ことわざ集ア行(ウ)

 更新日/2023(平成31.5.1栄和改元/栄和5)年.5.22日

 「あ行のことわざ」その他参照。


ア行ウ

「卯(う)の日重ね」
(読解)十二支の卯の日は、吉事を行なうと重なるからよく、凶事はますます悪くなるという俗信。2度あると困るので、この日は婚礼と葬式は避けた。

【鵜】
「鵜のまねをする烏 (うのまねをするからす)」
(読解)鵜は水に潜って魚を取るのがうまいが、カラスがそれを真似れば溺れてしまう。身の程を知らずに人真似をするのは、失敗のもとであるということ。

「鵜の目鷹の目」
(読解)うやたかが獲物を狙うときは、どんらんな目つきで探し求めている。そのように、物や物事の欠点を探したり、自分の利になるものをあちこちと探し求める目つき。

「有為転変は世の習い(又は習わし)」
(読解)人の世というものは移り変わりが激しく、少しの間も変わらないでいることはないという意味。

「飢えたるの者は食を為(な)し易(やす)し」
(読解)お腹の空いている人は何でも美味しく食べる。困っているときはちょっとしたことをしてもらうだけで嬉しいものだ。悪政に苦しんでいる者はちょとした善政に大喜びする。

【上】
「上には上があ(い)る」(Diamond cuts diamond)
(読解)最高にすぐれていると思っていても、それ以上のものがある。

「上を下への大騒ぎ」
(読解)

【魚】(うを)
「魚心あれば水心」
(読解)昔、中国に劉備(りゅうび)という皇帝がいて、孔明(こうめい)という家来を得て、とても気に入り「私に孔明があるのはちょうど魚に水があるようなものだ」と言ったことが発端。水と魚は離れることができない。それほど親しい関係にあるということからのたとえ。こちらが相手に対して好意をもっていれば、相手もまたこちらに対し好意をもつものであるということ。 相手の出方次第で応対の仕様もあるの意。
(類似諺)「私をひっかくなら、あなたをひっかく」(Claw me, I'll claw thee)、(Scratch my back and I will scratch yours)

「魚の木に登るが如し」
(読解)魚が木に登るように、不可能なことをしようとするたとえ。また、勝手が違って何もできないことのたとえ。

「魚の釜中(ふちゅう)に遊ぶが如し」
(読解)目前に危険や滅亡が迫っているのを知らずに、のんきにしていること。

「魚の水を得たよう」
(読解)その人の能力を発揮できる場を得て、生き生きと活躍するようすのたとえ。

「うかうか三十きょろきょろ四十」
(読解)三十代はしっかりした目的を持たず、ぼんやり過ごしてしまい、四十代になって慌てる。これといった仕事もしないまま、人生を送ってしまうというたとえ。

【浮】(う)
浮き沈み七度
(読解)人生には浮き沈み、好調な時期もあれば不調な時期もある。不安定で、これの繰り返しが人生だということ。

浮き沈みは世の習い
(読解)栄枯盛衰はこの世の常であるということ。

浮世渡らば豆腐で渡れ
(読解)豆腐が外面四角形で内は柔らかいように、世渡りをするには、生真面目(きまじめ)さと柔軟性の両方を保つことが大切だということ。

鶯鳴かせたこともある
(読解)こんなお婆さんになってしまったが、若いころは男性にちやほやされたよ、という言葉。

「有卦に入る」
(読解)有卦という幸運の年回りにはいると、7年間めでたいことが続く。良い運に巡り会う。

「烏合の衆」
(読解)規律も統一もなく集まっている人々のこと。ここでの鳥とはカラスのことを指す。

「雨後の筍」
(読解)雨が降ったあとには、たけのこが勢いよく次から次へと生える。相継いで発生する物事のたとえ。たった一つしかない時には尊重されるが、次々と似たようなものができると値打ちが半減するといった皮肉。

【兎】(うさぎ)
「兎(うさぎ)の上り坂」
(読解)兎は、前足が短くて後ろ足が長いので坂を駆け上がることが得意。 人も、自分の都合の良い地位につくと得意の力を発揮する、という意味で使われる。

