6号機までも、核燃料がある。このことの恐ろしさを考えると、本当に、ゾッとします。

 菅直人首相が、昨日15日、朝の5時から8時まで3時間、東電の 本社に乗り込んで、東電の幹部たちを怒鳴っていた。 「東電が、原発現場を放棄し、避難したら、東電は潰れる」と言った、と新聞記事に出た。菅直人が、パニック障害を、起こして倒れて、それから、水蒸気爆発一個が、起きて、それで、本当に、日本の指導層が、あわてて、血相を変えたら、そのときが、本当に、 国家非常事態の、緊急本部と、救国委員会作る時だ。

 東電の経営陣の長年のひどさの ことなど、もう、言っている暇はない。大事なことは、「上に立つ者たち」が、しっかりと、腹を切ることだ。今の日本から、上に立ち責任者たちが 腹切り(ハラキリ)をする 思想がなくなった。このことが、私たちの日本の悲劇なのだ。

 私、副島隆彦は、決死隊を作って、死ぬ気になって、日本国民の為に、福島の原発の現場にまで行く、と決めたのは、せめて、自分だけでも、ハラキリの思想を実践してみせる、と決めたからだ。 上に立つ者たちが、あまりに、ふがいない。だらしない。東電の社長は、テレビに顔を出すことさえない。 

 原発の管理責任者たちの、部長クラスのような、人間たちばかりが、出てきて、6日目で、憔悴しきっている。 経産省の 原子力安全・保安院の 官僚たちも、中間管理職のような者たちばっかりだ。 おそらく、政治家(国会議員たち)も、政権の内閣の政治家たちも、自分が責任を取って、腹をくくって、現場で、陣頭指揮をして、そして、きちんと死ぬ、という態度に出ない。

 そして、下っ端の作業員と、下士官クラスの、責任を感じている人々だけが死ぬ。 このことが、日本国の真の悲劇なのだ。 私は、ひとりで慟哭(どうこく)している。  いつも、いつも、庶民、大衆だけが、無残に殺されてゆく。あの先の戦争の時もそうだった。生き残った、恥知らずの、将軍たちや、官僚たちが、敗戦後も、威張って、また、この国を作っていった。今度は、アメリカの子分、属国になってだ。

 もう、計画停電で、私の、このPCも、使えなくなり、アップロードできなくなる。だから、ここまでにします。 私は、東京で動けるだけ動いて、政治家たちが、それでも、何も決断できなければ、そのときは、いよいよ 自分だけで、決めて動きます。私と一緒に、現地に、トラック運転手でも、やりに行ってくれる人は、今から、どれだけの大参事になって、大凶事になっても、日本国民の為に、私たちが、やるべきことを、最後まで、やりましょう。 若い人たちを守るために、私たちに出来るだけのことをしましょう。本当に 地獄の淵を、目下、彷徨(さまよ)っている日本国に 幸運あれ。副島隆彦拝


 「★阿修羅♪ > 原発・フッ素7」の「福島第一原発のGE構造設計者は欠陥構造を指摘、35年前に造反退社。米空軍所有冷却液搬送中止の謎(sunshine)」を転載する。

 かつて阿修羅の常連投稿者だった sunshine さんのブログから福島第一原発に関する貴重情報を転載。

 ==============================================

http://ameblo.jp/sunshine-berkeley/entry-10832106895.html

2011-03-16 10:27:54
福島第一原発のGE構造設計者は欠陥構造を指摘、35年前に造反退社。米空軍所有冷却液搬送中止の謎
テーマ:社会
(by sunshine)


福島第一原発は米・GE(ゼネラル・エレクトリック社)が1975年に構造設計、建設したものだが、この時の構造設計者3人、Dale G. Bridenbaugh 、Gregory C Minor 、 Richard B. Hubbard は、構造上の欠陥があり、建設するのは危険だと会社側に進言して、それが認められず、退職していた。ABCテレビは3月15日、Dale G. Bridenbaugh 氏のインタビューを放送した。

GEは「40年間も安全に稼働しており、構造上の欠陥はなかった」との声明を発表しているが、これをそのまま信じる人もいないだろう。

時間がないので原文貼り付けのみにて。

http://abcnews.go.com/Blotter/fukushima-mark-nuclear-reactor-design-caused-ge-
scientist/story?id=13141287&page=1

Fukushima: Mark 1 Nuclear Reactor Design Caused GE Scientist To Quit In Protest
By MATTHEW MOSK
March 15, 2011

Thirty-five years ago, Dale G. Bridenbaugh and two of his colleagues at General Electric resigned from their jobs after becoming increasingly convinced that the nuclear reactor design they were reviewing -- the Mark 1 -- was so flawed it could lead to a devastating accident.

