囲碁技術編格言

 (参照)暫く借用をば 作成者: 井上徳昭 最終更新日: 1999年8月24日 作成者: igo@fin.or.jp 
 (最新見直し2005.5.19日)
あ行 (日本語・Japanese)(英語・English)
アキ三角は愚形の見本
(Don't make empty triangles)(Empty triangles are bad.)
アキ三々に手あり
アタリ、アタリのヘボ碁かな
(Atari, atari is vulgar play)
アタリは最後まで打つな
(Keep inessential ataris till the end.)
厚みに追いやれ(厚味から追うな、厚味へ追え)
厚み地にするべからず(厚みは地として囲うな)
(Don't make territory near thickness)
厚みに近よるな
(Keep away from thickness)
石を裂く
イタチの腹ヅケ
一線トンで綱渡り
(Don't overlook the edge of the board)
一線に妙手あり
一間トビに悪手なし
(The one-point jump is rarely bad)
一方石に死になし
一方地に勝ちなし
一方高く、一方低く
石を取ってその碁に勝てず
(Win the stones, lose the game)
一にアキ隅、二にカカリ シマリ、三にヒラキ(大場)
(Corner, side, centre.)
犬が西向きゃ尾は東
打つ前に一呼吸
馬面は形が悪い
上手まっすぐ下手コスム
追うはケイマ、逃げるは一間
追い落とし
大場より急場
大模様の消しは肩をつけ
岡目八目
重くして攻めよ

か行 (日本語・Japanese)(英語・English)
カカリに応ずるが最良の策
鶴翼の陣
カス石は捨てよ(カス石逃げるべからず)
固い方にツケよ
(If you plan to live inside enemy territory, play directly against his stones.)
勝ち碁を勝ち切るむずかしさ
要め石捨てるべからず
亀の甲羅60目
(Tortoise shell is worth 60 points)
カラんで攻めよ(カラミ、モタレは攻めの基本)
カンノンビラキの悪形
キカシと悪手は紙一重
キカシた石は捨てよ
切った方を取れ
(Capture what you cut off.)
君死に給うことなかれ
急場を知れ
兄弟ゲンカは身の破滅
キリあらば切るべし
キリチガイ一方をノビよ
(Extend one hand from the cross-cut.)
キリ一本(切りが一本勝負の鍵 )
クシ形は生きなり
(The comb formation is alive)
車のあと押しヘボ碁の見本
ケイマのツキダシ悪手の見本
ケイマにツケコシ
(Strike at the waist of the knight's move)
攻撃は最大の防御なり(攻勢こそ身の守り)
好手のそばに悪手あり
(Good moves and bad moves are bedfellows.)
コウを征するものが勝負を征する
(Win the early ko to win the game)
コスミに悪手なし
コスミに妙手あり
五線・六線みだりにオスな(五線、四線は押すべからず二線はうべからず)
後手の先手
五目中手は八手
転んでからの杖
凝り形をさけよ

サ行 (日本語・Japanese)(英語・English)
サカレ形は負け形
サバキは軽く
サバキはツケよ
(Attatch to the strongest stone in a pinch.)
左右同形中央に手あり
(If a formation is symmetrical play at the center)(Play in the center of a symmetrical formation.)
左右同形中央に手あり
サルスベリ8目
(The monkey jump is worth eight points.)
三間に打ち込みあり
三線にウチコミあり
三線は普通線、地域線は打ってよし打たれてよし
三目の頭は見ずにハネよ
(At the head of three stones in a row, play hane.)
三本鼻はタタかすな
三目の真ん中は急所
(Against three in a row, play right in the center.、The vital point of three stones is the center.)
三立四析ヒラキの原則
三々に打込みあり
三3、四5、五8、六12
三手ヨセコウはコウにあらず
三思して後に行う
地獄極楽は紙一重
シチョウを知らずに碁を打つな
(If you don't understand the ladders, don't play go.)
しのぎの術
死はハネにあり
(There is death in the hane.)
捨少就大
(Sacrifice small to take large.)
シマリは敵にひびく方が先
初碁にコウなし(初コウにコウなし)
定石にこだわるな
定石を覚えて二目弱くなり
死んだら動くな
両スソアキ囲うべからず
捨て石を使って形につけ
(Sacrifice for shape.)
捨てると死ぬは大違い
攻めながら地を取れ
攻めはボウシかケイマ
(Use the Knight's move to attack, the 1-point jump to defend.)
千載一遇
外ダメからつめよ
(Fill in a semiai from the outside.)

