「情念」考 |
白川静「常用字解」(平凡社、2800円)
「情念」(Passion)
心にわく感情や心に起る思念(広辞苑)。『情念』の問題は、現代思想、文明において大きな広がりをもった問題としてあらわれてきているが、狭義の心理学上の用語としては、感情一般を狭義の『感情』と『情動(情緒)』及び『情念(情熱)』とに区別し、この三者を激しさの相違として捉えている。つまり、情動(Emotion)とは、その影響がはっきり身体に現れるほどの強烈な一時的感情であり、更に行動が一層強く束縛され、自然の流れがせき止められて人間が苦悩にさらされている状態をさして情念と云われる」(「哲学事典」平凡社)。 |
(私論.私見)