Questions persisted for decades about the ability of the Mark 1 to handle the immense pressures that would result if the reactor lost cooling power, and today that design is being put to the ultimate test in Japan. Five of the six reactors at the Fukushima Daiichi plant, which has been wracked since Friday's earthquake with explosions and radiation leaks, are Mark 1s.


http://news.yahoo.com/s/nm/20110315/wl_nm/us_japan_quake_engineer
Japan reactor design caused GE engineer to quit

NEW YORK (Reuters) – A General Electric Co engineer said he resigned 35 years ago over concern about the safety of a nuclear reactor design used in the now crippled Fukushima Daiichi plant in Japan.

Dale Bridenbaugh said the "Mark 1" design had "not yet been designed to withstand the loads" that could be experienced in a large-scale accident.

"The problems we identified in 1975 were that, in doing the design of the containment, they did not take into account the dynamic loads that could be experienced with a loss of coolant," Bridenbaugh told ABC News in an interview. "The impact loads the containment would receive by this very rapid release of energy could tear the containment apart and create an uncontrolled release."

------
なお大震災直後の3月11日(米東部時間)、クリントン国務長官は、空軍所有の"非常に価値ある”クーラント(冷却剤)を、福島に運ぶよう指示、これを搬送したとの報道もあったが、

------
http://online.wsj.com/article/BT-CO-20110311-711500.html
MARCH 11, 2011, 12:23 P.M. ET
Clinton: US Has Sent Coolant To Japan Nuclear Plant -Reuters

------
http://articles.economictimes.indiatimes.com/2011-03-12/news/28683857_1_nuclear-
plants-nuclear-power-nuclear-reactors

US delivers coolant to quake-hit Japan's N-plant
Washington: The US has transported coolant to a Japanese nuclear power plant affected by the massive earthquake, as it quickly moved naval and air assets along with humanitarian relief material for the tsunami-hit areas of the country.

-----
その後、日本政府はこれを辞退してきたので、クリントン長官はこれを取りやめたとの報道があった。

-----
http://nz.news.yahoo.com/a/-/world/8998683/u-s-did-not-deliver-coolant-to-japan-
nuclear-reactor/

WASHINGTON (Reuters) - The U.S. military did not provide any coolant for a Japanese nuclear plant affected by a massive earthquake on Friday, U.S. officials said.

Secretary of State Hillary Clinton earlier had said that U.S. Air Force "assets" had delivered "some really important coolant" to a Japanese nuclear power plant.

One U.S. official said he believed Clinton was told Japan had requested the material, that the United States had agreed to provide it, and that an operation to do so was under way.

Ultimately, however, Japan did not need assistance from the United States but Clinton did not appear to have been updated before she made her public remarks.

"We understand that ultimately the Japanese government handled the situation on its own," said another U.S. official, who spoke on condition of anonymity.

-----
一説では、すでに福島原発は手がつけられないほど破壊が進んでおり、この”非常に貴重な冷却剤”を使用しても、終息は困難との判断から、日本政府は断ってきたのではないかとの推測もある。

==============================================

【関連エントリー】

2011-03-13 12:04:00
米専門家:福島原発事故はスリーマイル島、チェルノブイリの原発事故に匹敵する可能性が大
http://ameblo.jp/sunshine-berkeley/entry-10829307803.html


 「★阿修羅♪ > 自然災害16」の「アメリカは日本の発表(マスコミ解説も含めて)が情報統制されている事を知っている」を転載する。
医療被曝や自然放射線と対比して今回の事故の影響を評価する人がいますが、不適切です。それらの放射線量はほとんどγ線の外部被曝で、原発事故で主に問題となるのはα線、β線の内部被曝。琉球大学名誉教授矢ケ崎克馬の解説
http://www.cadu-jp.org/data/yagasaki-file01.pdf
東京電力は、γ線量しか公表していない。
http://hmatsuba.air-nifty.com/fukushima1F20110316.pdf

すでにアメリカは、日本政府、東京電力(日本のマスコミ報道も全部)の発表は信じていない事がわかる。
アメリカは、日本が出す情報が信頼に値しない事を知っているので独自にグローバルホークなどを出して調査を開始している。
すでに軍事偵察衛星で福島原発の被害状況がチェルノブイリ級(レベル7)に達している事を百も承知している。
http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=a.7IR.bN5zPc

