四文字熟語集1(ア行)(4.5、6文字)

 更新日/2023(平成31.5.1栄和改元/栄和5)年.2.26日

 (れんだいこのショートメッセージ)
 ここで、四文字熟語熟語言葉のア行を確認しておく。

 2008.8.31日再編集 れんだいこ拝


合縁奇縁 アイエンキエン 人と人の気持ちのつながりの不思議さは仏教でいう因縁によるもの。不思議な巡り合わせの縁。人と人の気が合うのも合わないものも不思議な縁のはたらきによるということ。
相(愛)碁井目 アイゴセイモク 何事につけても人の実力は上下様々、バラエティーに富んで巧拙の差が甚だしいピンキリの様を云う。相碁とは実力が相等しいもの同士で打つ碁のこと。井目とは碁盤にしるされた九つの黒い点のこと。 
哀訴嘆願 あいそたんがん なりふりかまわず、心の底から願い出ること。
哀悼痛惜 あいとうつうせき 人の死を悲しみ惜しむ気持ちの伝統的な表現。
愛別離苦 アイベツリク 親子・兄弟・夫婦など愛する者と生別・死別する苦しみ。別れのつらさをいう。父子、兄弟、夫婦など愛している人との離別の苦しみ。生き別れ、死に別れ共に使われる仏教語。仏教で八種の苦悩の一つ。
曖昧模糊 あいまいもこ 物事の本質や実体が、ぼんやりして何かはっきりしない様子。あやふやではっきりしない様子。
阿吽の呼吸
青息吐息 あおいきといき 非常に困ったときに出す元気のないため息。「青色吐息」とも云う。
悪因悪果
あくいんあっか 悪いおこないが原因となって悪い結果の生ずること。悪いことをすれば悪い報いがある、との戒めの言葉。
悪逆非道 あくぎゃくひどう 比類のないほどのひどい行い。道徳に背く残酷な行為。「悪行無道」とも云う。
悪逆無道 アクギャクムドウ 道理にはずれたひどい悪事を行うこと。道徳にそむく残酷な行為。
悪事千里 アクジセンリ 悪いことはどんなに隠してもたちまち評判になり、世間に知れ渡ってしまうということ。悪いことはすぐに世間にしれわたるということ。
悪戦苦闘 アクセンクトウ 死にものぐるいの苦しい戦い。困難な状況の中で苦しみながら努力すること。困難な状態の中で苦しみ努力すること。非常に苦しんで戦うことや、かなり不利な状況下で苦しみながらも努力を続けること。
悪人正機 アクニンショウキ 人間は如来の本願にすがってこそ救われる。自分を悪人と思う人は、まさに本願他力の正しい機会を得ているという意味。
悪婦破家 アクフハカ 悪妻は夫の一生をだいなしにし、家庭を壊すということ。悪妻は百年の不作。
阿衡之佐 アコウノサ 天子を補佐する賢臣、名宰相のたとえ。阿衡とは総理大臣のことで、それを助ける者。
浅瀬仇波 あさせあだなみ 思慮の浅い人は、とかくとるにたりない小さなことにも大さわぎすることのたとえ。深い淵より浅い瀬の方がはげしく波立つ意。
浅茅生宿 あさぢがやど 荒れ果ててちがやが茂っている宿。
葦花赤毛 あしばなあかげ 馬の毛色の名前。少し赤ばんだ葦花毛。葦花毛:黄色を帯びた葦毛。
阿修羅道 アシュラドウ 強い闘争心と猜疑、嫉妬、執着の心をいう。地獄、餓鬼、畜生、人間、天上と並んで六道のひとつとされる修羅道の世界。
可惜身命 あたらしんみょう 体や命を大切にすること。
悪口雑言 あっこうぞうげん 口にまかせて様々に悪口をいいまくることをいう。口からでまかせにいろいろと悪口を言うこと。さんざんののしること。「雑言」は、本来は「ぞうげん」と読む。
阿鼻叫喚 あびきょうかん 非常な苦しみに落ち込んで、救いを叫び求める甚だしい惨状の様子。「阿鼻」は、八大地獄の中で最下最苦のところ。
阿鼻驚嘆 あびきょうたん 地獄の苦しみに絶えきれないで、わめき叫ぶこと。「阿鼻地獄」は仏教で言う八大地獄の一つ。
阿鼻地獄 あびじごく 地獄の8つの形相をいう八大地獄の第八。五逆と謗法 (ほうぼう) の大悪を犯した者が落ちる所。八熱地獄ともいう。諸地獄を一としてその一千倍の責め苦を受けるという。無間 (むけん) 地獄。阿鼻獄。阿鼻。
阿附迎合 あふげいごう 相手の機嫌をとって気に入られるように努めること。 
阿付雷同 あふらいどう 自分の定見がなく、みだりに他人の説に同意して、へつらい従うこと。(「阿付迎合」「付和雷同」と同意)
雨栗日和 あまぐりひがき 雨天続きの年は栗の実りがよく、天気の好い年は柿が豊作であるという関西方面での言い伝え。
蛙鳴蝉噪 アメイセンソウ カエルや蝉がやかましく鳴き立てるように、ただやかましく騒ぐこと。騒がしいばかりで役に立たない議論や文章のたとえ。やかましく騒ぐ様子。蛙や蝉がやかましく鳴くことから。
阿諛追従 あゆついしょう こびへつらうこと。相手に気に入られようとしてこびること。
阿諛便佞 あゆべんねい 口先でへつらって、ずるがしこく人の気に入るように立ちふるまうこと。「阿諛」は、おもねりへつらう。「便佞」は、口先はうまいが、心はねじけているさま。
暗雲低迷 アンウンテイメイ

今にも雨が降り出しそうな場合のように危険なよくないことが起こりそうな気配。不穏な情勢。

安居楽業 あんきょらくぎょう 居所、地位も安定し楽しく仕事をしているさま。居に安んじ業を楽しむ。
晏子之御 アンシノギョ 低い地位に満足して得意がる小人物。また、主人の権威を笠にきて威張ることのたとえ。虎の威をかる狐のような人物。
安心立命 アンシンリツメイ

天命に身を任せて心を動かさず、煩悶もないこと。いかなる場合にも心が落ち着いていること。信仰によって天命を悟り、心を安らかにして悩まないこと。

安宅正路 アンタクセイロ

仁と義のこと。仁は人の安全な住居であり、義は人の正しい通路であるという孟子の言葉。

暗中飛躍 あんちゅうひやく 人に知られないように秘密のうちに策動・活躍すること。
暗中模索 アンチュウモサク 闇の中を、手探りで物を捜し求めるという意味で、手がかりのないものをいろいろと探ってみるようすをいう。むやみやたらに探し求めること。暗闇の中で、手探りでものを探すこと。手がかりもなく手探りの状態。
安如泰山 あんにょたいざん 泰山は山東省にある名山。泰山のように微動だにしない安定したさまをいう。
安穏無事 あんのんぶじ 穏やかで、事件や事故などがないこと。
安寧秩序 アンネイチツジョ 世の中が平穏で公共の安全や社会の秩序が保たれていること。やすらかな状態。世の中が平穏で、公共の安全や社会の秩序が、やすらかに保たれていること。
安楽浄土 アンラクジョウド

