第６８図「第一型、基本型」　　　　
　　　　　　（外ダメ無し）　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先白死　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　一合マスに一歩手前の形ですが黒先　
　　なら死にます。この形は白ａに手入　
　　れして完全です。　　　　　　　　　

　　黒１から３の飛びに対して白４はし
　　かたない。ここで黒５に押さえ、白
　　６なら黒７から９まで。この後白ａ
　　には黒ｂで目有り目無しの白死です。

　　前図の白６でハネても黒７から９で、
　　四目中手または目有り目無しです。
　　白６で８と下がるのも黒９につなが
　　れて同じく攻め合い負けです。

　　（黒の失敗図１）
　　第68-1図の黒５でつなぐと、白６を
　　利かしてから８と出て10と曲がりま
　　す。この後黒ａ白ｂとダメをつめて、
　　これは白の１手ヨセコウです。

　　（黒の失敗図２）
　　第68-1図の黒７でつなぐのは、白８　
　　と這われてセキです。
　

　　（黒の失敗図３）
　　第68-1図の黒３でコスミツケるのは、
　　白６の後、黒７とグズんで白８に黒　
　　９で１手ヨセコウです。

　　（黒の失敗図４）
　　前図の黒３で１にならぶのは、白２　
　　とツケてから黒９の曲がりに白10と
　　放りこんでコウですが、これは黒の
　　１手ヨセコウです。

　　（黒の失敗図５）
　　黒１と下がるのは白２で一合マスの　
　　基本型となり本コウになります。
　　（第58-1～10図参照）

　第６９図「第一型、基本型」　　　　
　　　　　　（外ダメ１つ以上）　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先コウ　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　

　　外ダメのある場合、黒１白２として
　　一合マスの形となり、黒３と置いて、
　　以下次図。
　

　　前図の後、白１とツケて第59-1図の　
　　手順で白５までコウです。
　
　

　　黒１に白２は黒５のツケが妙手で　　
　　黒７まで、やはりコウになります。　
　　（120頁、練習問題(18)参照）
　

　　黒１に白２は黒３以下白８まで、や　
　　はりコウになります。
　　（127頁、練習問題(19)参照）
　

　　（白の失敗図）
　　前図の白４でハネるのは黒９まで、　
　　この後白が攻め合いにいっても黒ａ
　　に打たれれば四目中手で、攻め合い
　　以前に白死です。

　　（黒の失敗図）
　　第68-1図のように黒が１、３とする
　　のは、白４から６と置いて、以下次　
　　図。

　　（前図の続き）
　　黒７としても攻め合い負けです。黒　
　　は７でａと押さえ、白７としてセキ
　　にせざるをえません。黒の失敗です。
　　（第68-4図参照）

　　第７０図「ハネのある時」　　　　　
　　　　　　（外ダメ無し）　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先コウ　　　　　　　　　　　　
　　　（１手ヨセコウまたは万年コウ）　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　黒１白２に黒３と並べば白４とツケ　
　　る１手で、黒５を利かして７と当て
　　て９と取れば、白10はしかたない。
　　以下次図。

　　前図の後、黒１から３とダメをつめ　
　　て、黒の１手ヨセコウです。
　　（第62-1図参照）
　　また、前図の黒７でこの図の２に曲
　　がっても１手ヨセコウになります。
　　（第62-2図参照）

　　第70-1図の黒７でここに曲がれば、　
　　白８と引いて万年コウです。
　　（第62-3､4図参照）
　　黒は１手ヨセコウにするか、この図
　　の万年コウにするかを選択できます。

　　（黒の失敗図１）
　　黒１と置き白２に黒３は、この場合
　　黒のワタリがありませんので、白４
　　から８のつなぎが冷静で、以下次図。

　　（前図の続き）
　　前図の後、黒１と押さえて攻め合い　
　　をねらっても、白２と当て、黒３と
　　２子を取った時、白４から６で隅の
　　黒２子が追い落としで、白生きとな
　　ります。

