河辺機関 |
□GHQ資金で反共工作〜旧日本軍幹部の「河辺機関」 [USFL/共同]
http://www.usfl.com/Daily/News/06/08/0814_023.asp?id=49990
GHQ資金で反共工作〜旧日本軍幹部の「河辺機関」
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連合国軍総司令部(GHQ)が太平洋戦争後、旧日本軍幹部による反共工作組織「河辺機関」を編成、GHQの資金提供で日本国内の情報収集や旧ソ連と北朝鮮への工作員潜入を計画していたことが14日までに、機密指定を解除された米公文書で判明した。組織の中心は河辺虎四郎元陸軍中将(元参謀次長)=故人、以下同=ら。工作は「タケマツ作戦」と名付けられていた。
「河辺機関」の存在は関係者の証言などで伝えられていたが、計画の詳細が公文書で初めて確認された。河辺氏はじめ機関の主要メンバーは戦犯訴追を免れており、文書は冷戦に直面した米国が旧軍幹部の訴追よりも反共工作を優先させた軌跡を物語っている。
終戦時に参謀本部第2部長だった有末精三元中将に関する「個人情報データ」(1959年9月15日付)によると、GHQ参謀2部(G2、情報)のトップ、ウィロビー少将は48年に日本側に情報機関の設置を求め「河辺機関」が設立された。河辺、有末両氏に加え、吉田茂首相のブレーンも務めた辰巳栄一元陸軍中将や最後の陸軍大臣、下村定元大将らが参加した。
49年5月20日の秘密メモによると、河辺氏らは48年9月以降、G2と反共工作について協議。河辺氏は「タケマツ作戦」を立案し、初期活動費に8万7000円を要求、当座の費用として3万7000円が支給された。当時の8万7000円は国家公務員(大卒)の初任給ベースで比較すると、現在の価値で約370万円に相当する。
「タケ」は海外情報収集活動、「マツ」は国内活動を意味した。河辺氏は北海道を拠点にした対ソ工作と、対馬などからの対北朝鮮工作を提唱。ウィロビー少将は北海道ルートを優先するよう指示したが、朝鮮半島への潜入計画も了承した。(共同)
■日米戦後史の「闇」
河辺機関は、ナチス・ドイツの情報将校らが戦後、米国の反共スパイ網に組み込まれていった「ゲーレン機関」の日本版といえる組織だ。
ゲーレン機関をめぐっては、戦犯訴追より反共工作を優先させた米国の戦後政策の問題点が指摘されている。河辺機関を率いた河辺元陸軍中将も、終戦時に参謀次長の要職にありながら戦犯に問われることはなかった。今回見つかった米公文書は、日米戦後史の「闇」に葬り去られた終戦処理の倫理観を問い掛けている。
河辺氏は1931年の満州事変で参謀本部の作戦担当。38年には武官としてドイツに赴任、40年の三国同盟締結につながる日独伊枢軸の強化にも関与した。
だが、終戦後は降伏条件受け入れの代表団を率いてマニラを訪れ、米占領当局と「戦後協力体制」をいち早く構築した。
河辺機関で対ソ工作を担当した有末氏も、終戦後は「対連合軍陸軍連絡委員長」に就任。GHQとのパイプ役を務めると同時に、ソ連関係の情報提供を通じて米情報当局と親密になったとされる。
GHQが52年に河辺機関への資金援助打ち切りを通告すると、河辺氏らは機関関係者を自衛隊の前身である保安隊や日本政府の情報関連機関に再就職させることに躍起となった。(共同)
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幻の「新日本軍」計画 旧軍幹部、首相に提案 [共同通信]
http://www.asyura2.com/0601/senkyo25/msg/557.html
投稿者
white 日時 2006 年 8 月 20 日 22:58:32: QYBiAyr6jr5Ac
□幻の「新日本軍」計画 旧軍幹部、首相に提案 [共同通信]
幻の「新日本軍」計画 旧軍幹部、首相に提案
(共同通信)
【ワシントン20日共同】旧日本軍幹部が太平洋戦争後の1950年前後、「新日本軍」に相当する軍組織の設立を独自に計画していたことが20日、機密指定を解除された米公文書で判明した。構想は連合国軍総司令部(GHQ)の了解の下で進み、河辺虎四郎元陸軍中将(故人、以下同)らが立案。最高司令官には宇垣一成元大将(元陸相)を想定しており、当時の吉田茂首相にも提案していた。
戦後史に詳しい複数の専門家によると、服部卓四郎元陸軍大佐ら佐官クラスの再軍備構想は知られているが、河辺氏ら将官級による新軍構想は分かっていなかった。毒ガス隊など3部隊の編成を目指した河辺氏らの構想は最終的に却下され「幻の計画」に終わった。
文書は、GHQや中央情報局(CIA)の記録を保管する米国立公文書館で見つかった。
[2006年8月20日18時5分]
日本の地下政府 河辺機関 [共同通信配信続き・東京新聞]
http://www.asyura2.com/0601/senkyo25/msg/573.html
投稿者
倉田佳典 日時 2006 年 8 月 21 日 08:32:44: eahs5MlcSyO0.