た行 (日本語・Japanese)(英語・English)
大局に目を配れ
大石は死なず
(Big groups never die.)
タケフは切れない
タケフの心配ダメツマリ
タケフの両ノゾキするべからず
(Never try to cut bamboo joints)
タケフのダメヅマリ
(There is damezumari at the bamboo joint.)
ダメのつまりは身の詰まり
団子石は愚形の見本
(Don't make compact groups of stones.)
団子石は愚形の見本
(Don't make dangos.)
断点をノゾクな
(Don't peep at cutting points.)
中央の一目は隅の十目に値する
(One point in the center is worth ten in the corner)
中央を地にするな
(There is no territory in the center.)
長生は生きでも死にでもない
ツキアタリは悪手
突くなら急所を
ツケギリ一方をノビよ
ツケコシ切るべからず
ツケにはハネよ
包むように攻める
強い時には三羽烏
手数を詰めるホウリコミ
敵は前に座っている
敵の急所は我が急所
(The enemy's key play is my own key play.)
手戻りは避けよ
(Beware of going back to patch up your plays.)
天狗の鼻ヅケ
取ろう取ろうは取られのもと
同形は先着に利あり
どちらにもヒラけるワリウチの手段
トックリ形はコリ形

な行 (日本語・Japanese)(英語・English)
中地を囲うな
逃げは三文の得
逃げるは一間
二間ビラキは一家をなす
二線ハウべからず
(Take the cutting stone on the second line)
二線をハウは敗線
(The second line is the line of defeat.)
ニ線は8死6生
(On the second line, 8 live, 6 die.)
二手ヨセコウはコウにあらず
二目にして捨てよ
(Add one stone, then sacrifice both.)
二目の頭は見ずハネよ
(At the head of two stones in a row, play hane)
二目の頭タタかすべからず
二立三析ヒラキの基本(二立三析、三立四析)
ノゾキにツガぬ馬鹿はなし

は行 (日本語・Japanese)(英語・English)
ハスカイにノゾクは急所なり
下手の一目惜しみ
ボウシにケイマ
(If your stone is capped, play the knight's move.)
ポンヌキ30目(ポン抜キ30目、亀の甲60目)
(Pon-nuki is worth thirty points.)

ま行 (日本語・Japanese)(英語・English)
馬草場(マグサ場)
マゲ千両
耳赤の一手
「みみあかのいって」と読む。史上最強といわれる本因坊秀策が、幻庵因碩(げんあんいんせき)との対局の中で絶妙手を放つ。それを見た因碩(いんせき)の耳があっという間に赤くなった。このことから絶妙手を耳赤の一手という。

右打てば左に手あり(右に打たれたら左に注意

貪りは破滅のもと
六つに割れたらひとつは死ぬ
(Five groups might live but the sixth will die)(If there are six groups, one is dead)
むやみにアテるな
名人の定石知らず
(A meijin needs no joseki.)
眼あり眼なしは唐の攻め合い
(Eyes win semiais)
眼あり眼なしも時によりけり
モタレて攻めよ(もたれ攻め)
模様の消しはカタツキから
(o reduce an opponent's large prospective territory, strike at the shoulder)
模様の接点を探す

や行 (日本語・Japanese)(英語・English)
ゆずってならない模様の争点
油断大敵
様子をきくは高級手段
四隅を取られてその碁に勝てず
(If you have lost four corners, resign)(If you lose all four corners, resign.)
ヨセは味より大きさで
弱石は割いて攻めよ
(When your opponent has two weak groups, attack them both at once)(Attack two weak groups simultaneously)
弱石にツケるべからず
四線はハエ
(The 3rd line is for territory, the 4th for influence.)

ら行 (日本語・Japanese)(英語・English)
理詰めより重詰め
両ガケくって碁に負ける
両ケイ逃すべからず
両コウ3年のわずらい
両先手逃すべからず

わ行 (日本語・Japanese)(英語・English)
ワタリ8目
割り打ちにお供するな

死活
一合マスはコウと知れ
大ナカ、小ナカ
クシ六は生きなり
三々、四五、五八、六十二
左右同型、中央に手あり
三手ヨセコウ、コウにあらず
死はハネにあり
隅の急所は2の一、2の二
隅のマガリ四目は死すに
隅の六目は死に
外ダメからつめよ
隅が9目以上ある時は、生きと記憶せよ
攻め合いのコウは最後に取れ
(Save the ko till last.、If there is a ko inside a semeai, capture it on the final play)
そばコウ有って大いばり
手数をつめるホウリコミ
2の一が隅の急所
(2-1 is the vital point in the corner.)
2の一に手あり
ハネ一本で生きる
ハネもフトコロのうち
眼あり眼なしはカラ攻め合い
眼あり眼なしも時によりけり
四死六生
(Four die, six live.)
四目にして石の下
両バネ一手ノビ
六死八生肩下り(六死八活)
(Six die, eight live)
六目形は生き
(The rectangular six is normally alive、Six eyes in a rectangle are alive)





(私論.私見)


