遺族の訴訟考 |
(最新見直し2006.5.31日)
(れんだいこのショートメッセージ) |
れんだいこが「百人斬り事件裁判に伴う二将校被処刑に纏わる遺族訴訟」に拘る理由は、これにサヨが典型的な関わり方をしているからである。左翼なら、遺族の言い分に耳を傾け、百人斬り事件裁判を検証し、被処刑二将校にもし冤罪の可能性があるならこれを支援するという闘争を組む。その昔、冤罪究明に取り組むことが左派の証であり、専売であった。 ところが、近似のサヨは全く逆の対応をする。同じ左派の言葉を使いながら、云うこと為すことが逆になる。百人斬り事件で云えば、判決及び二将校被処刑を是認する方向で、その論調から書かれたジャーナルを擁護する方向で、遺族の悲痛の叫びを却下する方向で支援闘争を組む。始末の悪いことに、そうすることが左派運動だと自弁する。 こういう事例は、代表的なものとして宮顕の戦前党中央委員小畑査問致死事件でも戦後のロッキード事件でも見られる。その他、善隣学生会館事件でも部落解放同盟との抗争事件でも学生運動でも原水禁運動でも原子力発電阻止闘争でも新日本文学運動でも至るところで万展開されている。まさに、宮顕ー不破系党中央日共の出張る至るところで現出する。 れんだいこは、そういうサヨの痴態を許さない。彼らの論理を許さない。奴等はまことにけしからん存在で、左派の陣営にあって権力側の言葉や観点を常用し、これを押し付け、左派圏を煙に巻く。その論法に汚染されると人は、当人は左派と思いながら実際には権力の意向を挺した民間保安官運動に追随させられてしまうことになる。そこに痛みがあればよいけど、傲慢不遜な民間保安官が出てきたらどうなるか。始末に負えない、不快である、そういう手合いが多過ぎる、話が通じない。 2006.6.1日 れんだいこ拝 |
【遺族が、南京攻略「百人斬り」報道などで、朝日などを提訴】 | |||||||
2003(平成15).4.28日、昭和十二年の南京攻略戦で旧日本軍の将校が日本刀で殺人ゲームを行ったとされる「百人斬り」報道で、二将校の遺族が、信憑(しんぴよう)性に乏しい話をあたかも歴史的事実とする報道、出版が今も続き、名誉を傷付けられたとして記事を報道した毎日新聞社(当時・東京日日新聞)と朝日新聞社、元編集委員の本多勝一氏などを相手取り総額千二百万円の支払いと出版差し止めを求める訴訟を東京地裁に提訴した。「百人斬り事件」の新たな展開である。 訴えたのは、十六師団の野田毅、向井敏明両少尉の遺族三人。訴状によると、両少尉は南京攻略戦で、どちらが先に百人斬るか競争したと東京日日新聞に報道され、南京軍事裁判で無実を訴えたが処刑された。「百人斬り」は「南京で捕虜・市民三十万人が日本軍に組織的に虐殺された」とする“虐殺派”の証拠として頻繁に持ち出されてきた。昭和46年に朝日新聞が「中国の旅」の中で連載。翌年には本多氏が「中国の旅」(同社刊)を出版し、両少尉の実名(その後、イニシャル)で掲載し論争となった。遺族は、東京日日新聞の記事は創作で二人は冤罪(えんざい)で名誉を傷付けられたとし、朝日、毎日両社に訂正謝罪広告を掲載するほか、本多氏と「南京大虐殺否定論13のウソ」を出版した柏書房(本社・東京)とともに慰謝料など総額1200万円を支払うよう求めている。 毎日、朝日両新聞社と柏書房は「訴状をよく読んで対応する」とした。本多氏はコメント要請に対し回答がない。「百人斬り」はノンフィクション作家、鈴木明氏の大宅賞受賞作「『南京大虐殺』のまぼろし」(昭和四十八年、文芸春秋)などで虚構性が明らかになり、記事自体が戦意高揚目的だったこともわかっている。 2003(平成15).4.30日付け産経新聞の「産経抄」は、次のように報じている。
産経新聞の2003.5.4日付け「産経抄」は、「毎日新聞記者手荷物爆発事件」に言及しつつ次のような一文を書いている。
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【木村愛二氏が参戦する】 | ||
木村愛二氏は、上記産経報道に関連させて「従軍戦意高揚虚構記事の先輩日本で毎日・朝日・本多勝一を遺族提訴の卑劣報道」で、次のように述べている。
「本多勝一「南京大虐殺」/百人斬りの大嘘」(http://www.jca.apc.org/~altmedka/honda-lie.html) 「本多勝一"噂の真相"の城」(http://www.jca.apc.org/~altmedka/honda.html) 「ホロコーストと南京「大虐殺」はデマゴギーの双璧で化けの皮剥げ同時並行」(http://www.asyura2.com/0601/holocaust3/msg/140.html) 月刊『WiLL』2006年7月号に、東中野修道著『南京事件 国民党極秘文書から読み解く』の書評、「今月この一冊」が二つ掲載されている。 「百人斬り」は、南京事件の本体ではなくて、周辺事態のでっち上げ記事である。その本体の方が、国民党の極秘文書によって、戦争プロパガンダだったという事実が、証明されたのである。いわば、底が抜けたのである。過日、某所で、この状況を巡っての議論でがあり、本多勝一はジャーナリストして最低だとの評価がなされた。しかし、同時に、「百人斬り」事件の訴訟の共同被告の朝日新聞と毎日新聞も、最低だという議論に発展した。仕方ない。鼻がもげそうな腐臭を我慢して、かねてよりの計画の以下の仮題の本を出すか。材料は、経歴詐称、でっち上げ記事など、余るほどある。 |
【百人斬り訴訟 口頭弁論始まる】 | ||||
2003.7.8日、「百人斬り訴訟」の口頭弁論が始まり、遺族は切々と「父の汚名そそぎたい」と訴えた。この日、向井敏明少尉の二女で原告の田所千恵子さんが意見陳述し、次のように訴えた。
産経新聞に拠れば、田所氏は次のように語っている。
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この裁判は2004年現在東京地裁で続行されている。2004.7.9日、れんだいこ主催の「左往来人生学院」に次のような投稿が為されたので記録しておく。 | ||||||
なお、「『最後のサムライ』を見殺しにした毎日新聞!」が支援サイトのようである。 |
【2004.7.22日付号の週刊新潮記事「[特集]南京大虐殺『100人斬り訴訟』が暴いた大新聞の歴史的ウソ」】 | |
2004.7.22日付号の週刊新潮(58−60頁)は、「[特集]南京大虐殺『100人斬り訴訟』が暴いた大新聞の歴史的ウソ」で次のような記事を掲載している。
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【遺族側が二審でも敗訴する】 |
2006.5.24日、「百人斬り競争」訴訟で、二審の東京高裁でも被告の朝日、毎日新聞社の勝訴判決が出された。遺族は毎日新聞社、朝日新聞社などと本多勝一・元朝日新聞記者を相手に出版差し止めや計1200万円の損害賠償などを求めていたが、石川善則裁判長は請求をすべて棄却した一審・東京地裁判決を支持。遺族の控訴を棄却した。遺族側は上告する方針。 焦点は「何が真実かをめぐって論争を呼ぶような歴史的事実に関する表現が、故人に対する遺族の敬愛追慕の情を違法に侵害したか」だった。判決は、違法に侵害したと言える前提として「摘示された事実の重要な部分が全くの虚偽であることが必要」との基準を示した。そのうえで、それぞれの記述は全くの虚偽とは言えないと判断。遺族側の主張を退けた。 |
(私論.私見)