隅の生き詰め碁例題/目持ち、見合い目持ち形

 更新日/2022(平成31、5.1栄和改元/栄和4).2.11日

 (囲碁吉のショートメッセージ) 
 ここで、「隅の生き詰め碁例題/目持ち、目持ち形」の筋を確認する。

 2005.6.4日 2013.5.22日再編集 囲碁吉拝


【隅の生き詰め碁例題/目持ち生き】
課題元図 #158
 内側(黒)先如何→生き。

【隅の生き詰め碁例題/目持ち生き】
1(正解初手) #158a
 1(正解初手)/下がり眼持ち。
その後図 #158a
 2/。3/。1と打てば2と3が見合いで生き。
1の不正解変化 #158aa
 1の不正解変化/5の2。
その後図 #158aa
 2/。このサガリがしぶとい。以下、3/。4/。5/。6/までコウになり失敗。

【隅の生き詰め碁例題/見合い目持ち形生き】
(「囲碁棋士 山田晋次の 詰碁のブログ№156」)
課題元図 #156
 内側(黒)先如何→生き。

1(正解初手) #156a
 1(正解初手)/ヒキ。この手が好手で、AとBが見合いで生き。
1の不正解変化
#156aa
 1の不正解変化/。この手は間違い。
その後図 #156aa
 2/。3/。4/まで、黒は1眼しかできない。

眼あり眼なしはカラの攻合い
 「カラの攻合い」とは、カラッポ、つまりダメだという意味と、中国古代の名称である唐とをひっかけたのだそうだ。眼は二つないと活きないが、たとえ一つでも、攻合いでは大きなプラスになる。

【1図:攻合いの例外】棋譜(254頁の1図)
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・この攻合い、黒1と外からつめたのでは、白2でセキにしかならない。
※普通、攻合いでは、外ダメからつめるのが原則だけれど、ここでは例外。

【2図:眼をつくれば眼あり眼なし】棋譜(254頁の2図)
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・黒1と眼をつくれば、眼あり眼なしで黒勝ち。
※このように内ダメのある攻合いは、「内ダメは眼のある石に占有される」のである。
・黒1と眼を持って、黒のダメは三つ。
・白はダメが四つあっても、内ダメはないのと等しいので、二手しかない理屈になる。
※内ダメのない攻合いでは、眼あり眼なしは関係ない。

【3図:眼を持って勝ち】棋譜(255頁の3図)
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・黒1と眼を持って、この攻合いは黒の勝ちである。
※白がダメをつめるには隅のツギに手間がかかり、その間に黒は外ダメをつめて、眼あり眼なしとなる。

【4図:ちょっと難しい問題】棋譜(255頁の4図)
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☆黒先でどう打つか? これはちょっと難しい問題。
 イ(18, 一)のサガリでは白ロ(19, 四)で活きがなく、攻合いにも勝てない。
※そこで、黒は「敵の急所はわが急所」という格言を利用し、あわせて眼あり眼なしに導く。

【解答:コスミが手筋~眼あり眼なし】棋譜(255頁の5図)

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・敵に打たれて困る点に、黒1とコスむのが手筋。
・白2に3と眼を持てば、白4とハネる一手であるから、あとは黒5とダメをつめる。
これも眼あり眼なしの黒勝ち。
※白2で3の切り、または4のツケでは、黒2とサガって活きてしまう。

(坂田栄男『囲碁名言集』有紀書房、1988年[1992年版]、254頁~255頁)






(私論.私見)