大阪府寝屋川市の中木田(なかきだ)中少年少女殺人事件考 |
(最新見直し2015.08.22日)
(れんだいこのショートメッセージ) | ||
ここで、大阪府寝屋川市の中木田(なかきだ)中少年少女殺人事件を確認しておく。 2015.08.22日 れんだいこ拝 |
【中木田(なかきだ)中少年少女殺人事件概要】 |
大阪府寝屋川市立中木田(なかきだ)中学1年の同級生2人が相次いで遺体で見つかった。これを仮に「中木田(なかきだ)中少年少女殺人事件」と命名する。被害者は平田奈津美(なつみ、13歳)と星野凌斗(りょうと、12)。星野くんの身長は143センチ、体重32キロ、小柄な中学生である。服装は、黒のTシャツに黒のハーフパンツをはいていた。容疑者は寝屋川市香里新町の山田浩二(職業不詳、45歳)。平田奈津美さんの死因は窒息。管轄は高槻署捜査本部。 |
【事件の社会的背景】 |
神戸市長田区で昨年9月、小学1年の女児=当時(6)=が殺害された事件で起訴された近所の男は、女児に「絵のモデルになって」と声をかけ、自宅に連れ込んだとされる。起訴状によると、動機はわいせつ目的だった。栃木県今市市(現日光市)で平成17年に起きた小1女児殺害事件で逮捕された男も、捜査段階では「面識はなく、いたずら目的だった。騒がれたから殺した」などと供述していた。過去の類似事件も含め、単独犯の場合はわいせつ目的で連れ去っているケースが目立つ。腕力に圧倒的な差がある幼女が被害者であることも共通している。この点、中学生2人が同時に巻き込まれたとみられる寝屋川のケースは異例。連れ去りの経緯解明が今後の捜査の大きなポイントになる。一方、わいせつ目的以外では、被害者の交友関係をめぐるトラブルに端を発することが多い。川崎市の多摩川河川敷で2月、中学1年の上村(うえむら)遼太さん(13)が殺害された事件では遊び仲間の少年ら3人が逮捕された。主犯格の少年は「上村君が慕われていることに、むかついた」と供述したとされる。 |
【山田容疑者履歴考】 | ||||
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山田容疑者は寝屋川市に隣接する同府枚方市出身。両親と妹との4人暮らしだった。 大阪府枚方市内の小中学校を卒業。高校には進学せず。中学3年で同じクラスだった女性は「目立たず攻撃的な性格でもなかった」といい、同窓会にも来た記憶はない。小中学校で同級生だった男性も「おとなしくて目立たないタイプ」と口をそろえる。次第に派手な服装になり、「不良グループと付き合い始めた」との証言記事もある。当時の自宅玄関の壁面には、スプレー缶などで描かれた落書きがあった。近所の女性(64)は「赤や緑、青、白色のごちゃごちゃの線で描かれていて、危ない家だと思った」と話す。 1990(平成2)年10月16日付け【官報】第485号、(本紙)告示。
2002年3月8日午後10時半頃、大阪府寝屋川市の京阪寝屋川市駅前のロータリーで、アマチュアバンドの路上演奏を聴いていた男子高校生と無職少年の17歳の2人が、頭髪を短く刈り上げた30歳すぎの男に道を尋ねられた。道案内しようとした親切心からか2人が男の車に乗り込むと、男は車内で態度を急変させナイフをちらつかせて脅迫、2人を一つの手錠で拘束し両手足を粘着テープで縛り上げた。車内で約4時間にわたって監禁し、北西約4キロの公園で解放したが、その際に高校生の顔や胸をライターであぶり、やけどを負わせたとして逮捕監禁、傷害容疑などで逮捕された。 3週間後の3月31日の未明、山田容疑者は寝屋川市内の路上で自転車に乗っていた男子中学生(当時14歳)に「駅に行きたい。車に乗って案内してほしい」などと声をかけて車に乗せ、「警察だ。持ち物を調べる」などと脅迫。生徒に手錠をかけた上で現金約1500円と携帯電話などを奪ったとして、強盗、逮捕監禁などの容疑で再逮捕された。中学生にけがはなかったが、市内の駐車場に粘着テープで両手を縛られた状態で放置された。 被害者が8人に上っていたことが8.26日、関係者への取材で分かった。被害に遭ったのは中学生や高校生ら10代の少年だったといい、現金や携帯電話を奪われたケースもあった。男子生徒らは数時間にわたって車で連れ回され、手錠をかけられたり、両手を粘着テープで縛られたりしたまま同市内の駐車場などに放置されたという。強盗と逮捕監禁などの容疑で大阪府警寝屋川署に逮捕された山田容疑者は当初、容疑の一部を否認。犯行に至る態様が違っていると指摘し、理路整然と反論したが、最終的に前言を翻して容疑を認めたという。 これらの事件で男は監禁などの容疑で2回逮捕され刑務所に服役している。当時は「山田」以外の性を名乗っており、事件をきっかけに親族の姓に変更した可能性がある。 当時、門真市や大阪市などでも同様の事件が相次いでいただめ、府警では捜査を進めていた。監禁事件の後に家族とともに引っ越した。 2003年、愛知県内で別の監禁事件を起こし、逮捕されている。 2014.10月、出所。(フジテレビ系(FNN) 8月23日18時14分配信「大阪・高槻市中学生遺体 知人女性への手紙に「娘への思い」」) しかしこうなると、スポーツ報知8月23日7時3分配信 「山田容疑者に似た男につきまとわれた状況を報道陣に説明する女性」報道を確認しておく。山田容疑者の自宅マンション近くで美容院とエステサロンを経営する女性(30)が同容疑者とみられる男につきまとわれた被害を告白した。