切り一本

 更新日/2020(平成31、5.1栄和改元/栄和2).1.11日

 (囲碁吉のショートメッセージ) 
 ここで、「中盤の打ち回し攻め編/捨て石作戦」を確認する。

 2014.12.27日 囲碁吉拝


捨て石の法/切り一本】
 「切り一本」の捨石で手数(てすう)をのばす
課題元図 攻め合い黒勝ち!
 黒先白死。
1(正解初手) 攻め合い黒勝ち!
 1(正解初手)/キリ。この切り一本が勝負のカギ。
その後図 攻め合い黒勝ち!
 2/。3/。キリのおかげで白はアタリになるためダメ詰めできず黒の攻め合い勝ちとなっている。

捨て石の法/切り一本】
 「切り一本」の捨石で手数(てすう)をのばす。
課題元図
 黒先白死。
1(正解初手)
 1(正解初手)/キリ。
その後図
 △のところに白が打てない。捨石で手数(てすう)をのばすのがコツである。相手の切れ目を使うことが多い。

【捨て石の法/取らせて他を打つ】
 「向井芳織ポイント3、「石を捨てる」ことも大切」(読売新聞 2008/06/16掲載)参照。
課題元図
 石の効率を問う。

【捨て石の法/二目にして捨てよ】
課題元図
 黒先如何。
1(正解初手)
 1(正解初手)/ノビ。「2子にして捨てる」のがコツ。続いて黒イ、白ロ、黒ハと打てば右上の黒は生きられる。しかし黒にはもっと良い打ち方がある。
その後図
 白2/。黒3(図の1)/。白4/。黒5/。白6/。黒7。黒3、5と打ち、▲の2子を上手に捨て白6まで▲を取らせたとき、黒7と打って△の4子を取る。上図の黒イからハでは黒の負け。本図なら捨て石の筋を使っての見事な勝利となる。この発想ができるかどうかが問われている。

【捨て石の法/二目にして捨てよ】
課題元図
 黒先如何。
1(正解初手)
 1(正解初手)/キリ。
その後図
 2/。3/。二子にして捨てる作戦が始まった。以下、4から11まで。

【捨て石の法/軽妙捨て石の筋】
課題元図
 黒先如何。捨て石がうまくできれば三子を取れます。
1(正解初手)
 1(正解初手)/ハイ。この手が好手。
その後図
 2/。3/。以下シボるのがうまい。4/。5/。6/。7/。

【捨て石の法/軽妙捨て石の筋】
課題元図
 黒先如何。今にも取られそうな黒三子を連絡しましょう。
1(正解初手)
 1(正解初手)/放り込み。この手が急所。
その後図
 2/。3/。4/。5/。6/。7/まで連絡できる。

【捨て石の法/軽妙捨て石の筋】(「囲碁手筋28」)
課題元図 画像
 黒先如何。シチョウが黒悪い時は白Aの石を取ることができない。捨て石を考えるのがよい。
1(正解初手) 画像
 1(正解初手)/アテ。この手が捨石作戦開始となる。
その後図1 画像
 白2から白8まで。
その後図2 画像
 途中黒9と手数を伸ばして締めつけるのがポイント。

【捨石】
問題図  第13型 黒番 説明
正解初手
 黒1とハイ込み。
その後図
 白2アテ。
決定打
 黒3ノビ。2子にするのがポイント。
その後図
 黒5にコスミツケ。この手で辺の黒の手数が延びている。白6。
その後図
 隅の取り跡に黒1ホウリ込み。この手で黒の一手勝ち。
黒3間違い図
 黒3と取ると白4とコスむ手がある。
その後図
 黒5とホウリ込んでコウになる。


【捨て石の法/利かした石をどんどん捨てる法】
にツグ

【捨て石の法/捨て石冥利】
 「捨て石は多ければ多い程効果も高い!」。

【中盤の打ち回し攻め編/捨て石作戦】
 「林漢傑の本因坊秀策に学ぶ/(1)大胆で絶妙な捨て石作戦
 (読売新聞 2013/01/08掲載)。
課題元図  本因坊秀策/先・岸本左一郎(嘉永3年=1850年)
 秀策の白番で、黒9に白10の開きが工夫の一手。普通は白11と立ち、黒イに白10。コミなしの白番だけに14まで地に辛く打っている。左下の大斜定石は現代でも打たれる。白シチョウ有利のときは白32から34のハネ出しがあり、黒の左一郎はうっかりしたのでしょう。局面は黒55とつけられたところである。
実戦図
 秀策の見事な捨て石作戦が始まる。白1のツケから3が見事な返し技で、黒6まで捨てても白7と締まって形勢よしと見ている。この捨て石はまだ死に切っておらず、白イが左辺に利くと、白ロ、黒ハ、白ニの復活が残っている。
参考図1
 白1の押さえは黒2、4と実力行使されピンチに陥る。
参考図2
 実戦の白1に黒1とまともに受けるのは白2、4と強引に押さえられ白12で黒つぶれ。

【中盤の打ち回し攻め編/捨て石作戦】
 「白石勇一の仰天!捨石作戦/(3)未練残さず被害は小さく」(読売新聞 2011/02/15掲載)。
問題図  第36期棋聖戦予選B、白・首藤瞬七段、黒・白石勇一三段
 岩田一・八段門下の兄弟子、首藤七段との一局。黒1のハサミに白2、4とツケ切られたところです。黒先如何。
実戦図
 下辺の4子を捨てる作戦に出る。白4と伸びられたとき、黒5から7のツギが頑張った手です。白8と取られても捨て石を利用して、黒9以下15まで左辺の地が大きいです。4子を取られたのは約30目の損ですが、左下で20目ほど稼ぎ、身軽になって、テーマ図のAの大場に回って、捨て石作戦は成功しました。
参考図1
 下辺の4子に未練を残すと、黒1から3と当ててしまいます。黒5まで、下辺4子は生き残っていますが、地を稼がれた上に、白からAやBの嫌みがあって、手を掛けた割には採算が合いません。
参考図2
 黒1の当てから5、7と取るのは最悪で、白8の当てを利かされ14まで4子を取られては大きく、捨て石とは言えません。
参考図3
 石を捨てるといっても、少しでも被害を小さくするのは当然のことで、実戦図の黒7は精一杯の頑張りです。これを黒1に抱えるのは、白2の当てを打たれ、白8と取られることになり、実戦とは大差です。







(私論.私見)