れんだいこ初著書のお知らせ

Re::れんだいこのカンテラ時評557 れんだいこ 2009/04/06
 【れんだいこ新著のお知らせ】

 ここに謹んでれんだいこ初著作をお知らせさせていただきます。れんだいこはこたび「検証 学生運動−戦後史の中の学生反乱」(社会批評社、2009.2.25日初版)を発刊致しました。社会批評社の小西さんの推薦の辞と思われますが、「紹介」欄には次のように記されております。

 「戦後社会を揺るがした学生運動は、なぜ崩壊したのか? その歴史と実態を概括する。東大闘争―全共闘運動から40年の現在、すべての青年学生に贈る本」。

 「著者プロフィール」で次のように紹介されております。  

 1950年生まれ。1970(昭和45)年、早大法学部入学、1975(昭和50)年卒。1999(平成11)年頃、インターネット界に登場。現在「人生学院」(ttp://www.marino.ne.jp/~rendaico/jinsei/)というWebサイトを「れんだいこ」のハンドルネームで運営し、政治・宗教・思想・歴史・経済問題を評論発信。ネット上にたすけあい党を結成し、情宣活動中。

 れんだいこは、版元ドットコムの著書紹介サイト(ttp://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-916117-81-6.html)のブログに投稿し、次のように著者挨拶しております。  

 「皆様はじめまして。本書はれんだいこの処女作です。何を初作としようかと思っておりましたが、学生運動論が手始めになりました。れんだいこが30年来温めていた疑問を解いてみました。本書で学生運動の流れが分かると思います。これをどう見立てるかは各人の自由ですが、れんだいこなりのコメントを附しております。既成の観点とは大きく違っておりますが、この新視点こそが正解と自負しております。読後の議論をよろしくお願いします」。

 どうぞ忌憚なくお読み賜り、ご意見感想をお寄せくだされば本望です。文中に織り交ぜたれんだいこ観点に対する批判も含め、掲示板辺りで議論が沸騰すればなお本望です。口コミ、引用転載よろしくお願い申し上げます。

 版元の社会批評社の小西社長は次のようなコメントを添えてくれております。  

 「今年は東大闘争40周年ということで、報道も活発になっているようです。この時期に合わせて、この学生運動史の検証が出されました。活発な議論を期待したいところです」。

 云われてみれば、今年は奇しくも東大闘争の最終決戦となった安田砦攻防戦40周年になりますね。れんだいこは特段意識しておりませんでしたが、記念すべき周年に発刊できることになりました。

 あの日不思議なことに次のような思い出があります。れんだいこは高校三年生でしたがたまたま遅刻し、教員室へ遅刻届を提出しに行ったところ、授業開始ブザーが鳴っていたにも拘らず数名の教師が釘付けでテレビを食い入るように見ておりました。物分かりが良いというか、れんだいこを見て、「おおっ**君、君もどうぞ」と誘ってくれ、暫くの間一緒に見続けた記憶があります。それほど先生方にも関心の強かった事件であったと云うことと、今日では信じられない情味のある教師たちが居たと云うエピソードと共に蘇って参ります。

 本書の特徴は、戦後学生運動史を総合俯瞰的に叙述したところに意味があります。総合俯瞰的にとは、右派からも左派からも、日共系からも反日共系からも読めるようにしたということです。加えて、適宜に著者見解を附しました。関係者には不興覚悟でかなり大胆に云いたいことを歯に衣着せず述べております。

 これまでの学生運動論は、日共系は日共系からの新左翼系は新左翼系の「俺のところが一番正しい論」からの自画自賛的なものになっていたきらいがありますが、本書は客観評価に務めました。これはかなり高度で難しい作業なのですが、為し得たと自負しております。そういう意味で異色にして待望の学生運動論になっております。この辺りをご堪能くだされば幸甚です。