「兎の角」
(読解)ウサギに角はない。このことから「うそばなし」または「ほらばなし」の事を云う。

「胡散(うさん)臭い」
(読解)

【氏】
「氏素性は争えない」
(読解)

「氏より育ち」 (Birth is much, breeding is more)
(読解)家柄や身分よりも、育てられた環境の方がより強い影響を与えるとの意。

【牛】
「牛に経文」
(読解)

「牛に引かれて善光寺参り」
(読解)信州(長野市)にある善光寺の近くに住んでいた老婆が、晒していた布を、隣家の牛が角に引っ掛けて走って行くのを追って行くうちに善光寺に達し、日頃は不信心だったが、それが縁で信仰するようになったという故事に基づく。本心からではなく、他の者に誘われて善いことをし始めるの意。思ってもいなかった出来事や他人の誘いによって、よい方に導かれることのたとえ。

「牛と闘うには、角をつかめ」
(読解)
(類似諺)「恐るべき者に対するには、まともにぶつかる方が、かえって良い」(The bull must be taken by the horns)

牛は牛連れ
(読解)

「牛を売っては、牛乳は飲めない」(You cannot sell the cow and drink milk)

「牛を馬に乗り換える」
(読解)
(読解)牛は歩みが遅いので、足の速い馬に乗り換えるように、人は地味で堅実なものより、表面上は華やかなものや、すぐ自分の利益になるほうにいきやすい。不利なものを捨てて有利なものを選ぶ。

【後】
「後ろ足で砂かける」
(読解)世話になった人の恩を裏切るだけでなく、去り際に更に迷惑をかけて去る人。

「後ろ髪を引かれる」
(読解)何かが気になること。「みれんがのこる」ともいう。心残りがあって、なかなか思い切れない様子のこと。「後ろ髪」は頭の後ろにはえた毛のことで、この毛が引かれるの例えで、心配事を表現している。

「後ろ別嬪前びっくり」
(読解)

「後ろ指を指される」
(読解)陰で悪口を言われること。

「臼(うす)から杵(きね)」
(読解)普通の考えとは反対になることのたとえ。女の人から男の人に働きかけをすること。

【嘘】
「嘘から出た誠」
(読解)最初は、嘘・冗談だったのが、結果的に本当になってしまうこと。
(類似諺)(Many a true word is spoken in jest)

「嘘つきは泥棒の始まり」
(読解)
(類似諺)「卵を盗むものは雄牛を盗む」(He that will steal an egg will steal an ox)

「嘘で固める」
(読解)

「嘘と坊主の髪はゆわん(ゆえん)」 
(読解)

「嘘は一時」 
(読解)

「嘘八百」
(読解)

「嘘も隠しもない」
(読解)

「嘘でもたくさん言いかければ、多少は信じられる」
(読解)
(類似諺)「泥をいっぱい投げつければ、いくらかくっつく」(Fling dirt enough and some willl stick)

ウソも方便」(A necessary lie is harmless)
(読解)うそはよいことではないが、場合によっては、物事を円滑に運ばせる方法として必要なこともあるという諭し。
(類似諺)(The ends justifies the means)、(A lie is often expedient)

【歌】
「歌は世につれ、世は歌に連れ」
(読解)

「歌う者は不幸を追い払う」()
(読解)スペインのことわざ。

「ウダツが上がらぬ」
(読解)立身出世ができない。

【内】
「内孫より外孫」
(読解)息子の嫁が産んだ孫より、嫁に行った娘が産んだ孫のほうがかわいいということ。

「内股膏薬」
(類似諺)「兎と一緒に逃げて犬と一緒に狩りをすることは出来ない」 (You cannot run with the hare and hunt with the hounds )

「内輪もめ」
(読解)
(類似諺)「内輪もめしている一家は立ちいかない」(A house divided against itself cannnot stand) 

【打つ】
「打ち合わせ」
(読解)
(読解)雅楽で、太鼓や鉦(かね)の打楽器と笛や鉦(しょう)などの管弦楽器の音合わせ(チューニング)に由来。

「打てば響く」
(読解)