男のつきまといが始まったのは昨年9月頃から。最寄り駅から美容院まで向かう通り道を背後からつけられ、携帯電話の動画機能で後ろ姿を撮影されたこともあった。男が声をかけることはなく、つきまといを感づかれると足早に山田容疑者の住むマンションに逃げ込んだという。男に最後につきまとわれたのは約1か月半ほど前で「4~5回くらいだったと思う」。寝屋川署の交番に相談し、以降は男の姿を見ることはなかったが、ニュースで山田容疑者の顔を見て「あ!この人や」とすぐに分かったという。 山田浩二容疑者の自宅周辺で過去2年間、不審者情報が相次いでいた。町の自治会長の男性によると、約2年前、山田容疑者が住むマンション横の公園で遊んでいた小学生の女児が、男によって約100メートルほど離れた場所にある雑居ビルのトイレに連れ込まれる事件が発生。トイレに別の人間が入ってきたことで女児は被害を受けることなかったという。1年半~2年ほど前には、男が小学生の女児をカッターナイフのような刃物で追いかけ回す事例も2件、同じ地域内で起きている。山田容疑者が不審者情報の男と断定はできないが、経営者の女性は以前、女児をトイレに連れ込んだ男の詳細を耳にした際、「鼻が少し高くて目が一重。身長が160センチくらいと、(自分をつけた)男に似ている」と思ったという。 2014.10月、山田容疑者が出所している。その後、「福島で除染作業に当たっている」。東京電力福島第1原発事故の放射性物質を取り除く除染作業員として福島県内で従事していた。神奈川県内にある除染作業員を派遣する会社と契約していた。宿舎は同県二本松市郊外の民宿。同僚によると、約1カ月前に来た。上司に仕事の指示をされると「うるせえ」などと言い返すこともあった。日給は約1万5千円。休日には自分の軽ワゴン車でパチンコに出かけていたという。お盆休みを利用して事件発生時は関西地方にいたという。 山田容疑者は、平田奈津美、星野凌斗の2名が連れ去られたと見られる寝屋川市駅の隣の香里園駅から徒歩3分、築35年のマンションの最上階の角部屋の3LDK(約75㎡)に両親と一緒に住んでいる。付近はスナックやキャバクラなどが立ち並ぶ歓楽街で夜遅くまで人通りが絶えない。1階部分には複数の飲食店が入居し、2階から上階が住居部分。山田容疑者が住むとされる最上階の12階の一室の表札には、別の名字とともに手書きで同容疑者の名前が記載されている。 マンションの住民は一様に山田容疑者のことは「知らない」と口をそろえる。マンションの郵便受けには高齢の夫婦とみられる名字が表示され、横に小さく手書きで「山田浩二」の文字がある。住人の男性(45)は「山田容疑者のことは全く分からないし、面識もない。まさか同じマンションに住んでいたとは信じられない」とこわばった表情で話した。60代の男性は「30年以上ここのマンションに住んでいるが、まったく会ったこともなく、同年代の男も見たことがない。非常にショックだ」と語った。 |
【事件の経緯その1、女児遺体発見までの経緯】 |
昨年11月、山田容疑者は福島におり、住み込みの除染作業員として働いていた。トラブルを起こして退職したとみられる。 |
2015(平成27).1月、飲食店を経営している女性が、客の男性の紹介で山田容疑者と知り合った。男性は現在、刑務所に服役中で、山田容疑者の面倒を見てやってほしいと頼まれたと云う。女性は山田容疑者を自宅に招き食事会をしている。山田容疑者は「人生をやり直したい」と語っていたと云う。次のように証言している。「僕はもう、世の中に、これからね、自分がお返ししていくというか、罪滅ぼしのために頑張ります』言うて。2014年の暮れに来てくれたんでね」。
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6月、山田容疑者が、寮に女性を連れ込んだことから規律違反でやめさせられている。 |
7.1日、山田容疑者は、フェイスブックによると何らかのトラブルで退職したと記載。その後は一時大阪に帰省し、7.24日頃、福島の違う現場で働きだした。 |
7.2日、山田容疑者のものとみられるフェイスブック(FB)の書き込み。「これには書けないけど宿舎でチョットやらかしてしまい、それが原因で先週の土曜日に退職届を提出してきました」、「人生で初めての住所不定無職になった」、「何があっても2年は福島で復興の仕事をすると決めてたし」、「今後も福島で仕事したい」。グレーの軽ワゴン車につき、「ほぼ全財産を使って先週車を購入した」と書き込んでいる。 |
7.3日、「仕事のメドが少しついた」とし、同日から15日まで大阪に帰省している。 |
7.5日、母校の枚方市内の中学校を訪れ、「我が母校!!超久しぶりに立ち寄った」、「卒業してからメッチャ波瀾万丈の人生を歩んで来た俺!!」とした上で、「当時の俺はこんな人生になるとは夢にも思わなかったはず。どこで間違ったんだろう」と悔恨もにじませている |
7月下旬、山田容疑者が除染を担う別の職場から移ってきて、福島県二本松市の除染作業者の宿舎に泊まり込みし始める。約30キロ離れた福島県川俣町山木屋で除染作業をする契約社員として働き始めた。 |
8.8日夜、福島市の花火大会を観覧。その後、山田容疑者が除染作業仲間の友人男性と一緒にお盆休みで帰省に向かう。友人男性は実家のある千葉県まで送ってもらうことになる。 |
8.9日、山田容疑者が友人男性と一緒に途中のパーキングエリアで1泊する。 |
