遺族の小田周二の告発「524人の命乞い 日航123便乗客乗員怪死の謎」( 文芸社、2017年)

 更新日/2024(平成31→5.1栄和元/栄和6).6.8日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、「遺族の小田周二の告発「524人の命乞い 日航123便乗客乗員怪死の謎」( 文芸社、2017年)」をものしておく。

 2015.08.11日 れんだいこ拝


【遺族の小田周二の告発考】
 小田周二「524人の命乞い 日航123便乗客乗員怪死の謎」(文芸社、2017年)。
 著者プロフィール
 1937年、奈良県生まれ。大阪大学工学部応用化学科卒業。プラスチック製造メーカー勤務。研究、技術開発、製造、品質管理部門に従事。現在横浜市に在住。日航機事故(1985年)で、次男(15歳)、長女(12歳)と親戚3名を亡くす。「日本空の安全を願う会」主宰。
 次のような妙な広告文になっている。
 1985年8月12日。垂直尾翼を失い、操縦が困難になった日航123便。自衛隊・総理は、524人の命乞いを無視して唯一助かる機会を奪った。それは横田基地への緊急着陸。さらに、自衛隊標的機の123便への衝突の不祥事を隠すために、123便を情け容赦なくミサイルでの撃墜を命じた。総理が自衛隊幹部とテロ虐殺を共謀し殺害実行した123便墜落の驚愕・慟哭の真実がここに。
(私論.私見)
 「唯一助かる機会を奪った。それは横田基地への緊急着陸」は本書の文意をまるで否定している。
 「(文:宮) 」は次の通り。
 1985年8月12日に日航123便が墜落、乗客乗員520人が亡くなった。旅客機墜落事故では最大級の大事故である。事故から34年が経つが、今年も事故のあった御巣鷹山に慰霊登山する遺族の姿がニュースで伝えられた。本書は、事故原因をめぐって遺族の一人が書いたもの。

 これほどの大事故に関して、航空事故調査委員会の報告書には従来から幾多の疑問が提起されてきた。著者は、事故調査委員会報告書をはじめ、事故後の政府、日本航空の対応に大きな疑問を抱きつつもなすところなく過ごしてきた。それが、航空力学、航空機の構造、操縦から法律まで必死に勉強し、資料を集め調査研究を重ねることになったのは、1989年2月に起きた「ユナイテッド航空811便貨物室ドア脱落事故」の事例である。この事故で愛する息子をなくしたアメリカのキャンベル夫妻が、アメリカ運輸安全委員会の発表した事故原因に疑問を抱いて、独自に調査、研究に奔走し、異なる事故原因を突き止めて運輸安全委員会に提示した。指摘を受けた委員会は脱落したドアを海底から回収し、新たな結論にいたった。ボーイング社も認めた。著者は「息子の死を無駄にしないために事故原因を調査究明して811便事故の真実を明らかにする。これは2度と同じ事故を引き起こさないためには不可欠である。真の事故原因を亡き肉親の墓前に報告することが最大の供養である」というキャンベル夫妻の姿勢に心打たれたと書いている。

 事故調査委員会報告者は機体後部の圧力隔壁破壊が墜落原因としているが、著者は自衛隊が訓練中に使用していた無人標的機が垂直尾翼に衝突したことから「事件」が始まったと主張している。発表されている限りの事故の経過、様々な目撃情報、生存者の証言、10年後に明らかにされたアメリカ軍人の告白書などを検討した結果として、無人標的機の衝突以降の経過を再構成してみせた。事実を明らかにするどころか隠蔽し、日本航空に責任を負わせて幕引きを図ろうとする政府権力者のの無責任を追及する。しかし、著者によれば関係機関から誠意ある反応はまったくない。アメリカの運輸安全委員会と日本の航空事故調査委員会とでは権限、能力、誠実さで比較にならないほどの開きがあるようだ。真実を明らかにするためには、アメリカ軍人のような、良心を呼び覚ました関係者の証言を待つよりなさそうである。

 あったことをなかったことにし、真実を明らかにしないという点は、関東大震災のときの朝鮮人・中国人虐殺、従軍慰安婦問題、南京虐殺事件、最近のモリカケ問題まで、政府権力者の持ち続けてきた恥ずべき性向である。その最悪の事例だが、目を背けてなならないと思う。
(私論.私見)
 何となく味気ない文になっている。末尾の4行は余計であろう。

【遺族の小田周二の告発要点】
 家族が犠牲になったご遺族の小田周二氏が事故後の30年間をかけて執念の調査により書き上げた渾身の魂の著作です。 中曽根康弘元首相は、 この事件は墓場まで持っていく」 と述べ、その通り何一つ語らぬまま墓場まで持っていった。肝心なことは次のことである。
この日のクルーは何事かが起こることを知らされており、特別に選抜されていた。
ほぼ予定通り離陸した。
離陸**分後、日航123便は尾翼を吹き飛ばされた。墜落しなかった。
羽田空港に戻ろうとしたが許可されなかった。
(私論.私見) まさにその通り。
何度も横田基地に誘導されたが機長が拒否している。
(私論.私見) まさにその通り。
日航機の背後には複数の自衛隊機が追跡していた。
群馬県の御巣鷹山上空に差し掛かった時、中曽根首相がミサイルでの撃墜命令を出した。
(私論.私見) まさにその通りと思う。
乗客を守ろうと執念を燃やした機長らは日航機を御巣鷹山の尾根に胴体着陸させた。
墜落した時、数十名の生存者がいた。
(私論.私見) まさにその通り。但し、但し、数十名ではなく数百名の生存者だったと思われる。
10 ほとんど無傷で歩き回る小学生男子がいてテレビにも映し出された。→しかし翌日には黒焦げの炭化した死体で発見された。
(私論.私見) 貴重な告発である。
11 墜落して救助に向かおうとした自衛隊員が別の自衛隊員により射殺されている。
(私論.私見) 貴重な告発である。
12 特別に非日本人により結成された偽の自衛隊を装った特殊部隊が先回りして徹底的に証拠隠滅を行い多くの生存者を殺害した。 →日本人による本当の自衛隊なら生存者を殺害することは 絶対にしない。
(私論.私見) 貴重な告発である。
13 制止を振り切り地元の自警団が墜落現場に向かい奇跡的に 生存者4名を発見した。→もし自警団が制止に従いあと数時間駆け付けるのが遅れていたなら、この生存者4名も証拠隠滅のために 非日本人による自衛隊を装った特殊部隊により殺害 されていた可能性が高い。 →良心に従った地元の自警団の大ファインプレーだった。
(私論.私見) まさにその通り。














(私論.私見)