ウツボとタコ
(読解)「犬猿の仲」。生来の敵同士。会えば必ず戦う。タコの足が切れていたり、数が足りないのは、大抵の場合ウツボと戦って噛み切られた負け跡。よく、タコが自分の足を食った後と言われるが共食いはともかく、自分食いは消化しないという。

【美しい】
「美し過ぎる話には必ず嘘がある」
(読解)

「美しいものには棘がある」
(読解)
(類似諺) 「棘のない薔薇はない」(No rose without a thorn)

【腕】
腕(うで)が立つ
(読解)腕まえがすぐれていること。

「腕によりをかける」
(読解)

【うど】
独活うどの大木(たいぼく)柱にならぬ)」
(読解)なりばかり大きくて、何の役にも立たないものや人の例え。うどは日本全国の山野に自然にはえている草だが、1mから3mにも生長する。うどの芽(め)はおいしいが、成長して木のようになったものは食べられないので例えられた。うどの茎は弱くて木材にもならない。何の役にもたたないので、大きくても弱くて役立たずの例えとしても使われる。「大きな大根辛くなし」も同じ意味。

独活(ウド)と鰊(ニシン)
(読解)ウドの酢味噌和えにニシンを添えると、一層美味であることから転じて、夫婦仲の良いことの例え。

「姥桜の狂い咲き」
(読解)

「産湯ごと赤ちゃんを流す」
(読解)

【馬】
「馬が合う」
(読解)馬と騎乗者の呼吸が合うという意から、どことなく気性が合う、意気投合することを云う。

「馬に乗って馬を探す」
(読解)近くにいるのに気づかないで無駄骨を折るという意味。

馬には乗ってみよ、人には添うてみよ
(読解)何事も自分で直接確かめて見るのが良いという意。

「馬の耳に念仏」(馬耳東風)
(読解)馬が念仏聞いても、少しも有り難がらず、一向に効き目がないこと。
(類似諺)「アヒルの背に水をかける」(To pour water on a duck's back)、(preaching to deaf ears)、(壁に話しかける、Talking to a brick-wall.)、「馬耳東風」、「猫に小判」、「豚に真珠」

「馬を水辺に連れて行けるが、飲ますことは出来ない」(You can lead a horse to water, but you can’t make him drink)
(読解)

【上手い】
「上手い言葉は、空のスプーン」
(読解)
(類似諺)「魅力的な言葉を言う者は、空のスプーンであなたに食べさせている」(He who gives fair words feeds you with an empty spoon.)

うまい話に気をつけろ「旨い事は二度考えよ」
(読解)

「うまいまずいは塩かげん」
(読解)調味料もいろいろあるが、微妙な違いで塩ほどに味を左右させる調味料は他にない。「包丁10年、塩味10年。」と言われるように、塩の味つけをマスターするには、よほど熟練を要するらしい。味のきめては塩かげんであるという意味。

「旨いものは宵に食え」
(読解)料理には食べておいしいと感じる適温や状態があって、それを逃すとどんなごちそうでも味が落ちてしまう。宵に食えというのは、おいしいタイミングを逃すなという意味。
(類似諺)「食べて飲もう、明日は死ぬかもしれないんだから」(Let us eat and drink,for tomorrow we die)

【海】
「海行かば水漬く屍」
(読解)大伴家持の長歌の一節。海山で戦死することがあっても、後退しないという歌の一節。

「海背川腹」
(読解)魚の焼き方の順序で、海の魚は背から焼き、川の魚は腹から焼くという言い伝え。海の上層を回遊する背の青い魚は脂肪分に富み、肉質に多量の水分が含まれているので背の方から焼くと脂肪分がある程度流れだし、さっぱりして美味しくなる。一方、川の魚は比較的淡泊な味で腹の方から焼くと脂肪分を流さずにすみ、これまた美味しくいただけるという意味。