現実の世界のような苦悩はなく、一切の心配やけがれなどもなく、安心して楽しく生活できる清浄な国土。


意気軒昴 イキケンコウ 意気込みが盛んな様子。 元気や勢力の盛んなさま。勢いの盛んなさま。非常に元気があること。「軒高」は、得意なさま。また、高くあがるさま。
意気昂然
いきこうぜん
意気込みが盛んなようす。
意気消沈 イキショウチン 意気込みが衰え、沈むこと。また、元気をなくし、しょげてしまうこと。元気を失っている様子。元気がなくなってがっかりしている様子。
意気衝天 いきしょうてん 非常に元気なこと。意気込みが天をつくほど盛んなこと。
意気阻喪 いきそそう 元気を失う様子。意気込みがくじける様を言う。
意気投合 イキトウゴウ お互いに気持ちが通じ合い、一体感を感ずる。互いの気持ち、考えなどがぴったりと一致して親しくなること。ぴったりと気が合うこと。両者の心が互いによく通じ合うこと。
意気揚々 イキヨウヨウ 気持ちが高揚し、いかにも誇らしげに振る舞う様子。威勢がよく得意そうなさま。非常に得意で元気なさま。威勢の良いさま。「揚々」は、得意な様子。
意志堅固 いしけんご 物事をなすに当たって、簡単に相手に従ったり、また動かされないこと。
意志疎通 いしそつう お互いの考えがよどみなくよく通じること。
意志薄弱 イシハクジャク 意志が弱く、忍耐、決行などをなしえぬこと、がまん強さに欠けること。意志が弱く我慢強さに欠けること。自分の行動を抑制したり、物事を我慢したりする気持ちの弱いこと。
意思表示 いしひょうじ 自分の考えを表にあらわすことを云う法律用語。
意識朦朧 いしきもうろう 意識が不確実なこと。周りの状況がわからないくらい意識がかすんでぼんやりとしているさま。「朦朧」は、おぼろげなさま。
意先筆後 いせんひつご 書を作るに当たっては、まずその作品についての意図・構想を明確にさせてから書くべきだ。技法より作者の主体的なモチーフ、意図を重視した言葉。
意中之人 いちゅうのひと 心の中で思いを寄せている人。
意到随筆 いとうずいひつ 文章が自分の意のままに書けること。
意馬心猿 いばしんえん 心に煩悩や欲情が盛んに動いて、心中の鎮まらないこと。暴れる馬や野猿は制することが難しいのにたとえて。
意必固我 いひつこが 私意、自分の意見を必ず通そうとすること、執念深いこと、我意の強いこと。君子が絶つべき四つの欠点。
意味深長 イミシンチョウ 言葉などの内容が奥深いこと。発言や行動の奥に表面上の意味とは別の含みがある様子。深い意味が隠れている様子。
意欲満満 いよくまんまん 何かやりたい意欲がみちみちているさま。

異曲同工 いきょくどうこう 仕事のやり方は違っていても出来映えは同じであること。詩文などの巧みな点は同じであって、表現の趣がそれぞれ異なること。
異口同音 イクドウオン 多くの人が、同じ言葉を口にすること。また、多くの人が一致して同じ意見をいうこと。(多くの人が)口をそろえて同じことを言うこと。また、多くの人の説や考え・意見が一致するときにも使う。「口を異にし、音を同じゅうす」と訓読みする。
異国情緒 いこくじょうちょ よその国の雰囲気や、気分。エキゾチシズム。いかにも外国らしい気分や感じのこと。
異体同心 いたいどうしん 体は別々であっても、心が一つであること。関係が特に深いこと。【説】特に、夫婦仲の良いことをいう。 【類】一心同体 いっしんどうたい
異端邪説 イタンジャセツ 正統でないよこしまな教え、思想、学説。聖人が行なうべきでない正しくない教え。間違った学説や思想、正統でない宗教などのこと。本筋の正しい道からはずれた説で正統でない学説や宗教などをさしていう。または、正統の中にあって異議を唱える説や時流に逆らった学説や思想についていうこともある。
異路同帰 いろどうき 道は違っていても、行き付くところは同じであること。

以夷制夷 いいせいい 自国の武力を行使しないで外国同士を戦わせ、外敵の圧力が自国に及ばないようにする外交政策。
以耳代目 いじだいもく 実際には見ていないのに聞いただけで見たことにする。他人の報告をそのまま信用すること。
以心伝心 イシンデンシン 言葉ではなかなか伝えられない深遠なものでも真心があれば相手に伝わってしまうこと。言葉で言わなくてもお互いに気持ちが通じること。
以毒制毒 イドクセイドク 逆効果を利用し悪人を使って悪党を制圧するたとえ。毒を消すのに他の毒を用いる意。
以暴易暴 いぼうえきぼう 暴力でもって暴力を制すること。
以肉去蟻 いにくきょぎ 蟻の好きな肉で蟻を追い払おうとすると、かえって無数の蟻が集まってくる。方法を間違うと逆効果を招くということ。
以弁飾知 いべんしょくち 口先の弁舌で自分の知識を飾り立てようとすること。実力がないのに巧みな弁舌で知識があるようにみせかけること。
以貌取人 いぼうしゅじん 人の能力や言動を考えないで、容貌だけを見て人を採用すること。顔つきで人を判断する。
以卵投石 いらんとうせき 卵を石に投げても石は傷つかない。むだで勝負にならず、損害ばかりで益のないこと。
唯々諾々 いいだくだく 事の善悪・是非をかまわず、他の意見に盲従すること。人の言いなりになるようす。何でも言うとおりになる様子。唯(い)も諾(だく)も「はい」「うん」などの意味。
位階勲等 いかい くんとう 位階と勲等。授与される位と勲章の等級。
衣冠束帯 いかんそくたい 公家の正装。朝廷に出仕するとき、着用する服装。公卿(くぎょう)の正装。「束帯」は天皇以下文武百官が朝廷の公事に着用する正服。「衣冠」は、束帯を簡略化した服装のこと。衣冠と束帯の区別があまりされなくなった江戸時代後半からの語。
衣装之会 いしょうのかい 諸侯の平和的会合をいう。
衣装之治 いしょうのち しいて法を定めることをせず、徳によって人民を自然に教化すること。
衣食礼節 イショクレイセツ 生活が豊かになれば、道徳心が高まって礼儀を知るようになる。衣食足りて礼節を知る。
衣鉢相伝 イハツソウデン 弟子が師の教え、道を伝えるたとえ。師匠の道を受け継ぐ。
依願免官 いがんめんかん 本人の願い出によって役をやめさせること。
医食同源 イショクドウゲン 医薬や食事ももとは同じ、天然のものに頼るのがいい。東洋医学の発想から生まれた予防医学的なたとえで、日常の食生活の中にも医療の根源があるということ。
威信失墜 いしんしっつい 威信とは信用信頼のこと。権威や信用ががた落ちになること。
威風堂堂 イフウドウドウ 外見が立派であるさま。威厳があっておごそかなようす。外見が非常に立派なさま。周囲を圧倒するような威厳があって堂々としているさま。「堂々」は、勢いがさかんなさま。
威風凛凛 イフウリンリン 威光があって犯しがたいさまをいう。雄々しく、きりりとした容姿、態度。
畏縮逡巡 いしゅくしゅんじゅん おそれちぢこまって、しりごみすること。
夷狄之道 いてきのみち 野蛮人の道。礼儀にはずれた道。
夷蛮戎狄 いばんじゅうてき 四方の未開人。東方を夷、南方を蛮、西方を戎、北方を狄という。
偉才秀才 いさいしゅうさい 特別優れた才能を持つ人。
遺憾千万 いかんせんばん 残念で仕方ないこと。非常に心残りであること。くちおしくてならない。
移木之信 いぼくのしん 政府が公約を守り、政治に対する不信を除き、法の権威と秩序を示すたとえ。
韋駄天走 いだてんばしり 足の速いこと、またその走りぶり。
韋編三絶 いへんさんぜつ
葦末之巣 いまつのす 水辺の葦の先に巣を作る鳥は、いつも危険にさらされて落ち着かない生活をしなければならないということ。住居が不安定で危険なさま。