在日米国大使館、福島原発から約80キロ以内の米国人に避難勧告

3月16日(ブルームバーグ):在日米国大使館は東日本大震災で被害を受けた福島原子力発電所から半径50マイル(約80キロメートル)以内に住む米国人に避難または屋内退避の勧告を出した。放射線を被ばくしないよう予防措置を講じた。

  ルース駐日大使は声明で、放射能汚染のリスクや天候、風向き、風速など理由に挙げた。

  カーニー米大統領報道官は在日大使館の声明発表直後の16日午後にワシントンで記者団に対し、避難勧告について、米原子力規制委員会(NRC)の分析結果に促されたものだと説明。NRCが日本の「深刻化する状況を独自に分析」した結果を受けて、米国は日本政府のガイドラインよりも広範囲に避難勧告を発表したとし、「日本にいる米国民の安全と安心を非常に憂慮している」と述べた。

http://www.asahi.com/international/update/0317/TKY201103170049.html

米軍、原発80キロ以内に立ち入り禁止 国防総省
2011年3月17日4時41分

【ワシントン=望月洋嗣】米国防総省のラパン副報道官は16日、東日本大震災の救援活動にあたる米海軍などの要員に対し、福島第一原発の半径約80キロ以内への立ち入りを禁止したことを明らかにした。「救援活動に際しての米兵の安全を確保するため」としている。

 日本政府は同原発から半径20キロ以内には避難を、20キロから30キロ以内では屋内退避を指示している。国防総省は、航空機を運用する兵士らには、同原発から約112キロ以内に近づく際は、ヨウ素剤を服用することを義務づけた。

http://mainichi.jp/select/world/news/20110317ddm007040046000c.html

東日本大震災:米軍無人機、被災地上空で情報を収集


米空軍が日本政府の要請を受けて最新鋭の無人偵察機「グローバルホーク」を被災地周辺に飛行させていることが分かった。毎日新聞の取材に16日、在日米軍が明らかにした。米軍は「被災地支援のため現地情報を収集して日本政府と共有している」としている。

 在日米軍などによると、グアムのアンダーセン空軍基地配備のグローバルホーク(翼幅約40メートル、全長15メートル)が「震災の数日後から」(在日米軍)、被災地周辺を24時間体制で飛行。搭載する高性能カメラで現場を撮影し、ビデオや写真を日本政府側に提供すると共に、分析を進めているという。【大治朋子】

東日本大震災:神戸から支援 中学全校が義援金集め
社説:東日本大震災 的確なリスク情報を
社説:東日本大震災 物資はまず被災地に
東日本大震災:東海でも給油制限 ガソリン品薄感
東日本大震災:「東海は供給力で貢献を」日銀名古屋支店長

毎日新聞 2011年3月17日 東京朝刊


2011.3.17日

【自衛隊ヘリが、福島第1原発に対し上空から放水】
 午前、自衛隊ヘリが、福島第1原発に対し上空から放水する。北沢防衛相が「今日が限度であると判断し、決心した」。

【円相場が最高値を更新】
 円相場が一時最高値を更新する。野田財務相「様々な思惑で神経質な動きが出ている」。

【菅首相が、オバマ米国大統領と電話会談】
 菅首相が、オバマ米国大統領と電話会談する。オバマ大統領「あらゆる支援を行う用意がある」。

【海江田経産相が大規模停電の恐れをコメントする】
 午後、海江田経産相が、記者会見で、「予測不能の大規模停電が発生する恐れがある」とコメントする。

【首相が、仙石代表代行を官房副長官に起用する】
 夜、首相が、仙石代表代行を官房副長官に起用する。藤井副長官は首相補佐官に転出する。

【政府はなぜ避難所に食料やガソリンを届けられないのか(日刊ゲンダイ)】

 2011.3.18日付け日刊ゲンダイは次のように記している。
 http://gendai.net/articles/view/syakai/129460

 大地震や津波災害の場合、国や県が物資を確保し、各市町村に送るのが一般的だ。今回の地震でも、農水省は岩手や宮城など東北5県に対し、計273万食分の食料と計178万本の水を 断続的に運んでいると説明している。しかし、現地には満足に届いていない。一体どこに“消えた”のか。「物資は市町村に運ばれた後、各避難所に渡る仕組みでした。しかし、今回はあらかじめ決めていた運搬ルートが混乱し、計画通りに進まなくなったのです。道は廃材でふさがり、避難場所だった公民館なども津波で流されたため、自主的な避難場所がアチコチにできて、手が回らなくなった。さらに運搬車のガソリンも尽き、人手も不足。物資はあっても『届けられない』状況になったのです。釜石港や花巻空港などに物資は届いているのですが……」(福島県のNPO法人ボランティア)。

