隅の詰め碁/一合マス基本形

 更新日/2019(平成31).1.21日

 (囲碁吉のショートメッセージ) 
 ここで、「隅の詰め碁例題/一合マスの筋」を確認しておく。どう理解し整理するのが良いのか手探りの状態である。「一合枡」、「囲碁:一合マスのあれこれ」、「ぱいなっぷるⅡの囲碁ノート」、「基本死活辞典」、「★弁天喜楽会囲碁★」その他を参照する。まだ十分に咀嚼できていない。

 2014.10.28日 囲碁吉拝


【一合マス基本形(ハネなし、下がりなし、外ダメなし)】
一合マス基本形
 本図が隅の一合マスの基本形で、ハネなし、下がりなし、外ダメなしダメ詰まり系である。
基本形/生きの正解初手
 白先であれば、この形は白aに手入れして完全な生き。
 黒aで黒先コウ
 いずれにせよ2の2ののところが争点になる。

【一合マス基本形/殺しの筋】
問題図
  黒からは2の2の他にa、b、cの攻めがある。

【一合マス基本形/殺しの筋その1、二の2置き】
殺しの正解初手1
(2の2置き)
 黒(2の2)置き。
白の応じ手1
 白2(2の2の下、1の2)ツケ。この手が手筋の返し技である。
黒の応じ手1
 黒3/ツケの反対方向渡り狙いのツキアタリ。
白の応じ手
 白4/渡り止め下がり。
黒の応じ手
 黒5単ハネ。(決定打)
その後図
 白6押え、黒7ツギ、白8ツギ。
その後図2
 黒9下がり。この手が手筋である。
その後図3
 この後、白10ホウリコミ、黒11・白1子取りで「黒の取り番コウ」となる。白に 外ダメが空いていたり、ハネのある時は万年コウとなる。これが正式の手順である。

【一合マス基本形(ハネなし、下がりなし、外ダメなし)の白2変化/突き当り形】
白の応じ手2
 白2(3の2)曲がりぶつかり。これは不正解手。
その後図
 以下、黒3から7まで四目中手で白死。
前図白4の変化手
 前図の白4を下がっても攻め合いは白負け。よって、 白2(3の2)曲がりぶつかりはない手と云うことになる。 

【一合マス基本形(ハネなし、下がりなし、外ダメなし)の黒3変化/下がり形】
黒3変化図1
 黒3下方ノビ。反対へぶつかる。
その後図1
 白4ヒキ。
その後図2
 黒5ハネ。
その後図3
 白6ヒキぶつかり。
その後図4
 黒7。
その後図5
 白8放り込み、黒9までのコウになる。但し、黒は負けたときの損が大きいので、黒3/ツケの反対方向渡り狙いのツキアタリより劣る。

【一合マス基本形(ハネなし、下がりなし、外ダメなし)の黒3変化/左ハネ形】
黒3変化図2
 黒3ハネ。
その後図1/失敗
 白4押え。
その後図2
 黒5下がり
その後図3
 以下、白6、黒7の切りがきて五目中手で白死。

【一合マス基本形(ハネなし、下がりなし、外ダメなし)の黒3変化/左ハネ形】
その後図1/正解
 白4ヒキ。
その後図2
 黒5、白6でコウになる。
黒5変化図
 黒5左ノビ。
その後図1
 白6抜き。
その後図2
 以下、黒7、白8でコウ。但し、黒7で8として、白a黒7なら白死。

【一合マス基本形(ハネなし、下がりなし、外ダメなし)の黒3変化/右ハネ形】
黒3変化図3
 黒3右ハネ。
 以下、白2から6までセキになり黒失敗。

【一合マス基本形(ハネなし、下がりなし、外ダメなし)の黒3変化/ハネ押え形】
黒3変化図4
 黒1押え。
 以下、黒7までの結果は黒がコウに勝ってもすぐ解消できないヨセコウのようなコウになっている。