(回答先: 幻の「新日本軍」計画 旧軍幹部、首相に提案 [共同通信] 投稿者 white 日時 2006 年 8 月 20 日 22:58:32)
河辺氏の経歴や活動を伝える秘密メモによると、河辺氏は警察予備隊発足前の五〇年二月ごろ(1)毒ガス隊(2)機関銃隊(3)戦車隊−からなる近代装備の「警察軍」構想を立案。
五一年に入ると宇垣氏を「最高司令官」に、河辺氏を「参謀総長」に充てることを「日本の地下政府が決定した」と記載している。
「地下政府」は、公職追放された旧軍幹部らが日米両当局にさまざまな影響力を行使するためにつくったグループを指すとみられる。
しかし河辺氏らの構想は採用されず、GHQのマッカーサー最高司令官は朝鮮戦争発生直後の五〇年七月に陸上自衛隊の前身である警察予備隊の創設を指示。再軍備を通じた旧軍将官の復権は実現しなかった。
http://www.tokyo-np.co.jp/00/kok/20060821/mng_____kok_____002.shtml
(回答先: GHQ資金で反共工作〜旧日本軍幹部の「河辺機関」 [USFL/共同] 投稿者 white 日時 2006 年 8 月 29 日 00:48:24)
□「河辺機関」に関する米公文書の要旨 [秋田魁新報/共同]
http://www.sakigake.jp/servlet/SKNEWS.NewsPack.npnews?newsid=2006081201003480&genre=detail
■詳報
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「河辺機関」に関する米公文書の要旨
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【ワシントン12日共同】「河辺機関」に関する米公文書の要旨は次の通り。
▽1949年5月20日付メモ1(秘密、発信者、受信者はなお機密扱い)
一、「タケマツ」は連合国軍総司令部(GHQ)の参謀二部(G2)が進める秘密情報作戦のコード名。国内の情報活動(マツ)と国外での情報活動(タケ)からなる。
一、活動全体がG2の資金で賄われる。
一、タケマツ作戦の中心人物は河辺虎四郎、有末精三、辰巳栄一各元中将ら。米側の作戦指揮者はウィロビー少将、レイシー大佐ら。
一、48年9月25日にレイシー、河辺、辰巳らが会談。河辺は活動経費8万7000円を要求。
一、48年10月9日にレイシー、河辺らが会談。第1回の支払いとして3万7000円を河辺に支給。
▽49年5月20日付メモ2(同)
一、48年11月20日、レイシー、河辺、有末らが会談。
一、河辺がレイシーに南日本でのタケ作戦の概要を説明。
第1段階 (山口県)防府を拠点に工作員を南朝鮮(現在の韓国)へ派遣、38度線を越え、北朝鮮と満州(現在の中国東北部)の情報を伝える。防府のビジネスマンの貿易ルートを利用。
第2段階 対馬への情報拠点設置が可能。南朝鮮からの密貿易に使われており、日本人工作員の南朝鮮潜入に利用。ソ連船の情報獲得のため対馬の漁民を工作員に雇うことも可能。
第3段階 米の無線機を使用。中国、朝鮮、ロシア語の放送を傍受。
一、レイシーは必要な機材を用意すると約束。
一、河辺は南日本での半年間の経費として390万5000円を提示。
一、河辺は北日本でのタケ作戦の概要を説明。
(1)北日本での作戦は49年4月に開始。本部を北海道・美唄に、支部を札幌、函館、礼文島に。
(2)樺太(現在のサハリン)在住の信頼できる日本人に接触。(樺太や千島からの)帰還者を工作員にして送り返す。万年筆や時計の密輸ルートをソ連領内に開拓。意図的に船を難破させ船員をソ連領内に送る。周辺海域を高速艇で監視。無線傍受を実施。
一、河辺は北日本での半年間の経費として596万2000円を提示。
▽49年5月20日付メモ3(同)
一、48年12月3日にレイシーが河辺らと会談、ウィロビーが北日本の作戦に集中することを求めていると説明。ただ朝鮮への潜入も了承。