8.10日、山田容疑者が、勤務先の福島県から大阪に帰省する途中、千葉市花見川区の「本家絶品!煮込みカツカレーの店」を初めて訪れている。並木さんが「カツカレー」を薦めると、その大盛りを注文したという。同店の並木道夫代表(40)が、「帰り際に感想を聞いたら、関西弁のイントネーションで『めっちゃうまかった。また来ますわ』と述べたので記憶に残った」と山田容疑者の印象を振り返っている。 8.10日、山田容疑者と友人男性の二人が東京・秋葉原に向かう。池袋などに立ち寄っている。 |
8.11日午前0時15分頃、山田容疑者が、同僚男性を乗せて軽ワゴン車を運転中、他府県ナンバーだったことなどから東京・秋葉原(千代田区外神田)の路上で警視庁の巡回中のパトカーの警察官に職務質問されている。「職務質問を受けた際、巡回中のパトカーが近づいた直後に軽ワゴン車を発進させていたことが、同庁幹部への取材でわかった。前方から近付き、擦れ違おうとした際に、山田容疑者が車を突然、発進させたという」(「山田容疑者、不審な急発進で職質…事件2日前」)。 この時、車内のボストンバッグからスタンガンや複数の手錠、注射器が見つかっている。軽犯罪法では、正当な理由がないのに人に危害を加える器具を隠し持つことを禁じており、スタンガン所持が同法違反の可能性があるとして、近くの警察署に任意同行し約3時間任意で事情聴取している。しかし、「手錠は遊びで使うためだった」、「スタンガンは護身用に持っていた」などと説明したためと、スタンガンには電池が入っておらず、すぐには使用できない状態だったため違法性は問えなかったという。尿検査をしたところ薬物反応は出ず、警視庁は法令違反をしていないと判断し逮捕などはせず、手錠やスタンガンなども押収しなかったと云う。スタンガンを調べた際、「返してほしい」と警察官に求めていたことが捜査関係者への取材でわかった。府警はスタンガンや手錠の行方を調べている。 8.11日、二人が別れ、山田容疑者は大阪に向かった。 8.11日、山田容疑者は警察署を出てわずか約1時間半後、「お台場、レインボーブリッジなう!!」と、フェイスブックに書き込んでいる。 8.11日、東京方面から車で関西に入り「いつも福島から帰って来たら寄る久御山のセルフのスタンド!!」と、事件に使われた疑いが持たれている軽ワゴン車と同様の車の写真をフェイスブックに投稿している。 8.11日午後6時29分、「やっぱ、地元最高です!! 帰って来たなぁ~って感じ!!」と書き込み、大阪府寝屋川市の京阪香里園駅の写真を載せている。 8.11日、星野君が所属するソフトテニス部の部活に参加。午後からはハンバーガー店で友人らとゲームをして楽しんでいる。午後4時頃、「いとこが来る」と言って自分から帰ったという。 |
12日午後9時頃、星野君が母親に「平田さんのところに行く」と言って外出する。星野君は、現金や財布を持たないまま自宅を出たとみられる。平田さんもまとまった額の現金を持っていなかったとみられる。捜査関係者によると、星野さんは普段から現金や財布を持ち歩くことはないという。 12日午後9時~10時、家を出て約30分後、星野さんと平田さんとみられる男女2人が自宅近くのコンビニエンスストア(昭楽町(昭栄町?)のローソン)で友達に目撃されている。2人が店の前のベンチに座り、「女の子は店の前でカップ麺を食べ、男の子は店を出たり入ったりして落ち着きがなかった」との証言がある。 12日午後11時50分頃、男の子が、別の女の子に「家に2人で泊まりにいってもいいか」とLINEしど断られている 。 |
8.13日0時頃、男の子が、もう一度「朝の6時に出るから泊まらせてもらえないか」とLINEするけど断られている 。 8.13日1時10分頃、もう一回、LINE電話でお願い→断られる。 8.13日午前1時10分~5時10分、二人に似た男女が京阪電鉄寝屋川市駅前の商店街を行き来する様子が付近の防犯カメラに断続的に映っている。府警が周囲の防犯カメラを調べたところ同日午前5時過ぎに山田容疑者の軽ワゴン車が何度か行き来する様子が確認された。府警はこのころに山田容疑者が2人に接触して車で連れ去ったとみている。 8.13日午前1時21分頃、平田さんがLINEで友人と交信している。友人が「何時まで遊んでんの?」と問いかけると「わからん」と返答したり、「怒られるで」と指摘すると「野宿しようとおもう」と返信したりしている。朝までに何度かラインで友人らとやり取りしている。 8.13日午前5時8分頃、平田さんと星野さんの二人が京阪寝屋川市駅前の商店街を歩いて行き来する姿を商店街近くの防犯カメラが写している。これを最後に足取りが途絶えている。 パート従業員の女性(65)が、京阪寝屋川市駅前のアーケード商店街のベンチで、うつむきながら座っている平田さんと星野さんの2人の姿を目撃し、「こんな早い時間に、何で少年と少女が…」と思ったと云う。捜査本部はカメラに写った時間と近接した時刻に2人が連れ去られた可能性が高いと判断している。 8.13日午前5時10分頃、京阪寝屋川市駅前のアーケード商店街の出入り口付近を記録する防犯カメラに、山田浩二容疑者のものとみられる軽ワゴン車の動きが映っている。それによると、車は13日午前4時51分、商店街の出入り口を東に横切った直後、バックして停車。その後しばらくカメラに車体が写ったままで、同じ場所で約20分間停車し続けている。車近くに複数の人物が数秒間、立っている様子が写っている。