  大地震で道路が寸断されることくらい、危機管理のイロハなのに、対応がまったく前進しないのだ。陸路がダメなら空路があるじゃないか。現地には災害派遣では過去最大となる約7万6000人もの自衛隊員がいるのだ。ヘリや偵察機を飛ばして避難場所を特定し、集中投下すればいいじゃないか。軍事ジャーナリストの世良光弘氏は「小松基地にあるC130輸送機を飛ばして、食料などの物資をパラシュートで投下すればいい」と提案する。山間地で輸送機が難しいならヘリでもいい。日本は文明国、経済大国だ。やりようはいくらでもあるのに、このブザマは何なのか。軍事ジャーナリストの神浦元彰氏がこう言った。「地震発生から1週間も経って救援物資が届かないのは異常です。本来は政府がもっと素早く『ガソリンはこのくらいを確保しろ』『医薬品は何々を用意しろ』と指示し、輸送ルートを決める。その上で、避難場所まで誰がどう運ぶのかといった細部に落とし込む。それが明確でないから、個々人が勝手に『これを送ろう、あれを送ろう』と動き、道路は大渋滞、ガソリンも足りない事態になるのです。要するに政府の統制が取れていないのです」。石油連盟の天坊昭彦会長は17日の会見で、政府の指導で緊急用車両に無制限供給してきたガソリンを一般に振り分けることを明かした。菅首相の命令で警察や自衛隊にばかり燃料を回していたから、一方ではダブつき、被災地が深刻なガソリン不足なのだ。何をやってもダメな菅首相。天災に人災が加わっているのだから、被害が底なしになっていくのも当然だ。


【燃料不足、物資届かず】
 3.17日、多数の被災者が避難所でギリギリの窮乏生活を強いられる中、全国から寄せられた支援物資が届かない。現場を調べてみると、燃料不足を始め、道路や港湾の破壊、ドライバー確保の難しさなどが背景にある。

【佐藤栄佐久前福島県知事考】
★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK110」の「佐藤栄佐久前福島県知事は「反原発派」だったから逮捕されたのか 福島原発事故隠蔽で国と対立した直後に捜査 {伊藤博敏」を転載する。

佐藤栄佐久前福島県知事は「反原発派」だったから逮捕されたのか 福島原発事故隠蔽で国と対立した直後に捜査 {伊藤博敏「ニュースの深層」 現代ビジネス [講談社]}


 炉心溶融のメルトダウンへ向けて、カウントダウンを続けているかのような福島原子力発電所---。

 その根源的問題が、国と電力会社が一体となって「安全神話」を撒き散らし、国民の声を聞かずに原子力政策を推進、事故が発生してもまず隠ぺい、真摯な事故対応を怠ってきたからだと指摘していた人がいる。

 佐藤栄佐久前福島県知事である。

 佐藤氏は、06年10月、木戸ダム建設工事に絡んで、ゼネコンの前田建設工業、サブコンの水谷建設から賄賂を受け取ったという収賄罪で逮捕起訴され、一審で有罪判決を受け、控訴したものの覆らなかった。

 「冤罪」の声もある事件については後述しよう。ここで強調したいのは、佐藤氏が、09年6月の高裁判決後に上梓した『知事抹殺』(平凡社)で、2章を割いて「国の原子力行政との戦い」を訴えていることだ。

内部告発の調査を電力会社に「丸投げ」
 佐藤氏は、まるで今日の事態を想定していたかのようである。

「この事故で、強烈な教訓として残ったのは、『国策である原子力発電の第一当事者である国は、安全対策に何の主導権もとらない』という『完全無責任体制』だった」

 この事故というのは、1989年1月6日に発覚した福島第二原発3号機の部品脱落トラブルである。原子炉冷却水再循環ポンプ内にボルトや座金が脱落、それが原子炉内に流入していた。前年暮れから3回も警報が鳴っていたのに東電は事故を隠し続け、1月6日の異常警報でようやく県に報告した。

 佐藤氏は、参院2期を経て、知事に就任2年目のこの事故で、原発が抱える根源的問題を直観、原発や原子力行政を学び、その在り方に批判的になっていく。
それが頂点に達したのが、2002年8月29日、経済産業省原子力安全・保安院から県に送られてきた18枚のFAXだった。