　　（黒の失敗図２）
　　最初に黒１と下がるのは白２と受け　
　　られてコウにもならず、白８まで生
　　きます。

　　（黒の失敗図３）
　　この白２でも生きます。黒５には白　
　　６まで。
　　黒５で６とハネるのは、白５とさえ
　　ぎり、第70-4､5図と同様の結果とな
　　って白生きます。

　第７１図「ハネのある時」　　　　　
　　　　　　（外ダメ１つ以上）　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先コウ　　　　　　　　　　　　
　　　（万年コウまたは外ダメの数のヨ　
　　　　セコウ）　　　　　　　　　　　

　　外ダメがあっても、第70-3図の手順
　　と同じく黒７と曲がって白８と引け　
　　ば万年コウです。
　　（第62-3､4図参照）

　　前図の白８で２と突き当たれば、外　
　　ダメ（元の図のａ）の数のヨセコウ
　　になります（この図では黒の１手ヨ
　　セコウ）。
　　白としては万年コウとヨセコウを選
　　択できます。
　　（第63-2､3図参照）

　　（黒の失敗図）
　　第71-1図の黒７で、こちらに曲がる　
　　のはセキになります。この後、白ａ
　　には黒ｂです。

第７２図「下がりのある時」　　　　
　　　　　　（外ダメ無関係）　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先コウ（万年コウ）　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　黒１から３にならぶ手順はこれまで　
　　にありました。白４を利かせて６に
　　ツケ、以下次図。
　

　　黒１とハネて３と曲がれば、これは　
　　万年コウです。白はコウ以外の手段
　　で黒を取りにいけません。
　

　　（参考図１）
　　前図で黒１を決めることもできます　
　　が、白の外ダメが２つ以上あれば攻
　　め合い白勝ちです。

　　（参考図２）
　　第72-1図の後、黒１なら白２です。
　　黒３には白４とつないで、これはダ　
　　メの多い万年コウです。

　　（黒の失敗図１）
　　第72-1図の後、黒が１、３とハネつ
　　ぐのは、白６までセキになります。　
　

　　（黒の失敗図２）
　　第72-1図の後、黒１、３なら白４か
　　ら６として、最後に８と放りこめば　
　　両コウの生きです。

　練習問題（１８）　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　第一型で黒の下がりに白◇と受けま　　
　した。黒先でどうなりますか？　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　（解答は229頁）

　　第７３図「第二型、基本型」　　　　
　　　　　　（外ダメ無関係）　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先白死　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　この形は白の飛んだ形が薄く、黒先　
　　で白死です。白が手を入れるにはａ　
　　です。　　　　　　　　　　　　　　

　　黒１白２に、黒３とのぞいてから５　
　　と押さえれば黒７まで、ａとｂが見
　　合いで白死です。
　

　　黒１に白２と引くのは黒３と押さえ　
　　ていて白に生きはありません。
　　この後、白ａには黒ｂです。また、
　　白ｃとしても隅の七目第一型となり
　　白死です。

　　（黒の失敗図）
　　黒１と単に押さえるのは白２と受け　
　　られて、黒３からａには白ｂでコウ
　　になります。白２では３にツイでも
　　一合マスの形となってコウです。

　第７４図「ハネのある時」　　　　　
　　　　　　（外ダメ無関係）　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先セキ　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　ハネがあるため第73-1図の手順は成
　　立しません。したがって黒５と下が　
　　り、白は６から８と曲がって、以下
　　次図。

　　黒１に白２は絶対で黒３と打ち欠け　
　　ばセキです。
　
　

　　（黒の失敗図１）
　　黒３の押さえには白ａとカケツグと　
　　コウになりますが、白４が妙手で白
　　生きます。以下次図。

　　（前図の続き）
　　黒１としても白２から４でａとｂが　
　　見合いです。
　　黒１でａでも白２、また黒２は白ａ
　　でともに生きます。
　　なお黒３で４は両コウの生きとなり
　　ます。

