手だれ |
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優れた技を持っている。「名人」「達人」など漢語でも表現できるが、「手だれ」「腕利き」など、体の名称を使った大和言葉のほうが、技を繰り出す巧みな姿が生き生きと伝わってくる。 |
きざはし |
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階段。「きざ」は刻む、「はし」は橋。その昔、橋は「2カ所をつなぐもの」という意味で使われ、「はしご」もそこから来た言葉。きざはしは、2つの地点をギザギザと刻む道という意味。 |
まろうど |
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客。語源は「まれ(稀)ひと」。たまに来る人、つまり客人を指す。枕草子にも、急用があるときに来て「長言(長話)するまらうと」にはイラッとする、と使われている。 |
しもたや |
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普通の民家。「仕舞(しも)うた屋」が語源。つまり今は商いをやめた家、の意。店じまいという言葉は今もよく使うが、廃業するなら「店を畳む」と言ったほうが誤解を生まない。 |
目もあや |
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きらびやか。「あや」は「怪しい」。身に着けた衣服や飾りがあまりにきらびやかで、目がクラクラするほど、という意味。「派手」よりも激しい表現だ。 |
ゆくりなく |
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思いがけず。どことなくのどかな響きがあるが、実は「突然のことで」と驚きや戸惑いを表す言葉。パーティーの席などで「ゆくりなくもスピーチのご指名を受け…」などと使う。 |
誼(よしみ)を結ぶ |
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親しくする。「誼」は親しく思う気持ちや、そこから生まれる交流・交遊を指す。目上の人と付き合いがあることを、「○○様と誼を結ばせていただいております」などと使う。 |
敷居が高い |
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心苦しくて訪問しづらい。よく使われる慣用句だが、「あのレストランは高級で、どうも~」は誤用。恩師など世話になった人に不義理や失礼をしたままで心苦しい、顔向けできないというときに使う。 |
むべなるかな |
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なるほどと思う。「むべ」は「なるほど」という意味。驚いたり感心したりしたことの背景を聞き、「ああ、なるほど!」と納得したときに「それは“むべなるかな”です」などと使う。 |
ほんのお口汚しですが… |
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量が少ないですが。おしなべて食べ物は口を汚すもの。量が十分なら腹は満ちるが、口を汚すだけで腹の足しにならないほど少し、という意味。お茶菓子や酒肴(しゅこう)を出すときに謙遜して使う。 |
お手すきのときに |
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「手が空いているとき…」「お暇なとき…」という表現は直接的なのでNG!「お手すきのときに」を使用することで、快くお願いを聞いてくれる。 |
しばし |
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「もう少し時間がかかります」という表現よりも、「しばし」を使うことで、相手の焦る気持ちを静めることが期待できる。 |
心待ち |
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「ご返信を、首を長くして待っております」という気持ちを伝える言い回しに使われる。「早急な返信をお願いします」よりも、「ご返信を心待ちにしております」の方が、返信に対する期待感を相手に伝えることができる。 |
不躾(ぶしつけ) |
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「失礼なのは十分承知のうえですが…」の言い回しに使われる。「不躾」を使うことにより、相手に敬意、自分を卑下した表現により効果が期待できる。 |
致しかねます |
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「〜できません」という言い方よりも、「致しかねます」を使うことにより丁寧に断ることができる。 |
恐れ入ります |
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「恐れ入りますが、会社名を教えていただけないでしょうか」のように使われ、柔らかい表現になる。 |
おおむね |
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会議資料は「おおむね」作成しました 。「だいたい」や「ほとんど」ではなく、「おおむね」、「あらまし」に言い換えることにより知的な表現になる。 |