 そこには、「福島第一・第二原発で、原発の故障やひび割れなどの損傷を隠すため、長年にわたって点検記録をごまかしてきた」と、書かれていた。

 炉心を支えるシュラウドと呼ばれる重要部分の損傷まで隠ぺいしていた事態に、国民は驚き呆れ、東電は平岩外四、那須翔、荒木浩、南直哉の歴代社長が総退陣、恭順の意を示した。だが、佐藤氏が怒ったのはむしろ国の対応である。

 改ざん隠蔽の事実は、内部告発によって明らかとなったが、それを原子力安全・保安院が受け取ったのは00年7月である。

 保安院は立ち入り調査することなく、「こんな告発があるけど」と、東電に紹介、調査は東電に任せて「調査の結果、告発内容と一致しなかった」という東電報告を受けて、口を拭っていた。

「国と東電は同じ穴のムジナだ」と、書く佐藤氏は、2年も放置した国の責任を重く見て、「本丸は国だ。敵を間違えるな」と、県の担当に檄を飛ばしたという。

「佐藤知事のせいで目算が狂った」
 使用済み燃料を再処理して使うプルサーマル計画を含めた核燃料サイクルに批判的な佐藤氏は、そのプルサーマルを推進する資源エネルギー庁と安全を司る原子力・安全保安院が同居、そこに現場の東電など電力会社が加わって「原子力村」を構成、何のチェック機能もない原子力推進体制が出来上がっていることを危惧した。

 事故も隠ぺいも、その体質が生みだしたものだ---。

 従って、事故を機に、原発を点検に合わせて次々に運転停止、東電管内の17基の原発がすべて停止しても、攻撃の手を緩めることはなかった。

 全基停止中の04年12月21日、『朝日新聞』の「私の視点」で、事故への反省もなく、体質改善の努力もなく、専門家が決めたことを押し付け、原子力政策を推進していることを問題点として訴えた。

 05年夏の電力需要期を迎えても、佐藤氏は運転再開のゴーサインを出さなかった。
『日本経済新聞』(05年6月5日付)が、「運転再開に注文をつける佐藤知事のせいで目算が狂った」と、社説で批判するなど風当たりが強くなるなか、7月10日、ようやく佐藤氏は、東電の勝俣恒久社長と面会、再開を容認した。

 原発行政と東電などに「佐藤批判」が高まるなか、佐藤氏が最後まで許さなかったのは、「譲れない一線を国や関係者が考えてくれなかったからだ」という。

「それは、『事故情報を含む透明性の確保』と、『安全に直結する原子力行政に対する地方の権限確保』である」

「一罰百戒」という検察の思惑
 佐藤氏に対する捜査は、同時期の05年7月に特捜部が捜査着手した水谷建設脱税事件の関連先として始まった。脱税額は約9億円。そのなかには、佐藤氏の実弟が経営するスーツ会社の土地を、水谷建設が相場より約7000万円高い約8億7000万円で購入した件が含まれていた。

 特捜部は、この差額の約7000万円を、木戸ダムを前田建設工業、水谷建設で受注する際の「賄賂」と見立てた。佐藤氏の罪は、実弟の要請を入れ、県に対して「天の声」を発したというものである。

 佐藤氏は、実弟のスーツ会社の経営にタッチしていなかったこと、福島県の公共工事は「天の声」を発する環境になかったこと、などを理由に無罪を主張。だが裁判所は、一度は拘置所内で「天の声」を認める調書にサインをしていることと、実弟に「口利き」の形跡があることなどを理由に有罪とした。

 佐藤氏が原子力行政に、物申していた時、収賄捜査は始まった。そのタイミングの良さに、「国による反原発派知事つぶし」という声があがるのも無理はなかった。

 もちろん特捜部が、「反原発派」だから佐藤氏を狙ったというのはうがち過ぎである。

 安全性に顧慮することなく、地元を含めて国民に「お上のやることだから従え」と強圧的な態度で臨み、事故が起きれば現場(東電など)のせいにして逃げる国(経産省、資源エネルギー庁、原子力安全委員会、原子力安全・保安院)などへの怒りは強いが、佐藤氏は容認派であって反対派ではない。
むしろ特捜部は、「平成の政商」と呼ばれた水谷功氏の脱税事件を起点に、北朝鮮、中部国際空港、東電など、水谷建設絡みの案件のすべてを家宅捜索するという投網方式で捜査着手、そこに引っかかってきたのが佐藤氏の実弟だった。