あ行

厚みに近寄るな
厚みや勢力は戦ってこそ働いてくるので、近くに石をおいて固めてはならない。むしろ大きく囲って相手を誘い込んだほうが良い。 また相手の厚みに近づくのも攻めの対象となってしまうのでいけない。外からじわりじわりと近づいていくのが良い。 それで相手が囲ってくれたのなら相手の石が厚みに近寄ったことになる。
厚みは地にするな
厚みや勢力は戦ってこそ働いてくるので、それを囲ってにしてはいけない。 「厚みを囲うな」とも言う。
一間トビに悪手なし
序盤や中盤に、辺から中央に向かって一間にトブ手が悪い手であることはほとんどない。 二間トビや三間トビ大ゲイマなどと比べると堅実な一手。

か行

亀の甲六十目
亀の甲の厚みはすばらしく、六十目の価値があるといわれる。
キリチガイ一方をノビよ
キリチガエた場合はどちらか一方の石をノビるのがよい。 アテを打つとキズが出来てしまう。 だからといって何でもノビればいいというわけではない。時にはアテが好手の時もある。
軽逃げは大ゲイマ
軽く逃げる場合はオオゲイマが良いということ。 一番軽いのは手抜きだか、その次はオオゲイマ
ちなみに、手抜きオオゲイマ→二間トビ→ ケイマ一間トビコスミとなる。
車のあと押しヘボ碁の見本
相手の石が一歩先を行くようなオシを打ってはダメ。つねに自分が先に頭を出すように。
形勢不利なら勝負手探せ
これは格言というよりも一般論ですね。当たり前のことです。どうせ負けるんだったら負ける気で頑張れ!なにもしないで負けるのは一番情けない。
※失敗したら潔く投了しよう。

さ行

左右同型中央に手あり [もっと詳しく]
左右が同じ形の場合、中央に手があることが多い。選択肢の一つに加えよう。
枝葉を攻めては攻め合い負け
攻め合いの忙しいときにカス石を先に攻めるようでは攻め合いに負けてしまう。 どれがカナメ石がをよく考えよう。
死んだら動くな
すでに死んだ(またはそれに近い)石を、すぐに動き出すのは損をするだけ。他の場所を打ちつつ、ひそかに復活を狙うのが賢いやり方。
スソアキ囲うべからず
スソが開いているのにそこを囲うのは無意味。
隅の曲がり四目 [もっと詳しく]
隅の曲がり四目は「死に」です。
攻めはケイマ逃げは一間
攻める時は厳しくケイマで。逃げる時は堅実に一間トビで。 ただしケイマの場合はツケコシに、一間トビの場合はワリコミに注意。

た行

第三線は四死六生 [もっと詳しく]
第三線では四本だけでは死に、六本あれば生きているということ。
大石死せず
いくら眼が無くても大石はなかなか死なない。本当にそうなのかなぁ…?
タケフの両ノゾキするべからず
切れないタケフをノゾく人はいないが、結果としてタケフを両方からノゾいてしまう人がいる。それは悪手。
直四は生きなり角四は死になり
相手の石に囲まれていても、真っ直ぐな四目の地があれば無条件で生き。四角形の四目の場合は死に。同じ四目でも天と地の差。
手拍子に打つことなかれ
当たり前だが、下手は特に上手の打った石の音が気になるようで…。よく考えてから打とう
取ろう取ろうは取られのもと
相手の石を取ってやろうといい気になって攻めていると、逆に自分の石が弱くなって取られてしまう。 取るのではなく攻めによる余得を考えることが上達の秘訣。

な行

中地を囲うな
中央の地は大きそうに見えても意外に小さいもの。中地を囲うようなことはしてはいけない。
二線ハウべからず
二線をハッて得た地と相手の外勢では相手の外勢の方がはるかに優る。 一般に、「白三線・黒四線では黒が得。白四線・黒五線では白が得。」と言われる。
狙いすぎは大勢を失う
後の楽しみにとっておこうなどと狙いすぎるのは大勢を失う。 攻め急ぐのも良くないが、狙いすぎも良くない。

は行

ハネ一本が生死のカギ
ハネが一本を打ってあるかどうかで、生死に影響を与える。
早逃げは三文の得
攻められそうな石があったら攻められる前に手を入れ、逃げるのが良い。
ポン抜き三十目
1子を最短手数で無駄なく抜いた形はいい形で厚みとして働く。 そしてその厚みは30目もの利益を与えるということ。 これはポン抜きの威力がいかにすばらしいかを言っているだけで、本当に30目かは問題ではない。

ま行・や行・ら行・わ行

眼あり眼なしはカラの攻め合い
のある石とのない石との攻め合いのあるほうが有利ということ。
弱い石にツケるな
ツケると敵石の形が整って眼形を作りやすくしてしまうから。 逆に自分が弱いときは敵石にツケると形が整ってよい。
六死八生 四死六生 [もっと詳しく]
六死八生とは辺の第二線の石は六本這っただけでは死に、八本這っていれば生きているということ。
四死六生とは隅の第二線の石は四本這っただけでは死に、六本這っていれば生きているということ。


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