 もう一つ、学生運動がこれまで信奉してきたマルクス主義の相対化をしてみました。特に、現代世界を牛耳る国際金融資本帝国主義及びそのイデオロギーとしてのネオシオニズム問題を採り上げました。そういう意味で従来にない視点からの考察になっております。もう一つ、穏和系に対する日共の宮顕、急進系に対する革マル派の黒寛を戦後左派運動の撲滅請負人として位置づけ、悪事を確認しております。これも従来にない視点からの考察になっております。

 れんだいこが敢えてこれらの諸問題を記したのは、通り一編なものを市井に提供してみても意味がないと云う思いと、左派運動がこれらの諸問題を確認し対処する能力を獲得しない限り積み木崩しになるとする分別があるからです。従来、これらの問題を明確に打ち出す学生運動論はありませんでした。それは無難ではありますが焦点をぼかしており、れんだいこの性に合わないと考え、敢えて書き込みました。この辺りをご堪能くだされば幸甚です。

 出版社から逸早く出来上がった著作が送られ、これを手にした時、感無量のものがありました。インターネット上で読むのとは叉違う味わいがありました。早速持ち帰り、その日と翌日にかけて風呂でもトイレでも寝床でも読み進めました。著者の自分が読んでみて結構面白いなと云う思いがしました。それと、やはりブックにはブックの良さがありますね。持ち歩きに便利です。

 本書は、2.22日頃より書店に出回りました。販売開始より現在まで既に二ヶ月なろうとしております。それなりの反響を戴いております。四、五名の方からメールをいただいております。爆発的な売れ行きではないようですが、ネット上ではかなりのアクセスをいただいているようです。売れ行きもほぼ順調なようです。但し、残念ですが爆発的では有りません。

 内容が内容だけに商業新聞の書評欄で採り上げられることはあるまいと見立て、事実その通りになっておりますが、今後に於ける学生運動論の際に手引きとなるロングセラー本の地位を獲得し得たと思っております。これは著書宛メールで戴いた書評ですので、れんだいこの勝手な思い込みではありません。それぐらいの解析はしていると自負しております。若い方からは、戦後史の流れが良く分かりました、凄いという反響が寄せられております。

 本書は学生運動論として書き上げておりますが、同時に戦後政治史論にも使えるようになっております。現下の政治局面を評する際の観点基軸として、本書が役立つことも申し添えておきます。まだお読みでない方はぜひ手にしてみてください。れんだいこ観点に同意できなくても、叩き台として思案を深めるのに好著なものになっていると思います。

 一言申し添えておきます。書かなくても良いことではありますが、れんだいこの性分が邪魔して告発しておきます。本書は、左派圏界隈で即日話題になるべき良書ですが、これまでのところ皆目音無しです。これは何を物語っているのでせうか。れんだいこが自惚れで自薦し過ぎている場合が考えられます。もう一つは、それほどまでに日本左派運動がイジケている場合が考えられます。これに関しては、読者の判断に任せます。

 れんだいこは、本書を皮切りに続々公刊して行く予定です。角栄物語り、中山みき物語り等々のど元まで競りあがっているテーマが目白押しになっております。それらが全て人民大衆の利益になるよう願っております。れんだいこの生有る限り健筆を振るい、余生を日本の歴史にひいては世界の歴史に何がしかのお役に立ちたいと考えております。れんだいこ本が皆様方の書棚に納まり、置いておくだけで知となり友となって光芒を放つことを期待しております。今後ともご支援のほどよろしくお願い申し上げます。

 只今より宣伝戦を開始いたします。口コミ、転載宜しくお願い申し上げます。当時の活動家、現在の学生の皆様、賛意なり批判なり議論を開始して下さい。まずは政治不況を糺さねばなりません。では。

 人生学院2
 (jinsei/)

 学生運動論
 (gakuseiundo/)

 「検証 学生運動 戦後史のなかの学生反乱
 (http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-916117-81-6.html)