帷幄上奏 いあくじょうそう 軍事の機密を天子に直接言上すること。
帷幄之臣 いあくのしん 常に君主のそばにいて、計略をめぐらす家臣。謀臣。
緯武経文 いぶけいぶん 武を横糸とし文を縦糸として国を治めること。
萎靡沈滞 いびちんたい 新しいものを求める活気に欠け、発展する動きが見られない様子。 
倚馬七紙 いばしちし 優れた文才。倚馬の才。〔「世説新語(文学)」より。東晋の袁虎(えんこ)が、君主の桓温に布告文を書くように言われ、その馬前で七枚の長文をたちどころに書き、王(おうしゆん)に文才をほめられたという故事から〕
倚門之望 いもんのぼう 門に寄りかかって待つ。子の帰りを待ちわびる母の情を言う。
倚馬之才 いばのさい 馬に寄りかかって待つ間に、万言の文章を作るほどの優れた才。文章の天才。
倚閭之望 いりょのぼう 門に寄りかかって待つ。この帰りを待ちわびる母の情を言う。
渭浜之器 いひんのき 渭浜は黄河の支流渭水の浜、器は能力をもつ人。大人(たいじん)となり得る器量の人物をいう。周の文王が渭水の浜で釣をしている呂尚に会った。 途端に文王は呂尚こそ父太公が望んでいた人物だと丁重に迎える、 やがて呂尚は期待通り太公が望んでいた「太公望」になったという故事。
渭浜漁父 いひんのぎょほ 太公望をいう。渭水のほとりで魚を釣っていたので。

一意専心 いちいせんしん 他のことを考えずそのことだけに心を集中すること。熱中すること。

一衣帯水 

いちいたいすい

一本の帯のように幅の狭い川や海峡。また、そのような川や海峡によって隔てられているさま。距離の近さや関係の深いことのたとえ。【説】「一衣」とは着物の帯のこと。

一印一明 いちいんいちみょう 仏教用語-密教(大日如来の説いた教えで、仏教のなかでも特に祈祷を重視する)で一つの印を結び一つの明呪{真言}を唱えること。
一栄一辱 いちえいいちじょく 栄誉を受けたり辱められたり、人生山あり谷あり楽あれば苦ありという意味。
一億玉砕 いちおくぎょくさい
一行三昧 いちぎょうざんまい 心を一つにして仏道修行に励むこと。仏教語で、「一行」は一事に熱中すること、「三昧」は仏道の修行に一心になる意。とくに念仏三昧のことをいう。
一芸一能 いちげいいちのう 一芸はひとつの技・技芸、一能はひとつの技能・才能をいう。一能一芸ともいう。〔用例〕一芸一能に秀でる。
一言居士 いちげんこじ 何にでも一言いわないと気のすまない人のこと。例え他人に言い尽くされ、何も付け加える内容が無くても、とにかくひとこと意見を言いたがる人。「居士」は、男子の意。「一言」は「いちごん」とも読む。
一期一会 いちごいちえ 一生に一度の出会い。「一期」は生まれてから死ぬまで、「会」は、出会いのこと。また茶道で、茶会に臨むときにはその会は一生に一度のものと思って心を尽くせという心得でもあり、出会いの大切さを例えて使われる。
一言一句 いちごんいっく 一つ一つの言葉のこと。「一言」も「一句」も共に短い言葉のこと。
一言半句 いちごんはんく ほんのわずかの言葉。「一言」も「半句」も共に短い言葉のこと。
一言片句 いちごんへんく ほんの一言、ちょっとした言葉のはしばし、ほんのわずかな言葉。
一字一句 いちじいっく 一つの文字と一つの語句。わずかな字句。
一事万事 いちじばんじ いちじがばんじ。一事を見れば、他のすべての事を推察できること。
一上一下