 政治家(知事)本人は手を汚さず、親族を含む周辺が、"汚れ仕事"を引き受ける---。収賄罪を避けるために一般化していたこの脱法を乗り越えるために、特捜部は「身分なき共犯」で実弟を逮捕、兄に吐かせて事件を組み立てる、という絵を書き、見事にそれがハマった。

 大阪地検事件までは認められていた「捜査の常道」である。その検察の目に佐藤氏は、「一罰百戒」を与えるのに相応しい政治家であり、検察の威信を見せつけるコマであり、実績をあげる材料だった。

 その思惑のなかで、「収賄意識ゼロ」の首長が逮捕されたが、原発行政に厳しい知事がいなくなったのは、経産省にとっても東電にとってもありがたかっただろう。

 「佐藤不在」が、未曾有の原発事故につながったというつもりはない。ただ、「緑の革命」のなかで原発がクリーンエネルギーとして称揚され、厳しい監視役の不在で気のゆるみが生じていたのだけは、間違いあるまい。


 ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK110 」の「放射能による2度目の災禍、2度目の敗戦」を転載する。
 この国は、2度にわたって放射能の災禍を経験した。1度目は広島、長崎を中心に、40万人近い死者を記録した。2度目は現在進行中であり、余震は果てしなくつづき、街には緊急車両のサイレンが鳴り響く。今日で東日本大震災から6日目だというのに、被災地ではまだ何十万人もの人々が生きて救援を待っている。

 ※参考:大震災6日目、なお43万人避難 死亡・不明1万2千人超(共同)

原発の冷却に派遣された自衛隊のヘリも、放射能の強烈さに原子炉まで接近できず、ついにオペレーションを断念したという。
もうダメだ。

 ※参考:陸自ヘリの水投下取りやめ(産経)
 ※参考:
米紙「大惨事の防止をあきらめたように思える」(読売)

被災現場で決死の救出に当たる人々を裏切って、ついそんな弱音も吐きたくなる。ここで、このまま死を待つことにするか。不精が取り得の人間は、そんな消極的な死生観に引きずりこまれそうにもなる。とはいえ、しかし……。

 ※参考:被災地に有志会員をボランティア派遣へ- 日本介護福祉士会(CBニュース)
 ※参考:
東電に“一握りのヒーロー”決死の覚悟でとどまる50人(夕刊フジ)
 ※参考:
警察の殉職者6人 不明は27人に 警察庁(産経)

ここはやっぱり、何ができるかを考えるときだと思い直す。スーパーに残り少ない食品を買いだめに走る、我欲の強い人となるか。それとも空腹を耐え抜いて、薄い財布から義捐金でも捻出するか。災禍は人間を試しているのだろう。

 ※参考:次は「どうぞどうぞ」の『ウエシマ作戦』が発動!?(ガジェット通信) 

これは2度目の放射能に襲われた、2度目の敗戦なのだ。国民に選ばれてもいない我が国の首相は、こともあろうに支持率の低下にたいして、支持率1%になったって首相を辞めないよと言い切り、首相夫人は支持率にマイナスはないからねと夫をはげました。だが、東電と一緒になって大丈夫コールを繰り返したことは国民の記憶に残っている。いや、いまでも東電と一緒に大丈夫コールを続けているが、これで菅首相と首相夫人の首も吹っ飛ぶだろう。べらぼうめ。

2度目の敗戦から、日本は再生するだろうか。この災禍が収まってから日本を襲うのはインフレだろうが、かならず立ち直ると信じている。破壊と死人の山と貧乏人をたっぷり残すはずの日本には、しかし復興のエネルギーが充満するだろう。人々の多くは、それこそ私財を投げ打ってでも破壊からの再興に乗り出すはずだ。と期待する。

そのとき、成熟しつつある日本人の民主主義意識がモノをいう。中国、韓国などの、成長しつつある途上国の力も大きいだろう。ロシアも同じだが、国境がどうのとセコイことはなしだ。火事場泥棒が国際の場で通用するはずもない。

 ※参考:台湾の対日強硬派も応援(産経)
 ※参考:
台湾の救助隊28人、日本へ出発(産経)
 ※参考:
中国が3千元分の援助物質 韓国は救助隊102人を追加派遣(産経)

2度目の敗戦、これをしっかり記憶にとどめておこう。
けっして悪いことばかりではないからだ。
復興を見ずに、充満した放射能で死んでいるかも知れないが。


福島原発で最大のリスクはプールに保管の使用済み核燃料-米専門家 --(ブルームバーグ)
h
ttp://www.asyura2.com/11/genpatu7/msg/310.html
投稿者 梵天 日時 2011 年 3 月 17 日 12:35:12:
5Wg35UoGiwUNk