平田さんと星野さんと似た2人が車の方向に向かって歩く姿も写っている。同11分、車は動き出してカメラフレームから外れている。同17分には、別のカメラに駅方向に向かう車が写っている。犯人が車内から2人の様子を観察してから声をかけ、連れ去った可能性もあり、捜査本部が分析を急いでいる(「遺棄当日朝、駅前に20分停車 容疑者の車?2人を観察か スタンガンなど処分の可能性」)。 8.13日午前5時11分と17分、山田容疑者のものとみられるグレーの軽ワゴン車が商店街周辺を行き来する様子が商店街の別の防犯カメラに写っている。 午前5時10~20分頃、山田容疑者が運転する軽ワゴン車が京阪寝屋川市駅近くを走行する様子が防犯カメラに記録されている。 8.13日午前5時20分頃、商店街を通った別の60代女性は「子供は見なかった」と証言している。2人が寝屋川市駅に向かい、鉄道やバスなどの公共交通機関を利用した形跡もなく、2人の足取りはぱったりと途絶えてしまう。 8.13日午後10時25分頃、山田容疑者が平田さんの遺棄現場から南数キロにある枚方(ひらかた)市内の国道170号沿いのセルフ式ガソリンスタンドを訪れ、黒っぽい服を着て軍手らしい手袋を着け給油している(防犯カメラから判明)。
「当日の別の防犯カメラには違う服装で映っていて、犯行後に服を着替えた可能性のあることが分かりました」(「毎日放送8月27日11時31分配信/大阪・中1男女遺棄事件 犯行後服を着替えた可能性」)。給油後は、平田さんの遺体が見つかった高槻市方面へと向かっている。山田容疑者は1人で行動している。 8.13日午後11時25分頃、山田容疑者が帰宅している。自宅マンションのエレベーターに1人で乗り込む姿がカメラに記録されている。 |
【事件の経緯その2、女児遺体運び込みの様子】 |
8.13日午後10時35分頃、遺体発見の約1時間前、2台の不審車が駐車場を訪れる様子が近くの遺棄現場から約100メートル離れた解体業者の防犯カメラに写っている。これを確認する。 8.13日午後10時35分頃、遺体発見の約55分前、乗用車とみられる1台の車が周囲を警戒するようにゆっくりした速度で駐車場に入り、遺棄現場付近にバックで停車した。その後、車は出て行っている。これが下見だった可能性がある。 8.13日午後10時40分頃、その約5分後、先ほどの下見の車と思われる乗用車が駐車場に入り、遺棄現場付近にバックで停車した。この時は1回目の半分ほどの時間でスムーズに駐車を終えている。その後、別の車も駐車場に進入し、最初の車の前にバックで縦列駐車する。 8.13日午後11時10分頃、2台目が止まってから約30分後、2台は連なるようにして再び動き始め、出入口の方向へ走っていった。カメラは駐車場の出入口付近までは撮影範囲に入っていないが、2台はそのまま駐車場を退出したとみられる。この車はライトの位置などから、ワンボックスカーとされる。遺棄現場付近で目撃された「黒っぽいワンボックスカー」によく似た車が事件当日の13日夜、国道170号を現場方面に北進する様子が周辺の防犯カメラに映っていたことが、捜査関係者への取材で分かった。府警はこの車で遺体が運ばれた可能性があるとみている。 ライトの照射状況などから2台は乗用車とみられるが、車種や色、人が歩く姿などは鮮明ではなかった。大阪府警高槻署捜査本部もこの映像を確認しており、車両の特定を進めるなどして事件との関連を調べている。 ところが、8.20日、「警察が防犯カメラやタイヤ跡などを詳しく調べたところ、不審な車は1台であった」とされた。且つ「黒っぽいワンボックスカー」が云われなくなり、山田容疑者の「シルバー色のワンボックスカー」に切り替えられていくことになる。 |
「産経ニュース、防犯カメラに2台の不審車 発見20分前、現場近くに30分間縦列停車」。 |
【事件の経緯その3、女児遺体発見】 |
8.13日午後11時35分頃、不審な2台の車が出て約20分後、トラックに乗って帰って来た会社従業員が平田さんの遺体を、自宅の北約七キロの大阪府高槻市の物流会社の砂利敷き駐車場で発見した。遺体は乗用車の下に隠されていた。現場は京阪本線枚方公園駅から北西に約1・6キロの工場や民家などが点在する地域の約30台が駐車できる広さの駐車場である。駐車場は周囲は高さ約1メートルのフェンスで取り囲まれ、その外側には幅約5メートルの遊歩道、さらにその外側に幅約1・5メートルの用水路がある。用水路の外側は田畑が広がっている。そばには住宅街のほか中学校や高校もある。 物流会社の男性従業員(53)が仕事を終えてバックで止めようとした際に女児遺体を発見し110番した。男性は13日昼頃、現場の駐車場に自分の乗用車を止めてトラックに乗り換え、仕事に出発。同日午後11時35分頃、駐車場に戻った。その後、止めてあった乗用車を移動させ、空いたスペースにトラックを止めようとしたところ、バックモニターに写った遺体に気づいた。駐車場の東端の奥に遺棄されていたことになる。 駐車場は夜間でも車の出入りは一定程度あり、数十分に1回、出入庫するトラックのヘッドライトが駐車場内を照らす。関係者によると、午後10時前後には、トラックにいたずらをする者がいないかを確認するため、会社の担当者が駐車場内を巡回しているという。防犯カメラはなく、常駐の警備員はいない。ゲートなども設置されておらず24時間出入りが可能になっている。