いちじょういちげ

上がったり下がったりすること。上げたり下げたりすること。転じて、その場に応じて適切に処理すること。
一日三秋 いちじつさんしゅう わずか一日でも会わないと、三年も会わないように感じられてとても待ち遠しいほどに、非常に思い慕うこと。 類:一日千秋・一刻千秋。
一日千秋 いちじつせんしゅう 一日会わないだけで随分会わない気がする。非常に思い慕うことの形容。まちどおしくて一日が千年のように長く思われること。
一日千里 いちじつせんり 一日に千里も走るような優れた馬。優れた才能の人。水の流れの急なこと。
一日之長 いちじつのちょう 技能や経験・知識などがいくらか勝っていること。年齢が少しだけ多い。
一樹之陰 いちじゅのかげ 一本の木の下で雨宿りするのも前世からの因縁である。
一汁一菜 いちじゅういっさい ひと碗の吸い物と一品のおかず。質素な食事をいう。簡素な食事。
一場春夢 いちじょうのしゅんむ 人生のはかないことのたとえ。人の栄枯盛衰は、春の夜のように極めてはかないという意味。
一族郎党 いちぞくろうとう 血縁のある同族と家来たち。家族や関係者の全員。
一日一善 いちにちいちぜん 一日に一つだけいいことをすること。
一人当千 いちにんとうせん 一人の武者が千人の敵を相手にできること。非常に強いことのたとえ。
一念三千 いちねんさんぜん 一刹那の心、一念の中に広い世界の森羅万象をさす仏教の世界観である三千世界がそなわっていると言う意味。
一念発起 いちねんほっき あることを成し遂げようと強く決心すること。
一暴十寒 いちばくじっかん 少しの努力して、あとは怠けることのたとえ。継続して努力しなければ成果は上がらないことのたとえ。【説】「暴」は「曝」と同じで、火に曝して(さらして)暖めるという意。一日暖めても十日冷やしては何にもならないという意から。【典】孟子
一罰百戒 いちばつひゃっかい 一人の罪人を罰することで、多くに人を戒めることが出来る。
一病息災 いちびょうそくさい 一つくらい病気のある人の方が、体を大切にしてかえって長生きすること。
一分一厘 いちぶいちりん ほんのわずか。
一分五厘 いちぶごりん 江戸時代に一分五厘あれば一日暮すことができた事から転じて物事を軽く見て言うこと。
一部始終 いちぶしじゅう 始めから終わりまでの詳しい事情。
一望千里 いちぼうせんり 眺めが良くて広々としているさま。野原などが広々としており、千里の彼方まで見渡せると言うこと。
一木一草 いちぼくいっそう 一本の木、一本の草。全て、全部という意味。
一枚看板 いちまいかんばん 一座中の大立者、また、大勢の中の中心人物。人に見せられる唯一の物。いっちょうら。(芝居で)優れた俳優の名前などを一枚の看板に書いたことから。
市松模様 いちまつもよう 黒と白との四角形を互い違いに並べた模様。
一味徒党 いちみととう 同じ目的をもって結ばれた仲間。多く、悪事に加わることをいう。
一網打尽 いちもうだじん 一あみで魚を捕らえ尽くす。罪人・徒党を一時に全部捕らえるたとえ。 網を一度投げただけで魚を全部取り尽くしてしまうことから悪人や罪人を一度に全部捕まえてしまうこと。
一目瞭然 いちもくりょうぜん 一目見てはっきり解ること。「瞭」は、物事の明らかなこと。
一問一答 いちもんいっとう 一人が質問し、相手がそれを答えるという形を繰り返すこと。
一陽来復 いちようらいふく 冬が終わり春がくること。不幸が終わり幸いがくること。
一利一害 いちりいちがい 利益がある代わりに一方では損失があること。
一粒万倍 いちりゅうまんばい わずかな資本が増えて大きな利益を生むこと。
一蓮托生 いちれんたくしょう 同じ運命をたどること。夫婦や親子などが死後までも変わらない愛情を持ち合うことから、転じて、他人同士でも運命を共にする場合に用いる。仏教では、愛する者たちは死後、極楽浄土に往生して、同じ蓮の花の上に仲良く身を託すの意。
一六銀行 いちろくぎんこう 質屋。1+6=7のしゃれ。
一六勝負 いちろくしょうぶ ばくち。一六=さいころの目の一と六。
一路平安 いちろへいあん 旅立つ人を見送るときの言葉。旅立つ人の一路(みちすじ)が平安(無事)であることを祈っていう。
一攫千金 いっかくせんきん 一度に大金を手に入れること。一度に非常に多くの金を使うこと。「擲」は、投げうつ。「千金」は、多額の金銭。さいころにかけるところから、大仕事や勝負に運命をかける意。
一家眷属 いっかけんぞく 家族と親戚・親族のこと。一族郎党。
一家団欒 いっかだんらん 家族全員が集まり、仲良く語り合って時を過ごすこと。
一喜一憂 いっきいちゆう 次々に変わる状況に応じて、喜んだり心配したり、落ち着かない様子。
一気呵成 いっきかせい ひといきに。(息もつかず)仕事をしてしまうこと。物事をひといきに成し遂げてしまうこと。
一球入魂 いっきゅうにゅうこん 野球用語。投手が一球一球に全力を集中して投げること。
一騎当千 いっきとうせん 高い能力を持つ人のたとえ。一人で千人を相手に戦うことが出来るほど強いということから。
一挙一動 いっきょいちどう 細かな動作のこと。一つ一つの動作や行動。一挙は一つの動作。他人から行動が注視、監視されている場合に用いられる。
一極集中 いっきょくしゅうちゅう  
一挙両得 いっきょりょうとく 一つのおこないから、二つの利益を得ること。一挙は一つの動作。
一国一城 いっこくいちじょう 一つの国を領し、一つの城を有すること。転じて、他の干渉・援助をうけず、独立していること。
一刻千金 いっこくせんきん わずかな時間が千金にも値すること。大切な時や楽しい時が過ぎ易いのを惜しむ気持ちを表す。
一顧傾城 いっこけいせい 絶世の美女のこと。【説】美女がちらりと見るだけで町中の男が熱中し、君主が溺れて国が滅ぶ意から。
一切合財 いっさいがっさい すっかり、皆。なにもかも、すべて。 全部、残らず。
一切衆生 いっさいしゅじょう この世に生を受けているすべてのもの。
一妻多夫 いっさいたふ 一人の妻に、二人以上の夫がいること。
一子相伝 いっしそうでん 自分の子供一人だけに芸道や武道などの秘密を伝えること。
一視同人 いっしどうじん 差別しないですべてのものを同じように愛すること。
一視同仁 いっしどうじん 誰にも差別をせず、全ての人を平等に見て同じように思いやりをもって待遇すること。
一死報国 いっしほうこく 一命を捨てて国のために尽くすこと。わが身を顧みずに国家のために働くこと。「一死」は、一命をなくすこと。「報国」は、国恩に報いるために尽くすこと。
一尺三寸 いっしゃくさんずん 懐剣の異名。
一尺八寸 いっしゃくはっすん 揚代が十八匁だったことから、かこい女郎の異称。笠の寸法に因んで笠雲のこと。寸法から鎌柄の異称。
一瀉千里 いっしゃせんり 物事が滞りなく速やかに行われることのたとえ。文章や弁舌がよどみなく流れ出てくること。川の水が一気に千里も流れるようすから。
一宿一飯 いっしゅくいっぱん 一晩泊まって食べさせてもらうこと。
一所懸命 いっしょうけんめい 命がけで物事に取り組むこと。現在多くは、「一生懸命」と書く。
一生懸命 いっしょうけんめい 命がけで物事に取り組むこと。
一触即発 いっしょくそくはつ 非常に緊迫した状態のこと。ちょっとさわるとすぐ爆発しそうであることの意。小さなきっかけで、すぐにも重大な事態が発生しそうな危機に直面している様。
一心一意 いっしんいちい 心を一つにして一途に思うこと、また心を集中して励むこと。「一心」「一意]はともに一つのことをひたすらに思うこと。《出典》駱賓王(らくひんのう)の詩。[類]一意専心・一心一計・一心不乱。
一心一向 いっしんいっこう 心を一方にのみ向けて、他のことに心を奪われないこと。「一向」はイチコウとも読む。[類]一意専心・一心一意・一心不乱・全心全意。
一進一退 いっしんいったい 進んだり後戻りしたりすること。また、良くなったり悪くなったりすること。
一新紀元 いっしんきげん 世の中が新しく変わった最初の年のこと。一つの新しい時代。
一心同体 いっしんどうたい 心も体も一つになって気持ちよく動く様子。 二人以上の人間の心が一致し、同じ体、すなわち一人の人間であるような強い結びつきをすること。
一心不乱 いっしんふらん 心を一つのことに向けて乱さず他のことを考えないこと。わき目もふらない。「一心」は、一つのことに専念すること。「不乱」は、「ぶらん」とも読む。雑念で心を乱されないこと。
一事万事 いちじばんじ
一炊之夢 いっすいのゆめ 飯が煮えるくらいの短い時間に見た夢。この世の栄華のはかないことのたとえ。唐の盧生が邯鄲の宿舎で呂翁という仙人の枕を借りて一眠りする間に五十年の栄華の夢を見たが、覚めてみれば、炊きかけの黄粱がまだ煮えきっていず、人生のはかないことを悟った故事。
一寸光陰 いっすんのこういん ほんのわずかの時間。わずかな時間を大切にしなさいという教えに使う。「光陰」は日や月を指し、月日や時間のこと。
一世一元 いっせいちげん 天皇一代の年号を一つだけに定めること。明治から始まった。
一世一期 いっせいちご 一生涯を通じての間。一世一代。
一世一代 いっせいちだい 一生涯。一生に一度。本来は歌舞伎や能の役者などが、それを最後として得意の芸を演じること。また、舞台納めから転じて、引退の意もある。人の一生のうちで、たった一度の意。特に、役者などが一生涯にただ一度きりという得意の芸を演ずること。
一世木鐸 いっせいのぼくたく 世の中の人々を教え導く人のこと。「一世」は世の中すべての意。「木鐸」は木の舌(振り子)がついている金属製の鈴で、古代中国で法律や命令を布告するときに鳴らしたもの。転じて、世の指導者のこと。
一世之雄 いっせいのゆう その時代で最もすぐれた英雄。当代の最もすぐれた人物。「一世」はその時代の意。
一世風靡 いっせいふうび ある時代に多くの人に敬服されること。
一石二鳥 いっせきにちょう 一つのことで、同時に二つの効果を上げること。一つの行為から、同時に二つの利益・効果を得ることのたとえ。
一銭一厘 いっせんいちりん ごくわずかなことのたとえ。銭・厘は小銭の単位。一銭は一円の百分の一、一厘は一銭の充分の一。[類]一文半銭・一紙半銭
一銭五厘 いっせんごりん 兵士として国民を徴集する命令書「召集令状」の郵便料金のことを言う。転じて兵士は葉書一枚程度の値の意味。
一朝一夕 いっちょういっせき わずかの時間。非常に短い間。わずかの時日。
一旦一夕 いったんいっせき 「旦」は朝の意。一朝一夕と同義
一旦緩急 いったんかんきゅう いざという場合のこと。緊急のことが起こったなら。「一旦緩急あれば」の略。通常は国家的規模の大事件発生を仮定していうときに用いられる。
一致団結 いっちだんけつ 多くの人々がある目的に向かって心を合わせ、まとまって事を行うこと。
一知半解 いっちはんかい 知識が浅薄であることのたとえ。一つの知識も実は半分ほどしか理解していないこと。知識が充分に自分のものになっていないこと。なまかじりの知識。半可通。
一張一弛 いっちょういっし 厳しく、また時には寛大に。弛んでいることと張っていること。
一長一短 いっちょういったん 長所も短所もあっていいことばかりでないこと。
一朝之忿 いっちょうのいかり 一時の激しい怒り。
一朝之患 いっちょうのうれえ 突然ふりかかる心配事。突然の災難。
一天四海 いってんしかい 空の蓋う限りと、四方の海。天下。世界中。
一天万乗 いってんばんじょう 天子。天子の位。周代、天子の領地は兵車一万台を出す決まりであったのでいう。
一刀三拝 いっとうさんぱい 仏像を彫刻するとき、一刀を入れるたびに三度礼拝すること。
一刀三礼 いっとうさんれい 仏像を彫刻するとき、一刀を入れるたびに三度礼拝すること。
一刀両断 いっとうりょうだん 物事をきっぱりと決断すること。一刀のもとにものをまっぷたつに断ち切ることから。物を一太刀で真っ二つに切ること。断固たる態度で、物事を処理することの意に使われる。
一得一失 いっとくいっしつ 一方は良いが一方は良くないこと。利益があると同時に一つの損があること。
一徳一心 いっとくいっしん 君臣がその心を一つにすること。
一念発起 いちねんほっき 新たにことを思い立って始めようと思ったり、また改めようと固く決意して努力すること。悟りを開こうと固く決心すること。
一罰百戒 いちばつひゃっかい
一病息災 いちびょうそくさい 一つくらい病気のある人の方が、体を大切にしてかえって長生きすること。
一敗塗地 いっぱいとち 二度と立ち上がれないほどの敗北。
一発勝負 いっぱつしょうぶ ただ1回のチャンスに勝負をかけること。
一波万波 いっぱばんぱ きわめて些細なことが大きな影響をもたらすたとえ。「一波動けば万波生ず」という。
一飯之恩 いっぱんのおん 一回の食事をごちそうになった恩義。ほんの少しの恵み。また、ささやかな恩義であるがそれを忘れてはいけないという戒めの語。
一筆計上 いっぴつけいじょう 一通の書状で申し上げるの意で、男性が手紙の書き出しに用いる慣用句。
一瓢一箪 いっぴょういったん 粗末な飲食物。また、つましい暮らし。一つのひさご(瓢)に入れた飲み物と、一つのわりご(箪)に盛った食物の意。
一夫一婦 いっぷいっぷ 一人の夫と一人の妻とによって成り立つ婚姻の形態。一夫一妻。単婚。モノガミー[対]一夫多妻・ポリガミー、一妻多夫・ポリアンドリー。
一夫多妻 いっぷたさい 一人の夫に、二人以上の妻がいること。
一姫二太郎 いちひめにたろう 子供は、まず女の子を、次に男の子を授かるのがよいま教え。英語にすると"Have a girl first, and a boy next."の意味。
一本独鈷 いっぽんどっこ 仏具の独鈷に似た文様をひと筋織り出した博多織。男帯に用いられる。

