格言・名句(短)その2(タ〜ナ行)

 更新日/2016.02.14日

タ行
 「大行(たいこう)は細瑾(さいきん)を顧みず
 (解説) 司馬遷著『史記』の一節で、大事業を行おうとする者は些細な欠点はあまり顧慮しないものだ、の意。
 「大山鳴動して鼠一匹」(古代ローマの詩人・ホラティウス)
 (解説)前触ればかり大きくて小さな結果しか生まないという意味です。
 大衆はものを書かない批評家である」(ボルテール)
 (解説) ボルテールは18世紀のフランスの文学者、啓蒙思想家。
 「大衆は愚にして賢」(西村栄一元自民党副総裁)
 「大丈夫、心配するな、何とかなる」(一休禅師)
 「大切な事はこの世に何年生きるかではなく、どれだけ価値のあることをするかにある」(詩人、劇作家、批評家・ウィリアム・ヘンリー)
 「大抵の友情は見せかけであり、大抵の恋は愚かさでしかない」(シェ−クスピア)
 「大部分の女性は多くの言葉を費やして、ごくわずかしか語らない」(聖職者、文学者・フランシス・フェヌロン)
 「倒れるごとに必ず起きあがること」(ゴールドスミス)
 「唾棄すべきは『お上』に頼る日本人のメンタリティーだ。これからは、自身の能力を信じて日本人は『お上』から自立すべきだ。自立した者には自由が与えられる」
 「巧みな言葉を使い、他人の気に入るような顔つきをするものに誠実な人間は殆どいない」(論語)
 「多数の友を持つはひとりの友を持たず」(アリストテレス)
 「戦いは逆徳なり、争いは事の末なり
 (解説) 司馬遷著『史記』の一節で、戦いは徳に逆らうものであり争いは万事の末である、の意。
 「戦って勝つは易しく、守って勝つは難し」(兵法家・呉子)
 「闘わない理由はいくらでも出てくるが、闘う理由はひとつあればいい」
 「脱皮できない蛇は滅びる」
 「たった一言で、人の心を傷つける。たった一言で、人の心を温める」(仏語)
 「たどりてきて 未だ山麓」(升田幸三)
 他人と比較して、他人が自分より優れていたとしても、それは恥ではない。しかし、去年の自分より今年の自分が優れていないのは立派な恥だ」(ラポック(英:自然探検家)
 「達人の人を見る眼は、少しも誤る所あるからず」。「達人の見るまなこは、おそろしきものとや」(徒然草第194段)
 「他人に対して善行をなす者は、何よりも多く己自身に対して善行をなす」(セネカ)
 「他人の知識で物知りになれるにしても、私たち自身の知恵によってでなければ知恵者にはなれない」モンテーニュ(1533−1592)「随想録」
 「他人の後ろから行くものは、決して前進しているのではない」(ロマン・ロラン「ミケランジェロ」)
 「他人もまた同じ悲しみに悩んでいると思えば、心の傷は癒されなくても、気は楽になる」(シェークスピア)
 「種を蒔くのは収穫するほど難しくない。」(ゲ−テ)
 旅に病んで夢は枯野を駆け巡る」(松尾芭蕉・1644−1694「笈(おい)日記」)
 「だました奴をだますことは二倍の喜び」(フォンテーヌ)
 「民富めば国富むの理」
 「民を貴しと為し社稷(しゃしょく)之に次ぐ」(孟子)
 (解説) 社稷とは国家、政府のことです。民を第一に貴ばなければならない、国家のことは二の次だ、という意味です。「人民があって国家があり、国家があってこそ治める君がある。だから軽重をいえば根本である民が一番貴い」。諸橋轍次著「中国古典名言事典」(講談社学術文庫)には、「社は土神を祀り、稷は穀神を祭る。人君が国を建てると、必ずこの二者を祭るから『社稷』は国家の意となる」とある。
 「民を視(み)ること傷(いた)むが如し」(孟子)
 (解説) 政治指導者は苦しんでいる人民に対していたわる気持ちで接するべきだ、という意味。
 「誰の役にも立たないということは、はっきりいって何の価値もないということである」(デカルト)
 男子、三日見ざれば、剋目して待つべし
 断じて行えば鬼神もこれを避く」(司馬遷著『史記』の一節
 「単純さ−−−真理そのものみたいに単純」(コーリキー・1868−1936「人間レーニン」)
 「談話の際は誰に話すか、何を話すか、何処で話すかに注意せよ」(詩人・ホラチウス)