付近には街灯がほとんどないため、夜間は暗く、場内には多数のトラックが止まっているため見通しは悪い。 駐車場内で争ったような形跡、遺体を引きずったような跡はない。血痕は血だまりのようになっていたが周囲に飛び散ったりしていない。同日昼ごろには遺体はなかったとの情報もあり、別の場所で事件に巻き込まれて死亡した女性が駐車場に遺棄された可能性が強い。 女性は身長約145センチで、体形や発育状況などから当初は「8~15歳の少女とみられる遺体」と報道されたが、平田さんであることが判明した。遺体は胴体を中心に生前にできたとみられ30カ所以上ものすり傷、刃物でつけられたとみられる切り傷があり、後ろ手に縛られていた。左側の腕や胴体、足に集中。腕の傷は骨に達する深さだった。「ほとんどが生前につけられたものとみられ、もっとも深い傷は骨まで達するものもあり」、「切り傷は約30カ所あったが、すべてと言ってもいいくらい体の左前面に集中していた。体右側には目立った外傷はなかった」、「一部の傷は、服をめくられるなどした状態でつけられたと考えられ、犯人は、自由に身動きの取れない状態で執拗(しつよう)に切りつけた可能性が高い」との記事もある。遺体の切り傷は、長さや傷口の形状が同一ではないものが複数あり、浅い傷もあれば骨まで達するほど深いものもあった。また、傷の付けられた方向がばらばらだった。 |
【事件の経緯その4、山田容疑者拘束までの経緯】 |
捜査本部は、駐車場付近の防犯カメラ映像を解析し、周辺を走行する不審車の車種やナンバーを捜査し、山田容疑者の灰色の軽ワゴン車が浮上した。 8.14日朝、養父の知り合いの女性が、山田容疑者に面会に行かないと伝えると、「了解です」と返信があった。山田容疑者が、養父の知り合い女性にLINE(ライン)で「おそらく次に帰るのは年末になるので福島は雪ですよ」のメッセージを送っている。 高槻市で平田さんの遺体が発見された半日後、山田容疑者は自身の会員制交流サイト「フェイスブック」を更新。「暑~!! 今夜にでも大阪出発するので最後の大阪を満喫!!」。凄惨(せいさん)な事件を起こした直後とは思えない記述になっている。「頻繁に更新して日常の様子を書き込んでおり、事件への関与を周囲に察知されないようにした可能性が高い」と評されている。 8.14日午前10時前、山田容疑者から、受刑中に知り合ったという2007年来の知り合いに「盆で帰ってきているから会おう」と電話があった。 やり取りの際、山田容疑者が謎かけのように「やばいことしてもうた。もう帰れないかもしれない」と話した。「何したん?」と男性が尋ねると、山田容疑者はそれに答えず話題を変えたという。男性は「そわそわしたような口ぶりで、言いたくないことを絞り出して言うような発言だった」と振り返って証言している。 |
8.15日午後9時頃、山田浩二容疑者が10日に続いて知人と共に千葉市花見川区の「本家絶品!煮込みカツカレーの店」を再訪している。「今日はスタミナポークカレー!!」、「やはり期待を裏切らない美味さ!!」。友人から「そんなに上手いん」とコメントされ、16日に「メッチャ美味しいです!!」と返信している。その後、福島から大阪に戻り逮捕された21日夜まで書き込みはない。同店の並木代表は、犯行を知って、「接客した時には嫌な感じはしなかったのでショックでした」と話している。15日は休業予定だったが急きょ開店。山田容疑者は「スタミナポークカレー」の大盛りを注文したが不審な様子はなかったという。 |
8.16日午後、山田容疑者が知人と大阪市内で待ち合わせ、二人はシルバーの軽ワゴン車に乗り、飲食店で食事したり、ホームセンターをあてもなくぶらついたりしている。 男性は2日前の電話のやりとりが気になり、「やばいことって何なん?」と聞くと、「大したことないから」とかわされた。一方で、山田容疑者は信号で停止すると、ミラーで後方を確認したり、後ろを振り返ったりしていたという。車は平田さんの遺体の運搬に使われたとの疑いが持たれているが、異臭はなく、消臭剤のにおいがしたという。日ごろは堂々としている山田容疑者が、この日は慌てている感じがしたといい、「仕事で何かしたのかと思った」と言う。山田容疑者は福島県内で震災復興関連の仕事をしていると話していたという。 |
8.17日-19日、山田容疑者は川俣町で福島原発の除染作業に戻っている。本人に会った関係者は「普通だった」と証言している。福島での滞在先だった宿舎では「食堂ではいつも1人で、会話の輪に入らない感じだった」と担当者は振り返る。 |
8.18日、事件が急展開。少女の遺体が、行方不明の平田奈津美さん(13)と判明する。行動を共にしていた星野凌斗君(12)も行方不明と分かった。捜査本部は水面下で不審車両の絞り込みを進めていた。 |
8.19日、TBS系放送の「ひるおび」で、コメンテーターの八代英輝弁護士が「殺害の態様が残虐すぎる」として、こう結論付けている。「殺害の仕方が子ども特有の幼稚さからくる残虐さなのか、あるいは快楽殺人のようなものからくる猟奇性なのか、その二面のどちらかだと思うんですけど」。八代英輝弁護士がこう語るには語るだけの「殺害の態様が残虐すぎる」ことを知っているからではなかろうか。 |
