1812年4.2-9日 知得のダメの妙手元丈8段-安井知得8段(先)、知得の先番中押勝

 (最新見直し2015.02.12日)

 (囲碁吉のショートメッセージ) 
 ここで、「知得のダメの妙手」(元丈8段-安井知得8段(先)、知得の先番中押勝)」を研究する。

 2014.07.25日 囲碁吉拝


【「知得のダメの妙手」(元丈-安井知得(先)、知得の先番中押勝)】
 「(坊)元丈8段-安井知得8段(先)」は155手完。安井知得の先番中押し勝ち。
 知得のダメの妙手
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 布石から黒が優勢で、白は黒の大石への攻めを狙って、白1(58手目)で眼形を奪い、続いて白5から11と攻めの態勢を築く。黒12(69手目)が白の狙いを封じた手で、白が切れないところを継いだ「ダメの妙手」として知られる。一見不可解なムダ手のようであるが、白からA、Bの二つの利きがあるのを防ぎ、黒Cで一眼を確保する手を残している意味がある、知得らしいいろんなアジを未然に防ぐ深謀遠慮の含みのある妙着と評されている。異論として、「ムダ手はムダ手だ。ムダ手を打って、元丈の投了を促したのだ」の説もある。
 列元の弟子宮重元丈と仙知の弟子中野知得は年齢からも棋力からも囲碁史に珍しい好敵手。初対局は元丈14歳、知得13歳。以後40年間に77局の棋譜、甲乙つけがたい戦績を遺している。元丈は武家の出、知得は漁家の出。元丈は攻めの碁、知得はアマシの碁。元丈は酒を楽しみとし、剣菱を愛飲したと伝えられる。





(私論.私見)