大寄せ

 更新日/2018(平成30).1.20日

 (囲碁吉のショートメッセージ) 
 ここで、大寄せを確認しておく。

 2018(平成30).1.20日 囲碁吉拝


大寄せ
 毎日コミュニケーションズ出版 片岡聡 著「大ヨセ集中講義」参照。
問題図 f:id:kazutan0813:20161202204242p:plain
 「どこが一番大きいですか?」
 正しい答えはB。右下は白に続けて侵入されても黒は生きており、目数で言っても5目ほどしか減らない。白にBの点を打たれたらほぼ両先手のところでもあり悔しさが半端ない。
f:id:kazutan0813:20161202205007p:plain
 こう打てればヨセは高段者以上。注目は右下をさらに手抜いて3(約十目ほどの手)に打ったこと。こちらの方がでかい。
問題図 f:id:kazutan0813:20170108231801p:plain
 黒が△に打った場面。白の次の一手はabcのどれか? ヒントは地合いよりも石の根拠。
失敗図 f:id:kazutan0813:20170108231918p:plain
 白1は黒aのスベリを防ぎ、地としてはとても大きい。しかし黒2と安心されると白は不満。黒2ではすぐにbの打ち込みもあるかもしれない。
f:id:kazutan0813:20170108232036p:plain
 白1と打ちaの打ち込みに備えた感覚は立派だが、やはり黒2と打たれると甘い。
f:id:kazutan0813:20170108232142p:plain
 白1の三々が正解。この手は地だけでも特大の場所であり、且つ黒の根拠を奪っていることが大きい。この黒の一団がはっきりしないうちは、黒はaに打ちこむことはできない。まさに一石二鳥の手になっている。

【大ヨセの考え方】
 「同じヨセでも、大ヨセと小ヨセでは、全く違う世界であり、大ヨセはむしろ中盤(戦い)に近い世界と思うからである。小ヨセは確かに『計算』で、ほとんど処理できる地味な世界だが、大ヨセは『計算』よりも、序盤・中盤と同じような感覚的要素が求められることになる。そこで本書では、戦意、反発心、あるいは形勢判断に基づく相場感覚などが、いかに重要かを強調した」。大ヨセは計算よりも感覚が大事な場面が多い。大ヨセは戦いと隣り合わせである。

 大ヨセの大きい所として、 ①根拠や眼系に関するところは見た目よりも大きく再優先。②数目の得より先手をとることを優先。③中央より辺や隅。3線、2線に注目する。④両先手は逃さない。⑤片方の地が増えながら、もう一方の地が減る「一石二鳥」を探す。大ヨセの心得として、「受け癖」をやめて、常に盤上最大を見つける心構えで臨む。また大ヨセを打つ時の心得として、①まず手抜きを考える。②眼系・根拠に神経を。③相場感覚を大切に。④利かし一本の効果。⑤見合いを残す発想。




(私論.私見)