8.20日、山田容疑者は、19日まで3日間働いた後、20日に又休みを取り、福島から再び大阪に向かったとみられる。 8.20日、「警察が防犯カメラやタイヤ跡などを詳しく調べたところ、不審な車は1台であった」とされた。事件当日に遺棄現場近くで黒っぽい国産のワンボックスカーが目撃されていたことが捜査関係者への取材で分かった。駐車場に止まった2台の不審車を映したとされた解体業者の防犯カメラ映像を府警が詳しく解析した結果、遺体発見の約1時間前に2台の不審車が相次いで入る様子が記録されていたとみられていたが、夜間で周囲は暗く、映像の車両はヘッドライトの動きから2台に見えていたもので実際は車が1台だったと発表した。午後10時35分ごろに入った車が遺体が発見された横の駐車スペースに止め、ヘッドライトを消して駐車場の出入り口方向に移動。同じ車が約5分後に再び同じ場所に戻って駐車し、その約30分後に走り去ったとしている。府警は車がこのワンボックスカーだった疑いがあるとみて、逃走経路などの特定を進めている。府警の捜査過程で、不審な黒っぽいワンボックスカーが駐車場近くを走行していたことが目撃情報などから浮上したという。府警は現場周辺の幹線道路に設置された防犯カメラ映像などの分析を進め、不審な人物や車の割り出しを急いでいる。 8.20日夜、大阪市北区堂山町のバーに姿を見せている。バーの関係者は同容疑者が来店していたことを認めている。堂山町は寝屋川市の山田容疑者の自宅から南西約15キロの地点。店内にはカウンターとボックス席があり、当時は大勢の客でにぎわっていた。 |
8.21日午前1時15分頃、捜査員が、大阪市北区堂山町の繁華街の駐車場で山田容疑者の軽ワゴン車を発見。以降、19時間あまり山田容疑者を追跡を尾行し始める。車は再び柏原市青谷に向かった。 8.21日昼前、山田容疑者が、柏原市の竹林近くで軽ワゴン車を降りて林の中に入って行き、数十分後に出てきている。その後、軽ワゴン車で奈良方面に向かっている。「行確(こうかく)(行動確認)すると、柏原市青谷の竹林に入っていった」。不審に思った捜査員が林の中を確認したところ、星野さんの遺体が見つかった。これが逮捕の決め手になった。大阪府警の捜査幹部は、山田浩二容疑者を特定した内幕をこう明かした。 |
【週間現代の大チョンボ】 |
「リテラ」の2015.8.25日付けブログ「寝屋川中1殺害事件で「週刊現代」がやらかした! 容疑者逮捕に間に合わず星野くんの女性関係が原因とのデマ報道」によると、中木田(なかきだ)中1少年少女殺人事件記事で、「週刊誌御四家」の週刊文春、週刊新潮、週刊現代、週刊ポストの内の週刊現代が大チョンボしている。これを指摘しているブログが山田容疑者を真犯人扱いしている。しかしこれが又チョンボだとしたらお笑いだろう。 れんだいこは、本事件の真相はメーソン系結社による典型的な儀式殺人であり、山田容疑者が役を引き受けた事情までは分からないが遺体の運び屋、もしくはダミー的なオトリに過ぎないと見立てている。原発事故時に大丈夫マントラ唱えるしか能のなかったあの事態と同じく、世上の見解が余りにも酷いので、そしてそれを補強する学者肩書きの薀蓄が酷過ぎるので、これを成敗しておく。 件の週刊現代(講談社)記事は、8.24日発売の「週刊現代9.5日号」の「新聞・テレビが報じなかった大阪・寝屋川『中1惨殺』全真相」である。帯文は「少女が抱えていた家族問題 大阪府警がマークした人物」とある。この記事の校了日が8.21日の午後であり、この時点では山田容疑者が逮捕されておらず、男児の遺体も発見されていないこともあって、女児殺し男児犯人説を打ち出し、併せて両家庭の親が関与しているとする倒錯的な大胆且つ的外れ憶測記事を書いてしまっている。この観点からの両家庭のプライバシーを徹底的に暴きにかかっている 曰く、「星野くんが平田さんを殺害して逃走し、星野くんの親がそれをかばって遺体を隠した。同じ中学生のグループによるリンチ殺人だった。星野くんの母親が交際に反対して事件を起こした。平田さんの母親が娘を虐待して死なせてしまった云々」、「捜査当局が重点的に洗ったのが、行方がわからなくなっていた同級生、星野凌斗くん(12歳)の「交遊関係」だった」、「(捜査員は)平田さんや星野くんの交際トラブルが事件に結びついたのではないかとの見立てだったのです」。 アイドル的存在だった星野くんには親衛隊が存在し、そのなかに星野くんが “カノジョ”を作り他の女子と対立関係になったこと、その“カノジョ”と別れた後、星野くんが付き合い始めたのが平田さんであるなど、星野くんの女性関係や、三角関係までが示唆されている。「(星野くんは)自宅にはあまり帰らず、(親衛隊)メンバーの中の一人で、カノジョではない女子の家によく泊まっていた」。さらに、は上級生のLINEに平田さんから「子供出来た」といったコメントが送られてきたことまで書いていた。女児の家庭環境についても「(母親は)2週間ほど娘の顔を見ていない」、「日常生活を把握していなかった」、「母子関係にも問題があった」など、被害者である女児の家庭にも問題があったかのごとく報じている。 この種の憶測記事を書くには当らずとも遠からず的な記事内容であることが要件とされるだろう。これが大外れの結果となればどうすべきか。家庭的事情、「子供出来た」には多少の真実があるのかもとも思う。しかし主張しているところの男児による女児殺人説が、男児も遺体で発見され完全に破綻しているとならば、大はずれ責任が問われるべきではなかろうか。そういう意味で、今後、週刊現代発行元の講談社、週刊現代編集長、担当デスク、記事執筆記者がどう責任を取るのか、頬被りと口拭いでやり過ごすのかどうかが見ものになっている。マスコミ人は他山の石として注意深く見守るべきだろう。 |
