2015.12.1日、大阪府警(捜査1課)は、大阪中1事件で平田奈津美殺人罪で起訴されている容疑者である山田浩二被告を、8月13日頃、府内かその周辺で、何らかの方法により星野さんを殺害したとして星野凌斗殺人容疑で再逮捕した。逮捕は3回目。遺体は同21日、大阪府柏原市の竹林で見つかったが殺害場所や時間は特定されていない。山田容疑者は認否を記す弁解録取書への署名を拒み、「黙秘」とだけ話したという。
捜査関係者によると、山田容疑者は13日早朝、京阪寝屋川市駅前から星野さんらを車に乗せて連れ去ったとされる。府警は山田容疑者を最初に逮捕した後、事件当日に着ていたとされる防犯カメラ映像に映っていたジャージーの上下を関係先から押収した。このジャージーを詳しく調べた結果、微物検出で皮膚片や血液が検出された。DNA型鑑定で星野さんのものと酷似していた。星野さんの遺体は長期間放置されていたとみられ、外傷の有無は分からなかった。府警は山田容疑者と星野さんが一緒に行動していたことや、何らかの接触があったことを裏付ける重要な状況証拠とみている。また、平田さんのものとみられる血液や皮膚片も衣服の一部から検出されていたことも分かった。平田さんの遺体は大阪府高槻市の駐車場で見つかった際、全身に30カ所以上の切り傷があった。府警はこうした鑑定結果や、山田容疑者が星野さんの遺体が見つかった竹林に自ら入った点を重視。星野さんと平田さんの顔や手に巻かれていた粘着テープは山田容疑者が事件当日に購入したものと同一製品だったことなども踏まえ、星野さん殺害に関与した疑いが強いと判断した。一方、星野さんの死亡時期は今も分かっていないため、府警は死体遺棄容疑については捜査を続けるという。ある検察幹部は「細かい証拠集めに時間をかけることができたのが、再逮捕につながった」と語った。【村上正、遠藤浩二、藤顕一郎】