「リーダーシップ」考

 白川静「常用字解」(平凡社、2800円)



【「リーダーシップ」考】

 (解説)

 「指導力」と訳されるがぴったりしない。むしろ、江戸時代に「差配する」、「牛耳る」という言葉が使われていたが、その方がぴったりしている。「牛耳を執る」は、古代中国の春秋戦国時代、諸侯が盟約するときに牛の耳をさき、盟主がその血をすすって誓い合ったことからきている。

 なお、「リーダーシップ」の「リード」には「死ぬ」という意味があるようである。「リーダーシップ」はいわば軍事用語で、戦場で司令官が命を賭けて部隊を率いることから生まれたという経過がある。






(私論.私見)