 2009.4.6日、2009.4.10日再編集 れんだいこ拝

 メールアドレス:メールアドレス
 メッセージの題名(必須):さざなみ通信10周年祝辞と著作の紹介
 お名前(ハンドル)(必須):れんだいこ
 大雑把な年齢(任意):58歳
 ご職業等(任意):自営業
 メッセージの本文(必須):

 メッセージの取扱(必須):・投稿
 投稿掲載希望欄(投稿の場合は必須):・一般投稿
 日本共産党の党籍の有無(任意):・なし(非党員)

 さざなみ通信の皆様、大変無沙汰しております。れんだいこと申します。思えば、さざなみ通信立ち上げ後の割合早い時期に、れんだいじ名で参加しておりました。今確認しましたら、さざなみ通信が立ち上がったのが1999年の3月頃、れんだいこは4月頃から投稿しております。最初は恐る恐るでした。次第に地金を出して行き思う存分な投稿をさせていただいたように思います。れんだいこのインターネット界への初登場であり、さざなみ通信がその機縁を持たせてくれたことを感謝しております。ほぼ十年前になるのでせうか、なつかしいです。遅くなりましたが、さざなみ通信開設十周年おめでとうございます。

 れんだいこはかの時、学生運動時代以来引きずっていた30年来のテーマである「共産党のあるべき姿」を廻る諸問題のもやもやに決着つけようとしておりました。その根本問題に関わる事件として、宮顕の戦前のリンチ事件の真相解明に向かいました。続いて新日和見主義事件を採り上げ、問題の在り処を探りました。その前提として、戦後の学生運動史をスケッチしました。これらを皆、れんだいこの独眼流で解析しました。内容については今も自信を持っております。一部では注目されているようで、ネット検索で拾われております。

 とても重要な指摘をしたように思います。ところが、論の内容があまりに由々しきな為か、賛意叉は批判が弱いままに今日まで経緯しており、その意味で拍子抜けしております。それは、れんだいこの観点のユニークさを際出せようとして、そうならなかったからではありません。れんだいこの指摘した数々の視点を直視することなく、相変わらずの党中央見解にしがみつこうとしている左派圏界隈の姿勢に嫌気を覚えて居るという意味での不満からもたらされていると思っております。

 一言で言えば、日本左派運動には理論問題に関わる検証が弱過ぎる没理論が過ぎるということです。この没理論性が、あれから十余年経っても同じで今も続いていることが、左派運動の前進を止めている理由と考えております。「共産党の党中央問題」に関心が向かわないことにより何ほどの進歩もなく、宮顕−不破−志位と云う同一系執行部の党中央占拠を許し、「体制内真の野党路線」なる珍妙な正義を売り物にさせ続けいる要因と考えております。十年一日の惰性的指導をいつまで許すのか、これは偏に左派運動主体者の能力に関わっていると考えております。

 実際には、党中央支持派の見解と批判派のそれが火花を散らすこともなく、並列のまま平穏無事なる棲み分けをしております。これを如何にせんか。このままで良いのか、変革すべきかが問われ続けていると考えております。れんだいこ的観点が異端にされ続けておりますが、この状況こそ左派運動の無能を証していると考えております。いつしか左派運動圏内に染み付いた「相互に云い放しの無責任性、狭い了見性」という宿アを何とかせねばならない、日本左派運動はここから再生せねばなるまいと考えております。こういうことでは日本の変革は遠い夢であろうし資格もなかろうと推断しております。

 この不幸をこのまま延長させてはならないと考えております。政治を最も身近に考えていた我々の世代も60歳を超えるようになりました。50年代の活動家は80歳代、60年代は70歳代です。この間、世の中が益々悪くなっており、日本丸危うしの局面に辿り着いております。このままでは死に切れない痛憤を感じるべきだと考えております。