【ハネなし、下がりなしの基本形一合マス&外ダメなしの黒3変化図1】
黒3変化図1
 黒3下方ノビ。反対へぶつかる。
その後図1
 白4ヒキ。
その後図2
 黒5ハネ。
その後図3
 白6ヒキぶつかり。
その後図4
 黒7、白8放り込み、黒9までのコウになる。但し、黒は負けたときの損が大きいので前図より劣る。
前図白6変化手
 黒3のハネに白4ハネ押え。
その後図
 (白の失敗図) 以下、黒5、白6、黒7の切りがきて五目中手で白死。
原型図黒3変化図2
 黒3ハネ。
白の正解応じ手
 白4が最善でコウになる。
原型図白4変化手
(間違い)
 白4を2のところへハネ。
その後図
 (白の失敗図)  黒3から5で五目中手で白死。     
原型図黒3変化図
 黒3左ハネ。
 白4ハネ押え。
 (黒の失敗図) 以下、黒5、白6、黒7、白8でコウ。但し、黒7で8として、白a黒7なら白死。
課題図黒3変化図
 黒3右ハネ。
 (黒の失敗図) 白の下ツケに黒1とこちらをハネるのは白2から6までセキになり黒失敗。
原型図黒3変化図
 黒1押え。
 (黒の失敗図) 白の下ツケに黒1と押さえるのは損な手で、黒7までの結果は黒がコウに勝ってもすぐ解消できないヨセコウのようなコウになっている。
原型図白2変化図
 白2(3の2)曲がり。
その後図
 (白の失敗図) 最初に白2と曲がるのは悪手で、黒3から7まで四目中手で白死。
前図白4の変化手
 (白の失敗図) 前図の白4を下がっても攻め合いは白負け。  
 練習問題(16)一合マスの基本型に対し◆とツケました。白先でどうなりますか? (解答は226、227頁)
 練習問題(17) 一合マスの基本型に対し◆と置きました。白先でどうなりますか? (解答は228、229頁)

【一合マス基本形(ハネなし、下がりなし、外ダメなし)の黒1変化/抱きつき形】
黒1変化図1
 一合マス基本型に対し◆ツケ。白先如何?(解答は226、227頁)

【一合マス基本形(ハネなし、下がりなし、外ダメなし)の黒1変化/抱きつき形】
黒1変化図2
 一合マス基本型に対し◆(2の1)置き。白先如何?(解答は228、229頁)








【ハネなし、下がりなしの基本形一合マス&外ダメ1つ以上】
問題図
 黒先コウ。ダメが空いているので黒の手段が制限されるがコウにはなる。 
黒の正解初手
 黒1(2の2)置き。
白2の正解応じ手
 白2(1の2)ツケ。
黒3の正解応じ手
 黒3左ハネ。
 以下、白4から白6までコウ。但し、外ダメが空いている場合は黒1と置く以外は手にならない。黒3で黒a白bを交換しても同じくコウ。
参考図
 (黒の失敗図1) 黒5の時、白6と押さえ黒7とツグと、以下白aで押しつぶしで白生き。
参考図
 (黒の失敗図2) 前図の黒7では1と押さえるしかなく、白2として、この形は万年コウ。
参考図
 白2と曲がっても外ダメがあるのでコウにはなる。  
参考図
 (黒の失敗図3) 前図の黒5で下がるのは、白6のツケから攻め合いにされて生きられる。
黒1間違い変化図1
 黒1ハネ。
 白2。黒1のハネには白2が良い手になる。
 (黒の失敗図) 黒3、5には白6まで。外ダメが空いているので黒aには白bと黒3子と黒5当りが見合いで白生き。
黒1間違い変化図2
 黒1ツケ。
 (黒の失敗図5) 白2以下黒3、5とがんばっても白8まで攻め合いは白勝ち。黒3で4と渡るのは白3で前図に戻る。

白4ハネの失敗図
 白4を2のところへハネ。
その後図1
 黒3から5で五目中手で白死。

【ハネあり一合マス&外ダメなし】
問題図
 黒先コウ。  
 黒1に白2とハネのない方にツケて白8までコウ。  
 前図の白4で1と曲がるのは、黒2から4でやはりコウ。  
 (黒の失敗図1) 前図の黒2をハネると、白3と受けられてセキになり黒の失敗。
 白1とここへつなぐのも黒2から4でコウがまぬがれない。白3で白a黒bの交換をしても同じ結果になる。
 黒1に白2とハネのあるほうにツケるのは、黒3から白6までコウ。
 (黒の失敗図2) 前図の黒3で突き当たるのは、ハネがあるのでコウにはならず、黒5に白6で万年コウ。(第62-34図参照)
 ハネのある場合最初に白2と曲ってもコウ。

【ハネあり一合マス&外ダメ一つ以上】
問題図
 黒先コウ(万年コウ) 
黒の正解初手
 黒1置き。
白の正解応じ手
  白2ツケ。ハネのない方にツケる。
 以下白8まで万年コウ。また、白2でaのツケは本コウになり白失敗。
 (白の失敗図) 前図の白4を引くのは、黒5から7の後、白aとして本コウ。黒7の当てに白5とツグのは、黒aで五目中手。
 (黒の失敗図) 黒1とツグのは、白4と放りこんでコウではなく、黒a白bの押しつぶしで生き。

