333―213 | 【ネオコン支援の外郭団体】 |
【ネオコン支援の外郭団体】 |
ネオコンの強さは、政府そのものよりワシントンの陰の権力を形づくるシンクタンク、財団、メディアを“三位一体”とするネットワークの強靭さである。
中心は、保守系シンクタンクのAEI(アメリカン・エンタープライズ研究所)だ。ここには、ネオコンのゴッドファーザーと呼ばれるアービング・クリストルが専任フェローとして長年活躍している。レーガン政権時代、国連大使として「第三世界」に戦いを挑んだジーン・カークパトリックもAEIの研究員だった。
ヘリテージ財団もAEIほどではないが、ネオコン色を強めている。アービング・クリストルと並ぶネオコンのイデオローグ、ノーマン・ポドレツの妻、ミッジ・デクターがこの財団の評議員を務めている。 ネオコンの活動を支える財団としてはブラッドレー財団やジョン・M・オーリン財団などが有名である。なかでもブラッドレー財団は4億2千万ドルの基金を持っている。ナショナル・ジャーナル誌はブラッドレー財団を「ネオコンの知的活動の最大の支援者」と形容している。 ネオコンの最大の強みはメディアヘの影響力である。ウォールストリート・ジャーナル紙の論説陣はいまやネオコンの牙城となった趣がある。アービング・クリストルの息子のウィリアム・クリストルの主宰するウイークリー・スタンダード誌はブッシュ・ホワイトハウスの必読文献となっている。同誌を出版しているのがルパート・マードックの率いるニューズ社だが、そのテレビ媒体であるフォックス・ニューズは視聴率急上昇中。昨年、CNNを抜き、トップに躍り出た。 |
(私論.私見)