出典 http://www.bloomberg.co.jp/apps/news?pid=90920008&sid=aIdsHKBAD8Ok

福島原発で最大のリスクはプールに保管の使用済み核燃料-米専門家 --(ブルームバーグ)


月17日(ブルームバーグ):米原子力規制委員会(NRC)のヤツコ委員長は議会証言で、東日本大震災で被災した福島第1原子力発電所の原子炉の一つで使用済み核燃料プールの水が全てなくなり、高レベルの放射性物質が漏れる結果を招いたと述べた。

  ヤツコ委員長の議会証言に先立ち、国際原子力機関(IAEA)や医師、原子力技師らは、福島原発事故による住民の健康への最大の脅威は、プールに保管されている使用済み燃料だと警告した。

  当局者らによると11日の地震と津波で冷却装置が機能しなくなり、3つの原子炉のプールの水温が上昇している。米ロスアラモス国立研究所の元幹部でウィーン在勤の技師、ロバート・ケリー氏は露出した使用済み燃料棒は発火して溶け、大気中に放射線を出す恐れがあると指摘した。使用済み燃料プールは原子炉とは異なり、鋼鉄やコンクリートで包まれてはいない。

  ヤツコ委員長は下院エネルギー・商業委小委員会で証言し、「使用済み燃料プールで水がなくなったと考えられる」と述べ、「放射線量は極めて高く、是正措置を講ずる能力に影響を及ぼしている恐れがある」との見解を示した。

  プールの水は作業員を保護するものだが、元NRCの安全性指導員で米科学者団体「憂慮する科学者同盟」の原子力物理学者、デービッド・ロックボーム氏は、使用済み燃料棒の上部が露出すると、プールの淵にいる作業員は16秒で致死量の放射線を浴びると電話会議で発言した。

  科学者らによれば、水が蒸発して燃料棒が露出すると、燃料棒のウランが保護鞘を溶かして熱や放射性セシウムを放出する可能性がある。その後、ウランは残った水と混ざり、制御できない核反応が始まって大気中に放射性物質が出ていくという。

  ケリー氏は電子メールによる取材に対し、「ウランが水中で溶ければ、ある種の原子炉を作ってしまうことになる。こうした状況でこの原子炉は制御不能となり、核分裂を始めることになる」と回答した。


Re::れんだいこのカンテラ時評913 れんだいこ 2011/03/17
 【「天皇陛下の三陸巨大震災に寄せる御言葉」考】

 2011(平成23).3.16日、天皇陛下が、三陸巨大震災の被災者や国民に向けたビデオメッセージを発表した。天皇陛下がビデオで国民に呼びかけるのは初めて。御言葉の全文は次の通り。
 この度の東北地方太平洋沖地震は、マグニチュード9・0という例を見ない規模の巨大地震であり、被災地の悲惨な状況に深く心を痛めています。地震や津波による死者の数は日を追って増加し、犠牲者が何人になるのかも分かりません。一人でも多くの人の無事が確認されることを願っています。また、現在、原子力発電所の状況が予断を許さぬものであることを深く案じ、関係者の尽力により事態の更なる悪化が回避されることを切に願っています。

 現在、国を挙げての救援活動が進められていますが、厳しい寒さの中で、多くの人々が、食糧、飲料水、燃料などの不足により、極めて苦しい避難生活を余儀なくされています。その速やかな救済のために全力を挙げることにより、被災者の状況が少しでも好転し、人々の復興への希望につながっていくことを心から願わずにはいられません。そして、何にも増して、この大災害を生き抜き、被災者としての自らを励ましつつ、これからの日々を生きようとしている人々の雄々しさに深く胸を打たれています。

 自衛隊、警察、消防、海上保安庁を始めとする国や地方自治体の人々、諸外国から救援のために来日した人々、国内のさまざまな救援組織に属する人々が、余震の続く危険な状況の中で、日夜救援活動を進めている努力に感謝し、その労を深くねぎらいたく思います。

 今回、世界各国の元首から相次いでお見舞いの電報が届き、その多くに各国国民の気持ちが被災者とともにあるとの言葉が添えられていました。これを被災地の人々にお伝えします。海外においては、この深い悲しみの中で、日本人が、取り乱すことなく助け合い、秩序ある対応を示していることに触れた論調も多いと聞いています。これからも皆が相携え、いたわり合って、この不幸な時期を乗り越えることを衷心より願っています。

