俳句

 更新日/2022(平成31.5.1栄和改元/栄和4)年.3.3日



 松尾芭蕉
 俳諧の超・超・有名人の松尾芭蕉は実は伊賀国生まれで、父親は忍者と関係が深い無足人という名字帯刀を許された準士分の上層農民でした。母親は伊賀の三大上忍の一人である「百地氏」の家系です。その二人から生まれた芭蕉。出自が伊賀だったこと、『奥の細道』で毎日40キロ近く歩く体力があったことや、全国をめぐる旅費が相当必要だったであることから、忍者説が生まれました。確かに、『奥の細道』のために行脚した頃にはもう名を馳せて各地にパトロン的な存在がいたとしても、資金を工面するのは大変なことでしょう。俳諧の天賦の才能がある芭蕉に、旅費を工面する代わりに各地の様子を報告するという話を幕府が持ち掛けたとしてもおかしくはありません。
春や来し 年や行(ゆき)けん 小晦日(こつごもり)
やがて死ぬ けしきは見せず せみの声
野ざらしを 心に風の しむ身哉
古池や 蛙(かわず)飛び込む 水の音
月はやし 梢(こずえ)は雨を 持ちながら
ほととぎす 大竹藪を もる月夜
あかあかと 日はつれなくも 秋の風
夏草や 兵(つわもの)どもが 夢の跡 (岩手県平泉町)
閑(しず)かさや 岩にしみ入る 蝉の声(山形県・立石寺)
五月雨(さみだれ)を あつめて早し 最上川(もがみがわ)(山形県大石田町)
荒海や 佐渡によこたふ 天河(あまのがわ)(新潟県出雲崎町)
旅に病んで 夢は枯野を かけめぐる

小林一茶
「月花や、49年の 無駄歩き」
「是がまぁ 終の棲家か 雪五尺」
「親雀 子を返せとや 猫を追ふ」
「蚤(のみ)かんで 寝せて行くなり 猫の親」
「人声に 子を引き隠す 女鹿(めじか)かな」

与謝蕪村
「菜の花や 月は東に 日は西に」

中村草田男
校塔に 鳩多き日や 卒業す

高浜虚子
これよりは 恋や事業や 水温(ぬる)む

目に青葉 山ほとどぎす 初鰹(かつお)




(私論.私見)