　　（黒の失敗図２）
　　最初に黒１と押さえても白２が急所　
　　で、黒３、５と攻めても白６まで、
　　生きています。

　　（黒の失敗図３）
　　前図の黒３で２の１の急所に置くの
　　は、白２とフトコロを広げていて手
　　になりません。黒５、７としても白
　　ａから当てて押しつぶしです。
　　黒１でａと置いても白ｂで生きます。

　　（黒の失敗図４）
　　黒１と置いても白８まで、黒ａには　
　　白ｂで押しつぶして生きます。
　

　第７５図「下がりのある時」　　　　
　　　　　　（外ダメ無し）　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先コウ（万年コウ）　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　黒１、３から５と押さえ、白６に黒　
　　７と下がって黒９まで、万年コウで
　　す。
　

　　（黒の失敗図１）
　　黒１白２に黒３と押さえ、白４に黒　
　　５と当てても白６とかわされて白生
　　きており、黒失敗です。

　　（黒の失敗図２）
　　最初に黒１と押さえ、白２に黒３と　
　　ハネても白４で、前図と同様に白生
　　きています。
　　なお、白４で３の右に押さえると、
　　黒ａでコウになります。

第７６図「下がりのある時」　　　　
　　　　　　（外ダメ１つ以上）　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先でも白生き　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　黒１から５の押さえまでは第75-1図
　　と同様です。ここで白は６とハサミ　
　　ツケて８まで、白生きです。外ダメ
　　があるので黒ａには白ｂとさえぎる
　　ことができます。

　　外ダメが２つ以上あれば前図の白６　
　　でハネ、第75-1図と同様にしてもよ
　　い。黒９以下次図。
　

　　外ダメが空いているおかげで白１か　
　　ら３と押しつぶして生きます。
　　ただし、外ダメが１つの時は前図の
　　黒９で外ダメをつめてセキになりま
　　す。

　第７７図「第三型、基本型」　　　　
　　　　　　（外ダメ無関係）　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先白死　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　一合マスのカドが取れた形です。　　
　　白がａと手を入れて完全です。　　　

　　黒１と急所に置いて白２には黒３以　
　　下７まで、一合マスと違ってａとｂ
　　が見合いとなり白死です。
　

　　白２に黒３でも黒７まで、いずれ白
　　がａとツグ形は三目中手で白死です。
　
　

　　白２の曲りには黒３から５で前図と　
　　同様の結果になります。なお外ダメ
　　がある場合はこの手順に限ります。
　

　　（黒の失敗図）
　　前図の黒７で１とさえぎるのは、白　
　　２で攻め合いは白勝ちです。
　

　　外ダメが無い場合は第77-3図の黒５
　　で、このダメをつめてもａとｂが見　
　　合いで白死です。
　

　　最初に黒１とハネて、白２に黒３と　
　　置いてもよい。これまでの図と同様
　　の手順で黒９まで、白死です。
　

　練習問題（１９）　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　第一型で黒の下がりに白◇と受けま　　
　した。黒先でどうなりますか？　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　（解答は230頁）

　　第７８図「ハネのある時」　　　　　
　　　　　　（外ダメ無関係）　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先コウ　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　黒１に白２とハネの無いほうから曲　
　　がり黒３から９までコウです。
　　黒５で７と曲り、白８と換わってか
　　ら５とハネても同じ結果です。

　　（白の失敗図１）
　　この白２では第77-3図に戻って白死　
　　です。
　

　　（白の失敗図２）
　　白２とツケるのは、黒３を利かして　
　　黒９まで五目中手で白死です。
　

　第７９図「両ハネのある時」　　　　
　　　　　　（外ダメ無関係）　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先コウ　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　黒１に白２とツケ、黒３に白４と突　
　　き当たって、黒５から７でコウにな
　　ります。第78図と異なり、コウは白
　　の取り番です。
　　白４で７は黒４で、第78-3図と同様
　　の形となり白死です。