【両ハネあり一合マス&外ダメなし】
問題図
 
 黒1と置き白2に黒3から5と当てるのは、白6から白8と手入れして黒9白10に黒11とダメをつめて、黒の1手ヨセコウ。
 前図の黒5で、こちらに曲がるのは黒3まで、この後白a黒bとなったとして、これも1手ヨセコウ。 但し、黒からcと打ってセキにする選択も可能。
 黒5と曲がるのは白6。この後黒a白bとツイで、この結果は万年コウ。黒としては第62-1、2図の1手ヨセコウにするか、この図の万年コウにするかを選択できる。
 (参考図) 前図の白6で単にツグ手もある。この後黒aに白bとなれば万年コウ。但し、白からは黒aにcと2段コウに受ける余地がある。黒からは黒c白bとして2手ヨセコウにする手段もあり複雑。
 (白の失敗図1) 最初の黒1に白2と突き当たるのは白4から8で本コウとなり白失敗。
 (白の失敗図2) 黒1に白2とツケてから白4と突き当たるのは、黒5から7で前図と同様の本コウとなり白失敗。黒5で単に7は白5にハネられてセキになる。(次図参照)
 (黒の失敗図) 第62-1図の黒5で1と打ち欠くのは白2とされてセキになり、黒の失敗。

【両ハネあり一合マス&外ダメ一つ以上】
問題図
 黒先コウ。(万年コウまたは外ダメの数のヨセコウ)  
 黒1の置きに白2は常套手段。続いて黒3から5とすれば、白は6として万年コウ。
 前図の白6で1と突き当たるのは、黒2から6と取って、以下次図。
 前図の後、白7黒8と互いに取り返してこの結果はコウ。但し、黒の1手ヨセコウ。つまり外ダメ(元の図のa)の数だけのヨセコウとも言える。白としては第63-1図の万年コウにするかを選択できる。
 (黒の失敗図1) 黒5でここに曲がるのは白6黒7までセキ。先手ならまだしも黒が後手なので、黒としては第63-1図のように万年コウにしたほうが有利です。
 (黒の失敗図2) 前図の黒5で第62-1図のように押さえるのは、白6から10と進んで黒がaにダメをつめても、白bの余地があって白生。
 (黒の失敗図3) 黒5とこちらに曲がるのは、白6とハネてから8とつなぐ。この後、黒aには白bとつないで、外ダメに余裕があるので白生。(第62-2図参照)
 (白の失敗図) 黒1に白2と突き当たるのは、黒3から5で外ダメが1つの場合白死。外ダメ2つ以上の場合は黒5で、aに放りこんで白7に黒6と曲がってコウ。

【下がりあり一合マス&外ダメ一つ以下】
問題図
 黒先セキ。     
黒の正解初手
 黒1(2の2)置き。
白の応じ手
 白2と曲がり。 
その後図
 以下、白6までセキ。  
 (参考図1) 外ダメのある場合は白2とツケてもよい。黒3から9とダメをつめても白aと打てるので生き。
 (参考図2) 外ダメのない場合、黒1に白2とするのは黒3から9まで、1手ヨセコウになり白失敗。
 (参考図3) 前図の白4を下がるのは黒5と取り、白6に黒7とつなげば、白は8と放りこむしかなくコウになる。白6で7なら黒6で前図に戻る。
 (参考図4) 外ダメのない場合、白2は白の失敗ですが黒3と突き当たるのは黒の失敗で、白4と受けられて第64-1図と同様のセキ。
 (黒の失敗図1) 最初に黒1と置くのは、白2黒3に白4と出ます。黒が5から7と抵抗しても白8と取っていて、黒aのツギとなっても最終的には両コウで白生き。
 (黒の失敗図2) 最初に黒1とツケ、白2に黒3とハネるのは、白4と下がって6まで。この後黒aとつないでも白は当たりで生きますし、手を抜いてもセキ。また、黒3で4の渡りなら白3と下がって生き。