生(う)みの親より育ての親
(読解)何かの事情で、産んだ親が育てず他の人が親として育てることがある。そんな時、生んだ親よりも育てた親のほうが子との結びつきが強い、あるいは大事にすべきだという諭し。

【梅】
梅にうぐいす
(読解)日本画の題材には、取り合わせに型があり、梅にうぐいす、も代表的な一例。二つの物が、調和したり似合ったりするたとえ。同じ意味で「梅に鴬、柳に燕」がある。

「梅はその日の難逃れ」
(読解)朝、出掛ける前に梅干を食べると、その日は災難をまぬがれるという云い伝え。昔、旅人が、その土地特有の熱病や風土病にかからないように梅干を「薬」として携帯していたことが裏付けている。梅に殺菌効果があることは、学問的にも認められている。今でも旅館などで、朝食に梅干が出されるのは、この説が生きているためとも云われている。

梅を望んで渇きを止む
(読解)一時的にのどの渇きをこらえること。連想によって、一時的に欲望を抑えさせること。
 【世説新語・仮譎(かけつ)の故事】
 曹操(そうそう)、字は孟徳(もうとく)。三国における魏政権の創建者である。後漢で将軍、丞相をつとめ、後に魏王となった。息子曹丕(そうひ)が魏の初代皇帝となった後、武帝と諡された。曹操は行軍の途中、飲み水が手に入らないところを通った。全軍の兵士たちがのどの渇きに苦しんでいた。そこで、曹操は号令して言った。「前方に大きな梅林がある、甘酸っぱい実がたわわに実っておる。それでのどの渇きが癒せるぞ」。兵たちはそれを聞くと、たちまち口の中に唾がわきだした。そのおかげで、渇きが癒され、無事前方の水源までたどり着くことができた。

「裏には裏がある」
(読解)表からは判らない、裏事情を見抜いたつもりでも、さらに裏がある、という意味。物事は裏で複雑な事情が入り組んでることが多く、単純に考えない方がよい、という戒め。

「瓜(うり)の蔓(つる)に茄子(なすび)はならぬ」
(読解)平凡な親からは非凡な子は生まれないとの諭し。「鳶(とび)が鷹(たか)を生む」の反対語。「カエルの子はカエル」。

【売る】
「売られた喧嘩は買わねばならぬ」
(読解)

「売り家と唐様で書く三代目」
(読解)

「売り言葉に買い言葉」
(読解)「ばか!」、「おまえこそあほ!」というように、悪口を言われて悪口を言い返すこと。

「売り出し三年買い手なし」
(読解)
(類似諺)「玉葱から薔薇は出来ない」(An onion will not produce a rose)

「瓜の蔓には茄子はならぬ」
(読解)「うり」も「なすび」も野菜だが、同じつるにはならない。「とくにすぐれたところのない並(なみ)の親から、きわだってすぐれた子が生まれるはずはない」という例え。

「憂いの反面には喜びがある」
(読解)
(類似諺)「黒雲にも銀白の裏付けがある」(Every cloud has a silver lining)

烏鷺の争い
(読解)囲碁で勝負を争うことをいう。

【噂】
「噂が噂を呼ぶ」
(読解)
(類似諺)「天使の話をすると、翼の音を聞く」(Speak of angels and you hear their wings) 、「悪魔の噂をすれば、悪魔が現れる」(Talk of the devil and he will appear) 、「狼の話をすると狼が現れる」(To mention the wolf's name is to see the same) 

 「噂をすれば影(が射す)」
(読解)人の噂をしていると、その人が丁度やって来るものであるとの諭し。
(類似諺)(天使の話をすると、翼の音を聞く、Speak of angels and you hear their wings)、(悪魔の噂をすれば、悪魔が現れる、Talk of the devil and he will appear).

「雲泥(うんでい)の差」
(読解)「雲泥」は「雲」と「泥(どろ)」のこと。いっぽうは空にうかんでいるし、いっぽうは地べたにあって、まるでちがう。うんと違うという意味。

【運】
「運を天に任せる」
(読解)

「運命の女神は勇者に味方する」(Fortune favors the bold(blave)
(読解)




(私論.私見)