中盤の打ち回し守り編/1間トビ

 更新日/2024(平成31.5.1栄和改元/栄和6).2.17日

 (囲碁吉のショートメッセージ) 
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 2014.12.27日 囲碁吉拝


【中盤の打ち回し守り編/1間トビ】
 「瀬戸大樹の手抜きの考え方/(2)本手で模様をけん制する
 (読売新聞 2013/07/30掲載)。
問題図
 白先如何。上辺に黒模様があり、今、▲のケイマで広げてきた場面である。

正解図
 白1/一間トビ
 右辺の白は黒イと打ち込まれるスキがあり、この段階では白1と飛んで備えておくのが後手でも立派な一手になっている。白1は守ると同時に上辺の黒模様をけん制している。二つの役割を果たす価値の高い一手である。相手の模様の近くでは弱い石を作ってはいけない。しっかり守って付け入るすきを与えないようにするのが肝腎である。
失敗図
 白1下辺開き。
 この手も大場であるが右辺手抜きがまずい。黒2の打ち込みから4とケイマするのが黒の狙い。白5のハイから7とはねて渡れば部分的にはどうということもないが、黒14のブツカリまで黒模様がめいっぱいに広がる。白13まで連絡しただけの白の姿がいかにもちっぽけに見える。白1と下辺に打った手が甘く黒の大胆な作戦を許したことになる。
参考図
 本図は上辺に△の開きがある碁形になっている。白イの飛びも部分的には立派な手だが、この形では守るだけでやや緩い。黒ロと上辺に開くのが大きな手になっている。右辺は手を抜く決断をして白1と上辺に開きたい。白地を増やして黒地を減らす絶好点である。黒2の打ち込みから14のブツカリまで、今度は黒が厚くなっても気にしません。上辺はすでに白が占めていますから黒模様が大きくなる可能性はない。




(私論.私見)