【下がりあり一合マス&外ダメ2つ以上】
問題図
 黒先でも白生き   
黒の正解初手
 黒1(2の2)置き。
白2の応じ手1
 白2突き当り。
その後図
 外ダメがあれば白4まで白生き。この後黒aと曲がっても白bとすれば生き。白は手を抜いてもセキ。
白2の応じ手2
 白2ツケ。この手でも白生き。白6の後、黒aとダメをつめても白bから黒3子を取れる。  
 練習問題(15) 一合マスの基本型に対し◆とハネました。白先でどうなりますか?  (解答は224、225頁)

【両下がりあり一合マス&外ダメ1つ以下】
問題図
 黒先セキ                      
黒の正解初手
 黒1(2の2)置き。
白2の正解応じ手1
 白2と突き当たり。
その後図
 黒3、白4ハネ、黒5でセキ。外ダメのない時は黒5で6としても白aでセキ。
白2の正解応じ手2
 白2ツケ。
その後図
 以下、黒3、白4、黒5、白6で前図と同様の形で黒の先手セキ。 白4では6としてもセキ。  
白2の不正解応じ手
  白2。
その後図
 以下、黒3、白4、黒5で、これもセキだが黒の後手。外ダメのない場合は失敗。

【両下がりあり一合マス&外ダメ2つ以上】
問題図
 黒先でも白生き  
 黒1(2の2)置き。
 白2突き当たり。
 以下、黒3、白4まで。この後黒aには白bで、黒が外ダメをつめても白cの当たりが打てるので白生き。

【ハネなし、下がりなし、外ダメなしの基本無垢形一合マス】
白3変化図2
 前図白3のハネ。本図の変化図もある。これも白の取り番のコウになる。
最悪対抗手
 黒1腹ツケ。この手が最悪手である。
その後図
 白の中央の急所への打ち込みに対し、図のように打つのは白8までとなり、「眼あり眼なし」で黒の一手負けです。黒1の悪手のたたりである。
初手変化図1/腹ツケ
 白1腹ツケ
その後図
 黒2、白3、黒4、白5、黒6まで黒に有利なコウになる。もつとも黒4では5とサガリ、白ハネ、黒ろ、白6ツギ、黒のトリ、白4、黒に、ほ、と打って脱出する手段もある。但し、この形は下辺に白石があるか黒石があるかで大変違い、もし下辺に白石があって脱出できない場合は、黒は6までとコウにすればいいのです。
変化図
 白3ハネ、黒4サガリ、以下黒12までで無条件生きです。黒12は2のところの1目トル。
初手変化図2/2の1置き
 白1/2の1置き。
返し技
 黒2/下がり。
その後図
 以下白3から黒10まで黒が無条件の生きになる。手順中白3で5なら黒3でよく、また白5で6とツグのは黒5とワタリセキになる。この形は白黒ともに錯覚しそうなところである。
初手変化図3/ハネ 画像
 黒1/ハネ
返し技 画像
 白2/2の1
その後図 画像
 黒3、白4、黒5、白6、黒7、白8、黒9、白10までコウ。
画像
 外ダメが空いている場合は、ちょっと難しいのですがこんなコウになります。
画像
 カドが欠けた一合マスは死んでいます。
画像
 マガリが加わるとセキ生き。

【ダメ空き系一合マス】
問題図
 ダメアキ系。黒いのハネと白ろのトビの交換がすでにあるか、またはその交換がなくても、黒から「い」のハネが利く場合には黒は容易に死なない。
正解初手
 白1・2の2。
決定打
 黒2腹ツケ。
その後図
 白3ノビ、黒4渡り阻止下がり。ダメアキの場合には、白は5とハネ、以下黒6、白7、黒8、白9までコウ。
変化図
 前図白2で3にハネるとどうなるか。白2のハネから白8までと同じくコウとなるが、これを比較した場合、白は前図を採るべきです。何故ならば、この場合は差し支えないのですが、もし黒1の手を4から打ち、白白1黒白7、黒のところツギ、白6黒と逸出する味があるからです。
変化対抗手
 黒2ツケ。
 このようにダメアキの場合でも、ダメヅマリの場合と同じくコウですが、ただ両者を比較してみると、ダメアキの場合は黒となるコウダテの余裕がある。但し、コウダテのないダメアキは、その限りではない。

【一合マスのダメ空き&下バネ付き】
問題図
 白先如何。
正解初手
 白1・2の2。
その後図
 黒2上ツケ、白3ノビ、黒4ハネ、白5押え、黒6ツギ、白7ハネ、黒8ダメ詰め、白9黒1子抜き、白10押え。白にダメが1つあり、しかも下バネのある場合は、黒2から10までと二手ヨセコウになる。白3で6のところへウチカクと、黒2と打って生きてしまう。

