上ノ内教官 |
規制庁の上ノ内といいます。先ほど来、ビデオを拝見、確認しましたけども、この線量が3階のFPCポンプ熱交室に影響してるのか、またはFPCポンプ熱交室に何がいるのか、ちょっと線量高くて入れない状況なんですよね。この解明っていうのが、4階から3階に影響してるのか、3階に単独でまた来てるのかっていう、今ここがわからない状況になってます。あと4階にアクセスできないっていうことで、遠くからガンマカメラでしか確認できないっていう状況です。なので、ここが上がった原因ですね、まずは上がった原因、それを解明したいというのが今、目的になっている状況です。以上。 |
金子長官
官房審議官 |
という状況であることを踏まえ、我々側の何ていうか、仮説というか、こういうふうに見えているのはこうだからではないかっていうストーリーが一応あるんですよね。それをちょっと御披露していただいて、議論を始めたほうがいいのではないかと思います。 |
岩永企画調査官 |
規制庁、岩永です。御説明がちょっとその拙かったとは思いますが、そのストーリーとして一つ言えるのは、今、見ていただいていますような、まず、こういう5階の壁だとか屋根というものはほとんど落ちてしまっていますし、ここが床も含めて崩落をしていますので、まずは、爆発以前からのオペフロ上の汚染も含めた瓦れきがなだれ込んでいることと、あとこのスキマから出てくるその蒸気がいわゆるその汚染したものであるのであれば、ここでの付着だとか凝縮っていうことで、局所的にその線量が上がったのではないかというのを、一応我々のほうでの推定として、この部分の高い部分を説明しようとは考えてはいます。以上です。 |
安井原子力規制
特別国際交渉官 |
若干補足をすると、さっき、まず上ノ内が言ったFPC室、熱交にしろポンプにしろそんなに強い線源になる可能性があるのかというのは、なかなかちょっと僕には思いつかないんだけれども、もし東電のほうに思いつく理由があれば、それは教えてほしいというのは一つあった上で申し上げると、1号機は、格納容器の一番
下のところにRCWっていうラインがあって、そこのラインを通って、デブリなのかデブリに強く汚染されたものかは別として、それが熱交換機を通って上のほうまで回ったということが報告されてます。それで、その可能性がないかというののための調査を一度しました。我々がやったんですね、つい最近、11月かな、なんかにやったんですけど、3号機の2階にあるRCWの熱交換機の汚染レベル、こういう、いわば1桁mSv、高くても2桁っていうぐらいなので、そういう非常に強烈な汚染源がちょっとここを経由してるっていうのは考えにくいと。そうすると、もうあとは、素直に考えると、先ほど岩永君が言っておりましたオペレーションフロアの中で、ちょうどそのDSピットと格納容器の周りのあの継ぎ目辺りから吹き出してたところから高い汚染状態のところが外へはみ出してましたから、それがその下に、さっきの絵でいいよ、この絵のこのちょうどこの下にある、ここいら辺がちょうど、ほかにもきっとこの辺にもあったのかもわからないんですけど、破損をしていて、下にこぼれ落ちたのが線源として、ちょうど4階にかなり落ちてるんじゃないかっていう推測です。それで、先日の先ほど見ていただいた3号機の3階の調査のときに、ちょうどその3号機の3階の天井部分の線量をはかってみました。すると、この1、ここに、だから3メートルで40なんて書いてありますが、一応この、ここですな、場所はここなんですけれど、この天井に一番近い部分で40mSvぐらいでした。ちょっとガンマカメラの性能上あるんですが、あの4階の線源は相当強いはずなので、40とかいうオーダーではないはずなのでありますんで、それは一体何を意味するかというと、汚染源はやや高いところにあって、多少は遮蔽される効果がないと、この4階の天井部分が40mSvぐらいでおさまるとはちょっと思いにくいなっていうのが一つの補強材料になっております。ただ、ちょっとそれでうまく説明し切れるかどうかっていうのと、ほかのルートがあり得るかっていうことなんです。極端なことを言えば、その格納容器の外側のコンクリート壁に何らかの損傷があって、そこからその蒸気が吹き出すとかっていうのはあるかもわからないんですけど、何となく蒸気の状態から見ると、DSピットと格納容器のあの継ぎ目のところ辺りは、強力な供給源ぽいなとは思ってるんですが、いずれにせよ、ここの崩落物が4階に落ちたもの、ひいては、もしかしたらこれが最終的に3階にも至ってるのかもしれないんですけど、ちょうど場所的にもうまく合うんで、4階の、3号機4階の高線源として、高汚染、強い汚染源存在の理由か、として、一つの仮説として成り立つんじゃないかっていうところまで持ってきたんですけど、どうかなっていうのが今日の議論の点でございます。 |