石部金吉 いしべけんきち 石と金と二つの堅いものを並べた擬人名。道徳的に堅固で、金銭や女色に心を迷わされない人。また、物堅くきまじめ過ぎて、融通のきかない人。男女間の情愛などを解しない人。かたぞう。
逸失利益 いっしつりえき 事故に遭わなければ、手に入れていたはずの収入や利益。
因果応報 インガオウホウ よい行いをした人には良い報い、悪い行いをした人には悪い報いがある。過去および前世の因業に応じて果報があるという意。一つの行いにはそれにふさわしい報いが必ずあるということ。
因果関係 いんがかんけい 結果と原因の間に何らかの関係があること。
因機説法 いんきせっぽう その場その場に対応して仏法の真理を悟らせようとする説法。
因循守旧 いんじゅんしゅきゅう 旧習を守って改めようとしないこと。しきたりどおりにして改めない。
因小失大 いんしょうしつだい 目先の小利をむさぼって大利を失う。小に因(よ)りて大を失う。
因循姑息 いんじゅんこそく 古い習慣にしたがって改めず、また、一時しのぎに間に合わせのやりかたをすること。また、消極的でぐずぐず迷っている様子。保守的で消極的なこと。古い習慣にとらわれたりなどして、その場しのぎのけちなやり方でことを運ぼうとすること。
員淵方井 いんえんほうせい 四角い天井に丸い淵を描く。
陰々滅々 いんいんめつめつ 非常に暗くて陰気な様子。
陰徳陽報 イントクヨウホウ 人知れず善行を積めば、必ずよい報いとなって現れてくるという意味。
陰謀詭計 インボウキケイ 密かにたくらむ悪だくみと人をあざむく計略策謀。「詭」はいつわりあざむく意。
隠晦曲折 いんかいきょくせつ 言い方が遠回しではっきりしない。回りくどくて、わかりにくい言い方、表現のたとえ。
隠姓埋名 いんせいまいめい 姓名を隠し、偽名を使って世渡りすること。また、改名したりして他郷に逃亡するたとえ。
隠忍自重 いんにんじちょう 我慢して軽々しい行動をしないこと。よくいえば慎重、悪くいえば引っ込み思案。ひたすら堪え忍んで軽々しい行動を慎むこと。慎重であること。「隠忍」は、「おんにん」とも読み、じっと我慢すること。「自重」は、自分の行動を慎むこと。別に自分の体を大切にする意味に使われる場合もある。
允文允武 いんぶんいんぶ まことに文、まことに武の意味で、天子に文武の徳が兼ね備わっていることを褒め称える言葉。
飲灰洗胃 いんかいせんい 胃袋の中の汚いものを灰で洗い清めるように、自分の過去を悔い、心を改めて出直すこと。
飲河之願 いんかのねがい 自分の願望が少ないこと。自分の分に安んじることをいう。もぐらが黄河の水を飲もうと思っても、腹がふくれる程度にしか飲むことができないということ。
飲河満腹 いんがまんぷく 自分の身分をわきまえ、安らかに暮らすさま。どぶねずみは広大な黄河の水を飲んでも腹をいっぱいにする以上は飲めない。人には、それぞれ定まった分があるのだから、それに満足しなければいけないという例え。
飲水思源 いんすいしげん 水を飲んで“ああ美味かった”とその流れの水源に思いをはせるように、いつも物事の根本を忘れぬこと。 今の幸いを考え、恩人に感謝すること。“水を飲みて源を知る”ともいう。
引据剪裁 いんきょせんさい 古人の文章を切り取ってつなぎあわせること。
引喩失義 いんゆしつぎ つまらない前例やたとえを引いて正しい本来の意義を見失うこと。良くない先例をひいて正しい道を踏み外す意にも用いる。
咽喉之地 いんこうのち 戦略的に見て、国の一番重要な土地をいう。人間の体でいう急所「のど、くび」にたとえた言葉。
婬虐暴戻 いんぎゃくぼうれい 女色に溺れ、暴虐で人倫を乱すこと。
韻鏡十年 いんきょうじゅうねん 漢字、漢文の音韻学は非常にむずかしく、音韻の研究書「韻鏡」を十年引いても難解ということ。
殷鑑不遠 いんかんふえん
いんかんとおからず
いんかんとおからず。鑑(かんが)みる戒めは、すぐ手近にあるというたとえ。
慇懃無礼 インギンブレイ

言葉や物腰が丁寧すぎて、かえって礼儀にはずれていること。丁寧な態度に反して尊大。丁寧すぎてかえって無礼になること。丁寧なようで実は無礼なこと。


有為転変 ウイテンペン

仏教の教えで、この世の現象はすべてとどまることなく移り変わっていくものだということ。無常ではかないこと。世の中のうつろいやすいことをいう。世の中は常に変化し、ひとところにとどまるものはないこと。

