4613−3 | 北部同盟(反タリバン連合) について |
アフガニスタンの大部分を支配するタリバンに対抗して、1997年6月に結成された武装組織の連合体。互いに内戦を繰り広げていたラバニ前大統領率いるタジク人主体の「イスラム協会」、反ラバニ派のウズベク人中心の「アフガニスタン・イスラム運動」、親イランのイスラム教シーア派ハザラ人の「イスラム統一党」から成る。正式名称は「アフガニスタン救国イスラム統一戦線」。
(1) | ラバニ前大統領率いる「イスラム協会」 | タジク人主体 |
(2) | 社会主義政権時代の軍人・ドスタム将軍が結成した「アフガニスタン・イスラム運動」 | ウズベク人主体 |
(3) | 親イラン・シーア派組織「イスラム統一党」 | ハザラ人主体 |
の3派で構成。アフガン北部、国土の10%を支配し、通常兵力は1万2000〜1万5000人とされる。先月中旬から対タリバン攻勢を強めている指導者のマスード司令官の暗殺で弱体化が指摘されたが、米同時テロ事件で、ウサマ・ビンラディン氏をかくまうタリバンへの米軍の報復攻撃が迫る中、大攻勢を開始。亡命中のザヒル・シャー元国王との接触も伝えられ、新政権づくりをも視野に入れた動きを活発化させている。