「直前まで星野くんを犯人と…寝屋川中1殺害事件で露わになったマスコミのキチク取材とコメンテーターのデタラメ推理」。「それにしてもこの事件ではっきりしたのは、マスメディアの取材・報道のデタラメとキチクぶりだ」、「同時期に国会で安保法案の危険性について重大な指摘をした山本太郎議員の質問にかんしては、テレビのニュースやワイドショーではまったく触れられなかった」。 |
【事件の経緯その5、山田容疑者拘束から逮捕、男児遺体発見までの経緯までの経緯】 |
8.21日午後7時、中木田(なかきだ)中学校が、寝屋川市立木田小学校の体育館に全学年の保護者ら約400人を集めて事件に関する説明会を開いた。24日からの新学期を控え、学校側は生徒らの心のケアに取り組むことなどを説明した。 8.21日午後8時20分頃、女子生徒の遺体が発見されてから8日後、山田容疑者は大阪市営地下鉄長堀鶴見緑地線の今福鶴見駅近くの交差点で信号待ちしていたところを捜査車両が挟み込み、8時22分、山田容疑者の身柄が確保された。尾行開始から約19時間後だった。「けんかのような声が聞こえ、外に出ると、バス停前の路上で5~6人の捜査員が男を取り押さえられていた。事件の容疑者だと聞き、驚いた」(「更新/ 地元最高です!!」「最後の大阪満喫!!」異様なハイテンション 容疑者が事件前後にFB頻繁更新」)。 その際、女性が軽ワゴン車の助手席に同乗していたことが後に判明している。府警高槻署捜査本部は、女性は事件と無関係とみているが、山田容疑者の逮捕直前の行動を知っていたり、山田容疑者が事件に言及したことを聞いたりしていないかどうか事情を聴いている。 8.21日夜、山田容疑者が死体遺棄容疑で逮捕された。逮捕容疑は、8月中旬、高槻市番田の物流会社駐車場内で、平田さんの遺体の顔などを緊縛するなどした上、遺棄したとしている。女子生徒が殺害され遺体が遺棄された中学校の保護者説明会の開催中に容疑者逮捕のニュースが流れた。 捜査関係者によると、山田容疑者は容疑を否認している。殺害された平田さんについて、「まったくの初対面で名前も知らない」と述べている。「女の子を車に連れ込んだ」と供述しているが、逮捕容疑については「女の子を見かけた場所は言いたくないが、声を掛け、車内に連れ込んだのは私。確かに女の子を車に乗せて高槻市内の駐車場まで行った。しかし、このとき助手席には同乗者がおり、同乗者が後部座席で女の子を殴るなどし、知らないうちに死んでいた。遺体は車の同乗者が遺棄した」などと他人の関与を主張して否認している。同乗者について、性別は男性と明かす一方で「名前や年齢は言いたくない」と話しているという。平田さんについて「同乗者が殴ったら死んだ」と説明しているが、死因は窒息だった。同乗者の存在が確認できず死亡の経緯の説明も矛盾している。取り調べには取り乱す様子もなく淡々と応じているという。当初は容疑を否認していたが、その後は黙秘に転じたという。大阪府警高槻署捜査本部は、説明は虚偽で、遺棄事件は山田容疑者による単独犯行とみている。 8.21日、平田さんの遺体が見つかった事件で、発見時に靴を履いていなかったが、平田さんの靴下の足裏が汚れていなかったことが捜査関係者への取材で分かった。駐車場は屋外だが、着衣に土や草などは付着しておらず、高槻署捜査本部は屋内や車内で殺害され、現場に車で運び込まれたとみている。 8.21日夜、大阪弁護士会刑事弁護委員会が、男性弁護士1人に山田容疑者との接見を依頼。この弁護士は府警が事件の重大性を踏まえ、取り調べを初期から録音・録画していると明らかにした。山田容疑者はその後は黙秘を続けており雑談にも応じず完全黙秘という。 |
【事件の経緯その6、男児遺体発見】 |
8.21日午後7時36分、星野さんの遺体が寝屋川市中心部から約22キロ南の大阪府柏原(かしわら)市青谷の山中の竹林で見つかった。現場は傍をJR関西線が通っており、竹林の近くには大阪府と奈良県を結ぶ国道25号があり、西へ向かえば、同府寝屋川市の山田容疑者の自宅付近を走る国道170号につながる。西名阪自動車道の柏原インターチェンジからも約2キロ程度で、交通の便は決して悪くない。市道は山道で薄暗い。人家もほとんどなく、地元の人間か運送やタクシーのドライバー以外が走ることは少ない」。市道から竹林へは細い道を通る必要がある。だが、そもそも道の存在すら判別しづらい小道で、その先には資材置き場あり、抜け道などにも利用できない。竹林の隣に畑を持つ女性(76)は「自分はミニバイクで畑に通っているが、道は行き止まりで車が入ってくることはない」と話している。 遺体は人為的に草をかぶせたような状態で置かれていた。星野君の遺体は死後かなりの時間が経過。頭を北向きに、体の右側を下にして横たわっていた。少年の顔全体や手に粘着テープが何重にも巻かれていた。星野さんも鼻や口を塞ぐように同種のテープで、ぐるぐる巻きにされていた。左手にもテープが残り、当初は両手首を縛られていたのが、はずれたとみられる。遺体は腐敗がかなり進み、上半身の一部は白骨化していたという。「目立った外傷はなかった」との報道も為されている。「星野さんの遺体は全身の傷みが激しく、死因が特定できなかったほか、外傷の有無も判然としなかった」。司法解剖の結果、13日頃死亡したと推定されるが死因は特定できなかった。8.27日、スタンガンとの絡みにつき、「男児の遺体の傷みが激しくスタンガン痕は判然としていない」ことが判明した。「星野さんの遺体は、胃の中を確認できる状態ではなかった」と8.25日報道されている(「毎日新聞 2015年08月25日09時50分、大阪中1遺棄:胃の内容物なし…平田さん 長時間拘束か」)。 服装は、いずれも黒の半袖Tシャツと短パンで、失踪当時のままだった。靴は履いていなかった。しかし、自宅を外出した際に持っていたとされるスマートフォンや、黒とピンクのポーチはなくなっている。 |
