更新日／２０２４（平成３１．５．１栄和改元／栄和６）．２．１７日

【中盤の打ち回し攻め編／利かし】

｢追悼藤沢秀行名誉棋聖この４局／（３）二手一組の華麗な利かし｣ 　（読売新聞 2009/05/26掲載）。 　 　◇第４期棋聖戦七番勝負第１局、白・九段・林海峰、黒・棋聖・藤沢秀行、（１９８０年１月） 問題図 　△とこすんだ時の黒先如何。

実戦初手 　黒１・二線置き。藤沢は瞬間的にひらめいたそうだ。立会人の山部俊郎九段は「この手を見ただけでも、はるばる札幌まできたかいがあった」と激賞したという。藤沢はこれを捨て石にして利かそうとした。いかにも華麗だ。高尾九段「戦いの最中に、ここまで気が回らない。僕にはとても打てません」。 実戦図その後 　白１。黒２タスキトビ。この手が二手一組の好手順。林は白７とつけて、藤沢の意中をいくのを嫌ったが、黒１８の伸びとなり、黒がはっきり優勢である。 変化図 　前図の途中、白１とコスミ出すのは、黒２と押さえ、白３、黒４に、白５とつがされるのがつらい。 参考図１ 　これを黒１と動き出すのは、白２から６までとあっさり捨てられ、８と開かれてつまらない。

(私論．私見)