金子長官
官房審議官 |
ありがとうございます。今、安井の補足の中にも、RCWが一つの経路として高い放射線量のものが流れたんじゃないかっていうようなものに対する見解があったり、それから、上ノ内のほうから申し上げた、FPCの熱交室とかそこら辺のエリアでの原因って何かあり得るだろうかっていう、ちょっと疑問系の提示がありましたけれども、そこら辺、もし東電のほうから御指摘があるようでしたらいただければと思いますし、それから今、我々でつくった仮説なりについて、コメントとかお気づきとかもしあれば、頂戴できればというふうに思います。1点、そのスペシフィックな話で、先ほど申し上げましたけど、FPC室の何か高い線量源になるようなものの可能性っていうのは、東電は何かお気づきになるような点、ございますか。 |
東京電力HD
(溝上部長) |
東京電力の溝上です。FPCの熱交換機はRCWで冷やしてますので、そういう意味では、RCWに汚染が入っていれば、同じようにっていう話はあったかもしれないんですけども、ちょっとRCWの汚染状況からいうと、そこはないということで、ちょっと今すぐに浮かぶものはございません。 |
金子長官
官房審議官 |
逆に言うと、そこに何か別のものが入って、上から例えば入ってくるとか、脇から入ってくるとかわかりませんけど、いうようなことでもないと、自然にそこに何かが流れてくるとか汚染源になるものがあるという状況ではないという感じでしょうかね。ありがとうございます。どなたでも結構ですが、何かお気づきの点なり、確認とか、そういうことでも結構だと思いますけれども。どうぞ、前川さん。 |
前川技監 |
前川です。FPCに関しては、今、議論があったとおりで、3号のSFPの状況からしても、そんなに高汚染のものがあそこの部屋までやっぱり流れ込むっていうのは、ちょっと系統的には想定しづらいのかなというのがあるんで、むしろ、上からの瓦れきか何かというふうに思ってるんですけど。さっき写真がありましたけど、そのルートを見たときに、DSピットと、それからその原子炉の間のあのプラグのところから出てるというのは、ルートとしては間違いなく存在してるんですけど、量の問題を見たときに、確かにギャップが、恐らく10センチオーダーとか、そういうオーダーで入ってるのは間違いないんですけど、それだけで本当に、少し離れた、これですね。これが高汚染源、この辺りですよね。だから、というのは、ここがちょうどそのDSピットとウェルとのプラグが置いてあるところになりますんで、そのルートとしては存在してるんだけど、量として、これはどういう量を想定すると、そこにまで行くのかなと。もう一つは、4号とかいろいろなところでタービン建屋なんかも調査されて、瓦れき自体が結構落ちてきてるところもあると。その瓦れきの線量自体は、そんなにその何十ミリとか、あるいは何Svとかいうオーダーのものがないんで、上から降ってきましたっていうのも確かに想定はしづらいんですけど、ただ、3号のこの状態を考えると、それもその100のうちの何割を占めているかっていうのは評価してみないといけないと思うんですけど、あそこのギャップのところからだけで全てっていうのは、少し説明しづらいところも残っているのかなという感じで。だから、言いたいことは、FPC、SFP側からのルートっていうのは、そんなに要因としてはないんじゃないか。むしろDSピットとウェルプラグの間のルートと爆発で落ちてきたルートと、その2つでこの辺りが存在してるんじゃないかなというふうに考えてはおります。 |
安井原子力規制
特別国際交渉官 |
若干のデータの供給、追加なんですけれど、実は、3号機のタービン建屋の中を調査をしております。そのときに原子炉建屋が水素爆発した当時に、小さく割れたオペフロ上のだと、どこどこって書いてあるわけじゃないからあれなんですが、分布からすると、原子炉建屋から飛んできたと思われるコンクリート片がたくさんあるんですけど、大体こんぐらいのものが多いんですけど、一つそれなりに近づけてはかって、2mから3mSv/hでした。したがって、水素爆発時点のいわば瓦れきは、そのどれをとっても大体そのぐらいだったので、水素爆発した時点においてのそのコンクリートの汚染レベルは、そのオーダーで大体そろってると考えても間違いではないのではないかと思っております。それで、ところが、今ここにあらわれているのは、ここ黄緑で何ぼなんですか。上に尺度がついてるけど、ちょっと読めないんで。だから、雨にもかなりさらされた後なわけですけど、それでも15から20ですから、ざっくり1桁ぐらい高いとは思われてるんです。ただ、こういうふうに、こういう分布になる理由は、ちょっとすぐには思いつく、いろいろ考えたんだけど、一つありそうなのとして、定量的解析にはなっていないんだけれども、シールドプラグ経由で出てきた蒸気の吹き出しから生じる凝縮が、一つのあれになり得るかなっていう、こういう、そういう推論なんですね。今度、逆に言うと、こういう分布に、何となく、ほら、さっきのあのギャップの存在からとか、いろんなその蒸気の吹き出し状態から見ると、非常にマッチしているように思うんですけれども、これ以外に何か思いつくようなものはございますですか。 |