 被災者のこれからの苦難の日々を、私たち皆が、さまざまな形で少しでも多く分かち合っていくことが大切であろうと思います。被災した人々が決して希望を捨てることなく、身体(からだ)を大切に明日からの日々を生き抜いてくれるよう、また、国民一人びとりが、被災した各地域の上にこれからも長く心を寄せ、被災者とともにそれぞれの地域の復興の道のりを見守り続けていくことを心より願っています。

 要旨を確認しておく。1・一人でも多くの人の救出、2・事態の更なる悪化の回避、3・食糧、飲料水、燃料などの調達による救済を要請している。次に、被災者の自力自活の姿勢を賛辞している。次に、自衛隊、警察、消防、海上保安庁等々の公務的挺身活動、諸外国の救援隊、国内のボランティア組織の労を謝辞している。次に、世界各国の元首からの見舞い電報に御礼している。最後に、日本国民の一億一心の復興を呼びかけている。

 平成天皇のこの御言葉は素晴しい。この文章を平成天皇自身が書き上げたのか、ライターがいるのかどうかは分からない。しかし、一党一派に偏せず全体を満遍なく見渡し、それぞれの要点を明確にし、且つどういう方向に舵取りして行くべきか指針している点で申し分のないメッセージとなっている。我々は、この御言葉を噛みしめるべきである。尊く拝するべきであろう。

 れんだいこがかって属した左派者の中には、天皇と云うだけで打倒対象、批判対象にしている者も少なくなかろう。しかし、れんだいこが反論しておく。天皇制は既成の左派理論では解けない。日本の歴史が育んだン千年来の制度であり、歴史財産であり、護持すべきものである。特に「上が下を思い、下が上を思う王朝楽土」を志向している点で出色のものとなっている。

 諸外国の諸王朝にして、ここまで「上が下を思い、下が上を思う王朝楽土」を志向している例はないか少ないのではなかろうか。それらの王朝は、ネオシオニズム式西欧革命の中で次々と打倒され共和政治に移行した。或いはネオシオニズム勢力に籠絡され変調利用されて今日に至っている。その時勢下で、奇しくも日本の天皇制だけが辛くも維持されて今日に至っていると考えるべきではなかろうか。
 今その皇室が危機に瀕しているいるのは衆知の通りである。これを安易に慶賀する者はネオシオニズムに籠絡された徒輩に過ぎない。そう考えるべきである。これを論証する機会は別稿に譲る。

 興味深いことは、平成天皇は、明治天皇から始まる近代天皇制系譜の中で大正天皇に近いことである。世上では明治天皇、昭和天皇の評価が高く、それぞれ誕生日が祝日化されている。それに比して大正天皇は受難の天皇であり、大正天皇だけ記念祝日化されていない。それは何故か。

 大正天皇は皇位継承後数年にして押し込められた。その理由は、当時のネオシオニズム勢力の仕掛ける好戦的な国家主義化に抵抗したからであった。それ故に脳病を理由に幽閉された。事実は、大正天皇は英明であり、英明である故にネオシオニズム勢力と確執した。これが真相である。この真相を隠して脳病論を吹聴したのが左右両翼の理論家どもであった。この虚構を剥がさねばならない。

 れんだいこが見るところ、平成天皇は、この大正天皇に親和している。親和とは最も近いと云う意味である。その能力が大正天皇に及ぶかどうかは別の問題であるが、大正天皇が目指した天皇の在り方、皇室の在り方を継承しているように思える。それは象徴天皇制であり、たまたま戦後憲法の規定に合うものとなっている。天皇の国事行為がより少なくなれば、より理想に近いだろう。

 そういう意味で、象徴天皇制は平成天皇をして初めて具現していると窺うべきだろう。日本悠久の歴史における皇室の主流は、この象徴天皇制である。してみれば、平成天皇の御代になって初めて本来の天皇制を確立している感がある。ここへ来て皇室の雲行きが怪しいとすれば、せっかく具現化した象徴天皇制が再度危機を迎えていると云うことになる。かく認識したいと思う。これを論証する機会は別稿に譲る。

 日本の天皇制が今後どのように推移するのかは分からない。願うらくは、こたびの天皇談話のように国と人民に温かい眼差しを見せる適宜なメッセージを送り得る主体として存続して欲しい。れんだいこは、かくみなし受け止め、一億一心の呼びかけに仲間入りしたいと思う。

 2011.3.17日 れんだいこ拝











(私論.私見)