【一合マスの下バネ付き系】
問題図
  「ダメヅマリ」で「下バネアリ」の時。白先如何。
正解初手
 白1・2の2。
その後図
 黒1から白10までとなりコウです。黒3で9と打ち、白4黒5白6黒3でもやはりコウです。また白が6で7と打ち、黒9白10黒6白8でもコウですが、このコウは黒にとって二段コウです。
 19図  黒6コウトル
 黒3では9と打ってコウにするのが正しい。ここで1つ、注意しなければならないことは、下バネのある場合は、15図から18図のように、黒1のツケを「下バネのある反対側」に打つこと、これが大切です。
 このような形の時には、黒1から白8まで、隅は一応五目ナカデの死にはなりますが、次いで黒と逸出してしまいます。上辺の星下に黒石がある場合には黒の逸出は楽です。このように逸出できるということは黒からは5のハネが利く意味があることで、これは両バネがあるのと同じになります。ダメアキで片バネアリですから黒が容易に死なないのですから、両バネアリでは問題なしです。

【一合マスの「上バネ」&ダメ空き】
問題図
 一合マスの基本型に対し◆とハネたところ、白先如何/白先コウ解答は224、225頁)
白の正解初手
 白1(2の1)置き。白1とはずすのが妙手。
その後図
 黒2以下、白9までコウ。  
前図白2の変化図
 白1に黒2なら白3以下、前図の形に戻ってコウ。    

【一合マスのダメ空き&上バネ付き系】
問題図
 白先如何。
正解初手
 白1・2の2。
その後図1
 黒2下ツケ。白3と横ナラビ、黒4ハネ。黒4がうまい手です。いわゆる「二の一に妙手あり」の手です。これは黒のハネがあるからで、なければ白に5とワタラレてしまいます。白5、黒6、白7、黒8、白9、黒10までとなる。
その後図2
  黒10に続いて白ならば黒4とトリ、白が7の点に取ると黒でオシツブシの生きになる。白がコウダテを打ってとコウをトレば、黒10と白7の1目をトルので、結局白はこの黒を殺すわけにはいきません。黒10までの手順中白7で8へ打てば黒8白9と二目トリ、黒で六手ヨセコウになります。「三手ヨセコウはコウにあらず」という位ですから、六手ヨセコウでは問題なく黒生きといってもいい。また白9で10にツグのは、黒でオシツブシの生きです。「ダメアキ」で「下バネアリ」は、いくぶん味が悪いとはいえ生きといってもよい。結局、一種の両コウで黒生きになる。
失敗応手
失敗図  20図  黒7ツグ
 黒が1と下バネのある側から打てば、白8までとなって黒死です。勿論、黒7で8と打てばコウになりますが、六手ヨセコウと一手コウでは論外です。

【一合マスのダメ空き&両バネ付き系】
問題図
 白先コウ。
正解初手
 白1・2の2。白に対しては黒でもはでも差し支えない。問題はダメアキが一つしかない場合と、ダメヅマリの場合はどうかということです。
正解初手
 黒2上ツケ。
その後図
 白3から10までとコウになる。この図は両バネアリ、或いは片バネアリ(17図参照)にかかわらず、一手コウより黒が楽なコウです。白2で3のところへサガルのは黒7白2黒5白9黒4でセキになる。
 ダメヅマリの場合でも、黒1から白8までとコウになります。白がコウに勝つ場合は、7の点にツイで五目ナカデになります。これを白が誤ってに取ったりすると、黒1にトリ返されて、再びコウになってしまいます。
 前図では黒3を最初に打ちましたが、両バネのあるこの場合は、黒1と打っても、白8までのコウとなり、24図と同じ結果になります。

【前図のダメなし系一合枡】
問題図
 星の点に黒石があるダメヅマリ系。白先如何。
正解初手
 白1・2の2置き。
その後図
 黒2サガリ。白が受けないと黒からのドンドンの手があるので白3。以下黒4、白5、黒6、白7、黒8までとなりセキ生き。黒8はと見合いにして既にセキ生きである。念のため黒8までとしている。

未然形一合マスの基本形
問題図
 ダメ空きスペースがある場合の一合マス。例えば星に石のない「カド欠け一合マス」ではどうなるのか。白が1に置く。黒2ツケ、白3ツキアタリ、黒4下がり、白5ハネ。黒6ブツカリ、白7下がりとなる。aとbが見合いで死にとなっている。






(私論.私見)