チ行
 「智、万人に勝ぐれ、天下の治乱盛衰に心を開きうる者は、世に真の友は一人もあるべからず」(毛利元就)
 「智に働けば角が立つ。情に棹差せば流される。意地を通せば窮屈だ。とかくに、この世は住みにくい」(夏目漱石・「草枕」)
 「知恵とは学校で学べるものではない。一生をかけて身につけるものである」。
(アルベルト・アインシュタイン)
 「知者は知者と無知者の中間にある」(プラトン)」
 「小さな巣の鳥たちは、仲良くする(Birds in their little nest agree)」(賛美歌の一節)
 「父は永遠に悲壮である」(萩原朔太郎)
 「力なき正義は無力であり、正義なき力は暴力である17世紀のフランスの科学者・思想家のパスカル、「パンセ」)
 「忠言は耳に逆(さから)いて行いに利あり
 (解決) 司馬遷著『史記』の一節で、よい忠告は聞く人には耳が痛いが、しかし行いのうえでは大いに益のあるものだの意。
 「忠ならんと欲すれば孝ならず、孝ならんとすれば欲すれば忠ならず」(頼山陽・『日本外史』)
 (解説) 平安時代の末、鹿ヶ谷の謀反事件を鎮圧した平清盛は、そのバックにいた後白河法皇を攻めようとした。これを知った長男の重盛が必死に諌めて断念させたが、重盛は主君への忠と親の孝を両立させることの難しさを味わった。『平家物語』にあるこの逸話を、頼山陽(1780−1832)は上のように漢文調で言い換えた。

 「中原に駒を進めよう」(漢詩の、中原に鹿を追う。政治の主導権の意)」
 「沈黙は口論よりも雄弁である」(カーライル)
 「朕は国家なり」(ルイ14世)
 沈香も焚かずば屁もたれず

ツ行
 月満つれば則ち虧(か)く
 (解説) 司馬遷著『史記』の一節で、満月になればその後は欠けていくように、物事は盛りになると次には必ず衰える、という意味の格言。
 「次に来る旅人のために泉を清く保て」( ジンギスハーン又はチンギスカーン)
 (解説) チンギス・ハーン(1167−1227)は、周知のとおり、モンゴル帝国の建設者で元の太祖。ユーラシア大陸の東西にまたがる大帝国を築いた中世の英雄。征服の過程で残忍な殺戮を繰り返した人物だが、冒頭の言葉は政治の本質を言い表しているように思う。後世のことを考えず今のことだけしか考えないエゴイスチックな政治はよくないという。
 「角を矯(た)めて牛を殺す
 「壷には、最初に入れた酒の香りがいつまでも消えない」(桂冠詩人・クインタス・ホラティウス)
 「妻は青年の恋人、中年の話し相手、老年の看護婦である」(政治・哲学者・フランシス・ベーコン)

テ行
 敵を愛し 迫害する者のために祈れ」(イエス)
 「哲学者と笛吹きとの間に大きな相違があるというのは確かでしょうか」(ディドロ・1713−1784「ヴォルテールへの手紙」)
 天下の英才を得て之を教育するは君子の楽しみの一つである」(孟子)
 「天才というものは大ていの場合に鉱脈のようなもので、努力によってのみ掘り出され、黄金の光を発する。私はその最もよき例を大山君に見るといいたい」(大山名人が29歳で初めて名人位を奪取したとき、大阪を描き続けた大衆作家で愛棋家の藤沢たけ夫が述べた言葉)
 「天才とは99%の発汗であり、残りの1%が霊感である」(エジソン・1847−1931)
 「天才とは強烈なる忍耐者である」(トルストイ)
 「天才は99%の努力と1%のひらめきである
 天災は忘れた頃にやってくる」(寺田寅彦)
 天に代わりて不義を打つ
 「天の時、地の利、人の和
 「天は自ら助くる者を助く (てんはみずからたすくるものをたすく)
 (解説) 他人に頼らず、自分で努力すればやがては神が助けてくれる。自分だけの力、自分だけの行為によって最善を尽くして努力する者には、天は必ず幸せをもたらす。というような意味です。

