天狗の鼻ツケ

 更新日/2020(平成31、5.1栄和改元/栄和2).1.19日

 (囲碁吉のショートメッセージ) 
 ここで、「天狗の鼻ツケの筋」を確認する。

 2014.10.27日 囲碁吉拝


【隅の詰め碁例題/抱きツケの筋】(ツケの筋
課題元図
 白先如何。
 二間高バサミの変化で、黒が黒1、3とダメアキ三角にマゲたところ。

正解初手
 白1ツケ。この手が「天狗の鼻ヅケ」の手筋。
その後図1
 黒2、白3、黒4、白5、黒6、白7。白3、5と黒を右辺に追い込むのが良い。
その後図2
 黒8とハネ出し、白9ノビ。この手で黒は全部取られている。
黒4変化図
 前図の黒4を本図のようにアテると、白5とアテ返されて、黒6抜き、白7当りシチョウで黒が取られてしまう。
参考
 二間高バサミの定石です。黒10が手筋。黒16までとなるのが定石の一型。

【中盤の打ち回し攻め編/鼻ツケ】
 「(3)封じ手の鼻ヅケが強手」(読売新聞 2006/05/掲載)。
 ◆第27期棋聖戦第4局(白)王立誠棋聖(黒)山下敬吾七段(選/小嶋高穂九段)
課題元図  

 局面は上辺から中央にかけて、激しい競り合いが続いている。十数手前の黒▲のツケコシから山下七段が剛腕を発揮した。黒1のマゲから3と鼻ヅケしたのが名場面。この3が封じ手で検討陣の予想を超える強手だった。
実戦その後図
 王棋聖は黒2の切りに白3とつけて変化した。だが黒4と白4子を取られ、白5に黒6、白7に黒8と堅実に打たれてなすすべがなくなった。形勢はすでに大差である。 
変化図
 白3でAと逃げるのは黒2以下、黒10まで一本道。白11、黒12を決めてから白13、15と出切っても黒20となり、次に白A切りからのシチョウが悪い。実戦図の白3はそのシチョウアタリだった。





(私論.私見)