 それはともかく、れんだいこは、さざなみ通信時代の発信に責任を持つべく、その後も営為し続けてまいりました。その流れで、この時に発表した学生運動論に更に磨きをかけ、十年後のこたび「検証 学生運動のなかの学生反乱
」(社会批評社、2009.2.25日初版)と題して刊行しました。これの報告と宣伝をさせていただきます。

 本書は、学生運動に照準を合わせておりますが、戦後の政治史をもスケッチしております。つまり、学生運動の流れを戦後政治史の中に位置づけ、それが果たしてきた役割と限界を浮き彫りにしております。そういう意味で、戦後政治史論テキストとしての地位を獲得し得た。日共系の見立てと新左翼系の見立ての食い違いに対して、れんだいこなりに公平に客観記述し得た。同時に、日共系にも新左翼系にも見られない国際金融資本帝国主義批判の見地を打ち出し、今後は避けて通れない関門を提起し得た。民青同と革マル派が果たしてきた左派運動閉塞化と云う特殊な割についても言及し得たと自負しております。この辺りがミソになっております。

 問題は、れんだいこが打ち出したこの視点に対する議論をかまびすしくしていただきたいところにあります。論の内容が重いことは承知しておりますが、避ける訳には行かない数々の論点を提起しております。今のところ書評に出くわしておりません。商業新聞に採り上げられることはあきらめておりますが、左派運動圏では賛同と批判が飛び交うべきだと考えております。

 日本左派運動のこの没理論性が実践面での逼塞を生んでいるのではないかと考えております。この間、日本は経済でも政治でも文化でも国力を次第に溶解させられつつあり、まさにタイタニック号の最後の宴のような局面に追いやられていると見立てております。自公政権あるいは自公民政権であろうと、この局面を打開する力はないと見立てております。ならば、旧社共政権が登場すべきかというと、これが衆知の通り万年野党根性に汚染されており、体制内修繕屋運動に終始しておりますので話しになりません。

 れんだいこの新著が、日本のこの情況に対する覚醒と警鐘となり、日本左派運動立て直しの契機になることを願っております。一刻も早く新たにして賢明な人民大衆運動としての左派運動の復権と再生、政権を担う主体的意識に基く体制変革運動の着手に向かうべきだと考えております。その為にも、日本左派運動史の総点検を通して継承すべきものと批判的に塗り替えるべきものとを共認しておかねばなりません。

 本書は、その為の教材、叩き台です。例え通説、定説と異なる説に出くわしても、それだけで却下するのではなく、ひょっとして裏史実ではなかろうかと思う気持ちの余裕をもって読み耽っていただけたら本望です。日本共産党の党史とは全く異なる観点から言及しておりますが、ものの見方は一方からだけ見るのではなく、本書のような観点からも見ることにより、より豊かになるのではないかと思います。目からウロコの方も出てこられると思いますが、真実は表に出ず隠されていることはよくあることです。どちらが真実なのか、対話していただけたらと願っております。

 これを契機に、問われれば応える形でさざなみ通信に再登場させていただきたく存じます。驚くべきことに、ネット上での左派運動系掲示板は希少です。さざなみ通信的な理論的遣り取り主体の新左翼系掲示板は存在しません。そういうものが生まれることを願っておりますが、かなり困難な様子です。そういう意味で、さざなみ通信には格別の値打ちを秘めていると考えております。但し、現行的な日共関係ものとは別の新左翼運動総体の見直し系ものが望まれているようにも思います。いずれにせよ、れんだいこの生ある限り、思うところを発信し続けていきたいと考えております。今後とも宜しくお願い申し上げます。以上、処女作の売り込みも兼ねましてのご挨拶申し上げます。

 人生学院2
 (jinsei/)

 学生運動論
 (gakuseiundo/)

 検証 学生運動 戦後史のなかの学生反乱
 (http://www.hanmoto.com/bd/isbn978-4-916117-81-6.html)

 2009.4.9日 れんだいこ拝