正しい寄せ方常識、ハネ

 更新日/2018(平成30).1.21日

 (囲碁吉のショートメッセージ) 
 ここで、「正しい寄せ方常識、ハネ」を確認しておく。

 2005.6.4日 2013.5.22日再編集 囲碁吉拝


【寄せの常識/正しい寄せ方】
 囲碁は戦いと地取りから成り立っている。大きな新天地がなくお互いに弱い石がなくなればヨセになる。早い場合は四、五十手でヨセになることもある。大ヨセでは何に気をつければよいのか? 
 大ヨセは2線の手が中心になる。ヨセでは中央より2線が大きいことが多い。中盤までは石は中央に向かうのが良く、ヨセになると今度は逆に2線が大きくなると心得れば良い。
 手の目数より石の強弱が重要になる。打つことによって相手の石が弱くなったり、自分の石が強くなる手は見かけの目数よりもはるかに大きい。
 プラスの部分だけでなくマイナスの部分にも気をつけねばならない。打った手によって、反対側の自分の地に影響がでたり、中央では自分の地ができても反対側に相手の地ができることがよくある。そのような場合は見た目より小さい。
 眼形に関係する個所はヨセの最大重要点となる。相手の方に弱い石があれば攻め含みのヨセになり、反対に自分の方に弱い石があれば、それを補強しながら利益を得ていくヨセを打つことになる。

【正しい寄せ方常識】(「パソコンで囲碁上達」の 「先手の権利」参照)
 ヨセの巧拙で勝負が左右されることが多い。そういう意味で熟練を要する。まず先手ヨセから打ち始めるのが良い。但し、先手になるかどうかは打つタイミングにもよる。タイミングを間違えれば手を抜かれて、他の大きな箇所に打たれてしまい損をするので、先手になるかしっかり判断することが大事です。これを例示する。
 先手系ハネ  準先手系ハネ  後手系ハネ
A図 B図 C図
B図 A図 C図
 手を抜けば石が死んでしまうので先手。  先手になる可能性が高い。  先手になる可能性が低い。
 A図を基本図としてB図、C図との絡みで考えねばならない。白のハネに対し、A図では黒手抜きは死になるので受けざるを得ないので白のハネが先手になる。C図では黒の石が安泰なので必ずしも受ける必要がない。他の大きな手を打てば良い。即ち白のハネが後手になる。B図はA図、C図の中間である。但し、先手の権利がある箇所でも将来コウ立てに使うために打たない場合もある。この場合には逆ヨセされる場合もあり、この辺りが虚虚実実の駆け引きになる。

【正しい寄せ方常識/ハネ】(「パソコンで囲碁上達」の 「先手の権利」参照)
課題元図

D図

 黒1ハネのタイミング如何。

【正しい寄せ方常識/ハネ】(「パソコンで囲碁上達」の 「先手の権利」参照)
解答図

D図

E図

 寄せのハネをどのタイミングで打てば良いのかは相手が受けるのかどうかによる。最大なら相手が受け先手を維持することができる。上左図で説明すると、黒が打った後、白はAに手を入れないと上右図のようになる。両後手6目の手であり、盤上に両後手6目以上の手がなければ白は手を抜くことはできず上左図黒1は先手になる。逆は逆である。

【正しい寄せ方常識/ハネ】
(「パソコンで囲碁上達」の 「大ヨセの手順を考えましょう 」参照)
課題元図
解答図
 左から打つのが正解。反対の右からのコスミには押えてくれずに、逆に左にコスまれる。左の方が黒の眼にかかわっているので大きい。
 白からも左から打つのが正解。白が右から打つと黒は左を打つのがよい手で、白は両方打つことができなくなる。左は眼に関係していて右は地だけの手と分かることが重要です。

【正しい寄せ方常識/ハネ】
 (「パソコンで囲碁上達」の 「地の境目が大きい」参照)
課題元図
 どちらのハネツギが大きいか? 白の目は心配ないものとする。
正解図
 こちらが正解。お互いの地の境目のところはどちらが先に手をつけるのかが課題になる。境目では相手の地が減り、自分の地が増えるので大きくなる。この場合、相手の生き死に直結する寄せは大きく逆は逆。

【正しい寄せ方常識/ハネ】
課題元図 ヨセ3
 黒番。
ヒント
 黒1には白2で、白はこのまま6目の地で生きている。白地を5目にするには…

正解初手
 黒1ハネ。
その後図
 白2押え、そこで黒3ツギ。白4カケツギ。白地は4目となりました。失敗図に比べて黒は1目強の得です。






(私論.私見)