有為無常 ういむじょう この世の現象は因縁によって生じたものであるから、常に移り変わるものだ。 
有卦七年 うけしちねん 幸運の年まわり。有卦に入ること。ついていて調子のいいたとえ。有卦に入れば吉が7年、無卦に入ると凶が5年続くという。
有相執著 うそうしゅうじゃく 形ある現象の姿にとらわれる心。それらが一切皆空であることを悟らないで執着心を起こすこと。
有象無象 うぞうむぞう つまらない人のことを賎しむ語。世の中の様々なくだらないもののこと。すべてのもの。またたくさん集まった人たち。
有智高才 うちこうさい 生まれつき頭の働きがよく、学習によって得た才能も優秀なさま。またはその人。
有頂天外 うちょうてんがい 有頂天を極め、さらにその上の状態。
右往左往 うおうさおう 右へ行ったり左へ行ったりするように、うろたえ、混乱する様子。混乱している状態のこと。大勢が右に行ったり左に行ったりすること。
如魚得水 うおのみずをえたるがごとし  水を得た魚のように、自分がかねて考えていた理想の人に会う、またふさわしい環境を得て、思うようにはつらつと活躍すること。
魚游釜中 うおふちゅうにおよぐ 釜の中で泳いでいる魚がまもなく煮られ死ぬことも知らないでいる。最悪の事態も知らぬこと。
羽化登仙 うかとうせん 酒などに酔い、良い気分になることのたとえ。人間に羽が生え、仙人となって天に昇ること。中国の古い信仰による。
羽翼既成 うよくきせい 物事の組織や基礎ができあがり、いまさら動かしようのないさまをいう。
浮草稼業 うきぐさかぎょう 軽がると場所を変えて、落ち着かない職業。または生活。
右顧左眄 うこさべん

右か左か決めかねて迷うように、人の思惑などまわりのことばかり気にして決断をためらうこと。なかなか決心のつかないこと。(右を見たり左を見たりして)。=左顧右眄

禹行舜趨 うこうしゅんすう 夏の禹王や虞舜のような聖人の動作だけを見習って、その聖人である実質、すなわち学問・人格のないことをいう。趨は小走りに走ること。
烏焉魯魚 うえんろぎょ 文字の書き誤り
烏獲之力 うかくのちから 大力をいう。烏獲は秦の武王に仕えた勇士の名で、よく千鈞の重さを持ち上げたという。
烏合之衆 うごうのしゅう カラスの群れ、集まりのように、規律も統制もない大勢の人の寄り集まり。また、そのような軍隊や、群衆。
烏集之交 うしゅうのまじわり 偽りが多く、真実のない交わり。
烏孫公主 うそんこうしゅ 政略結婚の犠牲、またそれによって悲運に泣く女のこと。
烏鳥私情 うちょうのしじょう 親孝行をしたいという気持ちをへりくだっていう言葉。カラスはひなの時に養われた恩を成長してから返す親孝行な鳥とされている。
烏兔怱怱
烏兎匆匆
うとそうそう 月日が流れるのは早いということ。
烏白馬角 うはくばかく カラスの頭が白くなり、馬に角が生じるというような、全くありえないこと。
烏飛兔走 うひとそう 歳月がたつのが、あわただしく速いこと。烏は太陽、兔は月。 =兔走烏飛
烏有先生 うゆうせんせい 実在しない架空の人物。前漢の文人司馬相如がその文中で仮に設けた人名。
雨過天晴 うかてんせい うっとうしい雨が止んで青空が広がる。悪い状況が好転するたとえ。
雨奇晴好 うきせいこう 晴れても雨でも、どちらも素晴らしい景色で、趣があるという意。晴好雨奇とも書く。
雨後春筍 うごしゅんじゅん ひと雨降った後に沢山生え出るタケノコのように数が多いこと。事物が増えるのが速くて勢いが盛んなたとえ。
雨絲煙柳 うしえんりゅう 春雨に霞む柳、しとしとと降り続く春雨に、柳も煙って見える。春の風情を語った成句。
雨絲風片 うしふうへん 糸のように細かな春の雨に、かすかな風。春のさかりに霞む天地のたゝずまいはまるで秋の終りのような情景である。「十日の雨の糸、風片の裏、濃春の煙景は残秋に似たり」と、春を詠んだ七言絶句の一節からとった語句。
雨笠煙蓑 うりゅうえんさ 煙雨を帯びた笠とみの。漁父などの形容。
雨鈴鈴曲 うりんれいきょく 亡き妻をしのぶ曲。唐の玄宗が愛する楊貴妃をやむなく殺したのち、楊貴妃を悼んで作った楽曲。
雨露霜雪 うろそうせつ 日常生活における様々な困難や苦労。
内股膏薬 うちまたこうやく 自分の考えがはっきりせず、どっちつかずの人のこと。内股についた膏薬はあちこちについて困ることから。「うちまたごうやく」とも読む。
迂直之計 うちょくのけい 実際的でないように見えて、実は最も現実的で効果のある計略のこと。わざと迂回して敵を安心させ、妨害のないのに乗じ先に到着する戦法。
鵜目鷹目 うのめたかのめ 鵜が魚をあさり、鷹が獲物をさがすように、人が熱心に物を探し出そうとするさま。
孟方水方 うほうすいほう 四角な容器に水を入れると、水も四角になる。このように上に立つ人の行いを下の人もまねることのたとえ。 「孟」は飲み物を入れる碗、器、「方」は方形。君を孟に、民を水にたとえたことば。
海千山千 うみせんやません 「海に千年、山に千年住んだヘビは天に上って竜になる」に由来し、一筋縄ではいかない経験豊富でしたたかなやりかた。あらゆる経験をしてきた、わるがしこい人を言う言葉。
梅木分限 うめのきぶげん 梅ノ木は成長が早いが大木にならないことから、成り上がりの金持ち。にわか長者のことをいう。
有耶無耶 うやむや あるのかないのかはっきりしないこと。いいかげんなこと。どちらつかずではっきりしないさま。いいかげんではっきりしないこと。
紆余曲折 うよきょくせつ 経てきた事情などが、ひとことで言えないほど曲がりくねっていて複雑で厄介なこと。物事が、結果に至るまでにこみいって変化の多い経過をたどること。
雲煙過眼 うんえんかがん 雲や霞がたちまち目の前を通り過ぎるように、その場限りで、心にとめないこと。
雲煙変態 うんえんへんたい 雲やかすみが千変万化して趣をなすこと。
雲烟飛動 うんえんひどう 雲やかすみが飛動するように筆勢が躍動する文字のたとえ。書道でいう「草書」の自由自在な筆の運びにたとえる。
雲外蒼天 うんがいそうてん 困難を乗り越え、努力して克服すれば快い青空が望めるという意味。絶望してはいけないという激励の言葉。
雲行雨施 うんこううし 「雲行き雨施す」。空は雲が悠々と流れ、やがて散じて雨となり、地方万物に恩思を施す意。
雲合霧集 うんごうむしゅう 雲や霧があっという間にたちこめるさま。多くのものが一時にどっと群れ集まること。
雲散鳥没 うんさんちょうぼつ 雲のように散って鳥のように跡形もなく姿を消すこと。
雲消霧散 うんしょうむさん 雲のように消え霧のように散りうせる。跡形もなく消えうせることの形容。
雲散霧消 うんさんむしょう 雲や霧が消え去るように、物事が跡形もなく消えてしまうこと。ちりじりに消えてしまうこと。
雲集霧散 うんしゅうむさん 雲が集まり、霧が晴れるように、集まったものが消えてしまうこと。 
雲蒸龍変 うんじょうりゅうへん 雲がわきあがり、龍がそれに乗って不思議な働きをする。英雄・豪傑が機会を得て世に出て、活躍するたとえ。
雲心月性 うんしんげっせい 無私無欲の例え。物にとらわれない雲のような心と、澄みきった月のような本性。名誉や利益を求めることなく超然としていること。
雲水飛動 うんすいひどう 雲や水の飛び動く意味で、山水画の妙を窮め真に迫ることをいう。
雲中白鶴 うんちゅうはっかく 雲間を優美な姿で飛翔する白鶴のイメージから、品性の優れた高尚な人物、婦人をさす言葉。
雲泥之差 うんでいのさ 天の雲と地の泥の差。極めてかけ離れていること。
雲泥万里 うんでいばんり 天と地が遠く隔たっているほどに、二つのものの差が大きいこと。極端に違うもののたとえ。
雲竜風虎 うんりゅうふうこ 雲は龍に従い、風は虎に従う。
運斤成風 うんきんせいふう 大工の凄腕。転じて、見事な工作。他人に詩文の添削を頼むこと。
運否天賦 うんぷてんぷ 人の幸運や不運は、天によって定められ、与えられること。また、運を天に任せること。運を天にまかせること。運命のよしあしは天が決めるということ。「運否」は、幸運と不運。「天賦」は、天が与えるという意。