▽53年1月16日付の情報報告(秘密)
一、G2が52年12月、河辺に次年度には関連予算が計上されないと通知。河辺は突然の決定に憤慨、機関の活動を公にする意向。
一、河辺は機関解体を見越し、G2の決定前に、15人を保安隊に入隊させていた。
▽有末元中将の個人情報データ(59年9月15日付、秘密)
一、48年末ごろ、ウィロビーが河辺機関として知られることになる情報組織創設を要請。下村定、河辺らが参加。
(2006/08/12 18:16)
(回答先: GHQ資金で反共工作〜旧日本軍幹部の「河辺機関」 [USFL/共同] 投稿者 white 日時 2006 年 8 月 29 日 00:48:24)
□旧軍幹部らで編成「河辺機関」 GHQ資金で反共工作 旧ソ連、北朝鮮潜入を計画 米公文書で判明 [西日本新聞/共同]
http://www.nishinippon.co.jp/nnp/politics/20060813/20060813_002.shtml
旧軍幹部らで編成「河辺機関」 GHQ資金で反共工作 旧ソ連、北朝鮮潜入を計画 米公文書で判明
【ワシントン12日共同】太平洋戦争後に日本を統治した連合国軍総司令部(GHQ)が河辺虎四郎元陸軍中将(元参謀次長)=故人、以下同=ら旧軍幹部を中心に編成した反共工作組織「河辺機関」が、GHQの資金提供で日本国内の情報収集のほか旧ソ連と北朝鮮への工作員潜入を計画していたことが12日、機密指定を解除された米公文書で判明した。秘密工作は「タケマツ作戦」と名付けられていた。
「河辺機関」の存在は関係者の証言などで伝えられていたが、計画の詳細が米公文書で初めて確認された。河辺氏はじめ機関の主要メンバーは戦犯訴追を免れており、文書は冷戦に直面した米国が旧軍幹部の訴追よりも反共工作を優先させた軌跡を物語っている。
終戦時に参謀本部第2部長だった有末精三元中将に関する「個人情報データ」(59年9月15日付)によると、GHQ参謀2部(G2、情報)のトップ、ウィロビー少将は48年に日本側に情報機関の設置を求め「河辺機関」が設立された。河辺、有末両氏に加え、吉田茂首相のブレーンも務めた辰巳栄一元陸軍中将や最後の陸軍大臣、下村定元大将らが参加した。
49年5月20日の秘密メモによると、河辺氏らは48年9月以降、G2と反共工作について協議。河辺氏は「タケマツ作戦」を立案し、初期活動費に8万7000円を要求、当座の費用として3万7000円が支給された。当時の8万7000円は国家公務員(大卒)の初任給ベースで比較すると、現在の価値で約370万円に相当する。
「タケ」は海外情報収集活動、「マツ」は国内活動を意味した。河辺氏は北海道を拠点にした対ソ工作と、対馬などからの対北朝鮮工作を提唱。ウィロビー少将は北海道ルートを優先するよう指示したが、朝鮮半島への潜入計画も了承した。
河辺氏は(1)サハリン(樺太)残留日本人を使った情報収集(2)ソ連へのスパイ潜入(3)無線傍受―などを提案。G2は情報の共有やスパイ活動用物資の提供に同意した。実際に収集した情報については文書に明記されていないが、米側との提携は少なくとも48―52年にわたっており、一定の成果があったとみられる。
■具体的な成果は謎 昭和史に詳しい作家の半藤一利氏の話
戦後の情報機関の実態については、具体的にどれだけ動いたのか、どこまでの成果があったのかは謎だ。朝鮮戦争に向けて(旧日本軍幹部から)、現地の情報などを得るという点では米側の役に立ったのは間違いない。米側は初めから、利用できる者は利用しようとして、旧日本軍の情報畑の人間に誘いをかけた。甘い汁を吸わせれば、日本の幹部はどんどんついてくるということが分かっていたのではないか。(細菌兵器開発を進めた)731部隊(の幹部を免責して情報を手に入れたの)と一緒。徹底的に日本という国をばかにしている。
=2006/08/13付
西日本新聞朝刊=
2006年08月13日00時17分
(私論.私見)