ト行
 「遠くて近きもの。極楽。船の路。人の仲」(清少納言・:枕草子)
 「道具や機械は金を出せば何度でも替えることができる。しかし人間の石頭だけは替えられない」(ホンダの創業者・本田宗一郎氏の著書の言葉)。
 「投票は弾丸より強い」(リンカーン)
 「桃李(とうり)言(ものい)わざれども下(した)自(おのず)から蹊(こみち)を成す
 (解説) 司馬遷著『史記』の一節で、有徳の者のところには徳を慕って自然に人が集まる、の意。
 「時の過ぎるのが早いか遅いか、それに気付くこともないような時期に、人はとりわけて幸福なのである」(作家・イワン・ツルゲネーフ)
 「時の翼に乗って悲しみは飛びさる」(フォンテーヌ)
 「時は、よく用うる者には親切なり」(哲学者・アルトゥール・ショーペンハウエル)
 「時は得難くして失い易し(司馬遷著『史記』の一節)
 読書百編、義自ずから見(あらわ)れる(「魏志」)(通ずとも云う)
 徳、弧ならず、必ず隣あり」(論語)
 「『徳の人』は大将の器なるべし。『才の人』は補佐役たるべし」(禅僧・村上素道)
 「土地が富の母であるように、労働は富の父である」(ペティー・1623−1687「租税論」・イギリス)
 「途中でやめる者は決して勝つことはない。 勝つ者は決して途中で止めない」(M.スラング(米雑誌.新聞寄稿者))
 「どのような上り坂にも下り坂がある」(ユダヤの格言)
 「友を得る唯一の方法は自らその人の友人になることである 」(エマーソン)
 「鳥と虫とは鳴けども涙落ちず、日蓮はなかねども、涙ひまなし」(日蓮・1173−1262「諸法実相抄」)
 「努力しているかぎり人は迷うものだ」(ゲーテ)
 「努力だ 勉強だ それが天才だ」(野口英世)
 「努力が効果をあらわすまでには時間がかかる。多くの人はそれまでに飽き、迷い、挫折する」(ヘンリーフォード)
 「泥棒が入っても、教育だけは盗られない」
 「どんな幸福も、他の人間の苦悩を食って生きているのだ」(作家・ロマン・ローラン)
 「どんな外面的な強みも、自分に対する信頼を強めることは出来ない。人間の強さは、内側からくるものでなくてはならない」(R.W.クラーク) 

 「内容なき思惟は空虚 概念なき直観は盲目である」(カント)
 「ナニ、誰を味方ようなどというから、間違うのだ。みンな、敵がいい。敵がないと、事が出来ぬ」(政治家・勝海舟)
 「長い人生も、一つのものを極めようとするには短い。まず十の時に千時間集中することが必要」(将棋士谷川浩司2001.1.28日経新聞記事)
 鳴かぬなら殺して見せよう、ほととぎす (織田信長)
 鳴かぬなら鳴かせてみせる、ほととぎす (豊臣秀吉)
 鳴かぬなら鳴くまで待とう、ほととぎす (徳川家康)
 「泣きながら習うと、やがて笑いながら稼ぐもの」(スペインの諺)
 「何故なら一人の人間にとって深い真実であるものは、万人にとっても真実だからである」(ロダン・1840−1917「遺言」)
 「せば成る為さねば成らぬ何事も 成らぬは人の為さぬなりけり」(上杉治憲<鷹山>)
 (解説)その気になってやればどんなことでもできる。その気になってやらなければ何事も成功しない。物事が成功しないのはやる人がその気にならないからだ。
 「何かに慣れるのと、何かを感じなくなるのとは別のことだ」(エティ・ヒレスム)
 何げなく働いているというのではなく、 なぜこの仕事をしているのかという意義を見出しあいたい」(松下幸之助[1894-1989](松下電気器具製作所創業)
 「何事にも耐えられるものは、何事も思い切って出来る」(ボーブナルグ)
 「涙とともにパンを食べた者でしか、人生の味はわからない」(詩人・ゲーテ)
 「習い性と成る」(書経)」
 涙とともにパンを食べた者でなければ人生の味はわからない」(ファウスト)
 「汝の道を歩め、そして人々をして語るに任せよ(ダンテ)
 「爾(なんじ)に出ずる者は、爾に反える者なり。」(思想家・曽子)
 (解説)自分から出たものは、最後にはまた自分に戻ってくる。

 「汝すべからく一身の安堵を思わば、先ず四表の静謐を祷らん者か」(日蓮上人「立正安国論」御書P31)

 「爾(なんじ)の俸 爾の禄は 民の膏 民の脂(し)なり。下民は虐(しいた)げ易きも 上天(じょうてん)は欺(あざむ)き難し」(中国の古典名言)
 「汝の運命の星は汝の胸中にあり」(シラー)
 「汝の敵には嫌うべき敵を選び、軽蔑すべき敵を決して選ぶな。汝は汝の敵について誇りを感じなければならない」(ニーチェ)。
 「何でも無鉄砲なことをしなきゃあ、偉くなれねえぞ」(作家・尾崎士郎)

 「濁れる水の流れつつ澄む」(山頭火)

 「実に女は操り難し(女性にょしょうは魔物)。褒めりゃのぼせる、叱りゃ泣く、殺しゃ夜中に化けて出る」(読み人知らず、れんだいこ意訳)