栄位勢利 えいいせいり 名誉と地位と権力と利益。
盈盈一水 えいえいいっすい 愛する人と直接に会えないつらさ、清々とあふれる川の水に隔てられて再会できない彦星と織姫伝説による。
永永無窮 えいえいむきゅう 長く続いてきわまりないこと。
永遠不変 えいえんふへん いつまでも変わらないこと。
永遠不滅 えいえんふめつ いつまでも滅びないこと。
永遠無窮 えいえんむきゅう いつまでも続いて、極まりがないこと。
影駭響震 えいがいきょうしん 影を見ただけで驚き、ひびきを聞いただけでふるえる。ちょっとしたものにも驚く。(= 風声鶴唳)
栄華之夢 えいがのゆめ 華やかに世を過ごしている自分を見た夢。また、栄華の儚さを、夢に喩えて言う。
英華発外 えいかはつがい 物事のすぐれた美しさが表面に現れること。すぐれた詩や文章、名誉、ほまれの意。
栄枯窮達 えいこきゅうたつ 栄えることと衰えること、また困窮することと栄達すること。
栄枯盛衰 エイコセイスイ
えいこせいすい
人や組織の隆盛と衰退は必ず交互にやってくるものだ~~~という、 歴史的に実証された事実。栄えたり衰えたりすること。また、今栄えているものでも、いつかは衰えるときがくる、という人生の無常を表すときにも用いる。人や組織の隆盛と衰退は必ず交互にやってくるものという意。
栄耀栄華 エイヨウエイガ
えいようえいが
富や地位を得て、繁栄し得意になること。転じて驕り・贅沢を尽くすこと。華やかで贅沢なこと。また、おごりたかぶること。「栄耀」は、「えよう」とも読み、権力を得て富み栄えるもの。「栄華」も、財力や権力を得て華やかに栄えること。
永劫回帰 えいごうかいき 宇宙は永遠に循環運動を繰り返すものであるから、人間は今の一瞬一瞬を大切に生きるべきだ、とするドイツの哲学者ニーチェの根本思想。物事は永遠に同じ事の繰り返しである、ということ。
英姿颯爽 えいしさっそう きりっと引き締まって、いかにもりりしく勇ましいさま。きびきびとして勢いのある様子。
英俊豪傑 えいしゅんごうけつ 多くの人にすぐれている人物。英雄。豪傑。
英明果敢 えいめいかかん 才知に優れ、道理に明るくしかも思い切りのいいこと。
英雄豪傑 えいゆうごうけつ 優れてえらく強い人のこと。
英雄好色 えいゆうこうしょく 英雄は女性を好む性向にある。女性を好むことの弁護としても用いる。
郢書燕説 えいしょえんせつ 理屈に合わないことをそれらしく説明すること。
詠雪之才 えいせつのさい 文才のある女性を褒め称えて言う言葉。
盈満之咎 えいまんのとが 満ちれば欠ける。何事も満ち溢れるほどになるとかえって禍いを招くという戒め。
益者三楽 えきしゃさんごう 有益な三つの楽しみ。第一に礼楽に親しみ調和のとれた暮らし。第二に人の美点を話題にする。第三は立派な友を多く持つこと。
益者三友 えきしゃさんゆう 真の友人とは、剛直、誠実、教養である。→損者三友。 
易姓革命 エキセイカクメイ 王朝がかわることをいう。
役夫之夢 えきふのゆめ 人生の栄華は夢のようにはかないものというたとえ。転じて、欲求不満を夢で補うこと。
廻向発願 エコウホツガン

自らが積んだ功徳(善行)を人々や他のものに振りむけて、浄土に生まれようと願う心を起こすこと。仏事法要を営んでその功徳が死者の安穏をもたらすように期待すること。

依怙贔屓 えこひいき 一方だけにひいきすること。不公平。
会者定離 エシャジョウリ 会う者はかならず、離れる。人の世の無常をいう言葉。別れは必ずくるということ。この世で出会ったものには生別、死別を問わず、必ず分かれるときがくる定めであるということ。
越俎之罪 えっそのつみ 自分の職分を超えて他人の仕事に干渉する罪。
越鳥南枝 えっちょうなんし 南から来た越の国の鳥は少しでも故郷に近い南側の枝に巣を作るように、鳥でも故郷を忘れがたいというたとえ。
得手勝手 えてかって わがままなこと。他人の気持ちや立場を尊重しないで、自分だけに都合のいいように行動すること。「得手」は、勝手気ままなこと。
烏帽子親 エボシオヤ

武家の男子の元服の祝儀で、親に代わって烏帽子をかぶらせ、烏帽子名をつける有力者。

援護射撃 えんごしゃげき ①敵の攻撃から味方を守るために行う射撃。 ②当事者でない者が、他の人の言動を助けるために発言したり行動したりすること。
縁木求魚 エンボクキュウギョ

「木に縁(よ)って魚を求む」~誤った手段では目的が達成できない。不可能なたとえ。

円滑洒脱 えんかつしゃだつ 物事の進行をそつなくこなす様子。
円転滑脱 エンテンカツダツ 人と争わずにうまく物事を運ぶ。かどが立たない。人と衝突しないようにうまくやる様子。
円熟無礙 えんじゅくむげ 人格・知識・技術などが、これ以上ないほどに熟達していること。
円満具足 エンマングソク 充分に満ち足りて不足のないこと。転じて人柄に欠点がなく温厚な様子を言う。
遠交近攻 えんこうきんこう 遠くの国とは親しくして、近くの国を攻める。
燕雀鴻鵠 えんじゃくこうこく 小人物には大人物の遠大な心がわからないこと。もとは、燕や雀のような小鳥には鴻や鵠という大きな鳥の遠大な心はわからないという意。「鴻鵠」は、おおとりとくぐい。どちらも大きな鳥のこと。
燕雀相賀 えんじゃくそうが 新居の落成を祝う言葉。燕と雀は人家に巣を作るので新しい家が完成すると、ともに喜ぶということ。
猿猴取月 えんこうしゅげつ 猿たちが樹下の井戸の水に映った月をとろうと、手や尻尾を繋いでぶら下がったところ、 木の枝が折れて溺れ死んだという故事。実現不可能なことをして身を滅ぼすたとえ。「猿猴月を捉う」ともいう。=猿狗捉月(えんこうそくげつ)
遠水近火 えんすいきんか 遠い所にあるものは急場の役には立たないということ。「遠水、近火を救わず」
遠走高飛 えんそうこうひ 高飛びする。遠方へ逃げること。苦境を脱して明るい道を求める意味もある。
猿臂之勢 えんぴのいきおい 軍の進退攻守を自由にすること。
縁木求魚 えんぼくきゅうぎょ 「木に縁(よ)って魚を求む」。誤った手段では目的が達成できない。不可能なたとえ。
延喜之治 えんぎのち 醍醐天皇の時代。延喜はその年号。よく治まったので善政の模範としていう。
延頸鶴望 えんけいかくぼう 首を鶴のように長く伸ばして相手を待ち望むさま。切実に待望する気持ち。今か今かと待つ。
延命息災 えんみょうそくさい 寿命を延ばし、災いを除くこと。「息災」は、災難や病魔を仏の力で退散させること。また、元気なこと。「延命」は、「えんめい」とも読む。
鳶目兎耳 えんもくとじ トビの目のようによく見える目とウサギの耳のようによく聞こえる耳
遠慮会釈 えんりょえしゃく 相手に対する思いやりのこと。他人に対して態度を慎みその心を思いやること。「会釈」は、他人の気持ちを思いやることで、斟酌(しんしゃく)のこと。
遠慮近憂 エンリョキンユウ