【事件の経緯その7、男児遺体発見その後】 |
8.22日、府警は山田容疑者の職業について、福島県内の除染作業を担う契約社員と確認したことを明らかにした。 8.22日午前、平田さんの告別式が寝屋川市の葬儀場で営まれた。同級生や保護者ら約100人が参列し、平田さんに最後のお別れをした。 8.22日、日本テレビ系(NNN)の1時35分配信「山田容疑者の同僚『事件うなずける』」が、大阪の中学生殺害事件で、逮捕された山田浩二容疑者(45)の同僚の除染作業員が取材に応じたとして次のように報道している。山田容疑者の同僚「(Q:山田容疑者は事件の前は?)普通。事件のことはうなずける。なるほどね。(山田容疑者は)ロリコン。(Q:なぜロリコン?)(本人に)聞いたことがあるから」。 |
【事件の経緯その8、山田容疑者送検】 |
8.23日午後午後0時半、高槻署捜査本部が、平田さんの死体遺棄容疑で逮捕した山田容疑者を送検した。容疑者を乗せた捜査車両が大阪市中央区の府警本部を出発し、大阪地検がある同市福島区の大阪中之島合同庁舎に向かった。捜査員2人に挟まれ後列中央の席に座った山田容疑者は白いマスクを付け、目を閉じてうつむいていた。捜査本部によると、「平田さんに声を掛けて車に連れ込んだが、同乗者が遺棄した」と容疑を否認している。 8.23日、日本テレビ系(NNN)17時35分配信「もしかしたら男の子の犯行かも…山田容疑者」。警察は、福島県二本松市にある山田容疑者の勤務先の寮を家宅捜索した。勤務先の同僚がNNNの取材に応じ、山田容疑者と一緒に事件に関するテレビ報道を見ていたと話した。山田容疑者の同僚「(Q.一緒に今回の報道を見たことはありますか?)はい。住んでいるところの近くだと言っていました」「(Q.ほかには?)犯行は、もしかしたら一緒にいた男の子が見つかっていなかったので男の子が犯人じゃないかと勝手な推測を言ったら、『もしかしたらその子(の犯行)かもしれない。そうかもな』というようなことは言っていました」。 8.23日、TBS系(JNN)8月23日19時52分配信「大阪・男女中学生遺体、男子生徒のサンダルか」。遺体が見つかったとき、星野君は裸足で、所持品も見つかっていなかったが、23日になって、遺体が見つかった場所の「すぐそば」で星野くんが履いていたものと同じ黄色のサンダルが見つかり、警察が回収した。 8.23日、星野凌斗君の通夜が大阪府寝屋川市内の斎場で営まれ、同級生や保護者ら約300人が参列し別れを惜しんだ。祭壇には笑顔の星野君の遺影が飾られていたほか焼香台にもおどけた表情の写真が置かれていたという。 |
8.24日、読売新聞8月24日14時30分配信「中1遺棄、車内から微量血液反応…拭き取ったか」。山田容疑者の軽ワゴン車の車内から血液反応が検出されたことが、捜査関係者への取材でわかった。府警は引き続きDNA鑑定を進める。捜査関係者によると、府警が逮捕後に押収した車の内部には目に見えるような血痕はなかったが、詳しく調べたところ微量の血液反応が出たという。平田さんは30か所以上を切り付けられ、遺棄現場にも血だまりができており、相当量の出血があったとみられるが、遺体を運ぶのに使われたとされる車の中に目立った血の跡は見つからなかった。山田容疑者は調べに黙秘しているものの、府警は、血痕を拭き取るなどして証拠隠滅を図った可能性もあるとみている。
8.24日午前、平田さん、星野君が通った市立中木田中の2学期が始まり、始業式で黙とうがささげられた。 8.24日午前10時過ぎ、星野凌斗君の葬儀が同市内の斎場で営まれた。2学期の始業式の為、同級生らは参列できなかったが、親族や遺族の友人ら約50人が参列。悲しみに包まれた。午前11時30分に出棺。母親とみられる女性は右手に位牌を持ってむせび泣き、凌斗くんの祖父とみられる男性らに両脇を支えられていた。 |
8.25日、山田容疑者の軽ワゴン車から血液反応が出たことが捜査関係者への取材で分かった。但し、検出された血液は微量だった。高槻署捜査本部は引き続きDNA型鑑定などで詳しく調べる。山田容疑者は黙秘している。捜査関係者によると、飛び散ったような目立った血痕はなかった。平田さんは全身に三十カ所以上の切り傷があり、別の場所で切り付けられた可能性があるとみている。駐車場にあった血だまりは大量ではなく、衣服や足の裏が汚れていなかった。屋内で殺害されたとみられる。 |
8.27日、山田容疑者が事件当日に購入した粘着テープと、平田さんと星野君の顔などに巻かれたものが、外見や材質がほぼ一致したことが捜査関係者への取材で分かった。事件当日に山田容疑者が着ていた黒っぽい服と似た色の服が、滞在していた福島県二本松市の宿舎で押収されていたことも捜査関係者への取材で分かった。捜査本部は血液が付いていないかどうかなど関連を調べる。(「2015/08/27 11:10 共同通信/中1遺棄、粘着テープ全て一致か 福島の宿舎から黒い服押収」) |
(私論.私見)