 「二十歳では意志が支配し、三十歳では機知が、四十歳では分別が支配する」(政治家・科学者・ B・フランクリン)
 「二十五歳まで学べ、四十歳まで研究せよ。六十歳までに全うせよ」(医者・W・オスラー)
 「日本人の驚嘆すべき自己欺瞞の能力」(ジョセフ・C・グルー「滞日十年」)
 「鶏を割くにいずくんぞ牛刀を用いん」
 「人間、素直が1番
 「人間以上の不思議はない」(ソポクレース)
 「人間が賢いのは経験に応じてではない。経験に対する能力に応じてである」(批評家・バーナード・ショー)
 「人間が不幸なのは自分が本当に幸福であることを知らないからである。ただそれだけの理由によるのだ」(作家・ドストエフスキー)
 「人間五十年、化天(げてん)のうちをくらぶれば、夢まぼろしの如くなり。ひとたび生を得て、滅せぬ者のあるべきか」(幸若舞「敦盛(あつもり)」)
 (解説) 「化天」とは、「化楽天」のことで、ここに生まれた者は8千歳の命を保つとされ、それに比べれば人間界の寿命50年は夢幻に過ぎないという意味になる。これを踏まえて如何に生きるべきか、何を為すべきかを主体的に問おうとしていることになる。
 「人間性の根元をなすものは他人に認められたいという願望だ。」(ウイリアム・ジェ−ムズ)
 「人間に相応しい態度は、死に対して無関心であるのでもなく、激しい気持ちを抱くのでもなく、侮蔑するのでもなく、自然の働きの一つとしてこれを待つことである」(マルクス・アウレーリウス「自省録」)
 「人間の器は、その者の利己心の大きさに反比例する」(那須の雲巌寺の植木義雄老師)
 人間の口は一つしかないが耳は二つ有る。人の話は二倍聞きなさい
 「人間の自然(ヒューマンネーチャー)=人間性――それを無視するのは人間の理性のあやまりである」(ヴォーヴナルグ)
 「人間の弱さが我々を社交的する。共通の不幸が我々の心を互いに結びつける」(ルソー)
 「間の持つ性情のうちで最も強いものは、他人に認められることを渇望する気持ちである」人(ウィリアム・ジェームズ)
 「人間には不幸か、あるいは貧困か病気が必要なのだ。そうでないと、人間はすぐに高慢になってしまう」(作家・イワン・ツルゲネーフ)
 「人間は1本の葦(あし)にに過ぎない自然のうちで最も弱いものである。だがそれは考える葦である」(パスカル)
 「人間は考える葦である」(パスカル)
 人間は一人一人を見ると利口で分別ありげだが、集団をなせばたちまち馬鹿になる」(シラー)
 (解説) シラーはゲーテと並び称された18世紀後半から19世紀初期のドイツの代表的劇作家・詩人。
 「人間は1本の葦(あし)にに過ぎない自然のうちで最も弱いものである。だがそれは考える葦である」(パスカル)
 「人間は公正を望むが、同時に杓子定規を憎む」(末弘厳太郎)
 「人間は自己の運命を創造するのであって、これを迎えるものではない」(研究家・アベル・ヴィルマン)
 「人間は自分が他人より劣っているのは能力の為ではなく、運のせいだと思いたがるものなのだ」(著述家・プルタルコス)
 「人間は努力する限り迷うものだ」(詩人・ゲーテ)
 「人は自分の労働の中から世界観をつくるべきである」(教育家・ヨハン・ペスタロッチ)
 「人間への信頼は私の希望を支える」(シュバイツアー)
 「人間をよく理解する方法はたった一つしかない。それは、彼らを判断するのに決して急がない事だ」(詩人、作家、批評家・サント・ブーブ)
 「人間を誘惑することのできないような者は、また人を救うこともできない」(キュルケゴール・1813−1855「誘惑者の日記」)
 「忍耐とは希望を持つ技術である」 ヴォーヴナルグ
 「忍耐は仕事を支える資本の一つである」(バルザック)


 ネコとお金と女は追えば追うほど逃げていく
 「妬む者に祝日はない」(フランシス・ベーコン)

 「能あるものは、もっと黙っていなさい。そっとしておいても自然と現れてくるものだ。どんなに装ってみても、最後は人の問題なのだ」(ゲーテ)
 「農民貧しければ王国貧しく、王国貧しければ国王貧し」(ケネー・1694−1774「経済表」フランス)
 「乗りかけた船にはためらわずに乗ってしまえ」(露の小説家・ツルゲーネフ)




(私論.私見)