よく先のことまで考えて行動しないと、必ず急な心配事が起こって苦しむことになるという孔子の言葉。行き当たりばったりの行動を慎しみなさいということ。先のことを考えた対策を立てずに方針のない暮らしをしていると早晩困ることになるということ。「遠慮」は遠い将来を見通す思慮を持つこと。「遠き慮(おもんぱか)り無ければ、必ず近き憂い有り」という孔子の言葉に基づく。

鴛鴦之契 えんおうのちぎり 夫婦が仲睦まじいこと。永遠に付き合うという約束。

桜花爛漫 おうからんまん
桜の花が満開になって咲き乱れているようす。
奥義秘伝 おうぎひでん
学芸・武術などで、容易には人に伝えない奥深くて最も大切な事柄。
応急措置 おうきゅうそち
急を要する時に、間に合わせとして行うさしあたっての処置。
応急手当 おうきゅうてあて 緊急の場合に、さしあたって行う処置。
横行闊歩 おうこうかっぽ いばって歩き回る。思いのままに振る舞う。
横行覇道 おうこうはどう 権勢をたのんで横暴な振る舞いをする。力づくで無理を通し、のさばりかえること。
王侯将相 おうこうしょうしょう 勢力のある人々をいう。本来は「王侯将相、寧ぞ(いずくんぞ)種あらんや」で、王侯や将軍・大臣となるのは、家系や血統によるのではないから、どんな人でも努力や運によって栄達できる意で用いられる。「王侯」は、王と諸侯のこと。「将相」は、将軍と大臣のこと。
王公大人 おうこうたいじん 身分の尊い人。
王佐之材 おうさのざい 帝王を助けることのできる才能。

王政復古

おうせいふっこ 武家政治や共和制が廃止されて、もとの君主政治にもどること。明治維新がその例。
王道楽土 おうどうらくど 王道によって治められる、楽しく平和な国土。
黄金時代 おうごんじだい 理想的な最良の時代。また、最も盛んな時代。
黄金分割 おうごんぶんかつ 小部分と大部分の比例が、大部分と全体の比に等しくなるように分割すること。大と小の比率は1.618 対 1。
懊悩煩悶 おうのうはんもん  悩みもだえて苦しむこと。煩悶懊悩(はんのうおうもん)。
大盤振舞 おおばんぶるまい 気前よく盛大に人に物を与えたり、ご馳走をふるまったりすること。盛大にもてなすこと。気前よく人に食事や金品をふるまうこと。「大盤」は当て字で、椀盤(おうばん)と書く。(要注意:椀盤は「おお」ではなく、「おう」とよむ。)「わんはん」が転じたもので、椀にもった飯から、人をもてなす為の食膳の意となった。
応病与薬 おうびょうよやく 病気の種類に応じて最も適した薬を与えること。人に応じて法を説くたとえ。
大風呂敷 おおぶろしき 誇張していうこと。~を広げる=ほらをふくこと。
横目之民 おうもくのたみ 人民。人の目は横になっているからいう。
岡目八目 おかめはちもく 碁を見物していると、対局者よりもずっと先の手まで見越して形勢が読める。転じて、傍観者のほうが当事者よりもかえって物事の状況がよくわかることを言う。当事者よりも第三者の方が事の善し悪しなどがよく見えて正確な判断が出来ることのたとえ。傍目は、岡目とも書く。

屋上架屋  

おくじょうかおく

屋根の上にまた屋根を作るという意で、重複して意味のないことを繰り返すたとえ。

億万長者 おくまんちょうじゃ 非常に多くの金や財産を持っている人。大金持ち。
お墨付き おすみつき 封建時代の君主が家臣や家来に与えた黒印付きの文書に由来している。これを貰えば記述のことが必ず保証されるという有り難い証書。
小田原評定 おだわらひょうじょう 戦後時代の北条家の家臣団が豊臣秀吉の軍勢に対処する為に小田原城で繰り広げた「いつまでもまとまらない相談」のことから由来。
鬼に金棒 おににかなぼう ただでさえ強い鬼に、強力な武器である金棒を持たせると、さらに強くなる。もともと強い者に何かが加わって、さらに強力な者になることのたとえ。また、すぐれた者に似つかわしいものが加わって一段と引き立つことのたとえ。

汚名返上

おめいへんじょう  以前の失敗などで受けた不名誉を、自分の力で取り除くこと。

温厚質実

おんこうしつじつ 穏やかで優しく、飾り気がなくて誠実なこと。

温厚篤実

おんこうとくじつ 性格が穏やかで情に厚く、誠実であるようす。やさしくて人情に厚くまじめなこと。「篤実」は、人情に厚く、物事に忠実で正直な意。
温故知新 おんこちしん 古きを温め、新しきを知る。経験のない新しいことを進めるにも、過去を充分学ぶことから知恵を得ようということ。前に学んだことを復習、研究して新しい知識を得ること。故(ふる)を温(たず)ね新しきを知ると読む。英訳・He that would know what shall be must consider what has been. 将来の事態を知りたいものは、過去の歴史を考察しなければならない という意味。
温柔敦厚  おんじゅうとんこう 穏やかでやさしく、情が深いこと。もと、孔子が儒教の基本的な古典で、中国最古の詩集である詩経(しきょう)の教化の力を評した語。詩経の詩篇は古代の純朴な民情が素直に歌われたもので、人を感動させ、教化する力をもっていると説いたもの。「温柔」は穏やかで柔和なこと。「敦厚」はねんごろで人情深いこと。

音信不通

おんしんふつう 便りや連絡が絶え、まったく様子がわからないこと。便りがないこと。交際や訪れが途絶えていること。「音信」は、「いんしん」とも読む。「音」も「信」も便りのこと。

音吐朗朗

おんとろうろう 音声が明瞭、声量が豊かで響きわたるようす。音量がゆたかでさわやかなさま。「音吐」は声の出し方。詩歌を吟じたり詩や文章を朗読したりする声。
乳母日傘 おんぼひがさ 乳母が抱き、日傘をさしかけるように大切に、恵まれた環境で子供を育てること。

厭離穢土

おんりえど 煩悩に汚れた、悪の多いこの世を嫌い、離れてしまうこと。この世を煩悩に汚れたものとして嫌い、はなれること。

怨霊怪異

おんりょうかいい
怨みを抱いて死んだ者の霊が、それをはらそうとして引き起こす怪奇な現象。また、その霊が化け物となったものをいう。





(私論.私見)