337―3 御用評論家の阿諛追従考

【元内閣安全保障室長佐々淳行氏の見解】
 2003.2.28日付け毎日新聞の「イラク問題とニッポン 私はこう考える」で元内閣安全保障室長佐々淳行氏は次のような所見を披瀝している。
体制論 「我が国の国是は自由民主主義で、米国と価値観を共有している。イラク、北朝鮮は軍事専制独裁国家だ。自由民主主義とは相容れない。サダム・フセインがクウェートを攻めた時、クウェート人にどんな行為をしたのか考えないといけない」。
権益論 「資源を石油に頼る日本は米国を支援することが国益になる。フセイン、金正日という21世紀には存在を許されない2人の怪物がいる。これを米国が攻撃するのなら、日本としては同調すべきだ。米国が単独で攻撃したとしても支持すべきだ。ただ、協力は憲法の範囲内にとどまる必要がある」。
条約論 「日本には日米安保条約がある。イラク問題では米国に協力して『貸し』を作り、北朝鮮危機の時に『貸し』を米国から返してもらえばいい。北朝鮮のノドンや生物・化学兵器から日本を守ってくれるのは米国しかない」。

(私論.私観)「れんだいこの佐々見解批判」

 これほど露骨な「強い者に巻かれろ論」があるだろうか。体制論も権益論も条約論も論旨が極めて杜撰である。にも関わらず結論としてアメ帝の云うことはその通りで行くのが良いと主張しているが、まるで氏の処世術の下りを聞かされているかの如くである。総じて小者の論理と云える。が、こういう人物をして我が国の安全保障問題の室長をさせてきていることに我が国自体の貧相が見て取るこちとができる。

 特に、3の「貸し借り論」ともなると吐き気を覚える珍論であろう。佐々さん、悪いけど戦争つうのはゲームでは無いのよね。