前川技監 |
前川ですけど、確かにおっしゃるとおりのところはあると思うんですけど、逆にね、逆に、あるローカルなエリアだけがスポット的に高いっていうのは、何ですか、連続的な変化で生じてるんじゃなくて、やはり突発、そのある特異な事象がそこに生じてると考えるほうがリーズナブルじゃないのかなと。何が言いたいかというと、やっぱり爆発の影響は、私は絶対あると思ってるんですけどね、安井さんがおっしゃったように、3号タービンのあれは、間違いなくその、逆に、なぜ大きいのがないのかがよくわかんなかったんですけど、非常に小さいし、それから、その1個ずつの線量もそんなに高くないと、おっしゃるとおりだと思うんですけど。そうすると、それだけではあの今の3号のあの潰れ方のところが少し、何という、不自然という言い方はおかしいですけど、素直に爆発として入ってこないなという感じがしてて、もう少し何か大きなものがあるんじゃないのかなという気はしておるんですけどね。 |
岩永企画調査官
規制庁 |
岩永ですけど、一つの情報として、我々がそのガンマカメラの画像を現在解析中なんですけども、今回、先ほど紹介したそのときの測定値も踏まえて判断していくと、恐らくその、先ほどお見せしたこのコンターの赤い部分は、恐らくなんですが、数百ミリ程度はないとこの差にならないので、推定としては数百から、高いとこではシーベルトオーダーの可能性は今、捨てずに確認は続けているとこです。その瓦れき一つ一つが数ミリのものを幾ら集めても、多分そういうものにはならないのと、短時間のそのいわゆる水蒸気の付着でっていうところ、なかなかつなぎにくいっていうのは、ちょっと私も前川さんのおっしゃるように、何か突発的なそのクラックとかそういう、もうその線源を形成するような条件がもっと内側に隠れているのかなとか、ちょっとそういうのも可能性等は見ているんですけども。 |
前川技監 |
エレベーション的に見たときに、いわゆるプラグから出ていくのは、オペフロのレベルだし、これは今、議論になってるのは4階のレベルなので、もちろんそういう要因があるのは間違いないにしても、それだけで説明し切ろうとすると、少し仮定を入れていかないと話がつながらないかなという感じはしておるんですけどね。 |
上ノ内教官 |
規制庁の上ノ内です。今この4階の線量が高いっていうのとFPCポンプ熱交室の線量が高いっていうのは、もしかすると別の経路から来てるのかなって気もしてるんですけども。49ページですか、49ページでいくと、SFPのほうにかなり蒸気が出てるっていうのは見れますと。それから、45ページ、45ページでいくと、線量の高い、非常に高いというのがウェルとSFPの間に存在してると。実は、ここにFPCのスキマサージタンクというのがありまして、FPCの吸い込みラインを形成してるものですね。ここにもしかして高いものが入ってれば、可能性としては、FPCポンプまで流れ込むのかなっていう気は、しないではない。あと、せっかくなので、こういう状態でSFPの水のそのもののサンプリングっていうのはしたのかな、してあるかなっていうのがちょっと聞きたかったんですけども、東京電力どうでしょうか。 |
東京電力HD
(石川プロジェクト
計画部長) |
ちょっとサンプリング、どこでやってるか調べます。もし今、手元になければ、後ほど回答したいと思います。1個だけなんです、ちょっと私から、東電、石川ですけど、1個だけなんですけど。当時、原子炉ウェルのSFPの間にあったものは、実は天井クレーンでして、この49ページに、この位置にありますけど、ちょうどこれ、このとき私、現場にいて、こればらして回収したんですけど、大体フックだとかガーダ本体とか、全部500ミリとかだったんですよね。ここが非常に長い間その蒸気は受けていて、そういったもの、何かそのドレーンっぽいものがどこかにたまるっていったことは、あり得るではないかとは思っています。
令和元年12月26日からこの“はてな”は、お蔵入りかな?その後の原子力規制委員会による2号機の現地調査のビデオには、不思議ことに3階フロアの映像が無いんです? |