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序盤から石が競り合う険しい展開。白1のツケに対しても黒は2のハネから激しく戦い、白は黒16に切られてどう収拾するのだろうと思った。「小林流必勝置碁【五子局】」の解説によれば、黒△はAの方が良かったし、白1には黒5に打つべきだったらしい。 |
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白3とツケコシ、白5に続いて白7からアテたのが凄い。そしてさらに白9にはびっくり。 |
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白のツケにもし黒1なら白2、4に続いて白6、8で要の黒4子がゲタになる。 |
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実戦は白1に黒2だったが、それでも白3とカケ、白7から9と黒2子を打ち抜いて上辺の黒を丸飲みにしたのには恐れ入った。 |
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なお、前の図の白7に対して黒1と打つと、白2から8で下の黒がシチョウになる。 |
「小林流必勝置碁【五子局】」の解説によると、まだ形勢は黒が面白いらしい。また、この後「たった一手だけ白にわけの分からない手があります」という着手もあるが、結果として白の快勝に終わる。なんでも黒の雛屋立甫は「有名な俳人ながら碁の方もプロの二段はあるといわれた豪の者」だったそうだ。道策はそのプロ二段格に五子置かせて勝つのだから、実力十三段といわれただけのことはある。 |