　　黒１に白２と突き当たっても、前図　
　　と同様の形でコウになります。
　　黒５でａに曲がるか、または６に打
　　ち欠くと、黒の１手ヨセコウになり
　　ますので要注意です。
　　（第63-2､3図参照）

　　（参考図）
　　第79-1図の黒３をこちらに突き当た　
　　るのは、白４とハネて白６までコウ
　　ですが、外ダメが空いているとヨセ
　　コウになるので注意が必要です。

　　第８０図「下がりのある時」　　　　
　　　　　　（外ダメ無し）　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先白死　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　黒１オキに白２から４のとき、黒５が
　　うまい手で白死です。ａとｂが見合い
　　です。
　　白２でａとしても黒３で中手になるの
　　をまぬがれません。
　　
　　なお、第８１図のように外ダメが空い
　　ていればａとｂが見合いにはなりませ
　　ん。

　　（黒の失敗図）
　　黒１なら白２とツケて黒７までコウで
　　す。黒がコウに勝てばａとコスミツケ
　　て解消できます。

　　（参考図１）
　　前図の黒３をハネるのは、白４から　
　　黒７までセキとなり黒失敗です。
　

　　（参考図２）
　　黒１に白２とこちらにツケるのは、　
　　黒３のハネに白４と曲がって、以下
　　黒７まで三目中手で白死です。
　
　　白４で６に押さえても、黒５から　
　　ａで、やはり白死です。
　

　　（参考図３）
　　黒１に白２と曲がるのは黒３と下が　
　　られ、攻め合いは黒勝ちです。
　

　練習問題（２０）　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　練習問題(19)に黒の這いと白のハネ　　
　が加わりました。黒先でどうなりま　　
　すか？　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　（解答は231頁）

　練習問題（２１）　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　前問に似た形ですが、黒先でどうな　　
　りますか？　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　（解答は231頁）

第８１図「下がりのある時」　　　　
　　　　　　（外ダメ１つ以上）　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先でも白生き　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　黒１に白２と曲がり、黒３から７と　
　　ダメをつめても白８まで白生きてい
　　ます。
　

　　前図の白４で、こちらに打っても黒　
　　５に白６まで白生きです。
　
　

　　（参考図）
　　こちらの外ダメがある時は白４とし　
  　て、黒５に白６まで白生きです。
　　なお白４で６とすると、黒ａと打っ
　　てヨセコウになるので白失敗です。

　第８２図「両下がりのある時」　　　
　　　　　　（外ダメ１つ以下）　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先セキ　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　

　　黒１に白２とツケて白６までセキで　
　　す。
　　黒３で６としても白ａと受けてセキ
　　になります。

　　（参考図）
　　外ダメの無い場合白２の突き当りは、
　　黒３の妙手でコウになってしまいま
　　す。白４には黒ａです。
　　白４でａとすると黒ｂで白死です。

　練習問題（２２）　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　練習問題(21)に外ダメが１つ空きま　　
　した。黒先でどうなりますか？　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　（解答は232､233頁）

　第８３図「両下がりのある時」　　　
　　　　　　（外ダメ２つ以上）　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　黒先でも白生き　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　この型の外ダメは、片方の下がりに　
　　外ダメ２つ必要です。両方の下がり　
　　に外ダメ１つづつはセキです。　　　

　　第81-1図と同様の手順ですが、白６
　　の時、黒ａとダメをつめても白ｂと
　　当てる余地があり、セキではなく白　
　　生きます。

　　左右の外ダメがそれぞれ１つ以下の　
　　時は、前図と同様の手順をとっても
　　セキです。
　

　練習問題（２３）　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　練習問題(21)に外ダメが２つ空きま　　
　した。黒先でどうなりますか？　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　
　（解答は233頁）